高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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「ね」と「よ」を使いこなそう。
「ね」と「よ」を使いこなそう。
2016年11月24日(木)積雪 裾野市生涯学習センターにて 「外語祭」
 晴れた一日今年も母校の「外語祭」に行ってみた。西武線・多磨駅の近くで、TUFSと型どった大きな彫刻が正門のシンボルになっている。Tokyo University of Foreign Studiesの頭文字だ。正面のFがピンク色なのは大学のスクールカラーだ。私が所属したボート部ではオールの色がピンクだった。外国語劇が連日上演されるホールで教え子のTUさんと待ち合わせした。
 フランス語専攻4年生のTUさんは「UG会」の出身で、フランス・パリ郊外のリヴォー城で「旅行ガイド」のインターンを終えて見事「国家資格」を取得して今月帰国して大学生活に戻ったばかり。もう必須単位を取り終わって毎日「卒論」の執筆に頑張っている。二人で中央の円形広場を抜け、食べ物の模擬店がずらっと並ぶ並木道をのぞきながら、一番はずれまで歩くと大きな「テント小屋」が立っていて、中から賑やかなドラムの音と若者たちの歌声が聞こえてくる。
 「ブラジル研究会」というサークルの発表で、サンバの軽快なリズムに合わせて80人もの大勢の部員が大音響の歌と踊りを見せている。観客も踊り出しているからどこからがステージなのかわからない。この春「UG会」出身で中国語専攻に入学したMIさんからこのサークルの発表会のチケットをもらったので楽しみにして来たのだがこの熱気にけおされて飛び出した・・・。

 2年生のSEさんは前回「比較」の文法と整序問題が良く出来ていた。「劣等比較」と呼ばれる the least expensive(一番高価でない) や at least(少なくとも)など、little・less・least の変化を反対語のmuch・more・mostとの対比でしっかり覚えよう。今日は「最上級の意味を表す原級・比較級の構文」を勉強した。Peace is more essential than any other thing. 「平和は他の何よりも大切だ。」は接続詞のthan を軸に入れ替えると Nothing is more essential than peace. となる。プリントではany other thingと書いてあるけど、代名詞で anything elseと言う方がふつうだね。後者もNothingの後にelse を付け加えてもいい。
 SEさんを送ってきたお母様とセンター前で出会ったら、「おかげさまで英検2級に合格しました。」とのこと。それは大変おめでたい。高2での2級合格はかなりの英語力がある証拠だ。3年生でもなかなか取れない級だから。特技のひとつとして誇れます。
 2年生MIさんは前回、「否定」に関する英作文で、not A but B や not only A but also B のような「相関接続詞」の使い方が難しかったね。このAやBには名詞だけでも、動詞でも形容詞でも、文の要素の中で違う部分だけを代入すればいいのだ。「山梨大」の問題では what others want me to be(他の人が私にどうあって欲しいと思っているか)をAとし、what I want to be myself (私自身がどうありたいか) をBとすればいい。Not A but B is important. (AではなくてBが大切だ。)に代入すればできあがるよ。
 MIさん、「私も母と外語祭に行って姉たちのブラジル・サンバを聞いてきました。先生と同じ火曜日に。」というから、午後行った私とはすれ違いだったらしい。おおぜいの留学生も溶け込んでインターナショナルな雰囲気に溢れた「外語祭」をのぞいてみて「私も・・」と意欲が湧いたかな?
 三島教室のENさんが出席して今日は「仮定法・現在」を勉強した。「要求した」「提案した」「主張した」という内容の文には「動詞の原形」を用いることで、「そうであればなあ」という意味の「仮定の気分」を含意させようという用法だ。本家のイギリスでは進歩して「仮定法」なんてややこしいものを捨て、助動詞のshouldを加えることで明快な用法に変化しているけどね。アメリカ英語は古いねえ。He demanded that the price be lowered. 「その価格を下げるように要求した。」も、動詞のbeを イギリスではshould beと言い換えている。「下げた方がいいよ・・・」と。後半は「比較構文」に入った。
 今日は3人に日本語の助詞「・・ね。」と「・・よ。」の話をした。和訳や英訳で「会話文」の時には使いたい。「ね」は相手に「同意」を求める一方、「よ」は相手に「主張」する働きだ。前者なら「付加疑問」とか Will you?で表現するし、後者なら you know を付け加える。あまり頻繁にyou knowを連発すると下品になるね。
 今日一日御殿場の我が家あたりは雪が7センチも積もって、裾野に行く手段が心配になった。3年生OHさんは体調悪く、2年生KI君は期末テスト前でお休みした。今日も隣接の「生涯学習センター」をお借りしました。来週からは元の「文化センター」に戻ります。 尾上

(追記)外語大の中央広場では数10軒の「料理店」が円形の回廊の下に並んで、しきりに呼び込みをやっている。タイ語の学生による「タイ料理」の店でTUさんお薦めのカレーを食べたらとてもおいしい。マッサマン・カレーという名前でココナツの香りがする。テニス部の学生が呼び込みをやっている「たこ焼き」も面白そうで「炭酸せんべい」に挟んで食べてみた。
 外語祭の目玉ともいえる伝統の外国語劇を一つ見たくてアゴラホールに戻ったら「アラビア語」の劇をやっていた。大きな明瞭な発音で演技も上手いし学生たちは堂々としたものだった。TUさんは獨協大学で2年まで終えて3年生から外語大に編入学したから、1・2年生が担当する模擬店や語劇の経験がない。それが残念です、と言っていた。
 5日間の会期中、朝から晩まで30カ国の言語を専攻する2年目の学生たちがそれぞれ1年以上の勉強の成果を見せる1時間ほどのステージだ。上手と下手に縦長のスクリーンが立っていてそこに和訳で字幕スーパー(サブタイトル)が出ているから何語でもわかりやすい。これは50年前私の在学中に、故秋山先生という音声学教室の助手が考案したもので都内の劇場にも採用されているようだけど、実はこの外語祭が発祥の地だよ。(つづく)
2016/11/24 (Thu) 22:45


not so much A as B 「AというよりむしろBだ」
not so much A as B 「AというよりむしろBだ」
2016年11月21日(月)三島商工会議所にて 「箱根の秋音楽祭」
 「仙石原文化センター」で恒例の秋のコンサートが開かれた。東京芸大を卒業した演奏家たちの弦楽アンサンブルが今年もまた「紅葉の箱根」で室内楽コンサートを開催した。今回はソリストにホルンを迎えての魅力的な演奏だった。現役の芸大生がホルン・ソロだから新鮮で興味深く、シューベルトやブラームスだけでなく、私の大好きなモーツアルトの「ホルン五重奏」がじつに美しくとても懐かしかった。
 私は東京外語大に入学した秋、ボート部からオーケストラに転部してホルンを担当した。高校ではサキソフォン、中学ではトランペットを吹いていて、似たような金管楽器だから割と早く演奏できるようになった。モーツアルトの4曲あるホルン・コンチェルトもヘタなりになんとか吹きこなして楽しんでいたよ・・・。

