高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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 A friend in need is a friend indeed.「まさかの時の友こそ真の友」
 A friend in need is a friend indeed.「まさかの時の友こそ真の友」
2016年8月8日(月)三島商工会議所にて 「法師温泉・長寿館」
 「苗場山」登山の前日は、群馬県から新潟県に抜ける「三国峠」を越える時、その手前にある秘湯「法師温泉」に家内も含め大学同窓3人と立ち寄った。 6年前に「谷川岳」に登山した時にも訪れたことのある宿だ。明治時代の木造建築が和洋折衷で面白いし、この山奥では男女が混浴で入るのは自然に思えてくるから不思議だ・・・。

 今週土曜日から「夏期講習」が始まる。参加者は3年1名、2年2名と中学生のNI君だ。4日間のうち私の都合で前半の12,13日を13.14日に変更した。16.17日は予定通りで、3日間は「三島ゆうゆうホール」、16日だけは「商工会議所」です。一番暑い時期だけど午前中だからガンバってね。

 3年生NIさんは「程度・目的・結果」の文法が90%正解だった。「東京大」の和訳では「セミコロン」の働きにもっと注意が必要だったね。 In the small town you do not need to pretend; you can be yourself. 「小さな街ではとりつくろう必要はない。つまり自分自身でいられるのだ。」  今日もセンター試験の過去問を前半だけやってみた。文の配列がなかなか難しい。語句整序は3問中の2問できたから今日は合格だ。失敗したのは、 However fast we ran, he was one step ahead of us. の前半。 We ran very fast, の「譲歩文」で 「どんなに早く走っても・・」の意味でHowever fast we ran, とか No matter how fast we ran, といわないといけないのに。
 TA君は前回「時・条件」の文法・作文をやった。語句整序は80%正解だったけど、和文英訳になるとミスが多いね。「山学院大」の「ほとんど全ての人が海外旅行をするようになる日も遠くはあるまい。」 の英訳では、時制に注意しなくては。 It will not be long before ・・・は「決まり文句」だし、 Almost all people travel abroad は「時」を表す副詞節before・・の中だから、「未来形」はダメ。 現在形で書くことは覚えていたね。今日のセンターの語句整序問題では、TA君も1問ミスしてしまった。たいてい1問だけ難しいのが入っているね。Science would make much less progress without the computer networks used by many scientists to exchange ideas. ここでwould を見て「仮定法」かな?と疑うことが大切。without は「〜がなければ」の意味。「意見交換するために多くの科学者が使っているインターネットがもしないとすれば、科学の進歩はもっとずっと少ないものになっているでしょう。」
 ENさんは英作文で「受動態」を勉強した。宮城教育大の「そんなばかげた質問をすると、みんなに笑われますよ。」では、ask (人) a question とlaugh at 人 (人を笑う) の受身形 を使えばよかった。 If you ask such a foolish question, you will be laughed at by everyone. 岩手大の和訳は難しかったね。means は動詞なら「意味する」でいいけどここでは a means となって名詞だから「手段」の意味。end も「終わり」だけでなく、 終点だから「目標」とか、先端、端、反対側、裏側などの意味になる。今日の文法は「時間・距離などを表すit 」を勉強した。
 中学生のNI君は前回「まさかのときの友こそ・・・」を全部和訳した。ことわざで A friend in need is a friend indeed. というけど。クマに追いかけられて死んだふりをしたら、耳元で何かささやいたらしい。「木の上に逃げたあの友人は真の友ではないよ・・・」と。80%しっかり理解できていたからほぼ合格だ。
 前回までで中学のまとめをやりながら高校英語の「入門編」を駆け足でざっと見渡した。今日からは本格的に「高校英語」分野の英文法と英作文を始めよう。第1回目は「文の種類」で、普通の文SVOCMを@「平叙文」と呼びピリオドで終わる。A「疑問文」は助動詞が主語の前に出たり、疑問詞が文頭に出たりする。主語なしでいきなり原形の動詞で始まるB「命令文」。そして whatや howで始めるけど「何という・・」と、形容詞や副詞を文頭に出して強調するC「感嘆文」の4通りある。一歩ずつ基礎から積み上げていこう。英文の不思議な仕組みがわかって楽しくなるよ。UG会はそれを目指します。 尾上

(追記)旧国鉄が「フルムーン旅行」を宣伝するために有名な映画俳優の「混浴」風景をモデルにしたテレビCMや駅のポスターが評判になったよ。新婚旅行なら「ハニームーン」(蜜月旅行)というけど、旧婚旅行だからダジャレで「フルムーン」(満月旅行)と名付けたらしい。フルは「古」にも通ずる。
 旧国鉄は「中高年夫婦」を対象にグリーン車の割引チケットを売り出した。1982年だからもう35年も前のことだ。モデルの中年男女は美人女優・高峰美枝子とハンサムな名優・上原謙で、あの若大将「加山雄三」のお父さんだ。昭和初期の頃の映画だから私もあまり見たことないけど。
 「日本の秘湯を守る会」の一軒で、青森の八甲田山にある「酸ヶ湯温泉」の「千人風呂」もいまだに「男女混浴」を貫いている。ここも昔からの温泉で、歌人の「与謝野晶子」夫妻も篭に担がれて湯治に訪れている写真が廊下に貼ってあった。
 今では女湯も別に建てられて露天風呂も新築したから、男性陣の期待はあまり叶えられないけど、この日は中年のご夫婦が一組とおばあさんが一緒に入浴中だった。山奥の秘湯にきたら恥ずかしがらずに知らぬ同志が和気藹々と楽しく語り合うのがいちばんだ。

2016/08/08 (Mon) 23:58


絶滅寸前のサオチ語と文化
絶滅寸前のサオチ語と文化
2016年8月7日(日)御殿場市民会館にて  「苗場山頂」
 越後湯沢の名山「苗場山」2145mに登った。「百名山」の一つに数えられる高山植物の宝庫だ。大学ロシア語同窓4人組による「望露会」トレックも95回目。花々にカメラを向けてゆっくり一歩一歩登るから標準の50%増の時間がかかる。 山小屋の「お弁当」をもって出発。この夏初めての快晴の週末だしハイシーズンだから前後に登山者も一杯。「ナエバ銀座」だ。
 登山道には高山植物が次々と登場する楽しいハイキングコースだ。又来たいなあ、と思うほどの魅力に溢れている。朝7時に出発したのに山小屋に帰着したのは夕暮れ時。11時間も歩いてさすがに下り道は疲労困憊。でも翌日、次の山をもう考えている私・・・。

 1年生MU君は前回笑い話「賢いのはどっち?」を一部和訳した。Let's ask each other questions は「お互いに質問をしてみよう」。each otherは「それぞれの相手」つまり「お互いに」の意味だ。今日から文法・作文は高校1年の始めに戻ってじっくりと復習がてら力を高めていこう。第1課は「文の種類1」で、SVOCMの並べ方が少しずつ異なるし文尾の記号も異なる、という観点で「平叙文.」「疑問文?」「命令文!」「感嘆文!」の4つを確認した。肯定文の対比は否定文で「文の種類」ではなく意味の違いだ。どの問題も易しかったね。今日の笑い話は「どろぼうみたい?」で長めの話を全部和訳してもらった。こういう短い文でできた情景描写は読みやすいね。
 大学生のYAさんは英検・準一級の過去問をやってみた。今日は筆記試験の後半で、かなり高度な内容の長文を3つ読むのと、メールの返事を英文100語で書く自由作文。長文は(1)「絶滅寸前のサオチ語と文化」、(2)「灰色有害リスの英国進入」、(3)「インターンは無料奉仕?」で、どれも内容のとても面白いエッセイだけど設問も難しいし、選択肢もしっかり読まないと正解が出ない。70%の正解が確実になるよう勉強を続けていこう。作文はかなり書けていて60%〜70%は確実だ。
 2年生EN君はすでに先週三島教室に出席したし、YAさんも都合でお休みした。貴女も裾野や三島の教室にふりかえられるといいね。 尾上

