高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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Whateverには2つの働き
Whateverには2つの働き
2016年9月25日(日)御殿場市民会館にて 「コシヒカリとヒガンバナ」
 毎週金曜日の午後は、農作仲間の例会で印野の畑に集合しては共同作業する。農協の職員でもある地主のTUさんのご好意で、500坪くらいの広大な畑を借りている。御殿場農協が農業大学校の名で農業講習会を始めて10年くらいになる。そこを卒業する時に私が提案して「さらに勉強を続けようか」と有志数名で始めたグループ。老若男女8人の楽しい会だよ。
 元自衛官、ハイテク産業の技術者、介護士、調理師、元幼稚園の先生などが聞きかじりの農業知識を持ち寄って試行錯誤するのが楽しい。8月からは秋の作物の種まきやら苗の移植をやって、ダイコン、カブ、ハクサイ、ブロッコリー、ジャガイモ、ソバが少しずつ生育していくのを見るのも楽しい。さらに隣の田んぼも50坪借りてコシヒカリを作付けしている。あと2週間したら仲間でカマを使って稲刈りをやるのが楽しみ・・・。

 2年生EN君は「譲歩構文」を勉強した。 Whateverには2つの働きがあって、(1)複合関係代名詞として anything that ・・(・・する物は何でも)と言いかえできる用法と、(2)疑問詞のwhat (何) にever(〜ても)を加えた whatever が No matter what ・・(何を・・しても)と言いかえできる用法。見分け方はカンマの有無だから簡単だ。(1)は文中の主語Sや目的語Oの働きだけど、(2)は主文SVOに対して、修飾語Mの働きをする従節だから必ずカンマで区切るのだ。5枚のプリントを早めに仕上げて、EN君は中間試験が近いので早退した。その後は修学旅行でシンガポールに行くそうだ。いいなあ。もう一人の2年生YAさんは部活で忙しく欠席した。
 1年生MU君は前回「ローズの就職」の笑い話を全訳したらほとんど正確だったね。とてもいい。 It was not difficult to find interesting work. で 主語It は to 以下を受ける形式主語だからそこに代入して、「面白い仕事を見つけるのは難しいことではない。」となるよ。今日は「動名詞」の文法や英訳を勉強した。意味上の主語をつけて「彼が〜すること」とか、昔の内容の時は「〜したこと」の意味で having –ed にする、など発展編の勉強もした。MU君の電子辞書はシャープのBRAINで中学の頃から使っているそうだ。「広辞苑」も入っている最高級で、英語は「ジーニアス英和大辞典」が入っていて驚いた。普通の高校生用は4万語くらいなのにたぶん10万語以上も収録されている。でも使い勝手はさほど面倒ではないようだね。
 大学生のYAさんはNewsweekから「気候変動に関するパリ協定の批准」と「シベリアの森で3日間生き延びた迷子」の話をプリントで読んでもらうことにして、「英検準一級」の問題前半の1問と2問に取り組んだ。今日はいつも以上に語彙のレベルが高くて苦戦したがどれも大いに勉強になったね。マチガイの英文はきちんと和訳してもらったから記憶に残るでしょう。英作文は「京都大学」の入試問題に挑戦してみた。こなれた日本語をいかに平易な英語に言い換えられるか、バイリンガルの力の見せ所だ。 尾上

(追記)台風16号が過ぎても秋雨前線が居座って相変わらずの雨模様なので、先日の例会は畑でなく「市民交流プラザ・ふじざくら」に集合してミーティングに切り替えた。お菓子とコーヒーでおしゃべりするのも楽しみ。娘一家が仕事で駐在しているタイのバンコックに旅行して、帰ったばかりのOKさん夫婦のみやげ話も楽しかった。一人一人への心のこもったおみやげも嬉しいね。さらに来週「みくりやうどんを試食する会」の段取りを話し合った。
 昨年秋に播いたコムギの種1キロがやっと約4キロの収穫になった。10倍にはなると期待していたのに。農協が私たちの田畑にもシカよけの電気柵を張り巡らしてくれたので安心していたら、今年はスズメの大群にかなり食われてしまったよ。この7月に刈り取って昔ながらの足踏み式「脱穀機」にかけ、今農協に預けて「製粉」してもらっている。TAさんは自前のレシピで「ほうとう」を作ろうか、と言っている。カボチャも自前で獲れてるからいいアイデアだ。
 OKさんはおしどり夫婦。いつも集合時間にちょっと遅れて2人で到着する。定年退職するまでは小山のハイテク産業の技術者で、難しい電子回路の設計士だったからパソコンやスマホにも詳しい。我が家にWiFiを導入できたのも、沼津高専のロボコン講習会に参加できたのもOKさんのおかげなんだ。
2016/09/25 (Sun) 23:23


take A for B 「AをBだと考える」「・・と間違える」
take A for B 「AをBだと考える」「・・と間違える」
2016年9月22日(木)裾野市民文化センターにて 「時の栖のアヒル」
 強い台風16号にはかなり用心したけどさほど大きな被害が出なくてよかったね。まだ小雨まじりだけど何日も家にこもっていられないたちで、ランチを食べに「時の栖」へ行ってみた。台風で荒れた園内の掃除で騒音がうるさかったけど来園者も少なくてゆっくり散策できた。ちょっと来ないうちにまた施設がふえて模様替えしているよ。一山つぶしてサッカー場がまた増えた。
 木曽馬の親子を飼育する厩舎とか、「メダカの学校」のメダカを泳がせる池とか、アヒルが走り回る釣り堀とか。「噴水ショー」を見せる高台にはメリーゴーラウンドもできた。イスラム教徒たちのお祈りの建物もある。「御殿場高原ビール」がヒットしてここまで来た「米久グループ」の成長ぶりには目を見張るものがある。かつて私たちが引っ越してきた頃ここは御殿場市の畜産試験場で、「富士牧場」という名の馬の飼育場で桜の名所だったのが・・・。
 
