高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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ミスはミステイクmistake(失敗)の略で miss とは別
ミスはミステイクmistake(失敗)の略で miss とは別
2016年6月13日(月)三島ゆうゆうホールにて 「熱海のジャカランダ」
 熱海市のHPで「ジャカランダが見頃です」とあったので、海岸通りの「お宮緑地」に出かけた。触ると閉じてしまうあのネムの葉に似た涼しげな新緑の葉から青紫色の大きな花房が顔を出して見事な美しさ。よく見ると「桐」の花によく似ているなあ。「キリモドキ」という別名があるのも頷ける。秋になると庭木にからんで上へ上へと伸びるオレンジ色のノウゼンカズラと同じ仲間とは思えないね。
 世界3大花木のひとつで20mくらいまで成長する南米原産の花の木だ。宮崎県日南海岸の「ジャカランダの森」のほうが数倍の規模と歴史があるが、熱海市が20年前ポルトガルの姉妹都市から贈られた苗木から、7〜8mのも含め100本以上のジャカランダが育って今では見事な街中のプロムナードになった。砂浜から海風が吹いてうっすら香りが漂う・・・。

 3年生NIさんはセンター試験の過去問をやってみた。文の流れを判断して3文を配列する問題も難しいね。キーワードを見つけるスピードが求められる。語句整序の3題が今日はどれも難しかったね。 The gallery has many paintings that art lovers should not miss. では関係代名詞の that が直前のpaintingsを指すのだから、動詞missの意味がわかれば簡単。日本語のミスはミステイクmistake(失敗)の略で名詞。I love you. I need you.と同様に I miss you. はラブコールでしょ。「君がいないと寂しい」の意味。catch の反意語として「ボールを取り損なう、列車に乗り損なう」にもなる。「この美術館には美術愛好家が見落としてはいけない絵画がたくさんある。」
 TA君は前回「関係詞」の文法・作文をやった。「明治大」の整序問題で「桜の木は昔から日本においては、西洋諸国におけるバラのようなものである。」が難しかったね。「のようなもの」とは何?「のように大切な物」と思いつくかなあ。 主文はThe cherry tree has long been something important to Japan.と書けるからその後に just as the rose is something important to Westren nations.(ちょうど西洋諸国にとってバラが大切なものであるように)が続けばいい。ここで共通するsomething importantを関係代名詞 what に置きかえすると一文に直せるでしょ。The cherry tree has long been to Japan what the rose is to Western nations.受験生の必修構文といわれる A is to B what C is to D.がこれなんだ。
 2年生のENさんは「分詞構文」への書き換えがどれもほぼ正解だったね。Since he has never lived away from home, he'll get homesick. 「家からはなれて暮らしたことがないので、彼はホームシックになるでしょう。」動詞を見ると、「現在完了」と「未来」なので、前半は「完了形」にしないといけない。Never having lived away from home,・・と。今日は「独立分詞構文」と「付帯状況の with 」を勉強した。-ingや-edで始まる分詞構文なのに、直前に名詞が残っている場合がある。本文の主語とは異なるので消すわけに行かないから、分詞構文に直すときには[ ケス、ケサナイ、 -ing ]と覚えておこう。
 YO君は前回「動名詞構文」の慣用用法を勉強した。今日はさらに「動名詞の意味上の主語」をやって文法問題はどれも正解だった。和訳では成城大の 〜 a good reason for it being in your writing. がむずかしくて白紙だったね。it が opinion(意見)のことだとわかれば、「意見が自分の作文に含まれる十分な理由」と訳せるよね。 A good reason why it is in your writing のように節に直して書くとわかりやすいね。
 中学生のNI君は前回「人間の声をまねるイルカ」の22行の英文を和訳した。ずいぶん英語と日本語の対比が分かってきている。「関係代名詞」のthatがしばしば登場するけどまだまとめて勉強してないから苦労するね。接続詞の that(〜ということ)との区別が難しい。 When dolphins do this , all that is heard is a high voice that sounds like a bird's. 「イルカがこういうことをする時、聞こえてくるのはすべて鳥の声のように響く高い声だけだ。」最初のthat は代名詞の it と同じで直前の all を指す。後の that も it の代わりで直前の voice を指す。共に関係代名詞で which でもOKだ。学校で教える前に近いうちまとめて勉強しよう。
 今月入会した3年のMA君は月曜には出席できないけど、前回のプリントをやってお母様が届けてくださった。通信添削のように採点してお返ししよう。 尾上

(追記)「ブログ日記・高校英語UG会」は今日から5年目に入った。2012年6月11日(月)が第1回目。週2回だったのが御殿場教室が増えて昨年夏から3回になった。4年間で合計すると450回くらい書いたことになるかな。10日ほどで削除されてしまう「フェイスブック」と比べると、この「アルフー」のブログは今でもすべて保存されて第1回目から見ることができる。
 一方的に書くだけなので読者の反応がさっぱり見えないけれど、アクセス数が毎日20〜30もあるのでそれが励みで書いている。会員の生徒諸君とお母様が読んでくださっていると想定して、授業中の雑談調で人の目をあまり気にせずに、しかし無責任になったり迷惑をかけたりしないように気を配りながら「塾便り」のように書いている。
 ときおり感想を書いてくれたりアドバイスをくれる親友がひとりいる。何度かこのブログに登場したON君で「研究社辞書部」の編集長だった。定年退職後もつい昨年まで「東洋書店」でも活躍していた。大学ロシア科の同窓生として50年、山登りでは10年来のおつきあいだが、最近は「自分史」の市民セミナー講師も依頼されるほど筆の立つ人物だ。
 2011年の映画「舟を編む」の主人公ように、誠実に全力投球する人物で辞書執筆者の大学教授たちから全幅の信頼をえていた。遅れがちな執筆者の尻をたたくのも大事な仕事だが、「校正」の力量が勝負どころだ。ON君が編集主幹を務めた研究社の「露和辞典」は1988年、ついで「和露辞典」は2000年に第一刷が出版された。いまもこの分野の双璧として質量共に越えるものはない。
2016/06/13 (Mon) 23:34


 Any 〜 will do,(どんな〜でもかまわないよ)
 Any 〜 will do,(どんな〜でもかまわないよ)
2016年6月12日(日)御殿場市民会館にて 「カモメラン」
 隣家の若者TA君が未踏の地というので河口湖の「三つ峠山」に案内した。半月前に一人で登った時に山頂で見つけた大きなアツモリソウをぜひ見てもらいたい。しかし予定以上に時間がかかり最初のピーク「木無山」に着いたらもう下山しなくてはならなくなった。最高地点の「開運山」1785mと「御巣鷹山」手前の見事なお花畑にも回るとさらに1時間かかりそう。
 梅雨に入ったというのに今日はよく晴れて富士山が正面にくっきりと。「三つ峠山荘」の周辺では「アヤメ」の群落。山小屋「四季楽園」の前には「カモメラン」が5,6株も見頃になって、小さな白い花弁にピンクの水玉をいっぱいつけて華やかだったよ・・・。