(追記)苗場の「かぐら」スキー場にある「和田小屋」というヒュッテに泊まった。標高1500mもあるから下界よりだいぶ涼しい。ピンク色の背の高い「ヤナギラン」に囲まれて、ゲレンデの真中にチョコレート色の山小屋が立っていた。この期間はリフトもゴンドラもたくさんあるのに休業中なので登山者はここからすべて歩いて登るわけだ。
 今年は暖冬だったせいでどの花も生育が早かったようだ。岩ウチワ、岩カガミも終わって葉だけが残る。ゴゼンタチバナの花弁が落ちたばかりで残念だけど、岩イチョウの白い星形の花が数輪だけ残っていて嬉しかった。今湿原で見頃の花はきっと岩ショウブだろうね。葉が菖蒲のように長くてまっすぐ伸びて先端に白い小さな花を総状につけるユリ科の花だ。
 「神楽ケ峰」を越えてやっと「苗場山」全体像が眼前に迫ってきた。急坂を下っていくと「雷清水」では、崖から湧き水がほとばしり乾いたのどを潤してくれる。冷えた水が実においしい。そこに第一の「お花畑」があった!驚いたよ。何種類の花が乱れ咲いているのだろう。赤系は高嶺ナデシコ、シモツケソウ、白山フウロ。紫系はウツボグサ、岩シャジン、ツリガネニンジン、御山リンドウ、深山トリカブト。もう秋の花も混ざっているね。
 白系は峰ウスユキソウ、山ハハコ、ウメバチソウ、コゴメグサ。黄色系は秋のキリンソウ、キンコウカ、オトギリソウ、オミナエシ。青い実をつけたサンカヨウ、ルビーのような赤い玉を数珠つなぎに下げているタケシマラン。これだけたくさん花を見ればもう満足!山頂はもうやめて帰ろうか?でもね、友人に「ナエバに登るよ!」といって出てきたメンツも意地もあるし・・・。
 さあ決意しよう、もう一つ登るぞ!ヘトヘトになってたどり着いた「苗場山」の頂上は、広い台地状の湿原で、そこに池塘とよばれる小さな池が無数に点在して尾瀬ヶ原のような風情。もう半月早く来れば真っ白なワタスゲがビッシリと水面に咲き誇る情景が見れたのになあ。これが稲の田んぼに似ているために「苗場」の名が生まれたそうだ。山頂の山小屋を中心に木道が果てしなく続いて、そのまま空に吸い込まれそうだよ。
 3人で何度も弱音を吐き「途中撤退」をつぶやきながらもなんとか登り切った。よくやったなあ。「山頂」の標識ポールに抱きついた。
2016/08/08 (Mon) 0:14


音声付き「デジタル単語帳」
音声付き「デジタル単語帳」
2016年8月4日(木) 裾野市民文化センターにて 「ロボカップ入門講座」
 我が家より10℃も高いかんかん照りの沼津・門池まで下っていって、「沼津工業高専」の「公開講座」に参加した。先週に組み立てを完成した三輪の「サッカー・ロボット」に、今度はいろんな「行動命令」を与えるのだ。パソコン上で決めた左右の車輪の「回転速度」、その「継続時間」と「停止」の3つの要件を加えるだけで前後移動と左右の回転を忠実に実行する。
 今回も5年生の学生が4人アシスタントに参加してくれ、私は紅一点の鈴木さんをひとりじめにした。先週の遠藤君と同じ富士市の出身で、6月の編入試験で「お茶の水女子大」に合格したそうだ。来年は名門大学の3年生になる期待と自信が感じられた。「高専」には専攻科の学生もいてさらに2年間を終えると、大学に行かずにそのまま大学院に進学できるそうだ。知らなかったなあ。
 パソコン操作も危なげな老人に対して自分からは手を出さずに、急かさず優しくそして的確にOKを出してくれたなあ。かわいい孫娘のように・・・。

 3年生OHさんは「譲歩構文」を勉強した。However 〜や No matter what〜 で始まる「逆接文」のことで、「どんなに〜でも・・」とか、「〜したけれど・・」と和訳できるような構文のこと。語学的センスはなかなかよくて、前後の関係で文意はほぼ正確に表現できるね。でも語彙力不足が足を引っぱっているのは事実。今日は私が最近買った「カシオ」の音声付き「デジタル単語帳」を貸してあげて、イヤホンを使って語彙力をチェックしてみた。基礎レベルでも「ほとんど分かりませーん」と言っている。今からでも遅くはない。高校生の必須2000語を暗記できるようにコツコツ積み重ねてほしい。 この「単語帳」はアマゾン通販なら1100円で買えるよ。ラーメン一杯分だね。OHさん、明日京都の大学に行ってオープンキャンパスに参加するそうだ。今頃の京都はとびきり暑いぞ。でもいいなあ京都。大学の先生に「英単語の暗記の秘訣」を教わってみたら?
 「御殿場教室」のMU君が先週日曜日のかわりにこちらに出席した。1年で勉強する基礎的な文法の総復習をやってみた。「比較構文」の倍数表現やイディオムなど、まだ未知の項目もあるけど、「入門編」を終わったので次回から新たに英文法を1から勉強し直します。今日は「会話文」の問題もやってみた。「忘れ物」と「留守電」について英語独特の「受け答え」を覚えておこう。長文和訳は3パラグラフもある「真の勇気、本当の紳士」を読んだ。アメリカの首都「ワシントン」で飛行機事故があったときのある乗客の勇気ある行動」のお話で感動的だったね。隣でヒントを少しあげればすらすら正確に和訳できたね。3時間びっしり頑張った。
 2年生のMIさん、SEさんはお休みした。 尾上