 2年生のMIさんは前回「助動詞」の文法、語句整序をやったら全部正解だった。しかし和文英訳が難しかったね。「学習院大」の、「彼は私のことを他の人と間違えたに違いない。」は、 He must have taken me for another person. と書く。「間違えた」と言っているから昔のことに対して推量している。must + 完了形 にすべきところ。the other person では、「2人のうちの残りの人」に限定してしまう。今日は「譲歩構文」で、even if (たとえ〜でも) やit is true・・・, but 「なるほど・・・だけど、でも」を勉強した。
 SEさんは前回、「不定詞」の空所埋め問題でミスがすこし多かったね。 Would you be kind enough to tell me how to get there? でenoughは形容詞ならenough money(十分なお金)だけど、副詞なら kind enough (十分に親切な)と「後置に」しないといけない。so kind as to〜といっても同じ。ただし、so as to〜はin order to〜と同じで、「〜するために」「〜できるように」と「目的」の意味を持つよ。 今日は「譲歩構文」で whether 〜 or not, (〜であろうとなかろうと)を勉強した。「関西学院大」の問題で That is why a person who is sleeping must be covered. こういう短い文ほど掴みにくく訳しにくいね。受動態を能動態に読み替えれば、「こういう理由で、眠っている人には何かかけてあげないといけない。」となる。
 3年生OHさんは「時・条件の接続詞」に関する入試問題をやった。いつもよりずっと難しいね。ならばまず10個の重要例文から片付けよう。As soon as〜(〜するとすぐに)という「ほぼ同時」を表す表現がたくさんあって覚えにくいね。 No sooner had S V-ed 〜than ・・・も「・・・とくらべて〜はそれ以前ではなかった」と直訳してみれば「〜とほぼ同時に・・・した」ということがわかる。語句整序の問題には○がたくさん取れるから、やはり語彙力増強が重要課題だね。
 三島教室の3年生TA君がこちらに出席した。前回は「動詞・態」の英文和訳をやった。5問ともほぼ正しく訳せていたけど「滋賀医科大」が少々難しかった。 Fermentation is a term applied to changes that occur in certain materials. 「発酵とは、ある特定の物質でおこる変化につけられた用語である。」 動詞のapply (アプライ)はスマホの「アプリ」でわかるように、名詞はアプリケーションapplication(適用) だ。ソフトウエアと同じ意味。ソフトをスマホに適用させるからね。 applyは「〜を〜にくっつける」が原義なんだ。 applicant は大学や職場に志願する人のこと。君たち受験生のことだよ。自分をそこに「適用」して欲しいからね。今日のセンター試験対策は、前半の第1問から第3問だけだけどとても良く出来て90%の正解だった。すばらしい。
 先週見学に来た高校2年生のKI君が入会してくれた。さっそく扱うテキストの目的と意味を説明してから「譲歩構文」の Whatever S V、 However 〜S V, と No matter what S Vなどを勉強した。「何を・・・しても、」とか「どんなに〜しても、」の意味で、その後に続く文が「逆接」になるような構文のことだ。1年生でやった文法が簡単な解説ばかりだったようで2年生になってからあまり応用されていない。しかし和訳の力はかなり持っているから楽しみだ。継続は力なり、です。
 御殿場教室1年生のMU君もこちらに参加して「受動態」を勉強した。基礎的な内容はしっかり理解できていたが、時々be動詞のis、areや was、wereの扱いを間違えたり落としたりした。助動詞がある場合の受動態とか、上級編の「疑問文」「進行形」「現在完了」などの文を「受動態」に書き換えるのはかなり難しかったね。

 今日の出席者は計6名で大賑わいだった。ひさびさに私もほぼ休みなく個人指導してまわって大忙し。あっという間の3時間だった。
 2年生のMIさんから紅茶のおみやげ。このUG会の出身で今年東京外語大に入学したお姉さんが、カナダに短期留学したので私にそのおみやげだそうだ。メープルが入ったセイロン紅茶で明日の朝が楽しみ。
 ピンクのプリントで「10月ー11月」計画表を配付しました。 尾上

(追記)先週、ひさびさに山梨の南部町を訪れて、山間の露天風呂と最高の「うなぎの蒲焼き」をごちそうになったが、その「佐野川温泉」の主人がわたしの実弟であるとブログに書いたね。弟には息子ばかり4人いて、その次男は妻子を置いて単身米国カリフォルニアに駐在中だそうだ。たしか「米久」の社員だったはずでどんな仕事をアメリカでしているのかな、と思い調べてみた。
 昨年、ハムの米久は「伊藤ハム」と合併して「伊藤ハム米久ホールディングズ」になったそうだ。これで「プリマハム」を抜き、業界1位の「日本ハム」に続いて2位の売上高になったそうだ。創業50年の沼津市岡宮の「米久」が、90年の歴史を持つ兵庫県西宮市に本社のある「伊藤ハム」と合併したとは知らなかった。沼津市の庄司一族が始めた小さな「肉屋」がこんな世界的なビジネスに成長したんだね。
 「三菱商事」を通じて米国の畜産会社とも合併しているから、次男坊は豚肉の飼育・買い付けの仕事に携わっているのかもしれない。昨年の合併と同時に「御殿場高原ビール」の株も米久からレジャー産業「時の栖」に売却された。須走の「天恵」など各地の温泉施設、宿泊施設、サッカ−場、「サーカス」、イルミネーションなど、どのプロジェクトも確実にヒットするなあ。
 ちなみに私は買い物でいつも「伊藤ハム」ファンだ。ベーコンもウィンナソーセージも「米久」より美味い。西宮が本社と知れば、自分の高校時代に住んだ街でもあるからますます欠かせなくなりそう。
2016/09/22 (Thu) 23:44


As S V〜, so S V 〜と If S V〜, then S V〜は「係り結び」?
As S V〜, so S V 〜と If S V〜, then S V〜は「係り結び」?
2016年9月19日(月)三島ゆうゆうホールにて  「白花曼珠沙華」
 今日は「敬老の日」でかつ「彼岸の入り」だから、田も畑もヒガンバナで真っ赤に染まっている。小雨の中自転車で「秩父宮公園」まで行ってみるとここも一面に真っ赤なカーペットのよう。その中に1本だけ白い花が突然変異のように。シロバナマンジュシャゲというこの花は自然交配種でとても珍しい。韮山の「北條寺」はその株数が多く立派で先日も新聞で紹介されていたよ。
 ヒガンバナはその茎に猛毒を含むので動物や虫たちが嫌うそうだ。畑や田んぼの畦に咲いているのは農作物を荒らさないように農家が植えたもの。お寺の墓地でも見かけるのは「土葬」の時代のならわしで、モグラなどの動物が遺体を掘り返さないようにするためだとか・・・。