 1年生MU君は「前置詞」を勉強した。中学の復習だからそれほど難しくない。ややこしいのは tillと until は「〜まで(ずっと)」で継続の意味、before と by は「〜までに」で完了の意味ということ。go to 〜「〜まで行く」に対してleave forと start for は「〜に向かって出発」。今日の笑い話は「ロンドンに帰りたい」。列車の出発間際に3人の男が現れ、酔っぱらっていたので駅員の援助でやっと2人が乗せられた。取り残された1人は悔しがって、「自分が乗ってロンドンに帰る予定で、乗った2人は実は見送りだったのに・・・」。半分ほど和訳したようだけど、笑いのオチまでたどり着けなかったね。
 2年生YAさんは前回「会話文」を英語に直してみた。Help yourself to 〜(〜をご自由にとってください)や Any 〜 will do,(どんな〜でもかまわないよ)などの慣用表現がいくつかあるので覚えておきたいね。今日は「動名詞の意味上の主語」を勉強した。 Have you heard the news of Ken's marrying the daughter of a lawyer in the city? では Ken will marry the daughter・・とう節が「動名詞構文」になっていると分かれば「ケンがその町の弁護士の娘と結婚するという知らせを聞いたことがある?」このように、主文の主語と異なる時に動名詞にその「主語」に相当するものを加えなくてはいけない。
 EN君は前回、語句整序問題で「不定詞」をやった。中学でもやったtoo〜to〜構文(否定的意味)と、高1でやった 〜 enough to〜(肯定的意味)を再確認しよう。特に enough は副詞としては形容詞・副詞を後から修飾するよ。形容詞の時は enough money や enough timeのように前に置くけど。今日は As soon as the young mother heard the baby crying ,she rushed into the room.という文の前半が「動名詞」を使って On hearing the baby crying, the young mother rushed のように短くいいかえできることがわかった。
 KAさんは前回、「原形不定詞」のイディオムをいくつか勉強して、次の「分詞」に入った。8行の英文和訳はほぼ訳せていたけど Plants have one enemy more dangerous than any other.は「比較構文」で高1でやったとても大切なもので、than any other は後に enemy の省略を読み取って「どのほかの敵よりも・・(もっと危険な敵がひとつある)。」となる。つまり the most dangerous enemy ということだ。今日は第5文型SVOCで、「知覚動詞」の see,hear,feel などはOとCが続くと「OがCである状況を見たり聞いたりする」という意味になる。look at、watch や find(気付く)でも同様だ。I found the path blocked by a rock. は「道を見つけた」ではなくて、「その道が岩で閉ざされていることに気づいた。」の意味になる。
 大学生のYAさんは前回「奈良女子大」の英作文をやってみた。町田健の「言語学が好きになる本」からの抜粋を出題。この先生は高校生用の文法参考書「DEPTH」(河合出版)の著者で、私が安心して推薦できる名古屋大の教授。最新の文法研究の成果である「生成文法」を応用して書いているから。
 今日はTOEICの読解問題で最後の6問、12頁をやった。どれもビジネスに関係する広告文やメールだったからまだ想像しにくい分野ではあるね。それでもそれぞれの設問に80%以上は正解が出せた。時事英語の教材として6日のNEWSWEEKから「9・11同時多発テロの捜索犬でさいごの生き残りが眠りについた」という記事をコピーで読んでもらった。16才まで生きたゴールデンレトリーバーのブリタニー嬢は消防士たちに敬意を込めて埋葬されたそうだ。 尾上

(追記)私は東京都中野区立桃園第三小学校を卒業してすぐに、父の転勤で関西に引っ越して宝塚市と西宮市に6年間いたので、大学進学で単身久しぶりの東京暮らしが始まった。東京外語大に入学したらロシア科40人の同級生のなかにHOさんを見つけた。というより声をかけられてわかったのだけど記憶のいい人だね。彼女は小4の時に転校したのでそれ以来10年ぶりの再会だった。初恋の人ではないけど美貌の少女だったよ。
 私と同じ大学オーケストラに入団してフルートを吹いていたHOさんは卒業後日本航空JALに入社した。前年1967年に羽田―ヨーロッパ路線にモスクワ経由便が始まってロシア語が話せるスチュワーデス(今は和製英語でキャビン・アテンダントCAという)を初めて採用した。彼女はその一期生だ。その年の秋、モスクワで「シェレメーチェヴォ空港墜落事故」が発生しJALの乗客乗員62名が死亡した直後だからなおさらだ。それからのHOさんのパーサーとして世界を股にかけた活躍ぶりは同窓会のあるたびに報告された。
 オーケストラの同窓会に出席してくれたし、ロシア語科同窓会の仲間なので「山のレポート」などで時折メールのやりとりをしている。退職した今は「コーラス」に打ち込み、昨年はイタリアまで演奏旅行に行ってきた。最近の彼女宛のメールを披露します。

HOさんへ。
そうですか、JAL時代には世界をたくさん歩き回ったようですね。私も33才一人旅では東はユーゴスラビアのベオグラードまで列車の旅をした。帰り道ウイーンとザルツブルグにも寄って音楽の都に触れました。NAさんの世話でフランクフルトで中古のチェロを買って機内持ち込みで抱えてきたよ。当時のパキスタン航空はおおらかだった。
 ウイーンでは小学校同窓のMAさんとも出会ったそうですね。ルフトハンザ航空に昔は勤めていたらしい。実は、昨日中野の「サンプラザ」で「桃三」の同窓会があって13人も出席した。彼女はオーストリア人と結婚してウイーン暮らしなので日本に帰省したときに、この頃は牛乳屋のSU君が声をかけて集まるようになった。
 貴女は4年生で転校してしまったので、3年生で転入した私は1年間だけ一緒だったけど「江ノ島」の遠足の写真で記憶をたどっている。覚えている男子は「きれいな女の子だったね」「尾上君、大学でよく気がついたね。」と言ってたよ。昨年の同窓会とほぼ同じ顔ぶれだったけど、KIさんには卒業以来60年ぶりかなあ。尾上より。
2016/06/12 (Sun) 23:57


「動名詞」の意味上の主語
「動名詞」の意味上の主語
2016年6月9日(木) 裾野市民文化センターにて 「オノエラン登場」
 昨日は足柄峠の登山口からゆっくり登っていった。「猪鼻砦跡」の展望台ではピンクのサンショウバラが2輪咲き残って、白と紫のノハナショウブも美しい。梅雨に入って人気の少ない「金時山」山頂には真っ白なヒメウツギ、赤白の花が一杯のニシキウツギや花が落ちた赤いガクもかわいいツクバネウツギなど様々な「ウノハナ」がにぎやかに咲いていた。「夏は来ぬ」という歌の歌詞に登場するね。
 今年も秘密の花園に「オノエラン」が咲いた。純白の花弁にオレンジ色のWマークがかわいい。しかしわずか1株3輪の花だけだ。おかしいな?多い年には20株以上も咲いたのに。まさか盗掘か?こんな急な崖にはなかなか近づかないはずなのに。「尾上蘭」と書くとなんか女優の名前のようでしょ・・・。