(追記)「吹奏楽コンクール」の東部大会が今年はこの「裾野文化センター」を会場にしたのでのぞきに行ってみた。私の古巣、「沼津東高校」も大編成で出演するから、どんな演奏するか興味しんしん。さすがの広大な駐車スペースでも、応援の父兄の車で満車。東部の40近くの高校が参加してそれぞれが30人から55人の編成で演奏するから、単純計算でも応援の車は1千台以上になってしまう。私は旧役員としての顔パスを生かして「楽屋裏口」から入場。すぐに旧知の指揮者仲間や新役員たちに会い旧交を温めた。
 大会本部の楽屋には役員の先生方や指揮者たちがひっきりなしに出入りする。黒々とした髪と濃い眉毛のダンディな先生が登場した。よく見るとあの石川先生ではないか。富士市の「富士見高校」を40年以上指揮してきた東部地区の名物先生で、退職されて3年になる。北海道・富良野の出身で「武蔵野音大」でチューバを専攻し、教員になったのが昭和45年頃だから私より少し後輩だ。
 女子だけのバンドだけど県大会の常連になり、東海大会にもしばしば出場した。「ことば」のセンスがとてもよく、ダジャレを連発しては生徒たちを笑わせてチームワークを強くした。中国の大連にある音楽学校の講師も依頼されてしばしば渡航するから中国語にも詳しく、「吹奏楽部」のおおぜいの生徒たちを何度か中国に演奏旅行に引率していた。
 私は昭和54年、転勤先の「御殿場南高校」で吹奏楽部を担当して、その年の夏に大編成で「富士見高校」と共に金賞になり県大会に出場。6位で銀賞だったけど東部の名門、石川先生の指揮する「富士見高校」に肉薄できてラッキーな滑り出しだった。その頃の県大会は8月の20日過ぎだったから、夏休みというと部活の練習で一カ月以上はつぶれ、家族とすごす本当の夏休みは最後の1週間だけ。もう秋風がたっていた。
 ある夏「県大会」が終わったので、信州の「黒四ダム」に家族4人で旅行した。「扇沢」のトロリーバスの窓に石川先生一家の顔を見つけてびっくり。世間はせまいなあ。つい2、3日前に同じステージで演奏したのに。私と同じ条件だから必然の選択だったのかもしれないね。「家族サービス」も大変だね。
2016/08/04 (Thu) 23:16


A is to B what C is to D.「AがBにとって大切なのは・・・」
 A is to B what C is to D.「AがBにとって大切なのは・・・」
2016年8月1日(月)三島ゆうゆうホールにて 「ヘアデザイナー第三位」
 髪がだいぶ伸びたので切ってもらいに「コミヤマ」に行った。昔は駅前の「劇場通り」にあってスタッフもおおぜいですごく繁盛していたけど、西田中のほうに引っ込んでからは予約制でこじんまり営業しているのがまたいい。御殿場に越してきてから40年近くずっとこの床屋ばかり。腕のよいご主人と世話好きの奥様には息子たちも子供の頃ずいぶんお世話になった。
 ゴルフと旅行が好きでたまに「金時山」にも登るから趣味の話で2時間の散髪中おしゃべりが尽きない。他の理髪店に修行に出ていた三女の久美さんが戻ってきて、陽気なおしゃべり親子3人できりもみしている。カットはご主人だけど、洗髪と毛染めは奥さんと久美さんの共同作業だ。
 久美さんは一昨年秋、南イタリアでの「ヘアデザイナー・コンテスト」世界大会に初出場して、40人の中でいきなり第3位を獲得した。「秘訣は?」と聞いたら、「皆さんに感謝する気持ちが強かったからかな・・・」。素晴らしい快挙で裾野市長からも祝福されたそうだ。それでも厳しい父親はまだ娘にハサミを持たさない・・・。

 3年生NIさんは「程度・目的・結果」の構文を勉強した。目的の「〜するために」「〜できるように」 は普通so as to〜と in order to〜だけど、節なら so that S may V と in order that S may V がそれに対応する。ただし似たかたちの so 形 as to 〜は「程度」で、 形enough to 〜と同じ意味だったよね。「早稻田大」の英作文で、「心配のあまり昨夜はほとんど眠れなかった。」は、原因・結果を表す文と判断すれば接続詞のbecauseでつなぐのも良いけど、 so 形that の構文が一般的。 I was so worried that I could hardly sleep last night.  これを too〜 to〜の構文で書くのはチャレンジだね。ミスをしないように気をつけよう。I was too worried to sleep well. 後半に否定語は不要だから well (十分に)でもつけておこうか。
 TA君は前回「比較表現8」でイディオムのmore or less(多かれ少なかれ、ほとんど) を含む入試問題を和訳した。「小樽商大」では ・・they (parents) do not realize the importance to a child of having one day like another, except, of course, for somewhat rare occasions. が難しかったね。「カンマカンマはカッコ」は和訳のルールの一つ。つまり, of course,をカッコに括れば、except for〜(〜を除いて)が浮かび上がる。the importance to a child of having one day like anotherはimportantの名詞形を使った「名詞構文」だ。「似たような一日をさらに経験することは子供にとって大切である、ということが大人たちは分かっていない。もちろん、すこし希な場合を除いては。」
カンマでは和訳で一度「切る」ことが大切。
 今日もセンター試験の過去問を1〜3問まで30分くらいで解いてみた。語句整序の問題を2問失敗してしまった。 It was the control of fire and the use of clothing that allowed humans to settle in the cold northern areas. は、動詞allowedの主語が強調されて It was 〜 that 「・・なのは〜だ。」の中に引き上げる文だ。「寒い北方地域に人間が定住できるようになったのは、 火の取り扱いと衣服の利用のおかげだった。
 2年生YO君は前回「形式主語の it」の用法を勉強した。It is clear that there is a direct relationship between air and water pollution and human sickness. の和訳は二つの接続詞 and に注意して「大気汚染や水質汚染と、人間の病気との間には直接の関係があることは明らかだ。」と訳せるとよかったね。語句整序の問題では「譲歩・否定」を勉強した。 Neither did I. とか Never did I expect to see〜 のような「倒置構文」は「否定の副詞」が強調されて文頭に出たときに起こる。もとは I didn’t, either.「わたしもそうでなかった。」 や、I never expected to see〜 という否定文だ。
 ENさんは前回「受動態」の英作文をやった。「歓迎会は来週の日曜日に開かれる予定です。」は be going to の後を「受動態」にしないといけない。会を開くは open じゃないよ。Hold a partyとか give a party とおぼえよう。 The welcoming party is going to be given next Sunday. 今日は「助動詞+完了形」の勉強で、should、ought to、need not の場合だった。「〜すべきだったのに」とか、逆に「〜する必要なかったのに」のように、相手を非難したり残念だ、という気持ちを表す。
 中学生のNI君は前回、長文で歴史の話「1月と2月の名のおこり」を和訳した。ほぼ最後までやりきったね。Januaryは「ヤヌスの神」で、過去と未来の両面をにらむから。 Februaryは「身を清める」の意味のラテン語から。3月Marchがもとは1年の始まりだったから、2月は過去の過ちを反省する月と考えた。面白いね。ちなみに、7月Julyと8月August にもいわれがあって、前者は「ローマ帝国皇帝ジュリアス・シーザー」から、後者は同じく「アウグスチヌス大帝」に因んで名付けられたのだ。今日は「否定文」を勉強した。「文」を否定する副詞 not の仲間で、 never、 hardly、 seldom など。次の「名詞」を否定する形容詞 no の仲間で、littleと few を覚えた。全部で7つだ。
 「御殿場教室」のEN君が来週日曜日のかわりに、「裾野教室」のSEさんが今週木曜のかわりに参加して、それぞれ「関係詞」whatの特徴的な働きを勉強した。先行詞を含む関係詞だから「こと」「もの」と訳すよね。つまり something which のことだ。「私の知っているコト」「私が買ったモノ」のように訳し分ける。しかし what I was last year ならどうする?これは「去年の私のスガタ」という和訳がピッタリだ。さらに A is to B what C is to D. の奇妙な構文はしっかり覚えよう。このwhat は「大切なモノ」の意味だね。「AがBにとって大切なのは、CがDにとって大切なのと同じだ。」と訳せばわかりやすくていいのに。参考書などの「AとBとの関係は・・・」という定番の和訳はピントこないね。 尾上