 2年生YO君は「限定条件」を意味する接続詞の as long as S V 〜「〜する限り」 とそのバリエーションを勉強した。後半は「係り結び」の接続詞 As S V 〜, so S V 〜「〜するように、そのように〜する」では、テキストが説明不足だね。「慣用表現だからオボエロ」では無責任だよねえ。実は、ここの so は接続詞ではなくて単に副詞の「そのように」を付け加えただけのものだよ。なくてもOKだ。もう一つ似た例は If S V, then S V〜というのもある。「もし〜ならば、それならば〜」のように、副詞のthen を付け加えて「切れめ」をはっきりさせたいときに使うんだ。
 ENさんは「複合関係詞」という項目で whoever、whatever、whichever、whenever、wherever など文中での「関係詞」+everが「〜する(物、人、時、場所)はどれでも」の意味になることを勉強した。thatとwhyだけは除くけどね。先行詞に any (どんな〜でも)がついた表現と同じだ。後半は接続詞のandとorが「命令文」の後ではそれぞれ「そうすれば・・」と「そうしないと・・」の意味になることを勉強した。Work harder, or・・は If you don't work harder, といいかえができるし、Unless you work harder, でもいい。
 中学生のNI君は前回「副詞節」の文法・作文をやってみた。「たとえ難しくても,君はその本を読み通すべきだ。」 は 副詞節のEven if it is difficult と主文のYou should read it through. をつなげるだけ。副詞節は主文を修飾する働きだから、前置の時はカンマで区切る。後置の時はそのままでよい。今日は5つの「文型」を勉強した。動詞のstopは、第1文型(SV)では「止まる」(自動詞)となるが、第3文型(SVO)では「〜を止める」(他動詞)の意味になる。keepも第3文型では「〜を保つ」だけど、第5文型(SVOC)では「〜を〜のままにしておく」となる。一つの単語が2つも3つもの意味を持つ、と覚えておこう。日本語でもそうでしょ?今日の英語長文は「数字の不思議」を全訳した。上手になったね。 尾上

(追記)沼津や伊豆の海辺でよく見かける大きな葉に包まれたハマユウ(浜木綿)もヒガンバナと同じ仲間で、大きくはユリ科に分類されるそうだ。沼津の市の花に指定されている。6月に「大瀬崎」までサイクリングしたときに浜辺でたくさん見た上品な紫色の「ムラサキクンシラン」(正式はアガパンサス)も実はヒガンバナ科に分類されているよ。
 赤や白ばかりでなく、御殿場「二の岡神社」で見かけるキツネノカミソリ(狐の剃刀)はオレンジ色で8月中旬、仙石原「長安寺」のナツズイセン(夏水仙)はピンク色で8月下旬に咲く。花屋で売っている青や黄色のリコリスや、昨秋通りがかりのお宅で分けて頂いたピンク色のネリネ(別名ダイヤモンドリリー)も同じヒガンバナ科だ。どれも花が咲いているときは葉が何も出ないよ。
2016/09/19 (Mon) 23:35


Old as he is, ・・「年を取ってはいるが・・」
Old as he is, ・・「年を取ってはいるが・・」
2016年9月18日(日)御殿場市民会館にて 「富士山世界文化遺産」
 久しぶりに山梨・南部町「佐野川温泉」の湯船につかって宿自慢の「うなぎ」も味わおうと、御殿場から発する国道469号線「富士南麓道路」で十里木の峠を越えて行った。途中富士宮市の世界文化遺産「浅間大社」に立ち寄った。塗り替えたばかりらしい楼門と拝殿・本殿が朱色に染まって実に美しい。徳川家康造営による拝殿の近くでは白い彼岸花が咲き始めていた。
 参拝を済ませてこの大社のすぐ横からまっすぐに登り始める道路が「富士宮口登山道」だ。5合目2400mまで車やバスで楽に行けるし、登山者用に歩道を整備してないからここを歩く人はめったにいない。たまに、富士市の「田子の浦」海抜ゼロメートルから出発して山頂の「剣が峰」まで標高差3776mを全部自力で歩き通すマニアもいるらしい。これぞ本当の富士登山かな・・・。

 2年生YAさんは前回「不定詞」の英作文がしっかり書けていた。今日は複合関係詞の whatever (〜するものは何でも)、wherever (〜する所はどこでも)で始まる節が主文の中で果たす役割を勉強した。When I was a boy, I read whatever I found interesting at the library. 複合関係代名詞Whatever は 先行詞+関係代名詞anything that をひとつにまとめた表現だから、「私は図書館で面白いと思った本はなんでも読んだ。」 I found the book interestingが基本文だから「面白い本を見つけた」と訳したらマチガイだ。さらに英作文と語句並べ替えにも挑戦した。
 EN君は前回「助動詞」をやって、文法・語句整序が90%できていた。和文英訳となると難しくて、「学習院大」の「嵐の中を君は出かけるべきではなかったと私は彼に言った。」は I said to him, “You should not have gone out in the storm.” と「直接話法」でセリフのまま書けばいいけど、 I told him that で始めて「間接話法」で書くなら、主語を you から he に変えなくてはいけない。和訳では「広島大」の Old as he is, he still has the ability and the will to work. が難しかった。これは「譲歩文」の一つで 接続詞 as がthough の意味で使われる。「年を取っているが彼にはまだ働く能力も意欲もある。」で、この will は名詞で「意志」の意味。
 大学生のYAさんは英検準一級の筆記問題をやった。ほぼ正確に読めていて70%の合格ラインを余裕で越えた。もう少し時間短縮できることが目標だね。Eメールの返事を書く自由作文も合格点をつけた。先週のNewsweekの記事から「火事になりやすいスマホ」をコピーしてプレゼントした。充電のコンセントはまめに引き抜かないとバッテリーが火を噴く心配があるそうだ。 尾上

(追記)3連休の初日の土曜日ということで「佐野川温泉」はほぼ満室だった。不景気が続く今どきでは熱海や箱根でも見られない光景だ。時折テレビ局の取材で放送もされるから「知る人ぞ知る」秘湯のひとつかもしれない。この宿を経営する私の実弟によると、TVのインタビューでの評判もいいそうで、最近もある有名人をつかって富士山周辺の温泉巡りを収録しに来たそうだ。
 東京理科大の数学科を出た弟は私の2年下で、もう50年近く前になるけど「電気新聞」の記者をやっている時に、取材先の会社で知り合ったのが今の細君で乞われて婿に入った。山梨のその実家で温泉掘削をやって掘り当て、「温泉旅館」を立ち上げるというのでやむなく東京を捨てて脱サラで「板前修行」を始めた。
 得意の「うなぎ料理」はそのひとつ。何軒もの「ウナギ屋」を食べ歩いては見よう見まねで調理法を覚えたらしい。「秘伝のタレ」のコツもどこかで仕入れたもの。学生の頃は私と比べるとお料理にさほど関心を示さなかったのにこの変わりようは。この日家内と頂いた「うな重」の美味いことといったら。仕入れたばかりの活きウナギを頭からさばいて蒸す。タレにつけながら炭火でゆっくり焼く。もちろん「肝吸い」と共に供するのだ。
 都会の本格的な「うなぎ屋」と同じかそれ以上の「蒲焼き」がここで、こんな山奥の一軒宿で堪能できるとは。「うなぎの本場・浜松からもわざわざ食べに来るお得意さんもいるよ。」と弟が言うのも頷ける。跡継ぎの長男が打ってくれた「二八のそば」もつるつるっと胃袋に収まった。満足な幸福感をそのまま露天風呂に持ち込んだ。電話番号(055)667-3216「佐野川温泉」
2016/09/18 (Sun) 23:12