 3年生OHさんは「分詞」の例文から始めた。前や後にある名詞を修飾して「〜している-ing」とか「〜された-ed」と訳す「形容詞的用法」と、後半の文を「〜なので」「〜したときに」と修飾する「副詞的用法」との違いを区別する例文10個を和訳してみた。We won’t have you ( ) such a thing. は「そんなこといつまでもさせてはおかないぞ。」の意味で keep 人 –ing と同じ構文が「使役動詞」の have にもある。だから答えは doing だ。
 一般的には 「人に〜させる」は[ have 人 原形 ]と覚えておこう。 「人に物事をやってもらう」なら、[ have 物 過去分詞 ]となる。共にSVOCの文型でOCが「能動態」か「受動態」かの差だ。今日は語彙力が求められたね。今日をスタートに本腰入れて「語彙力アップ」に邁進して欲しいな。一日100語に挑戦して20%を確実に自分の物にする、の意気込みで。あと5ヶ月で3000語!
 2年生のSEさんは「動名詞構文」の勉強をした。「成城大」の和訳で Unless there is a good reason for it being in your writing, do not put opinion there. は 動名詞 being の前にある itが 「意味上の主語」だと気付けば、a good reason why it is in your writing と書き換えることができるね。つまり、「そういう意見が自分の書いたものに入っている十分な理由がない限りは、そこに意見を差しはさんではいけない。」ここでは代名詞の it が後述のopinion であることがわかる。If や Unlessで始まる節(条件文)や Though で始まる節(譲歩文)ではこういうことがしばしばあるよ。
 MIさんも動名詞をやった。和訳でgood language learners が主語になっていたら、「言語の習得が得意な人」の意味。A good tennis player を「テニスをやるのが得意な人」、と訳すのと同じで、 people who are good at learning languages と言い換えられるね。こういう「文」に書き直せる語句を「名詞構文」というよ。今日の英作文では、愛知教育大の「思っていた以上に混んでいてびっくりした」にミスがあった。ここは比較構文でI was surprised that the shopping center was more crowded than I had expected. と書けると良いね。crowded は形容詞だからその比較級として more 〜と書く。 最後は「過去完了形」で書けば「事前に予想したよりも〜」に意味になる。
 三島教室のENさんはこちらに参加予定だったけど部活の練習が長引いて来られなかった。 尾上

(追記)先日市内の「ブック・オフ」にぶらっと立ち寄り「TOEIC」の問題集を探してみたが適当な物がなかった。かわりに絵入りで楽しそうな「イタリア語会話」の本ともう一冊を買った。好きなオペラをもっと楽しむにはすこしでもイタリア語の歌詞が理解できると楽しいだろうな。NYのMETオペラをオン・デマンドで見る時はたいてい英語でサブタイトル(字幕)が出るからセリフは理解できる。しかしユーチューブで投稿された映像を見ると字幕がついてないのが普通だ。
 もう一冊はお店の目玉商品にしようと何冊も展示してあった本で、「どうせ死ぬならガンがいい」といタイトルで、中村仁一と近藤誠の対談だ。中村は京大医学部卒の老人ホームの所長で「大往生したけりゃ医療とかかわるな」が大ベストセラー。近藤は慶応大医学部講師で「患者よ、がんと闘うな」などたくさんの著書で有名だ。
 私は祖父も父もがんだったからきっとそういう血筋だろう。最近は医療機器が発達してかなり早期発見できるようになった。しかしいくら早期発見してもがん細胞の繁殖は早くてすぐに転移が始まっているから、結局死亡率は今でも何も変わらない。抗がん剤も手術も9割は効果ないそうだ。対談では2人とも「人間ドックには行かないよ。もしがんを発見されたら、その後は心身共に苦しむだけの結果になるから」、と言っている。まったく同感だ。
 私は現職の高校教員時代は義務だったけど、定年退職以降は10年間一度も「胸部レントゲン」をとったり「人間ドック」に入ったりしてないよ。年一回6月に市の検診で「血液と尿の検査」だけやっているが、これもよそうかと思っている。「山登り」できているうちは病気が寄りつかないと信じている。自覚症状がでてから病院に行けばじゅうぶんだろうし、もしガンになっても抗がん剤や手術を拒否する勇気をもちたい、と思っている。この年齢だから言えるのだろうけど。
2016/06/09 (Thu) 23:21


The future may see a reorganization.ってヘン?
The future may see a reorganization.ってヘン?
2016年6月6(月)三島ゆうゆうホールにて 「新宿のジャカランダ」
 小学校の同窓会で久しぶりに東京に出た。ついでに新宿駅南口にある「宮崎県」のアンテナショップに立ち寄った。入口に鉢植えで桐のような紫の花が満開だった。「わたしがジャカランダです」と書いてある。そうか、宮崎県もあの「日南海岸」のちかくに「ジャカランダの森」が観光スポットになっていたな。そこから運んだんだね。そろそろ「熱海の海岸通り」もジャカランダが見頃だろうな。
 牛乳屋四代目のSU君が音頭取りで、また中野「サンプラザ」の展望の良い最上階に懐かしの13人が集まりビールで乾杯した。オーストリア人と結婚してウイーンに在住のMAさんがお里帰りしたので呼びかけた。すでに鬼籍にはいった仲間も何人かいるし健康を害しているものもいて、参加者が多いのか少ないのか。まあ、心身共に元気な人だけが集まったんだね。
 当時の中野区立桃園第三小学校は1クラスが60人もいた。松組、竹組、梅組・・・と7クラスもあった。梅組担任のNA先生もすでにいないけど、こんな大クラスをよく指導したね。私のアルバムには「鎌倉」や「江ノ島」「上野動物園」など遠足の写真がたくさん残っている。みんなカワイイ・・。

 3年生NIさんは前回「名詞・冠詞・代名詞」をやった。4択も文整序も英訳も70%は正解だったからもう一歩だね。最近とみに和訳の力が伸びてきた。文意をしっかり把握してから日本語に置きかえられるようになった。「大阪府立大」は少々難しかったが。 One lesson that life teaches as we grow older is that both our fears and our hopes are mostly illusions and are not to be taken too seriously. 接続詞の and が「つなぐもの」をしっかりさがさないと意味不明になる。ここでは述語のare not to be taken(考えるべきではない)と前にある述語are mostly illusions とが並列しているね。「年を取るにつれて人生が教えてくれる教訓の一つは、恐れも希望も共にたいていは錯覚であって、あまり真剣に受け取らない方がいい、ということだ。」今日もセンター試験の過去問で第1〜3問をやってみた。「発音問題」と「会話形式」に苦戦したね。
 TA君は前回「接続詞」で such〜 that・・の構文の入試問題をやった。既習のso〜 that・・構文と同じように、主文をメインにしたければ「・・するほどに〜だ」と「程度」の意味になるし、that節以下をメインにしたければ「あまりに〜なので・・だ」と「結果」の意味になる。これは文脈から判断するか、常識を駆使するしかない。とくに「熊本大」の和訳はむずかしくて、These changes are involving such widespread further changes that the fairly near future is likely to see an almost complete reorganization of our lives, in their private aspects as much as in their public. は、後半が「新情報」を伝えているから「結果」として訳すといいね。特にThe future may see a reorganization. (将来、生活の組み替えがあるかもしれない)での see の働きは「無生物主語構文」のなかでもあまり注目されていない面白い表現だ。(これは私の「修士論文」のテーマだったよ。)次のように訳してみよう。「このような変化は、とても広範囲のさらに進んだ変化を内包しているので、かなり近い将来、公的な面と同様に私的な面でも、わたしたちの生活をほぼ完璧に組み替えてしまうことがあるかもしれないほどだ。」今日のセンター試験は「文の配列」が減点だったね。前文との関係を示す「代名詞」や同じ内容の語句や同一の単語などが、次に続く文の決め手になる。文法・作文は「関係詞」をやった。わかっているようで意外に「盲点」になっていたね。早めに気づいて良かった。「関係代名詞」というのは「代名詞」なんだ。従属節の中の大事な要素であって、ただの「つなぎ」と思っていたら大間違い。who、whose、whom は he、his、himやthey,their、them の代わりだ。
 YO君は前回「独立分詞構文」で「付帯状況の with 」の使い方を勉強した。 The boy, with a police officer running after him, suddenly jumped into the river. は「付帯状況」の表現がSとVの間に割り込んでいる。しかし主語のThe boyを修飾しているのではなくて「分詞構文」と同じく「主文」を修飾しているだけ。だから「その少年は、警官があとから追いかけてくるので、突然川に飛び込んだ。」今日は「分詞の慣用表現」を終えてから「動名詞構文」に入った。ほぼ正解が出せたけど「宮城教育大」の和訳が難しかったね。
 中学生のNI君は「動名詞」(〜すること)を勉強した。「動詞」のように後にOやCやMが続くけど、それ全体で大きな文の主語や目的語になるから「名詞」のようでもある。 I remember visiting the zoo with my parents.は、「両親と動物園に行ったこと」が動詞remember の目的語Oになっているね。 次回やる「現在分詞」と同じ –ing 形(〜している)なので区別しないといけない。今日の長文和訳は「人間の声をまねるイルカ」を全訳してみた。
 2年前、春期講習だけ参加したことのある3年生のMA君が今日から入会した。ほかの塾との兼ね合いで月曜日に出席できないので、「通信添削」の形式で勉強することになった。今日お母様がご挨拶に見えたので1回目のプリントをお渡しした。週末までに答案をUG会に郵送していただければ、「添削」したものを月曜日にまた新しいプリントと交換できるので、頑張って欲しい。
 2年生のENさんはお休みした。 尾上