 2年生YO君は「比較構文」を勉強した。 He was not so much shocked as amazed at the news. 「彼はその知らせにショックを受けたというよりはむしろ驚嘆した。」と訳せればいいけど、忘れたらどうしよう。構文not so much A as Bを直訳してみればいい。「Bと比べるとAのほうはそれほど多くない」つまり、例えばAが30%でBが70%ということだ。だから、「AというよりむしろBだ」と訳すと丁度いいでしょ。
 ENさんは「仮定法・未来」を勉強した。事実と反対の事を仮定するなら、「今」の反対か「昔」の反対しかない。しかし「未来」には事実はなくても「絶対に起こりえないこと」はいくらでもある。その反対の事を仮定してみよう、というのが「仮定法・未来」で、 If 節の動詞に助動詞の should(万一〜だとすれば) were to (仮に〜だとすれば)を加えるのだ。「東海大」の和訳で、 If it were to lose its Japanese identity, this would be a great loss not only for it but for the world. ここでの it はすべてJapan のことだから「それ」と訳さない方がいい。「もし仮に日本が自国の独自性を失うようなことがあるとしたら、そんなことは日本のために大きな損失になってしまうだけでなく、全世界にとってもそうなるだろう。」
 3年生TA君は前回、前置詞 of を用いる動詞句の deprive A of B (AからBを奪う)の仲間で、rob(盗む)、cure(治す)、clear(片付ける)、rid(取り除く)などを勉強した。「鳥取大」の The purpose of politics is to rid human social life of the violence that is the price of anarchy by substituting for it the peace and security of which the price is law and order. は意味が掴みにくかったね。前半では「政治の目的は人間の社会生活から、無政府状態の代価である暴力を取り除くことだ」と言っている。その手段が by 以下で、「法律と秩序が代価となる平和と安全を、そういう暴力におきかえることによって。」 substitute peace and security for violence (暴力のかわりに平和と安全を尊ぶ)が基本形で、of which the price以下が続くためややこしくなったね。ここは whose price と同じことだよ。
 中学生のNI君は前回、「友人にロンドン案内を申し出る手紙」を全訳した。動詞Vを中心に英文の組み立てがよくわかってきて、60%は正確に和訳できていた。 They say it's very good. は「他の人たちが・・・と言っているよ。」の意味で、Theyは特定の人じゃないから「受動態」でいえば It is said that it's very good. となるね。だから「・・・と言われている。」とか、「・・・だそうだ」と和訳するといいよ。 尾上 

(追記)会場に着いてチケットを買おうとしたらなんと西山さんだよ。本当はトップでバイオリンを弾くはずの女性が切符売り場とは!この「箱根の秋音楽祭」は歴史が深くもう30年前に遡る。芸大の故朝妻先生がこの仙石原に建設された小さいけど瀟洒なホールとその優しい音響が気に入って始めたコンサートだ。クラシック好きなホール職員のKOさんの献身的な協力もあって箱根の温泉組合や多くの美術館も資金面で応援した。
 私たち夫婦は1回目からのファンだけど数百の客席はいつも一杯にはならない。フルートやレコーダー、オーボエ、チェロなど国内外から有名なソリストを毎回迎えたけれどなかなか難しい。恩師・朝妻先生の遺志を継いだコンサートミストレスの西山さんを軸に今年もなんとか開催にこぎつけたとのこと。最近は芸大の後輩で将来有望な大学生や院生をソリストに迎えている。財政的にも私はグッドアイディアだと歓迎している。
 御殿場南高時代の教え子で「桐朋音大」を卒業したNO君は、私がこの音楽祭に案内して一緒に名演奏を楽しみ、世界で3本指に入るフルートの名手W・ベネットを楽屋に尋ねたときが人生のきっかけになった。その時のベネットの招きでロンドンの名門ロイヤル・アカデミーに留学し、米国のイェール大学でも学んだ。その後帰国して「大阪フィル」の首席フルーティストになって活躍している。
 NO君は高校時代、修学旅行にもフルートを携行し「宿では押し入れの中で練習しましたよ」、と武勇伝を聞かせてくれたなあ。
2016/11/21 (Mon) 23:22


Health is more important than anything else.        「健康は他の何よりも大切だ。」
Health is more important than anything else.        「健康は他の何よりも大切だ。」
2016年11月20日(日) 御殿場市民会館にて 「裏山を8キロ歩く」
 我が家の付近の山はどうだろうか、そろそろ色づいたかな?山の仲間との次の例会が「箱根西麓と時の栖」に決まったので、そのコースを下見がてら「紅葉狩り」に歩いてみた。スタート地点の「東山湖」に行ってみると、もう湖岸の桜並木もすっかり紅葉してカエデも見事に赤く染まっていたよ。ここから「乙女キャンプ場」までの2kmはゴルフ場の外周の狭い急坂を登っていく。
 今日もニジマス釣りの男女で賑わう東山湖は、江戸時代に灌漑用水として掘られた溜め池で箱根の水を蓄えている。安芸の宮島から移して祀られたという「厳島神社」を通るこの道は、「美しい日本の歩きたくなる道500選」の一つに選ばれているよ。名峰富士をずっと仰ぎながら「秩父宮公園」を起点に、「YMCA東山荘」、「ユースホステル」、「とらや工房と旧岸邸」、「東山観音堂」などに立ち寄りながらの散策にとても心地よい道だ。御殿場を愛した「黒沢明」監督の旧別荘も紅葉で真っ赤に燃え上がって・・・。