So far as I am concerned,・・・も「私に関する限り」
So far as I am concerned,・・・も「私に関する限り」
2016年9月15日(木)裾野市民文化センターにて 「自動外貨両替機」
 小山町の「富士霊園」に家内と墓参に行った後の食事はよく「東名足柄サービスエリア」の上り線に立ち寄る。ここは東京方面に戻る東名高速の利用者だけでなく、外部からも入場出来るんだ。目の前に「富士山」が聳え、振り返れば「金時山」が真上だ。レストラン群の外には愛犬をのせて走るドライバーのために「ドッグラン」がある。この中でお弁当を食べるのは楽しいよ。
 レストラン街の入口で変な機械を発見。Foreign Currency Exchangeと書いてある。「自動外貨両替機」だった!13種類の外貨紙幣を日本円に両替してくれるらしい。中国人はもとより海外旅行者をこの足柄SAでもずいぶん見かけるから需要が高いのだろう。スゴイ時代になったね・・・。

 2年生のMIさんは接続詞の As far as と As long as を勉強した。So far as,So long as と言っても同じ。後者は条件(〜ならば)を意味するからif と置き換えができる場合が多いが、long (時間) の意味を生かして「私の目の黒いうちは・・」となったりする。far (距離、範囲)の方は特殊で、「私の知る限り」「目の届く範囲で」のような例文に注意するといいよ。 「私に関する限り」 As far as I am concerned, ・・はよく見かける表現だ。今日の英作文もとてもよく書けていた。英作文がかなり得意科目だから「上智大・外国語学部」を受験するのもいいね。ここには英・独・仏の3カ国語以外にロシア、イスパニア、ポルトガルの言語も専攻できる。東京外語大に優るとも劣らない名門だ。私の尊敬する「福井直樹」教授が主任で、生成文法(チョムスキー言語学)を専門とする著名な先生だよ。
 SEさんは「譲歩」(たとえ〜でも)の構文をいくつか勉強した。接続詞の even if や even though を用いて、「逆接」の意味になるようにするから、 It is true that ・・・, but ・・・「なるほど・・だけど、でも・・・」 のような文も同じ仲間だ。Tiny as they are, the dogs bark quite loudly・・・「小さいくせにその犬たちはじつに大きな声で吠える・・」は本来 Though they are tiny, ・・というべき所を補語のtiny を文頭に出して強調したときは、though のかわりに as もよく使う。
 3年生OHさんは「無生物主語の文」を勉強した。 What made you so happy ? のような文は日本語に直訳すると何か変。主語と目的語を逆転させた方が(つまり、受動態に直した方が)自然で、「なんで君はそんなに嬉しかったの?」となる。「人に〜させる」の動詞がほとんどで get や cause も使うし、remind(思い出させる) enable(可能にさせる) prevent (妨げる→不可能にさせる)などを覚えておこう。次回,推薦入試の対策を指導してほしいということなので、過去問2回分をコピーさせてもらった。マーク式で四択の問題が中心だけど語彙力がかなり問われそうだから単語暗記が緊急の課題だ。
 今日は高校2年生の男子生徒がお母様と見学に参加した。さっそく「不定詞」の文法・語句整序・作文のプリントをやってもらったら60〜70%正解だった。とても積極的だから入会して大いに実力を伸ばしてくれるといいね。 尾上

(追記)この「自動外貨両替機」はネットで調べたら、JCMシステムズという東京の会社が製造した機械で、つい最近のことらしい。日本の円を含めて外国の13種類の通貨を希望の円や各国の通貨に両替してくれる機械だ。このメーカーはパチンコ屋に設置された券売機も製造していて、挿入された紙幣をきちんと読み取って玉の数を正確に磁気カードに記録するシステムが確立しているらしいが、そのノウハウが生かされているという。ほかにも数社が製造販売している。
 米ドル、加ドル、豪ドル、香港ドル、台湾ドル、シンガポール・ドル、タイ・バーツ、英ポンド、欧ユーロ、スイス・フラン、中国元、韓国ウォン、フィリピン・ペソならOK。ちなみに米ドル1$はこの機械のRateが97.5円だった。5%くらいの手数料が差し引かれているけど銀行の窓口よりずっと有利なようだ。その都度機械の保守点検が必要だから、きっと近くの銀行がこの機械を導入し業者に委託しているのだろう。
 成田空港、羽田空港、関西空港、日航ホテル、京王プラザホテル、新宿駅、京都駅、新大阪駅、長崎市内など、外国旅行者が多く訪れるスポットに設置されている。日本だけでなく英国ロンドンではもっと進んだ機械が普及している。FOUREXという機械で、空港や鉄道駅や街中のキオスクに置いてあるそうだ。
 これは紙幣でも貨幣でも世界のどんな通貨を投入しても瞬時に、米ドル、英ポンド、欧ユーロに両替できる。イタリアではBANKOMATとかCASHPOINTとかいうATMの機械にクレジットカードを読ませれば、その国の通貨がすぐ出てくる機械も設置されているらしい。日本ではまだまだクレジットカードでキャッシュを手にすることはできないね。
 昔は海外旅行する度に市内の銀行の窓口に行ったり、出発する空港の「両替所」に行って、使用理由を申告してから両替してもらったものだ。それも持ち出し金額の限度が決まっていた。例えば米国旅行で1000ドル欲しければ、その日のレートで計算し高い手数料を加算して日本円で10万円+αを支払う仕組みだった。
 私が40年前イタリア・ベネチアに旅行した時はフランスからアルプスの山を越えて入国したから、米ドルだけでリラの持ち合わせがわずかで、乗り合い船(バス)にもあの有名なゴンドラ(タクシー)にも乗れず、市の中心サンマルコ広場まで歩くしかなかった。銀行が閉まっている夜間とか休日はお手上げだ。便利な時代になったなあ。
2016/09/15 (Thu) 23:51