(追記)山仲間で大学同窓のON君が奥様の古希の祝いに同伴で「スイス・アルプス旅行」に出かけた。「研究社」や「東洋書店」で辞書の編纂を45年も続け、昨年引退したので自分へのご褒美でもあったらしい。「アルプスの雄大さは筆舌に尽くし難し。スケールが違うね。」と、ツェルマットから美しい絵はがきが届いた。いいなあ・・・。私も若い頃「ユーレイルパス」を使って、列車の一人旅で行ったことのある土地。昔のメモをひもといて返事を書いたので引用します。
****さん、お帰りなさい。この時期のスイスも良かったでしょうね。私は1976年、だから40年も前の8月中旬に一人旅したよ。フランクフルトの先輩の家を起点に、列車でヨーロッパを一周した。スイスはベルンからインターラーケンに行き、登山電車でグリンデルワルトまで行く往復チケットを買った。
 駅から離れたWaldhotelという安宿に泊まり、アイガー、メンヒ、ユングフラウの展望を楽しんだよ。アイガーの山頂は登っても今日は雲の中だけというので、登山電車はトンネルに入る手前のアイガーグレッシャー駅で途中下車。氷河の先端近くを歩いて、岩ギキョウなど色とりどりの花々を見たなあ。
 この後ジュネーブに行った後、もう一度アルプスに登った。スキーヤーのメッカ、シャモニーまで行って山頂のエギュド・ミディから「モンブラン」の大氷河を一人ロープウエーで横断。別の山頂「モンテビアンコ」の「フロンティア」の山小屋で入管を通過しイタリア側に下っていったよ。ナポレオンが馬で越えたというアルプスを私は40分間のロープウエーで越えたんだ。怖かったけど勇気あったなあ!
 貴兄の体験も聞かせて。
2016/06/06 (Mon) 23:29


WH節も仮主語 It に置きかえできる
WH節も仮主語 It に置きかえできる
2016年6月5日(日)御殿場市民会館にて 「ウリノキ」
 こんな姿の白い花を見たことある?ミズキの仲間だそうだけど実にユニークだね。真っ白な長細い筒型の花弁がクルクルッとめくれて、たくさんの黄色い雄しべと一本の雌しべが垂れ下がる。まるで七夕飾りの「吹き流し」のようで美しい。「秩父宮記念公園」は私のいつものサイクリングコースだけど、その入口に見つけて楽しみにしていたウリノキがやっと咲いた。
 その葉の形がウリの葉に似ているからついた名前で、数年前に「箱根」の旧街道「畑宿」からさらに古い街道「湯坂道」に通じる急な登りの道で始めて見た。とても珍しくて丹沢や箱根でしか見られない貴重な花らしいよ・・・。

 1年生MU君は前回「不定詞」を復習した。中学で学んだ「こと」「ための」「ために」の3つの意味がほぼ理解できていたし和訳もよかった。高校ではこれからtoo〜 to〜、〜 enough to〜などが出てきてむずかしくなるよ。とても大切な単元だから」しっかりやろう。今日は「分詞」が直前の名詞や直後の名詞を修飾する場合の勉強をした。現在分詞 –ingは「進行(〜している)」の意味で過去の文にも使う。過去分詞 –edは「受身(〜される)」の意味で逆に現在の文にも使う。つまり文の時制には関係ないのだ。
 2年生YAさんは前回「独立分詞構文」をやった。「関西学院大」の英文和訳に少々てこずったね。 It may be some time before consumers get any real gain.は「時」を表す itで訳さないでいから、「消費者が本当に得をするまでにはまだしばらく時間がかかるだろう。」英作文は「愛媛大」の詩的な自然描写がとても和訳しにくかったね。動詞を中心にSVOを構築するやり方でいいのだけれど、長い文のつなぎかたに無理があったね。
 今日は雨にもかかわらず体育祭が実施になって、仲間との打ち上げのためにだいぶ遅れたけど出席した。SVOC(第5文型)に使われる「分詞」の働きを勉強した。「知覚動詞」 see、hear、feelやfind(わかる、気づく)の文では「分詞」の –ing や -edが前の名詞を修飾するのでなく、「補語」としてSVの関係になるということ。つまり I know the girl singing on the stage.「ステージで歌っている女の子をしっているよ。」では「分詞句」は前の名詞を修飾しているが、I hear the girl singing on the stage.「その女の子がステージで歌っているのが聞こえる。」ではその「歌っているようす」が聞こえる、と言う意味になる。これは「使役動詞」make、have、keepの場合も同じで、 I could make myself understood in English. はSVOCの文型で「自分(のことば)が(相手に)英語で理解されるようにさせることができた。」つまり、「相手に英語が通じた。」の意味になる。ここでもOCがSVと同じ関係になっていることに注意しよう。
 EN君は前回、整序問題「構文(2)」が難しかった。「東北学院大」の「自分の子供がどんな身なりをしていても、彼女は気にかけなかった。」は動詞matter(〜の問題になる)を中心に考えて前半の長い部分 what her children wear(子供が何を着ているか)を主語ととらえる。それは「疑問詞節」なので後回しにして仮主語の it を立てることができるから、It mattered little to her what her children wore. とかけるといい。今日は「独立分詞構文」のイディオムを勉強した。「広島大」の英文では medically speaking (医学的にいえば)もその例で、ここでは後置になっているから前の文を修飾することになる。
 大学生のYAさんは前回、「鳥取大」の英作文をやってみた。冠詞の aやtheの用法に慣れてくればかなり上達したことになる。この「日栄社」の「長文・自由英作文演習」は大学生にもピッタリのテキストで私は好きだ。これからエッセイを英文で書くにも役立つでしょう。今日はTOEICの「長文読み取り」問題をいくつかやってみた。ずいぶん解答のコツがつかめてきて90%は正解が出せたね。少々トリッキーな設問もあってなかなか満点にはならないが。今日の英作文も「お茶の水女子大」の難しい入試問題をやってみた。
 KAさんは「体育祭」の関係でお休みした。 尾上