 2年生EN君は前回、「否定」の英作文をやってみた。SVが2組までの短い英文は訳せるけど、「山梨大」のように長い日本文になると困ってしまったね。「他人が私にどうあって欲しいと思っているかではなく、自分自身が本当はどうありたいかを考えることが大切だろう。」はとても長いから、まず動詞Vに相当する部分を指摘して、SVの組を組み立ててから、最後につなぎ合わせたらいい。what others want you to be とwhat you want to be と It will be important to know の3つができあがるね。例のnot〜 but〜の構文でつなげばいいよ。今日は「比較構文」で「原級」や「比較級」でも「最上級」の意味が表せる構文を勉強した。 Nothing is more important than health. (健康ほど大切なものはない。)は前後入れ替えて、Health is more important than anything else. (健康は他の何よりも大切だ。)としても同じ意味だ。any other thing というよりanything elseがいい。
 2年生YAさんは前回「分詞」の用法を勉強した。イディオムになった用法がたくさんあってしっかり覚えないといけない。busy –ing(〜に忙しい)、weather permitting(天気が許せば)、 All things considered(全てを考え合わせると)など。今日は「仮定法」を勉強して、特に接続詞のIf がなくても「助動詞」の would、could、mightが見つかったら、仮定法の助動詞ではないか、と疑うこと。 「〜だろうに、〜できるだろうに、〜かもしれないが」などと訳しておこう。主語や目的語などに「仮定」の意味を込めて、「〜ならば」を付け加えてほしい。50数年前、私の高校時代の先生がこれを「潜在仮定」という名で呼んだのを思い出す。
 1年生MU君は前回、「形容詞・副詞」の勉強で長文を全訳した。細かなミスを除けばずいぶん和訳の力が伸びて○が増えてきたし、字もていねいになったね。これで高校1年で学習すべき項目は一通り勉強した。今日からはもう一度重要な文法項目を振り返りながら、新たに「英作文入門」のステップに入ろう。第1回目は「5文型」で、特に日本人が苦手な「第5文型」(SVOC)を使う問題を中心にやった。「私たちは新任の数学の先生が神経質だとわかった。」は動詞の find (気がついた)を使って、I find him happy. を応用すればいい。 We found the new math teacher nervous.
 大学生のYAさんは前回も「京大入試」の英作文をやってみた。「問題なのは異文化にたいする姿勢ではなかろうか?」は、「問題」を解決すべき社会問題なら problem、困った問題なら trouble、「重要問題」なら matter、「時事問題」ならissue と使い分ける。勿論試験の問題はquestionだよね。ここでは What matters may be the attitude to a different culture. のようにmatterを動詞にするのがいいね。強調構文でIt may be〜that counts. とも書ける。countも「大切だ」という動詞だ。今日は「英検準1級」の第3問「長文読解」と、第4問「英作文」をやった。「砂漠の馬」は競走馬サラブレッドの歴史の話、「老人とインターネット」、「ボクシングは超危険?」など、面白い題材ばかりだった。パラグラフごとにもうけた設問の解答の選択肢がそれぞれもっともらしくて、しっかり該当箇所が指摘できないと間違えやすいね。 尾上

(追記)「御殿場温泉会館」の前の急坂を登り切ると「乙女森林公園キャンプ場」の駐車場に着く。ここの展望台から見る富士山はデカイ。紅葉した森の向こうに白く光って、たおやかに裾を広げてまるで一幅の絵だ。ここは「金時山」への登山口にもなっているが今日は下見だから、国道138号を迂回する旧道をできるだけ歩いてみることにする。「乙女峠」のトンネルが開通するまでは、車もバスもみなこの道から「長尾峠」のトンネルをくぐって仙石原に越えていったのだ。
 木の間がくれにチラチラと「御殿場市街」と「東山湖」と白亜の「仏舎利塔」が見える。ここ箱根西麓はすっかり赤・橙・黄色など錦織の世界だった。道路の両側に立つカエデの大木が枝葉を大きく広げて空を覆い、まるで紅葉のトンネルだ。葉の裏に光を透かしてみるとまるでステンドグラスを見ているようだ。
 今は県道になって「箱根スカイライン」の取り付け道路の役割しかないからめったに車が走らない。S字カーブが多いから、実はバイク愛好家のお気に入りのツーリングコースになっていて、コミックにもしばしば登場するのだ。4キロ先まで歩くとやっと展望が大きく開けて、「駿河台」という御殿場観光名所のひとつに着く。茶店「しるこや」が立つけど今は休業中だ。5年間頑張った主人のKOさんも金沢に引っ越して次の経営者を待っている。
 仲間とのトレッキング計画はさらに4キロ先のトンネルまで歩いて、「長尾峠」に登って「箱根全景」と「富士山」の両方を見てみよう、というものだ。しかし今日の下見はここまでにして、「しるこや」から二の岡の我が家までまっすぐ近道で行ける林道を下ることにした。紅葉する木は少なかったけど、青いリンドウ、ピンク色のアザミや、お目当ての角地にはウメバチソウも白い花がまだ2輪咲き残っていて喜ばせてくれた。
2016/11/20 (Sun) 23:14


no more than+数字、not more than+数字
no more than+数字、not more than+数字
2016年11月17日(木)裾野市生涯学習センターにて「仙石原も秋深し」
 標高600mの箱根は秋色に溢れていたよ。仙石原の見晴らしの良いマンションに住む友人のKAさんを誘って湿生花園に行ってみた。今年も早春のミズバショウから始めて3、4回は訪問したけどそろそろシーズンオフ。12月から3月までは閉園になる。もう見るべき花もなくなって白菊とワレモコウとリンドウの咲き残りくらい。枯れ草についた名札を見ては美しい花を想像する。
 大きな池をめぐる木道を歩くと、黄色く色づいた林の向こうに「台が岳」が聳えて、あの広大なすすきが原で人気の高い中腹の斜面が銀色に光っている。振り返れば「金時山」も赤・黄色の錦繍で美しく着飾って・・・。

 2年生のSEさんは前回、「否定構文」を勉強した。neither やnoneの用法が難しかったね。対照表にしてみると覚えられるよ。肯定文なら1 every〜、2 both、3 allならどれも100%の意味になるね。否定の0%にしたければ 1 no〜、2 neither、3 noneと覚えよう。1 not any〜、2 not either〜、3 not any〜 と言ってもいい。注意すべき事は、every と no は「単数」扱いだから1だ。形容詞だけの用法だから後ろに名詞や代名詞が必要。
 2の both と either、neither は形容詞にも副詞にも代名詞にもなるから後に何もつかないことがある。3の allと noneは3個、3人以上に使うから「人」なら複数だけど、「物」ならしばしば「10ぱひとからげ」で単数扱いにすることもあるよ。All my family are happy. に対して All is over. (万事休す)というね。All we could do was to keep waiting. (わたしたちにできることは待ち続けることだけだ。)も all が主語だから wasで受ける。
 2年生MIさんは前回、「否定」がほぼ理解できていたね。little(量・不可算)と few(数・可算) の違いは、muchと manyの違いと同じだよ。「中央大」の 4択問題は I don’t like spicy food and neither does my father. が正解だった。後半は ・・my father doesn’t, either. (父も好きではない。)の意味で、not either を1語の neither に置き換えて文頭に出したから、SVが疑問文のように「倒置」になったんだ。今日は俗称「鯨の公式」という no more 〜 than の比較構文を勉強した。イディオム化した  no more than+数字、not more than+数字 とは別物だ。形容詞の no は次の1語を否定するのに、副詞の not は後の語句全体を否定する、と覚えればいいけどなかなか難しいね。
 MIさんから赤色の「チケット」を2枚もらった。今年UG会を卒業して東京外語大・中国語専攻に進学したお姉さんが、今週末からの「外語祭」でやるイベントのチケットだ。久しぶりに東京の空気を吸いに出かけて、母校の調布キャンパスにも寄ってみようかな。フランス語専攻4年生のTUさんにも会えるかもしれない。フランス留学から帰ったばかりだ。
 KI君は前回、「センター試験」の和訳をやった。The problem with vitamin C, though, is that it is easily affected by the cooking process. 文中や文尾についたthough を見たのは初めてでしょ。文頭でbut (だけど、)を言い忘れたときに、文中や文尾につけたすのだ。ここでは動詞is の前に割り込ませているね。「ビタミンCの問題点は、だけど、調理の過程に影響を受けやすいことなのだ。」
 今日も部活の練習が厳しく遅刻して出席時間が短かったけど、「比較構文」の中でも難しい A is no more 〜 than B is. を勉強した。「Aが〜でないのはBが〜でないのと同じだ。」と no more が never と同じ「否定文」を作る。逆に no less なら二重に否定するから「肯定文」を作るんだ。家でもじっくり勉強してみてね。3年生OHさんは家の用事でお休みした。
 今日は、隣接の「生涯学習センター」をお借りしました。裾野市の市民芸術祭の期間で「文化センター」が貸し切りなのです。さらに来週もこの同じ会場で、1階の一番奥にある「団体活動室」です。30分繰り上げで、6:00開始、9:00終了になります。送迎よろしくお願いします。12月〜1月のUG会予定表をピンクのプリントで配付しました。 尾上

