10日の体育の日に因んで私も箱根でサイクリングをやったよ。芦ノ湖のキャンプ場には「湖尻水門」があり芦ノ湖の水はここから流れ始めて早川になり、「万丈の山、千尋の谷」となって小田原の海まで下っていく。その早川沿いに「仙石原〜湖尻自然探勝道」のハイキングコースがある。丸岳と長尾峠を見上げながらその山裾の4つの広大なゴルフ場の中の道を行くのだ。
この道を「仙石原文化センター」で自転車を組み立てて逆コースで出発した。10キロ先の「水門」に向かってずっと上りだ。いつもの「湿原植物群落」に寄り道すると、赤紫色の花が一面に咲いている。ヤマラッキョウだ。6年前友人と北アルプス「白馬岳」登山の時、大雪渓近くでみたシロウマアサツキと同じネギ科の花で30センチの背丈ですくっと立ち上がって美しい・・・。
2年生のMIさんは前々回「不定詞」の文法・作文問題がとてもよくできていた。「〜と結婚する」は他動詞だから単に marry 〜と書けばいい。「〜と結婚している」なら状態だから be married to 〜となる。さらにget married to 〜と書けば、「〜になる」の意味で変化を表すからmarry 1語と同じことになる。決して「〜と」に with はつかわないこと。be related to〜と同じ感覚で、「〜に関連している」の意味だ。前回の「不定詞」(2)もほぼ正解だった。今日は他の品詞から転用した特殊な接続詞をいくつか勉強した。「長崎大」の和訳では、 Then the girl started making a big fuss over the dog ― praise and embraces ― whenever it came to her without being called. でのダッシュの使い方が不慣れだったね。ここでは日本語ならカッコでくくって後から追加説明するところだよ。whenever以下がカッコを飛ばして the dog に繋がるように和訳しよう。「その後その少女は、犬が呼ばなくても自分のところに来たときはいつでもちやほやしてやるようになった。ほめたり抱きしめたりして。」
KI君は「仮定法未来」を勉強した。If 節の中の仮定法の動詞は、今の事実に逆の話なら「過去形」で、昔の場合は「過去完了形」にすればいいのだけれど、「未来」についても架空の事実があれば動詞に should(万一〜ならば)とか、were to(仮に〜だとすれば)を加えて表す。語句整序の問題で、「万一彼女がノーと言ったら、私はどうしよう。」は並べ替えが少々むずかしかったね。 ここでは条件のif節を後回しにすることもよくある。そしてカンマで区切ることもしない。 What should I do if she should say, “No”? とすればよい。
3年生OHさんは前回さまざまな「接続詞」を勉強した。重要な例文を全訳してもらった。今日は志望校の過去問をひとつやってみた。12個のパラグラフからなる英文「見つめ合うことが犬と飼い主のきづなになる。」について10問に解答するもの。3つの選択肢から選ぶのだがなかなか難しかったね。英検の準1級レベルかもしれないから全体平均もあまり高くはなさそうだが。いつものプリントは「動詞の語法」だった。不定詞を取る動詞と動名詞を取る動詞の区別、自動詞・他動詞の区別、第2文型SVCになる動詞などなど。どれも入試の頻出問題ばかりでとても勉強になったね。 尾上
(追記)このサイクリングコースの途中には「長尾峠」に向かう登山口があって、そこに「耕牧舎」と白文字で書いた標識が立っていた。ここに牧場があったのかな、と興味がわいたのでネットで調べてみたら、やはり明治の初期に開発された「乳牛の牧場」の跡だった。ここでとれた牛乳は宮ノ下の「富士屋ホテル」や「奈良屋ホテル」の外人観光客、沼津牛臥海岸の皇室御用邸、そして東京にも販路を広げたそうだ。あの実業家・渋沢栄一の英断で、仙石原の荒れ地の開発として酪農を思いついたらしい。
渋沢栄一の記念館が東京北区の「飛鳥山公園」にある。以前東京外語大のあった同じ西ヶ原で、江戸の頃から桜の名所だ。江戸末期、群馬県深谷市の農家に生まれた渋沢は、明治維新後静岡市に蟄居した最期の将軍・徳川慶喜に仕えて、ヨーロッパ視察団の一員となった。帰国後その経験が生かされ銀行設立などの殖産興業に尽力したから、NHKの「あさがきた」に登場した大阪の実業家・五代友厚と並ぶ大人物だね。
しかし、20数年で一代目の経営者が死んで以降、牧場跡は大正・昭和の時代は放置されたままだったらしい。戦後の景気回復とともに仙石原はゴルフ場や別荘地として復活した。こんな山の中にも明治時代の「文明開化」の歴史が隠れているとは。