(追記)ポーランド映画「パプーシャの黒い瞳」(2013)をレンタルDVDで見た。全編がモノクロームの画面で静止画像も多用されて実に美しかった。パプーシャはこの映画の女主人公で1910年生まれの実在のジプシー詩人だ。
ポーランドの文字に興味を持った若い頃のパプーシャは独学していつか詩をポーランド語で書くようになる。ワルシャワから逃れてこの集団の一員になった政治活動家にその詩の才能を認められて、ついには詩集を出版するまでになった女性だ。
 この映画は中東欧の映画祭で多くの注目を集め、日本では昨年2015年に「岩波ホール」で公開された。周知のように、ナチス独軍はポーランドのユダヤ人を「アウシュビッツ収容所」に送り込み大量虐殺したが、このジプシーの集団についても虐殺の事実があった、と映画では描かれている。パプーシャは生き残った赤ん坊を拾って我が子として育てたという。
 もともと字をもたず国籍ももたずヨーロッパを転々としていたジプシー民族は今でも千数百万人もいるらしい。北インドにいたロマという民族が放浪の旅に出て、歌と踊りを交えてパーティなどで演奏することで生計をたててきた。ロシアも含め各国の政策で今では定住して社会に溶け込んでいるようだが。「自由」を大切にして集団で生きてきた人々のたくましさに驚かされる。ぜひ見て欲しい映画だ。
 パプーシャが15才で結婚した夫はハープを弾く。私たちが知っている「ジプシー音楽」ではサラサーテの「チゴイネルワイゼン」の超絶技巧が有名。こういうロマの民族音楽が哀愁を帯びてとてもいいね。リストの「ハンガリー狂詩曲」やブラームスの「ハンガリー舞曲」を聞けばすぐわかる。チャルダーシュという舞曲が有名だし、トルコの「ベリーダンス」の伴奏もこれだそうだ。スペインの「フラメンコ」の踊りと音楽もこの影響があるそうだ。白黒だけに奥行きの深い画面で、流れてくるバイオリンの音色にうっとりしてしまう素晴らしい映画だった。
2016/06/05 (Sun) 22:45


regret to 〜 と regret –ing の違い
regret to 〜 と regret –ing の違い
2016年6月2日(木) 裾野市民文化センターにて 「ハクチョウの親子」
 「花の都公園」に行けば大好きな「アイスランドポピー」の花畑が見られると思い山梨県の「忍野」に向かって車を走らせた。着いてみるとアレレ?耕地したままで花も花芽もない。そうか、ここは標高1000mだっけ。まだフジの花が見頃で御殿場より半月も遅いから、ポピーもまだまだこれからだった。
 「山中湖」に戻って長池公園で休憩していると富士山が雲海の上に姿を見せた。まるで墨絵のように神々しく美しい。湖岸の波間に揺られて近づいてきたのはハクチョウの親子。生まれたばかりのグレーのヒナが4羽、両親に挟まれて懸命に泳いでいるよ。餌付けされているせいか北国に帰って行かない。もう「渡り鳥」ではないのかな・・・。

 2年生のMIさんは「独立分詞構文」の慣用用法を10個以上も覚えた。主文の主語とは異なるから「独立〜」と言うけれど、「(一般に)われわれが・・」の意味で、-ingの前に主語が不要だ。いずれも「〜すれば」のように「条件」を示す場合に使われる。Generally speaking, (一般的にいえば)、Considering his age, (彼の年を考慮すると)のように、後の文を修飾する。和訳では Given that science is progressing toward truth, how close are we to it? が難しかったね。冒頭は「〜という条件ならば」という意味の「独立分詞構文」だ。「科学が真理にむかって進歩しているとすれば、我々は今真理にどれほど近づいているのだろうか?」後半は we are very close to truth. が基本文だね。助動詞の willを使う、易しめの入試英作文はほぼ正しく書けていたね。
 SEさんも同じく「分詞」の勉強を終えて、つぎに「動名詞」の構文を始めた。remember to〜 とremember –ingの用法・意味の違いは「未来のことを覚えておく」と「過去のことを覚えている」の違いだね。同じように try to 〜と try –ing の違い、regret to〜 と regret –ing の違いもしっかり覚えよう。後者は「これから〜することが悔やまれて残念」と未来の内容であるに対し、動名詞なら「〜したことが悔やまれる」と過去の内容だ。中間テストが終わってどう?と聞いたら、満足な結果でした、と嬉しい返事。よかった。 
尾上

(追記)きのうの朝、NYのFM放送「WQXR」でモーツァルトの「ホルンコンチェルト第4番」をやっていた。ずいぶん久しぶりでとても懐かしかった。4曲ある内の一番構成の立派な協奏曲だ。スイス・アルプスの高原を彷彿とさせる牧歌的なのびやかな音色が大好きだ。アルペンホルンを知ってる?あの長〜いパイプのお化けみたいなヤツ。あれをくるくるとカタツムリのように巻いたのがフレンチホルン。だから元々シンプルな楽器で「ド・ソ・ド・ミ・ソ・・・」という倍音しかでない。それをテクニックを駆使して全音階出しているから無理があるんだ。
 ホルンは音程のひっくりやすい楽器で、メロディよりも伴奏で同じ音を長く伸ばしているのが得意。バイオリンのような変化の激しい早いパッセージは苦手だ。ホルンをソロ楽器にして協奏曲を書いたのはモーツァルトが始めて。友人の一人にロイドゲープというずば抜けたホルンの名手がいたため彼に曲を捧げたのだ。この日の録音のソリストはウィリアム・バーミューレンといって高度なテクニックをもった現役のアメリカ、テキサス州の演奏家だった。
 私の若い頃のホルン奏者といえば、まずイギリスの伝説的な名手「デニス・ブレイン」をおいてない。その貴公子のような風貌と、父親譲りの高度な演奏テクニックだけでなくかなりの「カーマニア」でもあった。惜しむらくはその趣味が災いしてブレインは36才にして早世した。ロンドンに向かうモーターウエイ(高速道路)で愛車が路傍の木に激突したのだった。1957年だから私が中学生の頃だ。
 私は大学時代にオーケストラに入っていてずっとホルンを吹いていたよ。始めはイタリアの「ランポーネ」というメーカーで、その後ドイツの名器「アレクザンダー」のF管をずっと吹いていた。まだヤマハがホルンを作っていない時代で、今の吹奏楽で使う安定したBb管はなかった。モーツアルトのこの曲も楽譜を買って何度も練習したなあ。池袋の「コンサートホール」という「音楽喫茶」でリクエストして聞かせてもらったのが最初の出会いだった。以来ホルンから離れられず、北海道一人旅にも連れていったほどだ。北大の「ポプラ並木」の下で一曲吹いたなあ。
2016/06/02 (Thu) 23:27


-ic、-ical、-ityの前、-ateの前の前
-ic、-ical、-ityの前、-ateの前の前
2016年5月30(月)三島ゆうゆうホールにて 「ホテイアツモリソウ」
 快晴の日曜日,河口湖の北側に聳える「三つ峠」1785mに登った。御坂峠の国道は「ニセアカシア」の白い花が埋め尽くしていた。窓を開けると甘い芳香に包まれてうっとり良い気分になる。沿道にはサルの一団がこの花を食事中。蜜蜂たちも大好きでハチミツの原料として評判が高いよ。
 登山口から1時間少々登って山頂に到着。まずは「アツモリソウ」をさがしにお花畑に直行した。「あった!」この豪華な花に惹かれて3年目になるけどこんなに早い開花ははじめてだ。「来て良かった!」ラン科のなかでは女王様のような立派な花だから「盗掘」を避けるため、鉄製のカゴが被せてある。まるで檻の中のようだ。
 山小屋「四季楽園」に立ち寄りコーヒーを注文して情報収集しよう。いつも無人のような小屋で珍しくご主人夫妻に会えた。カメラを持った老人と歓談中だった。この麓に住むという「松下さん」で「3年間でこの山の花は250種類のほぼ80%撮りきったよ」と。作品がフレームに入って壁に飾ってあるし、絵はがきにもなっていてお土産に売っていた。この山小屋のホームページにある写真はみな松下さんの作品だそうだ。ピンクの「ホテイアツモリソウ」も「黄花のアツモリソウ」も・・・。