(追記)ミュージカル「キャンディード」をYoutubeで初めて見た。日本でも数年前に上演したようだけど、1989年ロンドンでの上演だ。作曲者バーンスタイン自身の生前最後の指揮で、圧倒的な興奮のドラマチックなコンサートだった。著名なオペラ歌手のクリスタ・ルードウイッヒやニコライ・ゲッダも加わった演奏会形式だった。
 「ウエストサイド物語」(1961)を見たことある?私が大学生になった頃のアメリカ映画で日本でも大ヒットした。マリア役のナタリー・ウッドが美しかったこと。それにリタ・モレノとかジョージ・チャキリスの魅力溢れる演技が今も忘れられない。最近では「劇団四季」も上演するから知ってるでしょ?もとはNYブロードウエーで上演したミュージカルなんだ。
 オペラとも言われる「キャンディード」は同じ作曲家のものだよ。「キャンディード序曲」は吹奏楽の世界でも評価が高く、私も30年前に吹奏楽バージョンを御殿場南高校で指揮したことがある。短いけど変拍子の折り込まれたビビッドな曲想は演奏会のプログラムに大きなインパクトを与えた。しかし実際の舞台を見たことはなかったし、これは英語のcandidateと同じ語源だから「候補者」「志願者」という変なタイトルだなあと思っていた。単に主人公の名前だったんだ。昔のTV番組で「題名のない音楽会」のテーマ音楽だった。
 先日Youtubeで、私が今世紀最高だと思う大好きなフランスのソプラノ、ナタリー・デセイのレパートリーにこの中の有名なアリア、「Glitter and be gay"(きらびやかに着飾って)」が入っていた。ハイCどころかその3度上の超絶技巧を要する高音域だからちゃんと歌える歌手は少ない。とてもドラマチックな歌唱で歌詞は英語だったから、それでよし全曲を聴いてみようと思い立って見つけた唯一の「お宝」のようなビデオだった。投稿してくれた人に感謝・感謝です。
 バーンスタインが18世紀の啓蒙主義の哲学者ボルテールの小説「カンディード」から着想を得て作曲したもので、副題が「楽天主義者」となっていた。ポルトガル・パリ・南米・イタリアと遍歴の旅をした青年カンディードと恋人クネゴンデが最後に手をつないで歌う。「私たちの人生は、お砂糖をまぶしたケーキじゃないのね。毎日のパンと同じよ。最善をつくすだけでいいのさ。庭に草花を育てよう。」会場の聴衆に語り手役の歌手が「どう、質問ある?・・Any question?」と聞いて全曲が終わる。いいなあ。
2016/08/01 (Mon) 23:35


take it for granted that ・・・「・・・を当然のことと考える」
take it for granted that ・・・「・・・を当然のことと考える」
2016年7月31日(日)御殿場市民会館にて  「旧宮邸でビール」
 夕食を終えて風呂に入ってさっぱりしてから夕涼みに「秩父宮記念公園」に行ってみた。暗闇の中にかすかな明かりに照らされて白百合が咲き乱れる「ゆりの花園」をぬけると中央の広場が「ビアガーデン」になって、家族連れや若いグループがパラソルの下で静かに会話を楽しんでいるよ。野外の「映写会」をやっているけど、余計な放送や音楽が聞こえてこないのがいい。
 梅雨明けの夜空を見上げながら、茹でたイカをつまみにタイから輸入の「シンガ・ビール」を飲んでみたら味が濃いめで気に入った。ヨーロッパ旅行で飲んだドイツビールはこんな風味だったなあ。イベントがたくさん企画されて、わが街・二の岡も楽しみになった・・・。

(家庭連絡)・・・8月中旬の「夏期講習」に数人から申し込みがきています。今年も「三島夏まつり」の期間中の午前中に「ゆうゆうホール」で実施しますが、予定を1日ずらすことが可能でしょうか?前半の8月12日(金)、13日(土)を13、14日に変更したいのですが。後半の16、17日はそのままです。今日のブログの「追記」に記したように、敬愛する先輩の新盆の法要が12日(金)に予定されたので伊東のお宅まで伺いたいと思います。
(今日の教室の様子)・・・
 1年生MU君は部活の合宿で、2年生YAさんはオープンキャンパスに出かけて今日はお休みしたので、今日の出席は2人。途中で外は夕立だったらしい。
 2年生のEN君は前回「譲歩、否定」の項目で語句整序問題をやってみたら70%正解だった。「国士舘大」の問題で「彼女にとって最も重要なことは、彼の持っているものではなくて、彼がどういう人であるか、ということです。」網半は not A but B の構文でうまく言えたけど、前半は What is the most important to her ではなくて、What matters to her most と書けばいい。ここでmattersは「〜に問題になる→大切だ」の意味に使う「動詞」だ。
 今日は「形式目的語」としての it の働きを勉強した。中でも take it for granted that ・・・は「・・・を当然のことと考える」、の意味。I took him for an American. (彼をアメリカ人と勘違いした。)と同じ構文だ。 granted とは形容詞の形だけど「神様からあたえられたもの、つまり誰でも手に入る当たり前のもの」という名詞の意味だ。語句整序問題では「仮定法」の特集だったが、とても良く出来ていた。
 大学生のYAさんは前回「北海道大」の英作文をやってみた。「医療事情の日米の違い」はなかなか難しかったね。論説文は日本語でも長めになるから、そのまま英語に移し替えるとまとまりにくい。今回は上手に短めに切ってあって進歩したね。今日からは英検「準一級」問題を始めた。
 先週まで取り組んできたTOEICは日本や韓国の企業が社員に要求する英語力の検定試験。TOEFLは米国留学に必須の資格試験。最近は、英国に留学するならIELTSという検定試験が必要だ。検定協会と旺文社が運営する昔からの「実用英語技能検定試験」、つまり「英検」ならどんな目標をもつ日本人の英語力も測れるはずで一番評価が高い。将来「1級」を目標にしばらく続けてみよう。
 今日の読み物は昨日のNEWSWEEKの記事で「ポケモンGOで124個全部をゲットしたニューヨーカー」が面白かった。「オタク」のことをgeek(ギーク)っていうんだね。大学の前期試験が終わったら、ゆっくり読んでみてね。 尾上

(追記)新任の頃、稲取高校の同僚で敬愛していたナベ先生が亡くなった、とつい先日半年遅れて知った。年末にはお見舞いに行ったのに、入院していた伊東の市民病院から長泉の「県立ガンセンター」に移されて間もなくのことだったらしい。南伊東の眺めのよい斜面の瀟洒な家に住んでおられたが、5年前の台風の悪天候の時、すっ飛んできた古い物置の屋根が先生の頭上を強打した。それが原因で大脳の手術とその後の長いリハビリを余儀なくされた。
 私が吉原高校で半年常勤講師を勤めた後に昭和43年、東伊豆の風光明媚な稲取の高校に赴任したらそこに大学の大先輩を発見した。低音の張りのある声と剛毅な体躯のナベさんは沼津東高校の出身で、進学先の東京外語大では中国語を専門に国際関係のコース(今では「国際社会学部」として独立した、)に進み「社会科」教諭になった。明治以来の伝統あるボート部でも活躍したらしい。そうそう、今年UG会から外語大の中国語に入学したMIさんには60年も先輩になるんだね。
 渡辺秀夫先生は、転勤先の「三島北高校」で教鞭をとっていた時に「静岡県高校教職員組合」の委員長に推されて就任した。毎日伊東の自宅から静岡に通勤し、県庁では教育長や教育委員会を相手に理路整然とした論法でにこやかに語りかける人柄のおおきさが魅力だった。組合員からの信望は絶大だったし私も自動車事故のときにお世話になった。私たちの結婚披露宴の司会を引き受けて頂いた先輩だ。
 その任期後は「韮山高校」の教壇に移り定年を迎えられたから皆さんの中にも「地理歴史で教わったよ、覚えてる!」という人が身近におられるかもしれないね。定年後は中国との文化交流に尽力され、県内の国語の先生をおうぜい講師として中国に派遣した。郷土史散策をまとめた著書「安宅丸を追うべし!」を大けがの翌年出版し、「郷土史研究会」や伊東市出身の詩人「木下木太郎」の会も主宰され80歳をすぎてもなお元気だったのに。
 献身的な介護を続けておられた気丈な奥様のほうが先に去年亡くなり、少しずつ気弱になって1年足らずの内に跡を追いかけるように逝ってしまわれた。ナベさんのあの笑顔がもう見られないのはとても寂しい。市内「松月院」に眠るナベさんのご冥福をお祈りします。
2016/07/31 (Sun) 23:39