(追記)KAさんの住むマンションは花の寺「長安寺」のすぐ近く。いつも彼は高級カメラで私はガラケーで花を撮りまくる。今日も「紅葉の名所」を嗅ぎつけた大勢の観光客が山門をくぐってくる。本堂の裏手が金時山の斜面で、背の高いカエデが森のようになっている。燃え立つ炎のように頭上を明るく染め上げて、真っ青な空とのコントラストがまばゆい。本堂や地蔵堂の黒い瓦屋根が大火事を出しているかのようだ。
 春にはカタクリとショウジョウバカマに始まりシロヤシオ、セッコク、クマガイソウ、イワタバコ、秋のイワシャジンなど、古来日本にある野の花や山の花が大好きな和尚さんが丹精込めて育てている。檀家さんたちが寄進したという「五百羅漢」の石像が、この斜面の遊歩道になんとも絶妙に配置されていて思わずニッコリしてしまうよ。
2016/11/17 (Thu) 22:34


スマホのアプリとは?
スマホのアプリとは?
2016年11月14日(月)三島ゆうゆうホールにて 「妙義山の石門」
 前から気になっていた「妙義山」に登ってきたよ。あの切り立った崖ばかりの山頂ではなく、「妙義神社」から「中之嶽神社」までお中道を登るだけ。しかし急な斜面をアップダウンするしクサリ場もあったりで予想以上に面白かった。とても「関東ふれあいの道」とは思えないスリル満点のコースだった。「あずまや」での昼食に女性ハイカーからコーヒーをご馳走になったよ。
 下りは事前に「中之嶽神社」に置いておいた折りたたみのレイチェルに乗って県道をスイスイ。バスの便がないので、8キロもの道のりを2時間もかけて歩いて「妙義神社」の駐車場まで戻るハイカーたちを横目に・・・。

 2年生YO君は前回、「受動態」の入試問題をやったら「語句整序」は10問中の9問正解だったのに、文法の四択問題でミスが多かった。「受身進行形」で the repairs were being done. は「修理がされている最中だった」の意味。Some words might be very difficult to find in a dictionary.「辞書では見つけにくい単語もあるかもしれない。」 は to be found とやってしまったね。Some words が主語だから理屈ではそうだけど、This book is easy to read. のように「私には読みやすい」という特別の用法で、不定詞が直前の easyやdifficultのような形容詞を修飾する働きで、英語学では 「tough 構文」 と呼んでいる。 It is easy to read the book. からの変形と考えてもいい。今日はas〜 as any・・、as 〜as ever・・が「今までの誰にも負けないくらい〜」の意味、つまり最上級の「いちばん」の意味になることを勉強した。
 中学生のNI君は「仮定法」を初めて勉強した。「本当は違うんだけど、仮にそうだとしたら・・」という気持ちを動詞の過去形(今・・なら)や過去完了形(昔・・だったら)で表す。NI君、理解がとても早くてさっそく練習問題をやったら基本問題は全部正解だった。日本語でも「明日雨が降ったら・・」とか、「さあ、もう寝た寝た!」と過去でもないのに「た」と使っているでしょ。英語の仮定法と似たところがあるね。中学の授業でも Could you tell me the story? (その話をしてくれませんか?)とか、 I would like to play the game. (ゲームがやりたいのだけど)で、「ていねい」な表現と教わったね。実はこの助動詞・過去形のwould やcouldが「〜するだろうに」とか、「〜できるだろうに、でもダメかな」という「裏返し」の仮定法の意味を持っている、とは中学では教えないよね。
 3年生TA君は前回、depend on 人 for 物事 (人に物事を頼る)のイディオムを使う入試問題を和訳した。「中央大」の 「学習能力」についてのパラグラフで、Can war, prejudice, intolerance, fear, and human misery give way to better ways of living? が難しかったね。「戦争や偏見、不寛容、恐怖、悲惨さが、もっと良い生き方に負けてしまうということがあるうるだろうか?」give way to〜は「〜に道を譲る」から「〜にとってかわられる」ということ。 Can give のつながりを見落としたね。
 更に次の文で The answer is «yes» if people apply their ability to learn to human relations. 「答えはイエスだ。もし人々が学習能力を人間関係に適応するとすれば。」 apply A to B は「AをBに適応させる」で、apply for〜(〜に応募する、志願する)とともにしっかり辞書を使って勉強しておきたい語彙だ。スマホの「アプリ」はアプリケーション・ソフトapplication softwareの略だよ。「PCやスマホに適応させる任意のソフト」の意味だ。
 NI君のお祖母様から山口の「ウニ」を頂いた。子供の頃からの好物で昔、修学旅行で訪れた萩市で食べた「山海鍋」を思い出した。2年生のENさんは今週は部活が忙しすぎて、来週に変更した。 尾上 

(追記)200kmも先の群馬県の山に日帰りで登るには苦労した。朝6時すぎに御殿場を出発しても登山開始は11時になった。低山だけどこんなゴツゴツ岩だらけの山は、先週登った「西湖」の「十二ケ岳」の規模の数倍だ。最高峰の「相馬岳」でも1104mしかないから「金時山」の1212mよりも低い。しかしこの山頂に登るには岩登りの経験が必要で上級者のコースだそうだ。
 ハイカーに人気のお中道は、カエデやミズナラの赤や黄色の紅葉を楽しみながら、巨大な岩の下をくぐり、狭い「馬の背」の登りには長い「鉄梯子」がかけられていて、バリエーション豊かな楽しいコースだった。大岩の中をなにかでくり抜いたような「第四石門」の巨大なこと。自然の造形のおもしろさをたっぷり味わえたなあ。
2016/11/14 (Mon) 23:14


「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse is.
「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse is.
2016年11月13日(日) 御殿場市民会館にて 「伊豆山神社を下見」
 久しぶりに大きな海を見たくて熱海に行った。初島が沖に見える伊豆多賀の浜辺は長浜海水浴場といって、ここにも若いジャカランダが数本植えられている。熱海の海岸通りのようには育っていないけど。青紫色の桐のような花を一杯につけたらここも名所になるだろうな。もう立冬だというのに真っ赤なアメリカデイゴの花が一枝だけ咲いていた。海風がまだ暖かく感じられるよ。
 次のトレッキング計画の下見も兼ねていたから、「熱海駅」から国道138号線に沿って「湯河原駅」まで8キロを走ってみた。車の通行量が多いけどしっかり歩道ができていて、展望もすばらしく相模灘を左手に見ながら、峠を越えていく楽しいコースになりそう・・・。