「関係詞」の非制限的用法
「関係詞」の非制限的用法
2016年9月12日(月)三島ゆうゆうホールにて 「愛鷹連山とソバ畑」
 土曜日はシラヒゲソウに会いたくて「黒岳」を目指して「東富士演習場」の中の広大なすすきケ原を走っていった。雄大な「愛鷹連山」を背景にして最近、市の大型ゴミ処理場が完成した。真っ白なタワーを青い空に突き上げてなかなか美しい。その手前にはうっすら雪が積もったような真っ白な「ソバ」の花畑。御殿場にも八ヶ岳山麓で見たような懐かしい古い日本があった。
 私も遅ればせながら半月前に農作仲間と4列ほどソバの種まきをしたよ。やっと小さな苗になって茎が赤い。昔子供たちの絵本で「おそばの茎はなぜ赤い?」というのが本棚にあった。「そばは神様を負ぶって冷たい川を渡らせてあげたから」というお話、読んだことある?この白い花が散ると黒い三角の実をいっぱいつける。製粉すると真っ白な上質のそば粉になって・・・。

 TA君は前回「動詞・態」に関する英文和訳をやった。「名古屋大」の「動物の学習能力」については、Certain results have been obtained as regards the kinds of problems that have been investigated , but ・・・で、the kinds of〜は「そのような種類の〜」となる。 a kind of〜は「一種の〜」となるでしょ。「今まで調査してきたような種類の問題点に関しては、ある特定の結果が得られているが・・・」と訳す。今日もセンター試験の過去問は80%くらいの正解が出せた。文法・作文は「受動態」をやった。語句整序問題は全問正解だった。investigate (調査する)は他動詞で、熟語では look into とも言えるね。だから受動態では be looked into としないといけない。
 2年生YO君は「目的」を表す副詞節 so that S may V を勉強した。「〜しないように」と否定にしたければ may not Vと書けばいいけど、古い表現では lest という接続詞が使われた。 The girl took an egg softly lest she should break it. (タマゴを割らないようにそっと取った。) きっと初めて見ただろうね。「学習院大」の英文では、 In America, early newspapers were edited so that citizens could see what people in power said. 「アメリカでは初期の新聞は、権力の座にいる人たちが言っていることを国民が理解できるように編集されていた。」ここでの動詞は時制の一致で過去形を使っているけど、和訳で「〜た」は一回だけ。
 ENさんは前回「受動態・助動詞」に関する語句整序問題をやった。「龍谷大」の「地球温暖化を原因とする環境問題についてもっと授業で話し合うべきです。」は、前半の語句を「地球温暖化によって引き起こされた環境問題・・」と考えれば、Environmental problems caused by global warmingを主語にして受動態で should be discussed more in class. と続ければOKだ。今日は「関係代名詞・関係副詞」の非制限的用法を勉強した。つまり、先行詞を制限(修飾のこと)するのではなくて、説明を追加するだけの働きのことだ。「人」なら who、「物」なら which という中学式の覚えかたは一番危険だ。heやsheを使うところなら whoで、it を使う所には代わりにwhich に変えればいい、と覚え直そう。 then(その時)なら when に変え、there(そこに)なら where に変えればいいのだ。
 中学生のNI君は前回、「未来完了」はよく理解出来ていた。「過去完了形」のほうがまだ難しい。「私はすぐに彼がわかった。というのは前に会ったことがあったからだ。」は I recognized him at oncen because I had met him before. のように、過去よりもっと前のことは had –ed の形で表すよ。今日は「助動詞」のcan't、may、must、should などを勉強した。それぞれが「可能」や「義務」を表す基本の意味だけでなく、話者の「推量」(〜のはずがない、〜にちがいない)の意味も持っていることはレベルが高く高校1年の分野だ。一度にたくさんの情報が入ってきて少々パニックを起こしそう。徐々にマスターしていけばOKだ。 尾上

(追記)ススキが真っ白な穂波を揺らしている広大な裾野は、富士山東麓に広大な面積を持つ自衛隊「東富士演習場」だ。ここを突っ切る自動車道が国道469号線であることに気づいた。きっと演習場が防衛省の管轄だから「国」が管理しているのでしょう。ふだんは「サファリ」や「子供の国」に行く観光客がほとんどで主要幹線には見えないけどね。
 「富士南麓道路」とも呼ばれて、「東海道」や「東名高速」「新東名」の代わりに非常時には更に北側を通行できる、という意図もあるのだろう。R138の御殿場市仁杉交差点から発し、「十里木」の峠を越えて「富士宮市」に入り、山梨県南部町のJR身延線「十島駅」の先で富士川を渡り国道52号線(清水から身延や甲府に至る道路)に合流する。
 実は私の実弟の住む南部町とわが御殿場がこのR469で直接繋がっていることに今気づいた。始発と終点だった。ナビで一般道を検索すると必ずこの国道が標示されるから弟も急がないときは我が家までこの道らしい。このブログの壁紙を見ると、富士山の裾野に国道469号線が走っているよ。
 南部町十島で一軒宿「佐野川温泉」を経営する弟は婿に出たけど私の唯一の兄弟で独身時代は業界新聞の記者だった。「下部温泉」と同じ鉱脈でぬるめの温泉も素晴らしいけど、弟の手作りの「うな重」が美味で絶品なんだ。
2016/09/12 (Mon) 23:26


When in Rome, do as the Romans do. 「郷に入りては郷に従え」
When in Rome, do as the Romans do. 「郷に入りては郷に従え」
2016年9月11日(日)御殿場市民会館にて 「愛鷹山のシラヒゲソウ」
 久しぶりに最高の晴天。日の出と共に出発して須山の「黒岳」登山口に飛んで行った。大きな川を渡り源流に向かって樹林の中を2kmほど登って行くと、あの岩壁に来た。「あった!シラヒゲソウが一杯!」つぼみも数えると100本はあるね。今日は風もないから私のガラケーでもこんなにきれいに接写できた。真っ白な花弁の先端が細いヒゲになっているでしょ。
 私のガラケーはいつもズボンの左ポケットに入れて左手で撮る。手のひらに収まるほど小さいので気になったらすぐにカシャッ。140KBくらいしかないからこのブログに取り込める。このブログの背景写真は100KB以下という決まりなので候補になるのは数少ないけれど、現在のは8月に十里木の「越前岳」登山道から見た秀麗「富士」です。こういう単純な図柄のほうが画素数が少ないらしい・・・。