 3年生NIさんは最初に「センター試験」をプリントで3問ほどやってみた。整序問題は3問とも正解だったけど、会話文やグラフの読みとり問題でミスがでた。発音のルールのひとつ、-ic、-ical、-ityの前、-ateの前の前、を忘れないように。春休みの講習でもプリントで勉強したね。politicalはその例で2番目がアクセント。しかしpoliticsは例外で最初の音節にアクセントが来る。文法・作文は「名詞・冠詞・代名詞」をやった。細かい注意事項がたくさんあって、よい英作文には大事な事柄だ。
 TA君は昨日の入試の英文和訳がどれも難問だけれど、かなり正確に訳せるようになってマルが増えた。特にSV中心の構文の分析がとても上達したね。 「関西大」ではPrimitive people believed in dreams most of all. は第1文の難しさだね。英語では結論、つまりテーマを先に手短に提示するから、いきなりなのでどうしても難しくなるし気取ってもいる。後続の文を読んでから第1文に戻ればわかりやすくなるよ。most of allは「彼らのほとんどが」ではなくて、副詞で「全ての物事の中で一番強く」の意味。very much の最上級だ。Believe me. は「私の今の言葉を信じてね」。Believe in me. は「私が正しいことを信じて(信用して)ね」と格調が高い。ここでは「原始人たちは夢の存在をとりわけ信じていた。」の意味。
 2年生のENさんは前回「明治学院大」の和訳で He wore potato blossoms in his button holes and encouraged others in his court to do the same. が正確に訳せなかったね。前半は「ボタン穴にポテトの花を挿した。」動詞wear は「着る、履く、かぶる,リボンをつける・・」なんでも身につけることなんだ。後半は ask人 to〜と同じだから 「宮廷のほかの人たちにも同じことをするように奨励した。」ということ。今日は「分詞構文」をやった。接続詞+S+V〜の部分は、「〜なので」とか「〜の時に」という意味で、後の主文SV〜に対して「修飾語」の働きなので、簡単に現在分詞 -ing を使って言い換えることができる。「ケス・ケス・ING」と覚えておけばいい。
 YO君は「独立分詞構文」を勉強した。高1の授業で習うはずの項目だけど詳しくやらなかったらしい。例えば Since there was so much rain, they were afraid of flood.「雨がとても多かったので彼らは洪水を恐れた。」を分詞構文に言い換えると、There being so much rain,・・となる。There を主語Sと見なすから消さずに「現在分詞」の前に残しておくのだ。2文をカンマで切るのではなくて、前置詞の with を使ってつなぐ場合もある。「付帯状況の with 」呼んでいる。 独立分詞構文と同じように with +S+V-ing のように書く。 この「重要構文」シリーズでしっかり文法を補っていこう。 
 中学生のNI君は「不定詞」を勉強した。動詞の前に to をつけることで、「〜すること」「〜するための」、「〜するために」の3つの意味になることは知っていたね。too〜to〜とか 〜enough to〜の構文はなかなか難しい。前者は「とても〜なので〜できない」と否定の意味になるが、後者は「とても〜なので〜できる」と肯定の意味になる。後半は「笑い話」の和訳を全部やりきった。しっかりした字で書けるようになったね。 尾上

(追記)この時期はバラの季節。女王のように豪華で匹敵できる花はなかなかないね。でも湿気の多い御殿場高原ではバラの園芸栽培が難しい。しかし、この土地には寒冷地が好きな「ポピー」があちこちの垣根や花壇に咲いてとても嬉しい。夏の暑さを乗り越えられない植物なのでタネを採取したら、秋になって畑にまき直さないといけない。
 「ヒマラヤの青いケシ」も数千メートルの高地で咲くし、あの可憐な「リシリヒナゲシ」も「利尻富士」の山頂に数株咲くだけだ。箱根・仙石原「湿生花園」に咲いていた「ブルーポピー」は北海道の栽培地で育てていて、つぼみがついた株を運んできて観賞用に植栽しているだけなんだよ。昔、NYの「ブルックリン植物園」(BBG)で発見して喜んで買って帰った「ブルーポピー」のタネは、我が家のプランターで発芽はしたけどすぐ消えた。
 私の大好きな「アイスランドポピー」は、種苗店ではなかなか入手出来ないのでよく通りがかりの他人の家の畑で分けてもらう。丸い玉状の実を乾燥させると「ケシ粒のような〜、」というくらい細かなタネが中に入っている。「あんパン」の上に振りかけてあるゴマのようなのがこれだ。昨秋も花壇に播いたタネが一杯発芽して冬を越したが、8ヶ月も見守ったのにやっと咲いたポピーは未熟な株が多くて、まともな花はわずか4,5本だった。なかなか育てにくいなあ。
 ある種のケシは実の汁からアヘンという麻薬を抽出するために栽培されるので、法律で栽培が禁止されている。インドやパキスタンなどの山間部で密かに栽培されていると聞く。アヘンには鎮痛剤のモルヒネが含まれているが、しかし民家の庭や花壇に咲いているアイスランドポピーは園芸用の品種で違反ではない。
 「阿片戦争」って聞いたことある? 今から2世紀近く前の1840年頃に中国、当時の「清国」がイギリスの軍隊に攻撃されて半植民地にされた事件だ。輸入超過の貿易をバランスとるために、イギリスは植民地の「インド」で栽培したポピー(ケシ)から抽出した「アヘン」を中国に秘密裏に大量に売り込んだのだ。麻薬を飲めばみな廃人のようになるから清国政府は激怒した。
 しかし結果はイギリス軍の勝利で、香港・マカオはその後長らく英国領だった。びっくりした「江戸時代末期」の日本はイギリスやアメリカの植民地化を恐れて「尊皇攘夷派」と「開国派」との国内戦につながっていく。それが「江戸幕府」滅亡のきっかけになったのだ。
2016/05/31 (Tue) 0:14


日本語の分析
日本語の分析
2016年5月29(日)御殿場市民会館にて 「黙祷」
 伊勢志摩で金曜日「G7サミット」終了の後、オバマ大統領が被爆地広島を訪問した様子を夕方のTV中継で見た。平和公園の慰霊碑のまえで長く黙祷する姿、被爆者協会の代表たちに手を差しのべハグする米国大統領の姿が世界中に配信された。たぶん誰も予想しなかった大変意義のある瞬間だった。
 BBCやNewsweek、NYタイムズにも写真や動画入りで紹介されていた。ネットの記事のコピーを作ったので大学生のYAさんにも読んでもらおう。7年前、プラハで「核なき世界」を掲げて「ノーベル平和賞」を受賞したバラク・オバマ氏の「広島演説(アドレス)」が歴史に残る名演説となることを期待したい・・・。