 2年生EN君は前回、「否定」の文法・英作文をやった。「宮崎産業大」の「パソコンは人気が高く、若い人でその使い方を知らない人はほとんどいない。」が難しかったね。「・・・知っている人はほとんどいない。」なら Few young people know 〜でいいけれど、「知らない人・・・」と否定にしたければ、別の否定文を作るしかないから、 There are few young people who don't know how to use them. と関係代名詞を使って複文にする。 今日は「比較」でいわゆる「鯨の公式」を勉強した。 A whale is no more a fish than a horse is. 「鯨が魚でないのは馬が魚でないのと同じだよ。ぼうや。」という例文に使うから日本の受験界ではそう呼んでいる。
 2年生YAさんは前回「動名詞」の文法問題が70%正解だった。 It is no use –ing〜(〜しても無駄だ)、 with the purpose of –ing 〜( 〜する目的で)などのイディオムをたくさん覚えておこう。「動名詞の意味上の主語」を復習してほしい。 Some parents don't approve of their children watching a lot of television. は「子供がテレビをたくさん見るのを・・・」と、ちゃんとSVOの語順になっているでしょ。今日は「仮定法」の特殊構文をいくつか勉強した。 If it were not for 〜「仮に〜がないとすれば」やas if SV 「なるで〜であるかのように」など。5枚のプリントを全部仕上げることができたね。
 1年生MU君は前回、長文で「日本人と食の旬」を和訳したらほぼ正確に理解できていた。今日は「接続詞」に2種類あることを勉強した。and、but、or、 for(なぜなら)、so(だから)の5つを「等位接続詞」と呼ぶ。2つの文を「対等」につなぐし、ピリオドで切って大文字で初めてもいいくらいだから。一方「従属接続詞」の方は that、if、when、as、thoughなどのように文全体の中の一部をつくるはたらきで、主文に対してS,O、C,Mの働きになる。前者のようなつなぎ形の文を「重文」、後者を「複文」と呼ぶよ。
 大学生のYAさんは英検準1級の過去問をやった。問2の長文読み取りはほぼ満点だったけど、問1の語彙問題では苦労したね。高校3年生で力のある人は2級が取れるけど、準1級となると語彙レベルの高さでは1級にほぼ近い難しさだ。ふつう大学に入った途端に英語力はドンドン落ちていく。それぞれ週1回の授業では語学は物にならないね。私のフランス語も、古典ギリシャ語もダメだった。
 高校3年の英語力を維持するにはかなりの努力がいる。外人との英会話以外に、英字新聞や英語雑誌を読むとかネットやラジオで音声を聞くとか、英語で文通するとか。つまりR(読む)W(書く)H(聞く)S(話す)の4技能を維持し高めることは並大抵ではできない。しかし大学卒業後の進路には、どうしても英語力がものをいう。大学院に進学するにも大手の企業就職にも。そして一生の武器にも財産にもなる。 尾上

(追記)計画のハイライトと昼食場所に「伊豆山神社」を組み入れよう、と立ち寄ってみた。湯河原から大海原を見ながら6キロほど坂を登ってくると「伊豆山」地区への分岐点から突然すごく急な坂道になった。小学校もあり大きな市街地がこんな急斜面に広がっているとは驚いた。車では本殿の前まで楽に登れたけど。
 若き頃の源頼朝と北條政子の縁を取りもった由緒ある神社で、境内には二人が並んで腰掛けたという背もたれつきの手頃な岩があった。本殿前には縁結びの御利益のある「ナギ」の大木が二本聳えていて、こういう歴史探訪も面白いだろうな。「走り湯神社」のある浜辺からだと837段、鳥居の下からでも200段あるそうで、われわれ老人にはきついかなあ。
2016/11/13 (Sun) 23:09


none the less for 〜 「〜ではあるけれど、それでも・・・」
none the less for 〜 「〜ではあるけれど、それでも・・・」
2016年11月10日(木)裾野市民文化センターにて 「アメリカデイゴ」
 アメリカの新大統領にドナルド・トランプ氏が当選して、世界中が想定外だとうろたえているね。不動産業などのビジネスで大成功したけど政治の世界では全くのシロウト。連邦議会の議員にも州知事にも選ばれたことがない人物で、経済保護主義や軍事力増強、移民排除などを訴え、今までのアメリカとは正反対の道に走り出すのではないか、との危惧がある。
 私もその一人だけど、すでに6年前 TruthDig 誌の論評でこの事態を予言していた人がいた。言語学者の頂点に位置し今も活躍する、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)のノーム・チョムスキー教授で、私も尊敬する神様的な存在だ。「次の選挙を席巻するのは、『右派の』共和党員、つまり『狂った』共和党員だろう。」、と氏はそう予言していたのだ・・・。

 2年生のMIさんは前回、「関係詞」の文法をやったら入試問題で難しいのに15問のうち間違えたのは一つだけだったね。Charles gave me two books, neither of ( ) I have read. 「チャールズは本を2冊くれたが、それをどちらも私はまだ読んでない。」では、カンマの後が but I have read neither of them. というべき所なので、接続詞but と代名詞 them を使うべき所を関係代名詞の whichに置き換えて前に移動したものだ。SV〜とSV〜は普通、「接続詞」がないとつながらないから空所にthemでは不正解。今日は文法・作文のプリントも英作文のプリントも「否定」をやった。all the more for 〜 が「(良いこと)の理由で、その分だけ一層・・・」で、逆に「悪いこと」が理由の時は none the less for〜「〜の分だけそれだけ少ないという事はない。」、つまり「〜ではあるけれど、それでも・・・」だ、となる。
 SEさんは前回「関係詞」を使う英作文をやった。ほぼ良く書けていたけど、「明治学院大」の「祖父母というものは、孫がほしがるものなら何でも買い与えがちなものだ。」では、trendは「物事や世間の流行・傾向」で「人」には使わない。「〜なものだ」には、ここではtend to 〜とか be apt to 〜と言おう。give は「授与動詞」とも言ってgive+人+物 (SVOO)の第4文型にする。give+物+to人にしてもいいけど。だから、Grandparents tend to give their grandchildren whatever they want. がいい。今日の重要構文は「比較」をやった。not so much A as B が B rather than A と似た意味になることを勉強した。
 KI君は前回、「比較構文」では難しい the 比較級SV〜, the 比較級SV〜「〜すればするほど、ますます〜」 をやった。「大妻女子短大」の英文では、 The more carefully you use your senses, the more you learn about the world. を見て、「あっ、あれだ」と安易に the more, the more だけを見てはいけない。moreにも意味があるのだ。ここではAs you use your senses more carefully, you learn more about the world. のことだと考えただろうか。前の more は carefully の比較級で、後の more は much(たくさんの事)の比較級なのだ。だから、「自分の五感をもっと注意して使えば使うほど世の中の事をますますたくさん知ることになるよ。」 ここでsenses は複数だから「感覚」じゃなくて「五感」、the world は世界じゃなくて「世間」とか「世の中」と訳そう。今日は部活のために遅刻してきたけど、できれば3時間をみっちり教えたいな。テニス部の先生や他の部員にはっきり「今日は塾なので早退します。」と堂々と言って構わないよ。
 3年生OHさんは「完了形」の文法問題と、語句整序の問題をやった。継続の「ずっと〜している」はhave livedやhave stayed のように、動詞が「状態」を表すときにはhave + -ed でいいのだけど、「動作」の動詞の時には進行形のhave been –ing に変えないといけない。He has been playing tennis for three hours. のように。今日は最後に少し推薦入試の過去問をチェエクしておいた。合格するといいね。