 2年生YAさんは前回「仮定法」の語句整序問題をやった。かなり正解が出せたね。関西学院大の問題では、「その優れた火災報知器がなければ火災は広がっていただろう。」に The fire could have spread had it not been for the well-designed fire detector.と書く。前半の「条件節」に注意。選択肢に接続詞のif がないので、倒置法でhad it not been〜と書くしかない。よく後置にしてなおかつカンマもつけず区切らずに書くからむずかしい。今日は「関係詞」の非制限的用法というのを勉強した。簡単に言えば who、whichとか whereの前にカンマが付く場合で、その前で区切って説明を加えるだけ。だから制限(つまり修飾)しない用法のこと。
 EN君は前回「分詞」の英訳をやったらとても立派に書けていた。今日は接続詞の as(〜であるように)の用法を勉強した。Leave my room as it is. 「私の部屋をそのままにしておいて。」では 「部屋が今そうであるように」の意味で「様態」の as と呼ぶ。「桃山学院大」の和訳で、 Whereas one gesture may be common in a particular culture and have a clear interpretation, it may be meaningless in another culture or even have a completely opposite meaning. ここでは接続詞の and と or に注意。「一つのジェスチャーがある特定の文化では誰でも知っていて明瞭な意味をもっている一方で、それが別の文化では意味不明であったり全く反対の意味を持つことさえあるのかもしれない。」前半の and は原形動詞のbe とhaveを、 後半のor も原形動詞の be とhaveを並列させているね。
 1年生MU君は文法・作文で「文型」を勉強した。プリント前半の第1、第3,第4文型はよく理解出来ていたね。プリント後半では「補語」の入る第2文型SVCと、第5文型SVOCを見分けるのが難しかったね。同じ動詞が文型が変わると意味も変わることに注意しよう。find ではHe found an interesting book.「〜を見つけた」(SVO)に対して、He found me an interesting book. 「私に〜を見つけてくれた」(SVOO)や He found the book interesting. 「その本が面白いとわかった。」(SVOC)のように3つの違った意味で使っていたね。
 大学生のYAさんは前回、英検準一級の問4「自由英作文」をやった。E-mailで友人から来た3つの質問に計100語ほどの英文で返事を書くもの。「借家よりも持ち家の方がいい?」「老人同居の大家族は良いと思う?」など、答えやすい質問だったね。ほぼうまく書けていた。もっと解答時間を短縮できて、リスニングで点が稼げれば合格点70%に届く気がするよ。今日も記述問題を前半だけやってみた。問2の長文は三つとも正確に読めて、設問は全て正解だった。問1の語彙力を問う問題の正解率がもっと高くなるよう頑張っていこう。 尾上

(追記)私のスマホは音楽専用にしてNYのFM放送とユーチューブしか視聴しない。電話機能がないしスマホで写真を撮ったこともない。デジカメを腰のポーチに入れて持ち歩いているけど使う回数が減った。デジカメだと4MB(つまり4000KB)もあって不便なこともあるから、「富士山頂」を望遠で撮るとか、接写した小さな花もA4サイズに拡大したいときにだけ使う。小鳥のさえずりとか、渓流の音とか、どうしても音声も記録しておきたいときはデジカメ動画にすると重宝だ。三脚をつかって自動シャッターを使うにも不可欠だ。
 「尾上の山日記」というタイトルで、「絵日記」ふうに登山記録を書き始めて9年になる。2007年夏の「八ヶ岳」から始めてもうアルバムが5冊目だ。単独登山や夫婦登山の他に、大学ロシア科同窓4人組の「望露会」というトレッキング部の100回近い例会もほとんど記録してこの「山日記」にしてある。計画と実施と反省と、一つの旅が3倍楽しめるよ。
 「望露会」は実施に当たって登山計画を書いておくと、そのまま「日記」に応用できる。山で撮ってきた写真をPCに取り込んで、計画文の行間にドラッグし挿入だけでいい。いわゆる「コピペ」Copy-Pasteだね。3段組で書くから写真は小さいけどそれで十分だから最近はガラケーの写真で間に合う。シラヒゲソウとか「燕岳」のコマクサなど10センチほどの小さな花はデジカメで撮っておいてA4サイズの大画面に引き伸ばすと素晴らしい。
 9年前の「八ヶ岳」の時はまだ登山の初心者で、大学同窓のAO君と二人で登山口の「美濃戸」から出発して最高峰「赤岳」2899mに登頂。山頂直下の「赤岳展望荘」に宿泊して翌朝、お花畑がすばらしい「横岳」を越えて、コマクサが一杯咲く「硫黄岳」まで縦走し、登山口に戻った。その日記には伊吹ジャコウソウから峰ウスユキソウ、千島ギキョウ、深山ミミナグサそしてコマクサまで、高山のかわいい花々の写真がコピペしてあるよ。とてもいい思い出。
2016/09/11 (Sun) 23:11


As far as I am concerned 「私に関するかぎり、・・」
As far as I am concerned 「私に関するかぎり、・・」
2016年9月8日(木) 裾野市民文化センターにて 「シラヒゲソウ」
 「金時山」にそろそろシラヒゲソウが咲く頃と気づいて、午後から足柄峠に向かった。ゲートに車を置いて歩き出したら、金時小屋の秀チャンがもう降りてくる。金時娘・妙子さんの長男でこれから新聞配達の仕事。「この上の岩壁に、去年は2輪咲いていたのに今年はダメ。また盗掘されたらしい。スコップを持ってくるひともいるよ。他所では絶対根付かないのにね。」
 ピンク色のシオガマがあちこちに咲いている急斜面を登りきり1212mの山頂に立った。普通の登山者が気づかない大岩の陰に入ってみると、期待した通りにシラヒゲソウが4輪咲いていた。仙石原からの強い風で霧が吹き付ける岩のくぼみに。丸いつぼみもまだたくさん。長い茎に襟のような丸い葉をいくつも巻き付けた先に、まるで顕微鏡で見た雪の結晶のようなレース状の花弁が5枚。揺れが止まらず写真が撮れないよ・・・。