「仮定法」とは「仮定の法則」じゃないよ
「仮定法」とは「仮定の法則」じゃないよ
2016年7月26日(火) 裾野市民文化センターにて 「リヴォー城」
 UG会「裾野教室」を5年前に卒業して、フランスに留学中のTUさんからメールが届いた。現地の「観光ガイド」の資格を取得するために昨年から「東京外語大」を休学してフランスに渡っているそうだ。「リヴォー城」はパリから西に車で1時間ほどの田園地帯で麦畑に囲まれ、ロアール渓谷の古城群のひとつ。美しい古城を取り巻く果樹園やバラ園でも人気が高いそうだ。
 まだインターンで研修中だけど、フランス語で地元の観光客にこの城のガイドをしているらしい。みんな話をしっかり聞いてくれるそうだからきっとすばらしい語学力なんだね。私の母校でもある外語大に3年生で編入合格する前、獨協大学でもフランス語がとても得意で1年間、フランス西部のナント市の大学に語学留学していた。まもなくガイド資格がとれたらTUさんにはどんな人生が待っているのかな・・・。

 予定表に書いたように、28日(木)のかわりに「裾野教室」を今日実施したら、2人は参加できたがSEさんは一昨日のうちに「御殿場教室」に来てくれた。
 3年生OHさんは「仮定法」を勉強し直した。例文10個に主な学習事項は含まれているので、それがしっかり理解できれば入試問題も解答できるはず。動詞の形に「仮の話しで、本当は逆なんだけど・・」という気分を込めるのだ。つまりムードのことで「法」と呼んでいる。 If 文の中では「今」の逆の話なら「過去形」で、「昔」の話なら「過去完了形」で書く。「〜であればいいのに」という「願望の文」でも同様に「今」と「昔」の2通りで動詞を使い分けるのだ。今日やった「空所補充問題」も、「語句並べ替え問題」も入試によく出題されるものばかりだから、なんどもしつこく復習して得意分野にしてください。
 2年生のMIさんは前回「比較」の語句整序問題をやったら、入試問題だけど90%正解だったね。大切なのは as (同じくらい)や so (それほど) があったらその文の後にも as があるから見落とさないこと。 more や-er があったときも than をしっかり見つけることだ。それは「接続詞」の働きで共にS+Vを従えて「〜とくらべると」という意味なのだ。例えば She bought as many interesting books at the store as I did. (彼女もその店で私と同じ数の面白い本を買ったよ。)のように。 as I didは接続詞S+Vで「私が買ったのと比べると・・」。
 今日は「形式主語の It」の働きを中心に勉強した。It is necessary for him to work harder. では形式主語の It が使われる。これは、For him to work harder is necessary. (彼がもっと頑張ることが必要だ。)のFor 以下の主語を後回しにした文だ。 中学で教わった「彼にとって必要だ」はマチガイ。高校ではfor him はnecessary の修飾語ではなくて、「不定詞」の意味上の主語で「彼が・・」、と教えているよ。 尾上

(追記)私がかつて理事長を勤めた吹奏楽連盟の高校東部大会も今年は31日(日)にこの「裾野市民文化センター」を借用するようだ。いつもの沼津の会場を離れて輸送のバスやトラックの出入りが容易なこの会場に移ってきた。東名高速のインターにも至近でこんな便利な会場はまたとない。裾野駅と岩波駅のちょうど中間で歩行者には少々不便だけど。
 きょうのブログ冒頭に紹介したUG会出身のTUさんは「須山中学」の出身で「沼津東高校」に通った。須山からこの「裾野教室」まで遠距離なのに車で3年間送迎を頑張ってくださったお母様は、もと「富岡中学」の音楽の先生だった。このホールのすぐ近くにある富岡中学は今年はA編成で参加するようだ。私は定年退職後に吹奏楽の関係で親しくして頂き、中学コンクールでも少々お手伝いしたら金賞を獲得し、はるばる浜松まで出かけて県大会に出場を果たしたことがある。
 私はかつて「沼津東高校・吹奏楽部」の顧問と指揮者をやっていた時に、夏のコンクールで演奏する良い自由曲がほしくて、アメリカ人の著名な作曲家E・デル・ボルゴ氏に委嘱作品をお願いしたことがある。完成したときにははるばるニューヨークまで受け取りに行ったなあ。東高が演奏した「ア・リメンブランス」はコンクール県大会でも東海大会でも金賞が取れた思い出の曲で、それを「富岡中学」のTU先生にもお勧めしたのだ。
 その後数年してあっさり早期退職なさって、念願の「趣味の食品店」を営むTU先生には驚かされた。私は須山の近くの「黒岳」や「越前岳」によく登るけど、先日もナンバンギセルをたくさん見つけた後で、純木造のかわいいお店「珠山」に立ち寄った。「地方お取り寄せ」の珍しい食品や先生のお薦めの逸品を頂いて、UG会卒業生のお嬢さんの話に花が咲いた。それで今日のブログ冒頭はお嬢さんがこの夏休みに観光ガイドの研修をしている「リヴォー城」の紹介となったのです。
2016/07/26 (Tue) 23:02


You might as well throw the money away as lend it to him.「あいつに貸すくらいなら捨てた方がましだ」
You might as well throw the money away as lend it to him.「あいつに貸すくらいなら捨てた方がましだ」
2016年7月25日(月)三島商工会議所にて 「ナンバンギセル」
 「南蛮煙管」はどう読む?「ナンバンギセル」という珍しいピンクの花があるんだ。横向きにして口にくわえればちょうどキセルでたばこをふかすような形に見えるでしょ。きっとポルトガル人がたばこをふかしてるイメージだね。花が咲くと娘さんのおちょぼぐちにも似ている。葉がないのは自分で栄養を作らないから。ススキの群落の中に寄生してその根っこから養分をもらう。
 野生のものを初めて見たのは「山中湖」の「パノラマ台」で、広大なススキの草原の中の登山道にヒッソリと咲いていた。そして「愛鷹山」山脈の北端に位置するこの「越前岳」でも、登山口に広がるススキの大斜面でたくさんの花を偶然発見したよ。古来「思い草」とも言ったらしく、万葉集に「道のへの尾花が下の思ひ草 今更さらに何をか思はむ」とある・・・。