 来週17日(木)の裾野教室は、隣接の「生涯学習センター」2階の「学習室2」をお借りします。裾野市の市民芸術祭の期間で「文化センター」が貸し切りなのです。さらにその翌週も同じ会場で、1階の一番奥にある「団体活動室」です。共に30分繰り上げで、6:00開始、9:00終了になります。よろしくお願いします。 尾上

(追記)私の「UG会」はUniversal Grammar (普遍文法)からとったもの。これはチョムスキー氏が提唱する仮説で、50年前からずっと世界中の言語学者が各国語で熱心に証明に取り組んでいる。人類の持つ全ての言語は「一つの文法」にまとめられる、というもので、日本語についても東大、慶応大、東北大、名古屋大などで研究が続いている。東大では渡辺明教授が有名で嬉しいことに私の母校「甲陽学院」の後輩だよ。
 哲学者、歴史学者、政治活動家でもあるチョムスキー氏は、フェイスブック上でも頻繁に政治的発言を続けてきたから時々私も読んでいた。氏が6年前に発言した論評を見つけたので和訳してみるね。「・・・・・カリスマ的人物は自己破壊につながるよ。不満、幻滅、怒り、憤懣などで大混乱に陥るだろう。その人物は私たちの敵はユダヤ人、不法移民や黒人だ、とか少数の白人男性こそが迫害されていると言うだろうね。
 だから自らを守るために軍事力を高め、国民を鼓舞するだろう。昔のナチス・ドイツとよく似た状況だけど1930年代のことだからだれも覚えていない。この国の今のムードは怖いよ。怒り、不満、制度への憎しみが、自己破壊に突き進む。・・・・・」と。この原文は難しいけど大学生のYAさんなら読めそうだ。次回プリントにしてあげよう。
2016/11/10 (Thu) 23:02


It is no use crying over spilt milk. (覆水盆に返らず)
It is no use crying over spilt milk. (覆水盆に返らず)
2016年11月7日(月)三島商工会議所にて 「十二ヶ岳の岩登り」
 一人「西湖」まで行って、先週仲間と歩いた「霧中の足和田・紅葉台」のリベンジをしてきた。この5日に延期すればよかったなあ。あのレストハウスのあった「紅葉台」までは車でスイスイ登れたよ。富士山と紅葉のコントラストに納得し木の葉がくれに「西湖」を見下ろした。紅葉は、陽射しの逆光を楽しむものだね。富士山頂の白雪がまぶしく光っていたよ。
 ハイカーの多さに、東海自然歩道を歩くのを止めて西湖北岸にまわり、「西湖キャンプ場」から「十二ケ岳」1683mのトンガリ山に登った。むかし早春に登って以来だった。最後の30分はロープ伝いの急な岩登りばかりで、2時間少々で770m差を登った。山頂からは富士山と西湖の大展望、西方を望めば「南アルプス・白根三山」の白銀の峰嶺が・・・。

 2年生YO君は前回「名詞・代名詞」の文法問題で丸が少なかったので、返却しながら解説した。単独のother は「他の」という形容詞だから、the other 〜になると特定だから「残っているもう一つの〜」となり、「もう一つのもの」という代名詞にもなる。 一方another も an other のことで不特定だから「残っているいくつかの内の一つの〜」ともなるし、「・・一つのもの」ともなる。今日は「仮定法現在」を勉強した。「要求・提案・主張」などの動詞や形容詞の後には、「〜するべきだ」とか「〜するように」という動詞には「原形」を用いるというヤヤコシイもの。イギリス英語なら助動詞shouldを加えてスッキリしているのだが。
 ENさんは「仮定法」の慣用表現をたくさん勉強した。「今・・・ならば」と「昔・・・だったなら」の2通りを、動詞の形を見てはっきり区別できればいい。「今〜がなければ」の If it were not for 〜 はしっかり覚えよう。「昔」ならIf it had not been for〜」と言うよ。前置詞だけで短くBut for〜とも without〜とも言える。否定の意味の時だけの特殊表現なのだ。後半は「願望」の「〜であったらなあ」 I wish ・・・とか、喩えの「まるで〜であるかのように」・・・as if 〜を勉強した。
 3年生TA君は前回、「否定」の語句整序問題がなかなか難しかった。諺の「後悔先に立たず」は It is no use crying over spilt milk. (こぼれたミルクについて泣きわめいても無駄だ。)だったね。no useはof no useのことで、useless(役に立たない) と同じ意味。「青山学院大」の「友達に良くしておけば、悪いことはありませんよ。」は、「・・・から、〜は起こらない。」と考えればいい。Nothing bad will come from being faithful to you friends. 今回も「センター模試」をやってみた。長文の読解問題は難なく読み取れるのに、第1問の「発音・アクセント問題」が今日はレベルがかなり高くて、マルが取りにくかったね。
 中学生のNI君は「比較」を勉強した。She spoke English as well as he. 「彼女は彼と同じくらい上手に英語を話した。」ならすぐ分かるけど、 She spoke English as well in her class the other day as he did today. となるとどうだろう。副詞のas(同じくらい)と接続詞のas(〜とくらべて)がこんなに離れてしまう文もあるんだ。「彼女は先日クラスで、彼が今日話したのと同じくらい上手に英語を話したよ。」、She spoke English better than he.でも同じように、thanが「〜とくらべて」の意味の接続詞なんだ。「より」じゃなくて、better が「より上手に」の意味だよね。

 今日の三島教室は会場が「商工会議所」に変わりました。ここも無理なときは夜間だとホテルの会議室くらいしかないね。本音を言えば「三島プラザホテル」が大好きなんだけど、使用料が20倍以上も高価で手が出せない。ふつうは結婚式の披露宴用だからね。チーク材をふんだんに使った豪華客船のホールのような部屋は、むかし静岡県吹奏楽連盟の30周年記念式典に使わせて頂いて、マネージメントを担当した私には思い出深いのだよ。
 プラザホテルの表通りで新装なった結婚式場の前を歩いたことある?「彫刻プロムナード」に入ると彫刻家・高田博厚の作品がいくつか見られるよ。東京外語大・イタリア語の先輩で異色の人物だ。このホテルの社長・室伏さんと昵懇だったそうだ。 尾上 