 2年生のMIさんは前回、「不定詞」を使う英作文をやったらとてもよく書けていた。今日は「目的」をあらわす so that S may V 構文を勉強して容易に理解できた。もう一つは「時間構文」と呼ぶ少々やっかいなものだ。 I had not got home when the phone rang. なら「家に着かないうちに、電話が鳴った。」でいいんだけど、このnot を hardly (ほとんど〜ない)に変えると、「家に着くか着かぬうちに・・・」、つまり「〜とほとんど同時に・・・」の意味になる。no sooner ・・・than 〜の構文でも同じ意味になる。左側の主文の動詞は「過去完了形」になるので間違えないように覚えよう。
 SEさんは前回、「時制」の文法・作文を勉強した。入試問題の文法も語句整序もほぼ完璧だったね。今日は「〜する限りは」(条件)「〜する間は」(期間)の意味で if のかわりに使う as long asや so long asを勉強した。特に「空間的な範囲」を表すときには as far as や so far as に変える。 As long as I live, は「私が生きている限り」(期間)で As far as I know は「知っている限り」(範囲)と使い分けるよ。特に As far as I am concerned は「私に関するかぎり、・・」となる大切な表現だ。 覚えておこう。
 御殿場教室のMU君がこちらに出席した。今日は助動詞の1(基本)と2(発展)。中学でもやった 助動詞のcan't、may、should、must の意味にはもう一つ「推量」の意味があって、それぞれ「〜のはずがない」(確率0%)、「〜かもしれない」(20%)、「〜のはずだ」(80%)、「〜にちがいない」(100%)を覚えないといけない。さらにその後ろに「完了形」の動詞 have + -ed がある時は「昔のこと」に対する推量になるから、「(昔は)〜であったにちがいない」となる。ただしshould have + -edだけは「〜すべきだったのに」(後悔)の意味。3時間じっくり机に向かう気力はきっと素晴らしい結果につながるよ。 尾上

(追記)「シラヒゲソウ」は先月の登山で新潟県「苗場山」の中腹で見つけた「ウメバチソウ」と同じ仲間で「ユキノシタ科」に属する。鉢のように葉がまん丸く茎を抱いているから、先端の花を除けばそっくりだ。花が丸い「梅」の花弁に似ていることから「梅鉢草」という名前になり、一方は花弁の先端が老人の白いヒゲのように見えるから「白髭草」となった。
 シラヒゲソウを初めて知ったのは山梨の「鳳凰三山」の登山の時。山頂の岩峰オベリスクで知られた「地蔵岳」の直下にある「鳳凰小屋」の庭先だった。小屋の主人が大切に育てていた。白いレースのようなこんなおしゃれなデザインの花があるのか、と感動した。野生のものをみてみたいものだ、と思っていたら意外にも身近に見つけたよ。
 西丹沢の「檜洞丸」の登山口にも川の対岸の暗い岩壁に浮かび上がるように咲いていたなあ。裾野の須山から愛鷹山の「前岳」に登る分岐点のあたりにもたくさん発見した。橋の下の方を気をつけてないと小さくて見つからないから私の密かな楽しみ。渓流がぶつかるほぼ直立の大岩の岩肌にへばりつくように花が密集して咲いていて実に美しいよ。近いうちに行ってみよう。
2016/09/08 (Thu) 22:50


カンマカンマはカッコ
カンマカンマはカッコ
2016年9月5日(月)三島ゆうゆうホールにて  「かきめし」
 バスが新宿に着いたらさっそくデパ地下に降りて、セミナー会場で食べる昼の弁当を物色した。「雑草庵」が「かきめし」を展示即売中。「牡蠣」はわたしの大好物で本場・広島の出店だった。SeptemberとAugustの違いは、スペルの-r-だ。やっと牡蠣の季節が来たなあ。これからApril まではずっと月の名前に -r-が入っているでしょ。プリプリの牡蠣が6つもある・・・

 3年生TA君は前回、「基本時制」の英訳をやってみた。「関西学院大」の「私たちは光は音よりもずっと速く進むことを知った。」は Light travels much faster in the space than sound.がきちんと書けないといけない。動詞はgoでも moveでもダメ。 今日はセンター試験の過去問に語句整序の問題が5題も出ていた。25年も前の問題で形式が今とは違うね。しかし内容のレベルは変わらない。どの問題も80%は正解が出せたね。
 2年生YO君は、部活でだいぶ疲れが溜まっているようで今日は顔色が悪い。頑張りすぎて寝不足じゃないかな。プリントも1枚しかできなかった。 接続詞 that の用法で、直前の名詞とthat以下の名詞節が「同格関係」を表す場合の勉強だった。「センター試験」の過去問で、The problem with vitamin C, though, is that it is easily affected by the cooking process. は「問題は・・・ということだ。」という構文で、カンマカンマで区切られた部分の扱いが難しかったね。そこはカッコで括ってどけておけばいい, though,は文頭で「しかし」と言うべき所を言い忘れたので、動詞isを言う前に付け加えたものだ。日本語でも「ビタミンCで問題になるのは、だけどね、それが・・・」と後から付け加えることあるよね。同じ副詞のhoweverでもいいんだけど。
 ENさんは前回「助動詞」の英作文をやった。「中京大」の「ちょっと都合が悪くて・・」は、接続詞で始めて because it is inconvenient for me, と言うべき所を 前置詞の because of を使ったから失敗だったね。その後には名詞の inconvenienceや動名詞しか置けないよ。今日は関係代名詞の what の慣用表現をいくつか勉強した。「こと」「もの」という訳語をあてるのが普通だけど、what Japan is today なら「日本の今日の姿」、She is not what she was. なら「彼女は昔の彼女の姿ではない。」のように be 動詞の時は「姿」という訳語がいいね。
 中学生のNI君は前回、「関係詞」に関する文法・作文問題をやってみた。接続詞の that (・・ということ)と、関係代名詞の what (・・したこと)の区別がまだ難しかったね。今日は、すでに学校でも教わった「現在完了」の中の「継続」を勉強した。「前からずっと・・・している」という意味では「進行形」で have been –ing と書くのだけど、know(知っている)やbelong (に所属している)や love(愛している)のように、本来「継続」の意味を持つ動詞は「進行形」にはしないで単に have known とかhas belonged というふうに言う。 尾上