 3年生TA君は前回、「比較表現」で難しい no more 〜thanや no less 〜thanを勉強した。いわゆる「鯨の公式」だね。明治学院大や京教育大の問題は素直な形式で書いてあったので正解だったけど、千葉大と明治大が難しかったね。 Unfortunately, there can be no such thing as the total elimination of man’s physical capacity for violence, among nations any more than among individuals. 最後の than が大事な「接続詞」で、この後の among individualsと直前の among nations が比較されているんだ。「個人の間でありえないように国家間でも・・はありえない。」となる。前半は長い文だけど such〜 as に注意して、「残念なことに、人間が暴力を振るう身体的能力を完全に除去するというようなことはありえない。」と訳せるとよかったね。NIさんは都合でお休みします、との電話が入った。  
 2年生YO君は前回「It 中心の構文」で、It seems that で始まる文をたくさん勉強した。「〜と思われる」は書いてないけど to me 「私には」が隠れていると思えばいい。 It is thought to me と言っても同じだ。さらには単に I think that 〜ともほぼ同じ。話者の判断を付け加える働きだ。 大阪工業大では  It seems to them that having more animals before a dry year means that some will still be alive after it. が難しかったね。 meansが動詞だと見抜ければ、「乾燥した年の前により多くの動物を飼っていれば、その後でも一部は生きているということを意味する、と彼らには思われるから。」
 ENさんは前回入試の英作文を3題やってみた。「完了形」の使い方がポイントで、「広島修道大」の「・・・今年の10月で3年アメリカにいることになります。」は「未来完了」が思いつくとよかったね。 She will have stayed in the States for three years this October. 今日は「助動詞」のmay well 〜と may as well〜 の違いを勉強した。前者は「〜するのも当然だ」という意味でただの may(〜してもよい)と似ている。後者は as〜 as・・ の構文になるから「・・とくらべると〜するのは同じことかもしれない」と考えるとよい。
 たとえば You might as well throw the money away as lend it to him. は「彼に貸すのと比べるとそのお金を投げ捨てるのは同じことかもしれないね。」ここでmay ではなくてmight を使ったのは「仮定法」の助動詞でつまり、お金を捨てるなんて人はいないから、「仮に・・・」の気分を表したのだ。ここの和訳はもっと誇張して、「あいつに貸すくらいなら捨てた方がましだ。」と、「比較級」をつかうといいのだ、と覚えておこう。
 中学生のNI君は前回「接続詞」をたくさん勉強した。「理由」(〜ので)のbecause、as、since や「譲歩」(〜だけど)のthough、even if など。部分英作文にも挑戦した。接続詞+SVO〜の形をとり、主文のSVOに対して「従属節」の働きをするよ。長文の笑い話は「とんだかくれんぼ」を最後までうまく訳した。最後の「オチ」の部分がイマイチだったね。惜しい!「今度ポストに隠れるときは、必ず体に切手を貼ってね。」だよ。
 今日は「時制の一致」を勉強した後、「話法」を勉強した。高校1年の項目だけど、たぶん授業では扱う時間がないのでたいてい家庭課題になっている。「話を他人に伝える方法」には2つあって、その人の「セリフ」をそのまま「直接的に」再現する方法と、自分のことばに置きかえて内容を簡潔に「間接的に」伝える方法、だ。「直接話法」の文を「間接話法」に言い換える練習問題をいくつかやってみた。尾上

(追記)今日は「ゆうゆうホール」が例年の「放送大学」の前期試験で貸し切りになっているのを駐車場の係員に指摘されて、直前に慌てて「商工会議所」に変更した。先週月曜日は間違って2会場を予約してあったことに今日気がついた。予定表でお知らせしましたように、28日(木)には会場の借用ができないので、裾野教室を明日に変更します。
 27日から3日間は吹奏楽コンクール予選がこの会場で開催される。東部地区の中学が編成ごとにA(大)、B(中)とC(小)に分かれて県大会出場を目標に演奏を競うのだ。「裾野市民文化センター」の大きなホールと会議室の豊富さ、広い駐車場がコンクール実施にはありがたい。高校の部の東部予選も今年はこのホールで計画されている。
 先日の「朝日新聞」には県内各中学・高校の演奏曲目の一覧が掲載されていたね。その朝日新聞にはさらに特集記事で、中部地区の「藤枝東高校」吹奏楽部の練習風景が写真入りで紹介されていた。新しい指揮者を迎えてどんな結果がでるか期待されている。その指揮者は私の「島田商業高校」時代の同僚で音楽のEM先生だったよ。一緒に「囲碁」も打った仲間だ。教員生活の後半は校長だったので、腕がウズウズして仕方なかったらしく、定年退職後にまた「吹奏楽指揮者」に戻ったらしい。
 EM先生は武蔵野音大出身のクラリネット奏者でとても上手だった。ある年の定期演奏会では、「ガーシュイン」作曲「ラプソディー・イン・ブルー」を私の指揮で演奏した。冒頭がクラリネット・ソロのグリッサンドで始まる難曲だったけど、EM先生は本番では見事に成功させた。校長なんかにならずに吹奏楽指導者でいられたらよかったのに。
2016/07/25 (Mon) 23:28


must have -ed 「〜したに違いない」
must have -ed 「〜したに違いない」
2016年7月24日(日)御殿場市民会館にて 「秩父宮公園のユリ」
 梅雨明けとはいえない曇天続きで、傘をさして「秩父宮公園」まで歩いた。わが家から15分くらいで家内もリハビリのためよく歩いている。「市民無料パス」を見せて入場するとそこからずっとユリの花園だ。白、赤、ピンクのユリの花が園内をずっと岡の上の「宮邸」まで続く。人影もまばらな小雨の中、植え付けをしている男性に話しかけたら,どこかで見た顔だ。
 ああ、NHKのテレビに出ている人だ。矢澤秀成(やざわひでなり)さんは最近この公園のアドバイザーに委嘱されて、園芸の講師をやっている。NHKのEテレでは、8月7日(日)の朝8:30から「趣味の園芸」で、この公園で矢澤先生が担当する講習の様子を放送するらしいよ・・・。

 1年生MU君は1年の文法入門が一通り終わったので、まとめの問題をやってみた。イディオムをこれからいくつも覚えなきゃいけないね。中学でやった too〜to〜とか、so〜that〜だけでなく、when や as や becauseなどの接続詞が2文をつなぐことも大切だ。ここまでは中学の復習をしながら高校文法の入門として勉強したけど、来月からはもっと詳しく文法をマスターしていこう。今日は笑い話の「賢いのはどっち」を全訳した。
 2年生YAさんは「助動詞+完了形」を勉強した。「昔のことに対して推量する」働きだから、must have -ed だと「〜したに違いない」(100%)となる。may なら「〜したかもしれない」(20%)、can't なら「〜したはずがない」(0%)と覚えよう。テキストにあるmight はmay の過去形だけど「ひょっとしたら」の意味だし couldn't も「はずがないだろうが」の意味で、「仮定法」の意味合いで使うからこの単元では覚えなくてよい。少々不親切で下手な解説だね。
 EN君は前回「語句整序問題」がとても良く出来ていた。今日は「It 中心の構文」で「形式主語」 It の働きを勉強した。It ・・to〜、It・・ –ing〜、It・・・ that〜、It ・・wh-〜 の4種類に分類できる。少々難しかった英文はIt is amazing to Americans how Parisians get around without any difficulty. だった。「疑問詞」の how 以下を受ける it だから、「パリの人たちが何の苦労もせずにどうやって歩き回れるのか、アメリカ人には驚きだった。」 と訳せる。
 裾野教室のSEさんが都合でこちらに参加して、「形式目的語」の it を勉強した。SVOC(第5文型)のOを後回しにして、仮に It で代用するから「形式目的語」と呼ぶ。次に関係詞の単元に入って、まずは「前置詞+関係代名詞」を勉強した。2文で共通の名詞がある時に、1文につなげる練習をやった。作り方は2通りあって「くっつけ式」と「割り込み式」を学んだ。特にSV〜のSが共通項だったら、Vの前に「2文目」を割り込ませるのだ。
 大学生のYAさんはTOEICの模試問題をやってみた。間接疑問文で Do you know who is the kindest boy? は普通だけれど、 動詞 know を thinkやbelieve、say など「軽い意味」の動詞に置きかえると、語順が Who do you think is the kindest boy? となることは「センター試験」でも頻出の問題だったよね。後者は Yes-No Question ではないので「疑問詞」が文頭に出てくるのだ。今日も80%は正解が出せたので、4ヶ月続けたTOEICシリーズをひとまず終えて、次週からは「英検・準1級」受験を目指して勉強しよう。 尾上