(追記)むかし登った時のコースは、河口湖と西湖の境界にある「文化洞トンネル」の登山口からまず「毛無山」に登って、「一ヶ岳」「二ヶ岳」・・とギザギザに連なる12の峰をアップダウンしながら、クサリとロープで岩登りしたり吊り橋で谷渡りをして最後に12番目の山頂に至る、実にスリル満点なきついコースだったよ。今日は時間短縮で「下山口」からの直接往復だった。
 「十二ヶ岳」頂上で他のハイカーたちとおしゃべりしていたら、ロシア語をしゃべるグループが現れた。マトリョーシュカのようにスカーフを巻いた美人に男性が5人。「ロシア語が聞こえたけど、どこから来たの?」 と聞いたら「筑波(Цукуба)から」 と。「学生じゃなくて研究員ですよ。あなたロシア語上手ね。どこで勉強したの?」と聞かれてちゃんと答えられた。「東京の大学でね・・。」 この年でもまだまだ忘れてないぞ。
 登山口に戻ったら「つくば」ナンバーが私と並んでいた。後部座席をシートで見えなくしていたから、6人はきっと定員オーバーではるばる中央高速を乗ってきたんだな。ロシア人のやりそうなことだね。
2016/11/07 (Mon) 23:48


not so much A as B  「AというよりむしろBだ」
not so much A as B  「AというよりむしろBだ」
2016年11月6日(日) 御殿場市民会館にて 「にぎわう金時山」
 「文化の日」はまた「金時山」に登った。3日は「晴れの特異日」だというから、大学同窓生とのトレック例会をこの日に設定すればよかったなあ。登山口になっている金時神社の駐車場からはみ出し駐車の車をたくさん横目に見て、地元民だけの知っている「矢倉沢林道」をぐいぐい登る。今日は山頂も大にぎわいだぞ、と予想しながらトンネル先の登山口で長靴に履き替える。
 雨上がりのこんな日は登山道が案の定ぬかっていて、下ってくる人の登山シューズがみんな泥だらけ。私の足下に気づいた人は感心する。11月にはいって登山道ではナナカマドが赤く色づいて秋の花が一杯。名残のマツムシソウ、トリカブト、リンドウなどみんな美しい紫色の花が目立つね・・・。

 2年生EN君は前回、「比較構文」で as〜 as possible や as〜 as anyなど、原級の慣用用法をいくつか勉強した。They made it culturally as international as any nation in the world. 「そういう外国文化のおかげで、日本は文化面で世界のどの国にも負けないくらい国際化している。」副詞のculturallyは後の形容詞internationalを修飾しているね。語句整序の問題では「関係詞」を勉強した。よく理解出来ているけど、「わりこみ式」の関係詞節の位置が良くなかったね。「他人に親切である人々はみんなに愛されている。」は Those[ who are kind to others] are loved by everybody. 修飾したい語句のすぐ後に置かないといけない。今日はnot so much A as B (AというよりむしろBだ)の構文を勉強した。後の as は接続詞で「〜とくらべて」の意味だったね。だから「Bと比べるとAのほうはそれほど多くない」と直訳できるね。
 2年生YAさんは前回「不定詞」の語句整序問題をやった。「関東学院大」の「手を組んで膝に置き、静かに正座しているだけでいいのです。」は You have only to sit down でもいえるけど、「すべきことは、正座すること・・」と考えれば、 What you have to do is ・・・ともいえる。さらにこの関係詞WhatをAll(すべてのこと)に変えればピッタリだ。今日は「仮定法」に入った。「苦手です・・・」と言うけれど、そんなに難しくない。「今」の事実と「昔」の事実に対して、その反対の内容を仮定してみればいい。「今」か「昔」の仮の話だ。「動詞」の形が覚えにくいけどね。
 1年生MU君はそろそろ一年生の文法も完成に近づいてきた。今日は「時制の一致」を勉強してから「話法」の書き換えを勉強した。I know she passed the exam.「彼女が試験に合格したのを知っている。」を「・・・知っていた。」にするとI knew she had passed the exam. のように「過去形」のpassedを「過去完了形」のhad passedに直さないといけないのだ。I said to her, «Why didn't you come to the meeting?» は間接話法に直すとI asked her why she hadn’t come to the meeting. が正解だ。間接疑問文の形に直さないといけないし難しかったね。
 大学生のYAさんは英検準一級の第3問で、長文3題を読んでほぼ全部正解が出せたね。「ハンセン氏病とアルマジロ」も「アーミッシュの人たちと科学技術」も、そして「日常生活での石油の役割」もとても興味深いエッセイだったね。低温動物のアルマジロがアメリカ南部にはうじゃうじゃ歩いていて、しょっちゅう高速の車に撥ねられているそうだ。これがハンセン氏病のウィルスの研究に役立っていたとは知らなかったな。英検の第4問はいつものEメールの質問に対して返事を短く英文で書く問題で、合格点までもう少しだった。 尾上

(追記)「金時山」に登るには、大きくは南・東・北の3つのコースがある。東側では、「公時神社」に参拝してから登るのが一番オーソドックスで90分かかり、前半は花も咲いてないし暗い杉林の中を歩くので余り好きではない。やっと展望が開け、噴煙あがる大湧谷や神山、芦ノ湖が眼前に迫るとそこが中間点で、仙石原の別荘地から登って来るコースと合流する。これはもっと手前の「うぐいす茶屋」でもう一つのルートとの分岐になっていて、私がいつも利用する「矢倉沢」トンネルの登山口まではすぐ近くだ。
 南側のコースは県境の「乙女トンネル」のバス停から登るコースで、まず乙女峠に登って富士山や仙石原の大展望を楽しんでから、「長尾山」「前猪鼻山」など3つのピークを越えてシロヤシオや馬酔木の林の尾根道をアップダウンしながら山頂に至る。私が年に1回、元日登山に自宅から全部歩き通すにはこのルートだ。仙石原に下って「乙女口」から乙女峠に登って来る人もいる。
 3つめは北側の「足柄峠」から馬の背を歩いて急斜面の下までたどるコースだ。ここには松田の「夕陽の滝」から登って来るコースと合流する。「猪鼻山」の異名のようにスパッと切れた「ブタの鼻」のような急峻な切り立った斜面を登っていく。アルミの階段が12本も連なって、ロープやクサリを頼りに登っていく本格的登山の趣だ。この日陰の多い北側のコースには珍しい高山の花がたくさん咲いて楽しい。白いオノエランやピンクのコイワザクラやイワカガミもこちらの斜面にしか咲かないよ。
2016/11/06 (Sun) 23:30