 1年生MU君は「動名詞」をやった。「動詞」と似た働きだけど、名詞と同じで主語や目的語になる。中学でも動詞enjoyやstop、finishの後には「〜すること」の意味で目的語に動名詞 –ing の形が続くと勉強した。ただしrememberのあとにくる動名詞は「〜したこと」と過去の内容になる。「現在分詞」も同じ –ing 形なので紛らわしいね。こちらは「〜している」「〜しながら」の意味で修飾語になるよ。
 2年生YAさんは「独立分詞構文」を勉強した。「関西大」の入試問題で後半は・・,each spending an average of five times as much money as American tourists from the U.S. mainland.とある。これは後置の分詞構文で、and each (touristの省略) spends an averge・・・と言い換えられるから、「そして各人がアメリカ本土から来た旅行者の平均5倍のお金を使っている。」
 EN君は「独立分詞構文」がほぼ理解できていたが、「関西学院大」の和訳に苦労した。Unfortunately, although the price of things imported into the country has dropped, price reductions are not following quickly enough.「不幸なことには、その国(日本)に輸入される品目の価格が下がっても値下げが余りすぐに伴ってくるということがないのだ。」と訳せる。「カンマカンマ」をカッコでくくって挿入語句と考えるとスッキリするね。
 KAさんは前回、入試の英作文をやってみた。短めの文ならほぼ書けるけど、長めの文だと「日本語」の分析に困っているようだね。日本語の主語Sはよく省略されるけど述語動詞のVは必ず必要なのでそれを発見して英文を「組み立てる」ことから始めよう。「九州大」の入試問題、「ナイフで鉛筆を削れない子が六年生では六割もいる。」で、動詞は「削れない」 can't sharpen がわかればいい。「六割もいる」は「誰もいない。」の時に No children と書くように、60 percent of を主語の前におけばOKだ。このような「数量詞」の扱いがむずかしかった。「も」は「たくさん」の意味だから、as much as とか no less than を数字の前につけるといいね。
 三島教室のTA君が中間試験で欠席した分で参加した。「センター試験」の練習で第1,2,4問を部分的にやってみた。発音と会話体でミスをしたくらいで全問正解に近かった。とてもいい。文法・作文では「冠詞」の扱いが不慣れだったね。文法書に詳しく書いてあるので一度じっくり見ておいてね。英作文もミスがもっと減らせるといいね。
 大学生のYAさんは家の用事で欠席した。 尾上

(追記)広島の「原爆資料館」に行ったことある?「海外旅行」や「スキー教室」に切り替わっているから最近の高校生は知らないだろうね。私が島田商業高校で担任をしている頃、「広島・宮島」には修学旅行で何度か行った。「平和公園」では勿論「原爆資料館」見学が主目的だけど、「サダコと折り鶴」を記念した「原爆の子の像」やその後世界遺産になった「原爆ドーム」も必ず慰霊碑の向こうに見た。ハンカチで目頭を押さえて「資料館」から出てくる女生徒も大勢いた。見学の後クラス単位でバス移動できたので、私の希望で市街地の東側に見える小さな「比治山」に向かった。
 この山頂には全体を緑色に塗った奇妙な「かまぼこ」型のハウスがいくつも並んでいた。原爆による遺物のひとつが30年後の広島にまだ残っていた。あの8月6日の「原爆投下」の9日後、終戦となったとたんに米軍が広島に入ってきて、生き残った被爆者たちをこの「比治山」の軍の病院に運び込んだ。そこでは治療をするかたわら、被爆者の身体上の詳細をデータとして記録することも目的であったらしい。歴史上初の原爆投下をやった米国にとってもその威力が未知数であったのだ。「人体実験」だったと言われてもしかたない。
 同僚だった国語のO先生は広島大学の出身で、学生時代に「米軍」のアルバイトをしたそうだ。それは市内の被爆者を一軒一軒訪ね歩いて、健康状況をデータとして集めることだった。20年後もまだ続いていたようだ。たった一発の「爆弾」がもとでこれまでに30万人の人が犠牲になった。「核分裂の発見は科学の革命だったけど、人間の道徳にも革命が伴わなければいけない・・・」とオバマ氏は17分に及ぶ「広島演説」で言っている。
 サダコ、佐々木禎子さんは私と同じ年1943年の生まれで、走るのが得意だったから被爆していなければ、同年齢のおばあさんたちと同じように今も元気に山でも登っているでしょう。2才で被爆して10年後小学校6年生の時「白血病」leukemiaにかかり亡くなってしまった。病床のサダコを励まそうと級友たちも協力した「千羽鶴」が完成した後だった。
 このお話は英語に翻訳されて海外でも評判になり、英語の教科書や副教材にも採用されて、昔は高校生ならほとんど知っていたのになあ。Hiroshima: Sadako and the paper cranes というタイトルでBBCニュースも昨日動画でこの話を紹介していたよ。「平和の象徴」としての「鶴」の折り方も紹介したらしい。オバマ大統領は「自分で折りました・・」と言ってワシントンから持参した和紙の4羽の鶴を資料館に寄贈したそうだ。
2016/05/29 (Sun) 22:47


付帯状況のwith
付帯状況のwith
2016年5月26日(木) 裾野市民文化センターにて  「アイスランドポピー」
 この薄い和紙のような花びらはどう?北海道・利尻島で見たクリーム色の「リシリヒナゲシ」も、仙石原「湿生花園」で見た「ヒマラヤの青いケシ」も美しいが、この別名「シベリアポピー」が私は大好きだ。昔三島の東芝TECの敷地で赤、ピンク、白など色とりどりに群生しているのを始めて発見して感動したよ。たいてい青い「ヤグルマソウ」が一緒に咲いていた。
 いよいよ明日は「田植え」の2回目をやるのでその準備に、家から7キロ離れた農作地まで今日も愛車レイチェルで登っていった。これは富士登山のコースで1時間近くかかるから汗をたっぷりかくけど、健康のためにはきっといいはず。途中のコンビニで一休みして100円の挽き立てコーヒーを飲むのも楽しみ。途中の垣根に見つけたのがこの大輪のポピーたち。風にゆらゆら揺れてまるで蝶々が舞っているようでしょ。きれいだよね・・・。

 2年生のMIさんは前回、構文(1)の整序問題で難しい入試問題をやった。ほとんどできたけど、特に 「It で始まる強調構文」が難しかった。「東京理科大」では「ずっと後になってようやく事実を知った。」 は英語で、「その事実を知ったのは、ずっと後になる以前のことではない」と考えればいい。つまり、not until much later が It was 〜 that I learned the truth. の構文で強調されればOKだ。 同様に、 It is 〜 that counts. は「大事なのは〜だ。」 It was 〜 that made me angry. は「腹が立ったのは〜のせいだ。」
 今日は「独立分詞構文」を勉強した。主文のSV〜の前か後にもう一つ文をつけ加えるときに、名詞+分詞(-ing か –ed) の形をしているもの。普通の分詞構文と同じようにカンマでつなげる代わりに「前置詞」のwith でつなげることがある。それを「付帯状況」のwith と呼んでいる。 The boy, with a police officer running after him, suddenly jumped into the river. 「その少年は、警官があとから追いかけてくるので、突然川に飛び込んだ。」この文では文尾又は文頭に置くべき with 〜の付帯状況が主文のSとVの間に挿入されているね。
 3年生のOMさんは「不定詞(2)」を勉強した。「使役動詞」(〜させる) make、let、have、helpの文中では、不定詞に to をつけない。それを原形不定詞と呼んでいる。「感覚動詞」のsee、hear、,feel などの文中でも同じだ。整序問題はかなり難しかったけど、文法の四択問題はほとんど全て正解が出せたね。今日は志望校の話しや将来の夢も聞かせてくれたね。センター試験は必要ないようだけど、基本を大事に勉強を続けよう。
 SEさんは中間テスト中のためお休みした。 尾上