(追記)昨日は「沼津高専」に行って3輪のカートの「ロボット」を作ったよ。途中ミスもなく、やり直しもしないで2時間くらいで完成した。スイッチをいれたら急発進してびっくり。思わず拍手して助手の学生と握手してしまった。これは「サッカー・ロボ」で狭いコートの中をボールめがけて突進する。「蹴る」のはまだできないけどぶつかるとすぐに離れるように仕組まれている。ネームプレートにENDO&ONOE2016と書き込んだ。
 「ロボカップ」って聞いたことあるかな。自作のロボットに様々な作業をさせてワザを競う大会のことだ。テレビでも全国大会を中継しているのを見たことがあるけど、沼津は全国の工業高専の中でも優勝経験が多くて有名だそうだ。優秀な学生が多いのかな。沼津東高や韮山高校に合格してもそれを捨ててこちらに入学してくるそうだから。
 沼津高専では毎年夏休みの「公開講座」を開催して、一般から無料で参加者を募集しているよ、と農作の友人OKさんから聞いて参加したくなった。16講座の中から昨年参加した「大人のためのロボット講座」がとてもよかった、という話なので私でもできるかな?と思い切って応募してみた。子供の頃「機械いじり」が好きだったし、高校3年の夏までは「理系科目」が得意だったから興味は大いにある。
 参加者は5人にしぼられ高専の教授がじかに指導してくれるし、5年生の学生が一人一人にアシストしてくれるから、私でもノーミスで完成したというわけ。目がしょぼしょぼ、指先が不器用な私に、補助の遠藤君はとても「褒め上手」で「教え上手」。休憩もなしに一気に完成したよ。来年から「筑波大」の3年生に編入学がもう決まっているそうだ。中には「東大」に編入する人もいるという。
2016/07/24 (Sun) 23:41


「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse is.
「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse is.
2016年7月21日(木) 裾野市民文化センターにて 「忍野八海の観光客」
 底なしのような澄み切った池に鯉が群れをなして泳いでいる。それをのぞき込む観光客の群れ。連休の日曜日「山中湖」一周のサイクリングにでかけ、ついでに「忍野八海」までレイチェルを走らせたら、このように池の「中島」が沈没しそうなほどの人数。会話を聞いているとどれも中国語だよ。そこは個人所有の無名の池で、隣の「鏡池」と向かいの「湧池」が「八海」なのに・・・。

 3年生OHさんは「比較」を勉強した。日本語とのズレがおおきくて、高校生には苦手な単元だ。まずは little less least とか bad worse worst など変化形の基本をしっかりおさらいしよう。いわゆる「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse is. (鯨は馬と同様魚ではない)は高校生泣かせの構文だ。「鯨が魚ということは、馬の場合と同様にありえない。」比較構文で使う as とthan は通常、後にSVを従える接続詞で、共に「〜とくらべると」の意味としてつかう。「〜より」じゃないよ。
 2年生SEさんは前回、 It seems that 〜の構文を勉強してどの問題もほぼ正解だった。これは言い換えれば It is thought that 〜と同じで「〜だと私には思われる」の意味だから、結局 I think that〜 (私が思うには)を〜に付け加えただけ。命題の〜に「話者の判断」を加えるから助動詞の働きと似ているね。たしかに  He seems to know the fact. のように動詞の前につけてもいいから。今日は形式主語 It の働きをたくさん勉強した。
 MIさんは前回「関係詞」の語句整序問題がとても良く出来た。 It was very stormy all day, during which time the ship sank. (一日中激しい嵐だった。その時間のうちにその船は沈没した。) が見慣れなかったかな。, and during that timeを関係詞を使って表現する。 「東京理科大」の「失ってみて初めて、持っている物の価値に気づくことがよくある。」は、 We often don’t realize the value of the things we have until we’ve lost them. (持っている物の価値は、それを失ってみるまでわからない。)と書くけど、「強調構文」で It is not until we’ve lost the things we have that we realize their value. ともなるから記憶して欲しい。
 三島教室のENさんがこちらに参加した。前回「英作文」で「横浜市立大」が難しかったね。「・・・すべてが変わってしまっているのがわかった。」は  I understood that の後に、 everything had changed とかけばいい。動詞の前に主語、後に目的語という基本を大切に英文を組み立てよう。今日は「動名詞」の慣用表現を5つ覚えた。関西学院大の和訳では、 Parents cannot expect their children to study well with the television making a loud noise or when the family are talking. が難しかった。前半は「親は子供にしっかり勉強することを期待できない。」だが、後半は or で何と何がつながるのか見破らないといけない。後の「家族が話しをしているとき」とその前の「テレビが大きな音を立てている状況で」が並んでいるのだ。  
 御殿場教室のMU君も参加した。前回、長文の「1月と2月の名の起こり」を和訳してみた。 ruler は「rule する物と人」から「定規」と「支配者」の2つの意味が生まれた。想像しにくい意味だけど、もとは「まっすぐな物」の意味から「物差し」となり、さらにまっすぐに従わせる、から「支配する」の意味が生まれた、のだ。これを言語学では「意味の拡張」というよ。例えばSpring が「スプリング」「バネ」「春」「泉」とたくさんの意味に発展するのは、原義が「飛び出す」だからだ。辞書は丁寧に引こう。最初の1つだけでは勝負できない。今日は「否定」を勉強して not never hardly seldom は「副詞」で文を否定することを学んだ。一方 no は次の「名詞」を修飾する「形容詞」であることが分かった。No money (何もお金がない) に対してlittle money は「ほとんど持ってない」だし、few booksは「本がほとんどない」という意味で、こういうのを「準否定」という。
 来週の裾野教室は、中学・高校の吹奏楽コンクール週間で貸し切りになるので、26日(火)に変更しました。都合がつかない人は別の会場にどうぞ。 尾上

(追記)大学同期の親友ON君から「高校生の英語辞書について」の問い合わせに返事を書いたらお礼のメールが届いた。「研究社」や「東洋書店」での辞書編集の長年の経験をかわれて、いずれかに投稿する原稿資料として役に立つらしい。そこで更に雑感を書いて2通目を送った。