三つが並列すると A, B and C
三つが並列すると A, B and C
2016年11月3日(木) 裾野市民文化センターにて 「幻の槍ケ岳」
 写真は北アルプスの「槍ヶ岳」3180m。先日NHKテレビで放映していた画像からのもの。日本では5番目の高さだけど百名山の中でも一番美しいと思う。アルピニストたちが「いつかは槍へ」と思う山。この8月私が安曇野の燕岳に登山した時も、曇天のために眼前に聳えているはずのその雄姿が望めなかった幻の山だ。紅葉の「天狗池」に映る「逆さ槍」が実に素晴らしいね。
 来週はもう立冬というのに、今年は雨の日が多くて「天高く馬肥ゆる秋」を少しも味わえなかったね。先日は「富士登山」を計画して千葉・東京・横浜から集まってくれた大学の同窓たちも曇天で残念だったと思う。富士五湖の中で一番小さな「精進湖」から「青木ヶ原の樹海」の中を抜けて「五合目」のスバルライン終点まで、なだらかに斜面を登っていく登山道を案内してあげたかったのに・・・。

 2年生のMIさんは最初に、上智大が提唱する新しい検定試験TEAPをプリントで少しやってみた。語彙力の問題は難しくて60%くらい正解だったけれど1年後には70%以上の合格点がクリア出来そうだ。努力を続けていこう。このTEAPは読む・書く・聞く・話す、の4技能をまんべんなく検査できる点で画期的だ。TOEFLがアメリカの大学が留学生に課す英語の能力を証明するものだが、こちらはイギリスの大学の留学生に要求される英語力を問う。上智大、聖心女子大などミッション系の大学が採用しているが,京都大学なども学生の学力試験に利用しているからこれからますます採用校が増えていくかもしれない。
 SEさんは前回、「関係詞」を使う和文英訳をやった。「青山学院大」の「こんなに急ぐ必要はあるのかと疑問に思う時もある。」は個人が急ぐのではなく世の中の人が急いでいる、という意味なので「動作」のhurry up よりも「状態」の be in such a hurry のほうがいいね。後半は wonder if〜 だろうね。疑うdoubt ではダウト!と同じで「そうではないと思う」と強くなって疑問ではなくなるよ。 doubt that〜や doubt if 〜もあるけど。 doubt why とは言わない。
 今日は「比較構文」で、 as 〜as possible、 as 〜as he can 「できるだけ〜」が、なぜそう訳すかを勉強した。 as it is possible to V 「〜が可能である限度と比べて同じくらい〜」の意味だから、「最大限に〜」となる。「立教大」の和訳で、 Prosperity in the United States is based on using things up as fast as we can, throwing away what’s left and buying new ones. が少々難しかったね。カンマの後の throwing は現在分詞なのか、動名詞なのか?分詞構文なら「投げすてる」の主語は「アメリカの繁栄」になって変だね。ここはいつもの and に注意すれば、直後の buying と前の throwing と,更に前の using の三つの動名詞が並列していて、A, B and C だとわかる。「アメリカの繁栄は、できるだけ早く使い切って、残っている物を捨て、新品を買うというやり方に基づいている。」
 KI君は前回「仮定法・現在」の和訳をやった。It is necessary that rich nations be ready to help peoples of less fortunate countries. 「豊かな国々は恵まれない国々の国民をいつでも援助する気持ちが持つことが必要だ。」この動詞 be が原形であることに「違和感?」を感じなくてはいけない。「仮定法」つまり、「現実はそうではないのだが・・」という「気分」を込めているからね。現代のイギリス英語はこういうヤヤコシイ形を捨てて、助動詞の should を加えることで理解している。こんな古い形式がアメリカ英語に残っているのだ。今日は「比較構文」で not so much A as B (AというよりむしろB)の構文を勉強した。接続詞 as が「〜とくらべて」の意味だから、「BとくらべるとAの方はそれほど多くない」と直訳できるね。だから「AというよりもむしろBのほうだ」となるのです。not A but B 「AではなくてBだ」との違いに注意しよう。
 三島教室のENさんが出席した。今日は「特殊な接続詞」をいくつか勉強した。SVとSVを見つけたら、その文頭に必ず接続詞がひとつあるはずだ、と考えよう。それが名詞のThe moment(〜するとすぐに) でも副詞のonce(一度〜してしまえば)やNow that (今ではもう〜なので)などでも。All we have to do is wait until he comes. は is の主語が all だから、「私たちがせねばならぬすべては彼が来るまで待つことだ。」の意味で、「待っているだけでいいのだ」と和訳できるとよかった。
 3年生OHさんは、「基本時制」の入試問題で、語句整序問題を20題やってみた。「傘が裏返しに・・」は inside out という。「中側を外に」の意味だね。ちなみに、「上下逆さまに」は upside downというよ。後半は、推薦入試の過去問をやってみた。長文の内容を読んで、内容を英文で問う問題で答えは3択だから、なんとかなりそうだ。11月になっていよいよ推薦入試が始まるね。コツコツ学力を高めていこう。 尾上

(追記)知る人ぞ知る「精進口登山道」のすばらしい展望のコースを「3合目」から「5合目」まで一緒に歩こうと計画した。しかし朝からずっと濃い霧にすっぽり包まれて、富士山が見えなけりゃ登山する意味がないので、代案で用意しておいた「足和田山・紅葉台・青木ヶ原樹海」のコースに切り替えた。霧の中の尾根道を5時間歩いたが予想以上に仲間に好評だったよ。東海自然歩道だからしっかり整備されて行き交う人たちにも励まされたし。
 昨日仲間の一人ON君からEメールでお礼状が届いた。「英語の辞書」の出版では業界1位のK出版社の編集長だったから校正もお得意で、わたしのこの「ブログ日記」には時折アドバイスをしてくれる。山から下ってきて4人で「お胎内温泉」で汗を流し、御殿場駅で別れる際に私の田んぼの新米を少々「おすそわけ」した、そのお礼のメールだった。

 先日は「望露会」ではいろいろとお世話になりました。また、月曜日はお電話をいただきありがとうございました。早速、昨日いただいた御殿場のコシヒカリを賞味しました。お米の粘りといい味といい、ANAの機内食に採用されている訳がわかりました。富士山の伏流水で育っているからきっと外国人にも受けるね。貴兄たちがプロの指導を受けながら、丹精込めて育て上げ収穫された喜びはいかばかりかと思います。ぼくもワイフもほくほく顔で思わずお代わり。久しぶりで美味しいお米を味わいました。ワイフはお弁当に、ぼくはお昼もぱくつきました。山に温泉に、農業に料理に、そして塾にと八面六臂の活躍されておられる、それが貴兄のエネルギーの源泉だね。取り急ぎ一筆お礼まで。XX
 
 こういうメールは本当に嬉しい。メールや手紙は短くても頑張って書くものだと思う。コミュニケーションによって人生がいっそう楽しくなる。映画「舟を編む」の主人公のように、いい編集者というのは相手の立場を深く理解できる人のようだ。なるほど、日本では最高最大の「露和辞典」を上梓まで導いたすごいヤツだ。
2016/11/03 (Thu) 23:46


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