(追記)私が青年教師の頃、昭和45年から9年間は「島田商業高校」の英語教諭だった。「情報処理科」のクラスを担任していて、生徒たちがいつもくるくる巻いた「紙テープ」を持ち歩いているのが気になった。「情報処理」の授業になると特別教室に移動した。そこには人の背丈よりも高い金属の巨大な箱が設置してあった。富士通とかIBMからのリースのコンピューターだった。「記録」にはまだオープンリールの録音機が使われていた。
 彼ら彼女らは「情報処理」つまり、コンピューターのプログラミングを勉強していたのだ。自分が作ったプログラムをこの紙テープにパンチして記録していたらしい。まだ「言語処理」とか「デザイン」などに発展するずっと前の段階で、商店の「売り上げ計算」や「帳簿づけ」を機械にやらせるのが目的だった。「そろばん」の先生も同僚にまだいたから、コンピューター時代に移行する過渡期だったんだね。しばらくすると「カシオ」の電卓が発売された。
 私も生徒に負けまい、とプログラミングという新しい学問に挑戦してみた。同僚の商業科のSI先生とはゴルフや囲碁でもよく一緒したが、NHKのテキストを買って二人で勉強を始めた。NHK教育テレビ(今の「Eテレ」)で1969年から始まった番組「コンピューター講座」は、東大の森口先生を始め慶応大学・立教大学の先生やNTTの技術者が講師を勤めて、3年目のこの年は「フォートラン入門」という副題だった。
 本棚に残っていたNHKテキスト1971年版を開いてみたら、自分で書いたメモも残っていて懐かしいけどさっぱり理解できない。「整数四則」、「野球選手の打率」、「電報料金」、「売り上げファイル」などの計算をプログラム化してみよう、というようなテーマが並んでいる。本の間に挟まっていたのは「富士通」製の「雲形定規」だ。プラスチックの透明板に丸、三角、四角、台形などがくりぬいてあって、スタートからゴ−ルまでプログラミングの「流れ」を書いたのだ。これを「フローチャート」と呼んでいたなあ。
 その後の教育は「コボル」という言語が中心になり、近年の「情報処理科」では「ジャバ」という言語を使っているそうだ。日頃気楽に使っているPCもその仕組みは、となると理解しにくい世界なんだなあ。
2016/05/27 (Fri) 0:11


家はその人の城である
家はその人の城である
2016年5月23日(月)三島ゆうゆうホールにて 「シロヤシオ」
 五月晴れの朝、また「金時山」に登った。「足柄峠」の方から35年前に家族4人で始めて登ってから私はこれで130回目になる。いまはアルミ製のハシゴが12本立てかけてあり「ね・うし・とら・・・」のマークがついているが、その頃は急な崖をクサリを頼りに子供たちもよじ登った。別名「猪鼻山」の名前のように、横から見ると金時山の足柄峠側の斜面はブタの鼻のように直立だ。
 この中腹あたりには「シロヤシオ」が10本以上もあって、ハシゴを登りながら下から見上げる。真っ白な花をうつむき加減に半開きに咲かせては散っていくので、同じツツジの仲間でも独特の気品が感じられる。山ではふつう葉が3枚でピンクの「ミツバツツジ」をよく見るけど、これは「五葉つつじ」とも言って皇室の愛子様の「お印」になっているのも頷ける。東北や日光などでは「アカヤシオ」、西の鈴鹿山脈では「ムラサキヤシオ」が有名だ・・・。

 3年生NIさんは前回、「小樽商大」の和訳で A man's home is his castle.という成句に始めて出会ったんだね。「家はその人の城である。」つまり後半に、「警察でもはっきりした証拠がなければ家宅捜索の許可書がおりない。」と書いてあるね。A manは「一人のひと」だから a person のこと。 The man は「その人」だけど単なる man は「人間」と和訳しよう。他の動物と区別するときには無冠詞で使う。mankind の意味に近い。今日は「分詞」をやる前に2007年のセンター試験問題を一部解いてみた。整序問題3題のうち、 He seems to know how to get around problems. が難しかった。「彼はいろんな問題を解決する方法を知っているらしい。」
 TA君は前回入試の難しい和訳がほぼ完璧に訳せていた。ただ「京都府立大」の後半がかなり長くて難しかったね。I earnestly urge all young people contemplating their careers to keep in mind /that nothing in work is finally rewarding /unless it is work you would be willing to do for nothing /if you could afford to.SVを中心に「節」の区切りをつけてみてそれぞれを和訳してみると、(1)「自分の職業を考えている全ての若い人たちに・・・を覚えておいて欲しいと心から思う。」(2)「仕事の中には最終的に報われるようなことはなにもない、と」(3)「その仕事がもし無給でもやってみたいと思うような仕事でないなら」(4)「もしそうする余裕があるならば」。これらを逆順につなげれば正しい日本語になるね。
 2年生のENさんは前回、英作文で「付帯状況」を勉強した。「鳥取大」の「ジョンは弟を数歩後にしたがえて、近寄ってきた。」は、John came up to me. の主文にHis brother followed him a few steps behind.という状況を付け加えるには、もちろんand でつなげておけばいいけど、分詞構文のように書きたければ with his brother following him・・と「付帯状況」の表現が書けるといいね。今日は第5文型のSVO-ing(現在分詞) とSVO –ed(過去分詞)を勉強した。OCの関係がさらにSVの関係になっているから、前者は進行形、後者は受身形と同じ。We listened to them discussing the problem. は「彼らがその問題を議論しているのを聞いていた。」の意味。
 YO君は明日から中間テストなので試験対策に専念した。 尾上

(追記)20年前のその頃「理論言語学」を勉強していて、チョムスキー博士の「生成文法」、別名「UG理論」(UG会もこれです。)を研究していたから、それが応用されている「機械翻訳」にすごく興味を持っていた。富士通の「アトラス」(ATLAS)という自動翻訳ソフトが完成し製品化されて500万円くらいで発売された。かなりの高価な物なので、人件費のかかる翻訳会社や大きな製造業が輸出品に添付するマニュアル用に購入したようだ。人間の翻訳者と違って、日夜24時間働く「自動翻訳機」を導入して大量の日本文を翻訳させて一刻も早く完成品にするわけだ。
 オーム社の「機械翻訳サミット」が今も本棚に飾ってある。今から約30年前に「箱根プリンスホテル」で開催された「サミット」の会議録だ。研究の最先端を行く京都大学の長尾真教授を筆頭に、大学と多くの電機メーカーなどが一体になって通産省の後押しもあり、国内や海外からも研究者が「箱根」に参集して「機械翻訳」研究が強力に推進された。後年、同じような内容のフォーラムが東京のホテルで開催されると知って私も参加した。最先端テクノロジーの話は難しいけど、とても新鮮でさらに興味が倍加した。
 ヨーロッパは9カ国語がひしめく地域だから機械翻訳の必要性が叫ばれてきたが、本格的研究の発端は1977年頃カナダで、「天気予報」を24時間ずっと機械翻訳に任せることが提案された。この国は英仏2カ国語が公用語になっているためだ。3カ国語のスイスなんかも欲しかっただろうね。これがきっかけになり、人工知能(AI :Artificial Intelligence) の研究の高まりと並行して日本でも研究が始まったようだ。この分野では工業国の日本が世界の最先端だった。
 機械翻訳も今では「音声認識」での進歩もあって、単なる単語や会話の日常表現はしっかり発音すればすぐに音声で英訳も和訳もしてくれる。外国人のことばがわからなくて逃げだす、というようなことがなくなるね。「胸ポケット」に機器を携帯して「通訳」もやらせよう、というのがテクノロジーの「夢」なんだね。まだまだスタートしたばかりだけど。
2016/05/23 (Mon) 23:06


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