熱海市のHPで「ジャカランダが見頃です」とあったので、海岸通りの「お宮緑地」に出かけた。触ると閉じてしまうあのネムの葉に似た涼しげな新緑の葉から青紫色の大きな花房が顔を出して見事な美しさ。よく見ると「桐」の花によく似ているなあ。「キリモドキ」という別名があるのも頷ける。秋になると庭木にからんで上へ上へと伸びるオレンジ色のノウゼンカズラと同じ仲間とは思えないね。
世界3大花木のひとつで20mくらいまで成長する南米原産の花の木だ。宮崎県日南海岸の「ジャカランダの森」のほうが数倍の規模と歴史があるが、熱海市が20年前ポルトガルの姉妹都市から贈られた苗木から、7〜8mのも含め100本以上のジャカランダが育って今では見事な街中のプロムナードになった。砂浜から海風が吹いてうっすら香りが漂う・・・。
3年生NIさんはセンター試験の過去問をやってみた。文の流れを判断して3文を配列する問題も難しいね。キーワードを見つけるスピードが求められる。語句整序の3題が今日はどれも難しかったね。 The gallery has many paintings that art lovers should not miss. では関係代名詞の that が直前のpaintingsを指すのだから、動詞missの意味がわかれば簡単。日本語のミスはミステイクmistake(失敗)の略で名詞。I love you. I need you.と同様に I miss you. はラブコールでしょ。「君がいないと寂しい」の意味。catch の反意語として「ボールを取り損なう、列車に乗り損なう」にもなる。「この美術館には美術愛好家が見落としてはいけない絵画がたくさんある。」
TA君は前回「関係詞」の文法・作文をやった。「明治大」の整序問題で「桜の木は昔から日本においては、西洋諸国におけるバラのようなものである。」が難しかったね。「のようなもの」とは何?「のように大切な物」と思いつくかなあ。 主文はThe cherry tree has long been something important to Japan.と書けるからその後に just as the rose is something important to Westren nations.(ちょうど西洋諸国にとってバラが大切なものであるように)が続けばいい。ここで共通するsomething importantを関係代名詞 what に置きかえすると一文に直せるでしょ。The cherry tree has long been to Japan what the rose is to Western nations.受験生の必修構文といわれる A is to B what C is to D.がこれなんだ。
2年生のENさんは「分詞構文」への書き換えがどれもほぼ正解だったね。Since he has never lived away from home, he'll get homesick. 「家からはなれて暮らしたことがないので、彼はホームシックになるでしょう。」動詞を見ると、「現在完了」と「未来」なので、前半は「完了形」にしないといけない。Never having lived away from home,・・と。今日は「独立分詞構文」と「付帯状況の with 」を勉強した。-ingや-edで始まる分詞構文なのに、直前に名詞が残っている場合がある。本文の主語とは異なるので消すわけに行かないから、分詞構文に直すときには[ ケス、ケサナイ、 -ing ]と覚えておこう。
YO君は前回「動名詞構文」の慣用用法を勉強した。今日はさらに「動名詞の意味上の主語」をやって文法問題はどれも正解だった。和訳では成城大の 〜 a good reason for it being in your writing. がむずかしくて白紙だったね。it が opinion(意見)のことだとわかれば、「意見が自分の作文に含まれる十分な理由」と訳せるよね。 A good reason why it is in your writing のように節に直して書くとわかりやすいね。
中学生のNI君は前回「人間の声をまねるイルカ」の22行の英文を和訳した。ずいぶん英語と日本語の対比が分かってきている。「関係代名詞」のthatがしばしば登場するけどまだまとめて勉強してないから苦労するね。接続詞の that(〜ということ)との区別が難しい。 When dolphins do this , all that is heard is a high voice that sounds like a bird's. 「イルカがこういうことをする時、聞こえてくるのはすべて鳥の声のように響く高い声だけだ。」最初のthat は代名詞の it と同じで直前の all を指す。後の that も it の代わりで直前の voice を指す。共に関係代名詞で which でもOKだ。学校で教える前に近いうちまとめて勉強しよう。
今月入会した3年のMA君は月曜には出席できないけど、前回のプリントをやってお母様が届けてくださった。通信添削のように採点してお返ししよう。 尾上
(追記)「ブログ日記・高校英語UG会」は今日から5年目に入った。2012年6月11日(月)が第1回目。週2回だったのが御殿場教室が増えて昨年夏から3回になった。4年間で合計すると450回くらい書いたことになるかな。10日ほどで削除されてしまう「フェイスブック」と比べると、この「アルフー」のブログは今でもすべて保存されて第1回目から見ることができる。
一方的に書くだけなので読者の反応がさっぱり見えないけれど、アクセス数が毎日20〜30もあるのでそれが励みで書いている。会員の生徒諸君とお母様が読んでくださっていると想定して、授業中の雑談調で人の目をあまり気にせずに、しかし無責任になったり迷惑をかけたりしないように気を配りながら「塾便り」のように書いている。
ときおり感想を書いてくれたりアドバイスをくれる親友がひとりいる。何度かこのブログに登場したON君で「研究社辞書部」の編集長だった。定年退職後もつい昨年まで「東洋書店」でも活躍していた。大学ロシア科の同窓生として50年、山登りでは10年来のおつきあいだが、最近は「自分史」の市民セミナー講師も依頼されるほど筆の立つ人物だ。
2011年の映画「舟を編む」の主人公ように、誠実に全力投球する人物で辞書執筆者の大学教授たちから全幅の信頼をえていた。遅れがちな執筆者の尻をたたくのも大事な仕事だが、「校正」の力量が勝負どころだ。ON君が編集主幹を務めた研究社の「露和辞典」は1988年、ついで「和露辞典」は2000年に第一刷が出版された。いまもこの分野の双璧として質量共に越えるものはない。