(追記)-r-が付かない月、 May, June, July ,Augustはなぜ魚屋から牡蠣が消えるのか?それは産卵期で味が落ちるからだそうだ。特に一般的な養殖のマガキという種類の場合の話で、逆に天然のイワガキなら夏が旬だそうだ。中学生の頃、夏休みに瀬戸内海・明石の海岸で岩から剥いで食べた天然の「岩牡蠣」は薄い緑色をして香り豊かだったのを覚えている。
 40年前にフランスに旅行しパリ市内を歩いたとき、観光客の多いモンマルトルで「牡蠣レストラン」を発見。店先の桶に氷をひいてずらっと並べた生牡蠣を、そのままレモンを絞って食べさせるお店だった。8月だったけどなにも問題なかった。パリジャンはワインに「生牡蠣」が大好きのようだ。
 米国ボストンの海も牡蠣養殖で有名だけど、市内の有名店「オイスターハウス」の牡蠣は小振りで香りもなくがっかり。NYの鉄道ターミナル駅「グランド・セントラル」の中にも「オイスターバー」があったなあ。日本には「牡蠣だけのお店」というのはないね。
2016/09/06 (Tue) 0:07


「A and A' 」のルールとは?
「A and A' 」のルールとは?
2016年9月4日(日)御殿場市民会館にて  「南口のバスタ新宿」
 昨日は久しぶりに東京・新宿に出た。オリンピック記念センターで「理論言語学講座」の「50周年記念セミナー」が開催されるので、これは第一期の受講生としてはぜひ出席せねばならぬ、と代々木公園の会場に行ってみた。懐かしい先生方や顔なじみの受講生も含めて約200名が参加して大盛況だった。3人の講師と作家・林望さんのお話におおいに刺激を受けた。
 2日間のセミナーの第1日目が終わって慶祝のレセプションがあった。「乾杯!50周年おめでとう!」第一回の講座を担当した最高齢・慶応大の鈴木孝夫先生、首都大東京の今井邦彦先生、昭和女子大の池上嘉彦先生など、大学を退職されてもまだまだお元気で楽しいスピーチをなさった。司会の明海大・大津由起雄先生が「もう一人、お願いしましょう。第一期生の尾上先生!」と言って突然一介の受講生だった私をご指名。僭越ながら50年前の思い出を短く話しご祝詞を述べて逃げた・・・。

 2年生YAさんは、前回「助動詞」の単元で和文英訳をやった。「どうにか〜できた」は could ではなくて managed to 〜が使えるとよかった。今日は「形式目的語 it 」を勉強して、特に take it for granted that ・・・「・・・を当然のここと思う」を覚えた。「熊本大」の和訳では Letters liberate the imagination and exercise the mind. が難しかったね。ここの andは何と何をつないでいるの? 動詞のexercise〜と動詞の liberate〜だね。だから「手紙は想像力を解き放ってくれるし、頭を鍛えてくれる。」と訳せる。andを見つけたら△マークで囲って「A and A' 」のルールをいつも使えるようにしよう。後半は「前置詞+関係代名詞」の働きを勉強した。2文を1文につなげる方法が少し理解できたようだね。
 EN君は前回「不定詞」を使う和文英訳をやった。ほぼ正しく書けていた。文法は新たなシリーズで、「It を含む構文」をやったら70%は正解が出せたね。今日は「目的」(〜するために、〜できるように)を意味する副詞節  〜so that S may V・・・を勉強した。「名古屋学院大」の和訳で、 In Europe, during a short Sunday afternoon's drive, one might cross a border and need to use a second
language. でも and があるある。△マークをつけたのは良いけど、「A and A' 」のルールを忘れてたね。ここでは動詞need〜が動詞cross〜と並列して、助動詞 might に続いているから、「ヨーロッパでは、日曜の午後ちょっとドライブに行くと、国境をこえてもうひとつの言語を使う必要があることもある。」ここの「A and A'」は「2つのこと」ではなくて、「Aしてその結果A‘する」という1つながりの行為だ。EN君、明日のテスト対策で早めに帰宅した。
 大学生のYAさんは前回「福岡女子大」の英作文をやった。「日本の教育の近代化」についての話で、ほぼうまく書けていた。今日は英検準一級の過去問で第3問「長文読み取り」と第4問「英作文」をやった。「激戦地の難破船処理」、「環境にやさしいセメント工場」「竜巻を追いかける米国人」の3つはどれも面白い!今日は10問のうち8問も正解だったね。
 大学1年生のYAさんに雑談で、「自分の大学にないものは他の大学や公開講座に求めるといいよ・・」という話をした。私の母校は外国語大学だったから「科学」がないのは仕方ない。本当は「人文科学」の一分野で「人間の言語・文化を科学している」はずだけど適切な講座がみつからずに、3年間手探りしているときに巡り会ったのが上記の「言語学セミナー」だった。どんな分野でも、自分の専門を極めるには「セカンドスクール」を探すといいよ。 尾上

(追記)昭和41年春、私は澁谷の東急ビルで始まった新しい言語学の講座に参加した。外語大4年生の時で週に2回、2コマ3時間の夜学に通った。講師陣は東大の藤村靖、慶応の鈴木孝夫、早稻田の川本茂雄教授らそうそうたる言語学の重鎮が顔をそろえていた。そして先頭にたつ実行委員長は東大の服部四郎教授で、私は日本で最高の「音声学」の授業を受けることができたのだ。
 東京澁谷で英語学校を経営していた榊原陽という人がその年、「ラボ・パーティ」という子供の英語早期教育のビジネスを始めた。今でこそたくさんあるその類の英語学校のパイオニアだ。現在も広く全国展開していて沼津にも御殿場にも教室がある。遊びを通して英語を身につけようというアイデアだ。宇宙飛行士の若田光一さんや楽天イーグルスの会長・三木谷浩史氏もその卒業生だった。
 さらに言語学の研究所の必要を感じた榊原陽氏は私財をなげうって、東大・言語学科の服部四郎教授を委員長として「理論言語学講座」の開設にこぎつけた。東京近在の著名な言語学科の先生たちに呼びかけて発足したセミナーだ。ある日朝日新聞に大きな広告がのって「新しい言語学の学徒来たれ!」を知り私は応募した。入試はあったが授業料が無料という話に大いに期待して。
 私はそれ以来50年言語学の虫でずっと門前の小僧だ。米国MITから招聘した若き言語学科教授「チョムスキー博士」や「ヤコブセン教授」の特別講演も思い出深いが、静岡県の教員になってからしばらく足が遠のいた。島田から御殿場の高校に転勤して東京が近くなったことで、20年ぶりにこのセミナーの門をたたき10年間新宿の三井ビルに通った。そしてこの趣味(?)が高じて「東京学芸大」の大学院に進学することになったわけ。
2016/09/04 (Sun) 22:59


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