 メール拝読しました。IT時代、デジタル化の時代は文化の浪費でしかない、新たになにも作り出さないと私は危惧しています。他人が時間と手間をかけてやっと作り上げた作品を、それも死語になりつつあるけど、まるで「海賊版」の如く著作権料も払わずに載せる。だれかがもうけているけど、制作者にはほとんど還元されていないのではないか、と。
 Facebook も Twitter もしかり。Youtubeも私がいつも楽しんで聞いている「志の輔落語」、「綾小路きみまろ」、「小沢昭一的こころ」とか「クラシック」の名演奏や「オペラ」などはタダで聞き放題、見放題だ。私が払ったスマホ購入費と接続契約料から何%が、出演者や製作者に入るのかねえ。新たな客寄せの「宣伝効果」はあるのだろうけれど。
 貴殿が長年心血を注いだ「辞書出版」の場合も同様だ。たとえば「カシオ」の電子辞書「エクスワード」に利用されている大修館「ジーニアス英和辞典」はまだ旧版のままだ。ペーパーでは改訂第5版が2014年に出たようだけどね。辞書の改訂作業も大変だ。旧版が売れなきゃ改訂版の計画も立たないね。ましてや新しい英和辞典を編集・出版するにはよほどの勝算と覚悟がなくては。「国語辞典」ですら国の文化事業になっていないのだから。
 見当外れかもしれないけど、地道に独自研究を続けて「ノーベル賞受賞」のような新発見につながる「京都大学」のアカデミズムと、他人の発見や業績を「巧みに」自分の物のように「解説」する「東京大学」の気風の違いにもたとえられそう、と思わない?
2016/07/21 (Thu) 23:39


For all the fact that ・・「・・という事実にもかかわらず」
For all the fact that ・・「・・という事実にもかかわらず」
2016年7月18日(月)三島商工会議所にて 「芦ノ湖・桃源台」
 予報が外れて快晴の真っ青な空になった。これは暑くなるぞ、と午後から「箱根」に逃げた。「芦ノ湖・桃源台」の船着き場からキャンプ場までは木陰の散歩道だ。湖から吹く風が気持ちよくて、いつもの「あづまや」まで自転車を押して行くと、通りがかった外人女性がひとり私のレイチェルをなんども振り返る。「私もこれと同じ折りたたみで英国製を持ってる。もっと小さくなるのよ。」
 「折りたたみ式」は英語で foldable という。日本の「折り紙」を folding paper というでしょ。「ベルジャムから来てコテージに泊まってます。」あの北欧のベルギーから来た旅行者できれいな英語をしゃべった。後でネットで調べたらベルギーといえば小国ながら自転車王国だった。自転車競技が「国技」にもなっているそうだ。「メルクス」「リドレー」がベルギー自転車のトップメーカーだそうだ・・・。

 3年生NIさんは前回、文法・作文で「譲歩」を勉強した。「〜だけど」とか「〜しても」のように「逆接」でつながる文のことで範囲が広い。For all the fact that ・・「・・という事実があるにもかかわらず」とか、seldom, if ever, V〜「もし仮にあったとしても、めったに〜しない」など、覚えるべき慣用表現がたくさんある。それでも語句整序問題には80%の正解が出せた。記述になるとミスが目立つから正確に書けるよう見直しを心がけることだね。
 TA君は昨日のプリントで、「原因・理由」の文法問題が難しかったね。 That is why SV〜は「それが〜の理由だ」だから、「そういうわけで〜なのだ。」とほぼ同じだ。副詞句で言えば for that reason といえばよい。玉川大の「風やら雨やらで・・」はwhat with the wind and what with the rain という。「〜やらで」とは「いやな理由」の時に with の前に感嘆的に what を添える,副詞のようなもの。二つ目のwhat withは省略してもよい。
 2年生のYO君は前回「関係詞」の語句整序問題をやったらほぼ全問正解だった。「岩手大」の英文和訳では You learn only when things mean something to you. が易しそうなのに訳せなかったね。「物事があなたにとって何か意味を持つときにのみ、あなたは学習していることになる。」つまり、ただの暗記物は世の中に出たときには役立たない、ということ。英作文は「富山大」「山学院大」など難関校の問題で、社会問題を扱った深い内容をいかに平易に書くか、が大切。長い日本文では最後の部分に注目して欲しい。そこから書き始めるといい英文の構成になるよ。
 中学生のNI君は前回、ためになる話「生きていることば」を全訳した。「ことばの起源はわからない。しかし、とてもたくさんの言語が昔からあったことを知っているし、どんどん変化していることも知っている。・・・」 英文はSVの前に接続詞や疑問詞、関係詞をつけることで、前後の文に接続させて長い文になっていくのです。一歩ずつ積み重ねて大きな構文を読み取る練習をしていこう。今日は先週やった「関係代名詞」を復習してから次の「句と節」を勉強した。 尾上

(追記)東京の「研究社」で編集長として長年辞書作りに人生を捧げてきたON君から,高校生の英語辞書について問い合わせるメールが届いた。大学の同期生で10年来のハイキング仲間でもある。現在発売中の研究社の高校生・大学生用「新英和中辞典」も、私の愛用している「ルミナス」もかつてベストセラーだった「ライトハウス英和」もON君が主幹で完成した。どれも4000円以下で買えるのだが。
 中学校の英語の教科書には、該当の単元ごとに単語集がついていて、生徒は「辞書を引く」という習慣がないしほとんど持っていない。高校に入って始めて英和辞典や和英辞典を買うことになるのだ。わたしも高校現場から離れて10年も経つから多少変化しているかもしれないけど、次のように返事を書いた。

 生徒は男子も女子も皆「電子辞書」だよ。どのレベルの生徒でも同じこと。鉛筆の先でツンツンとやって最初に出た意味で片付ける。こんな早くて便利な物はない。ていねいに「発音」とか「例文」「語源」「反意語」なんか見ない。ページをめくるのはシンドイから。でもどんどん苦労せず辞書を引くのはいいことだ。大学受験も楽になってその程度でも良いような時代になってしまったね。
 よく見ると「カシオ」の製品で「エクスワード」とかいうのが一番人気。たいてい大修館の「ジーニアス英和」にプラスいろんなおまけの辞書がついて、家電量販店の値引きでも3万5千円もする。親御さんも大変だなあ。ペーパーの10倍の値段だよ。1万円くらいのもあるけど。英語も国語も辞書は新入生の「オリエンテーション」の時に、付き添いのお母さんが教科書販売コーナーで買ってたなあ。出張販売の書店がそこで「電子辞書」も一緒に展示しているから親は子供のため、と高い投資を覚悟するようだ。
 時折「ペーパー辞書」を先生から強制されている1年生がいてかわいそうになる。高校にはたまに変な教師がいて「電子辞書」を見つけると取り上げたりする。そんな教師自身は「電子辞書」の便利さを知らないのだ。人間誰でも便利な物のほうを選ぶのに決まっているのに。ペーパーを使わせたいなら、よくよく説明して教師全員で一致して指導しなきゃ。
 そんな素直な生徒は結局「ペーパー辞書」も引かなくなってしまう。だから英語も伸びない。時代は変わったよ。猫も杓子も皆忙しいのだ。時間に追いかけられている。昔「英英辞典」をひけ、とウルサイ教師がいたけどもう化石だね。時折、百科辞典的に参考にすればいい。意欲の問題だよ。「ペーパー辞書」もそういう存在でしょ。大学生や教師の私たちにも。
 以上、参考になりましたか?
2016/07/18 (Mon) 23:32


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