高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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カンマ・カンマはカッコだよ
カンマ・カンマはカッコだよ
2017年1月19日(木) 
裾野市民文化センターにて
「ブルックリン橋と旧ワ−トレ」
 明日20日にはアメリカにトランプ政権が誕生する。共和党のなかでも支持者が割れて少数派だという新大統領のもとでどんなアメリカに変わっていくのか。オバマ、クリントン、カーター、ケネディなど民主党選出の大統領の偉大な業績が記憶に強いだけに、あの「9・11同時多発テロ」の時のブッシュ政権のような好戦的な、富裕層寄りのアメリカに戻らなければいいのだけど。
 共和党ブッシュ政権の始まった2001年9月11日の朝、NYの「世界貿易センタービル・WTC」(ワートレと呼んでいる)のツインタワーとワシントンの国防省ビル、通称ペンタゴンに計3機の大型旅客機が突っ込んで破壊するという晴天の霹靂ともいうべき大事件が勃発した。21世紀に入ったばかりで、ちょうど君たちはその前後に生まれたのかな。ご両親ならきっと鮮明な記憶として残っているだろうね。私の場合も25歳の長男がNYの「日本総研」に勤務してブルックリンに住んでいたから,実は肝がつぶれるほどのショックだった・・・。

 2年生MIさんは前回「名詞構文」をやった。名詞が動詞から派生したsuccessや、形容詞から派生したflexibility のような場合はそのまま「成功」「柔軟性」のように和訳せずに、SVO(C)の文にいいかえたほうがいいという単元でとても良く理解できていた。「英作文」では「仮定法」をやってみたけど、与えられた日本文が「今の話」なのか「昔の話」なのか判断があいまいだったね。今日は「無生物主語構文」をやった。 What causes bubbles to float? は「何が泡を浮かばせるの?」では変だから、受動態に言い換えて、「何で泡は浮かぶの?」といいかえるのだ。受動態と能動態は英文和訳でも和文英訳でも臨機応変にスイッチできる力がほしい。
 SEさんは前回「無生物主語構文」を勉強した。動詞 make は「〜させる」の意味の使役動詞だから「人がやらせる」のだけど、英語では「もの」でも主語にできる。和訳すると不自然になる時には「人」が主語になるように受動態に直したほうがいいことが多い。「愛知大」の This confidence explained to him his reputation as a wise man. も「こういう確信があったので、彼は自分の賢人としての評判に納得できた。」と訳せるとよかったね。和訳で Today in Finland, which makes the best paper in the world, the paper industry is the biggest in the land. 「カンマカンマはカッコ」と覚えよう。直前の語句を追加説明しているだけだから、「その国は世界で最高の紙をつくっているんだけどね、」を、「今日、フィンランドでは、」の後に割り込ませる。その時と場所は全文「製紙産業がその国で一番重要な産業なのです。」を修飾するよ。
 KI君も前回「無生物主語構文」をやった。「疑問文」の空所補充問題でミスをしたのは疑問詞の位置だ。 Do you know where the nearest bank is located? はYes-No で答えるから where SV の語順でOKだけど、 Who do you think built this house?のように「誰が?」に答えを求める疑問文では疑問詞 wh- が文頭に出るんだ。このように think, believe、imagineの「思う系」や say、demand の「言う系」の動詞の場合は意味が軽いから疑問詞が飛び越えて文頭に出るんだよ。しっかり覚えておこう。今日は「強調構文」 It is 〜 that・・・(・・・なのは〜だ) を勉強した。文の一部を取り出して文頭に移動して強調するやりかただ。日本語でも同じことをやるけど、文の最後に移動するところが違う。日本語は大事なことを後でいうから。
 3年生OHさんは前回「動名詞」の入試問題をいくつかやってみた。「子供だけでなくたくさんの大人もマンガを楽しんで読んでいる。」は enjoy reading comic strips ではなくて take pleasure in reading〜 と書かせるところが難しかったね。「静岡大」の「十人十色、ひとの好みは説明できない。」は There is no accounting for tastes. ということわざだ。account for で「〜を説明する」だが、動名詞構文の There is no –ing 「〜できない」は重要だ。今日は「代名詞」を中心に入試問題をやった。「それ」は普通 it だけど「大きなそれ」は a big one だし、「東京のそれ」は that of Tokyo と使い分けるよ。勿論「それら」なら they (their, them)とか big ones、 those of Tokyoという。本命の大学入試まであと10日だね。がんばって。 尾上

(追記)夏は米国東部より時差が13時間おくれだから、日本では夜10時のTV番組の時間帯に臨時のビッグニュースが飛び込んだ。朝の8時すぎはきっと長男がブルックリンの自宅から地下鉄でイーストリバーを越えて数駅先のWTCの地下にあるターミナル駅にいる頃じゃないか。いつもはここでNJニューワーク行きの列車に乗り換え、ハドソン川をくぐって対岸にあるオフィスまで行くはず。
 すぐに電話機にとりついたけど長男の自宅には通じない。NY市内が大パニックになっているから会社の電話もでない。まさに肝がつぶれるほどの心配を1時間もしているうちにやっと長男が電話に出た。「いつもより遅く家を出て地下鉄の駅に行ったら、入口の扉がみな閉まっているから今帰ってきたところだよ。」とのんきに言っている。テレビもラジオも聞いていない。
 「無事でよかったよ!!ちょっと窓からマンハッタンの方を見てごらん。スゴイ煙があがっているだろう?ワートレが2棟とも旅客機の衝突で崩れ落ちたんだ。通勤時間だから君がその地下の駅にいるところかもしれない、とすごく心配していたよ。ああ、よかった・・・。」このビルで働く日本企業の社員も含め2700人以上の死者をだす大惨事だった。
 このあとすぐ「イスラム系テロ組織・アルカイダ」の戦争行為とみなして、ブッシュ大統領はアフガニスタンとイラクの政権に対して宣戦布告する。首謀者オサマ・ビン・ラディンの引き渡しを求め、「大量破壊兵器」を保持していると疑って。
 8年前にアフリカ系初のバラク・オバマ大統領に代わり、2014年秋「ワールドトレードセンター」は一棟だけNY一の高層ビルとして再び同じ場所に蘇った。
2017/01/19 (Thu) 23:10


 時間ほど貴重なものはない。
 時間ほど貴重なものはない。
2017年1月16日(月) 
三島商工会議所にて 
「御殿場市東山のこと」
 最近市内の移動は車でなく自転車に決めている。散策の楽しみと自分の健康保持とガソリンの節約にもなるからね。6キロ南に下った「時の栖」も、4キロ北にある「アウトレット」も、富士山に向かって7キロ上っていく中畑の「農作業の田畑」にも。食品の買いだしもサイクリングの帰り道で、たいてい「秩父宮公園」と「東山湖」と「東山観音堂」をぐるっと回ってからスーパーに向かう。
 東山湖は最近ルアー・フィッシングが盛んで、先日もニジマス釣りの競技大会を実施していた。ペアで参加して釣り糸を垂れる女性の姿も多くなった。さざ波の立たない日には真正面の富士山が「逆さ富士」となって湖面に映るし、桜並木の向こうに箱根の山並みを見ながらの釣りもきっと楽しいのだろうね。私の性分には合わないけど・・・。

 3年生のTA君は昨日、センター試験を終えて今日は学校で自己採点をやってきた。化学が難しかったけど英語もリスニングも80%位でまあまあだったようでよかったね。あと前期試験まで40日ある。がんばろう。前回は千葉大の過去問をやってみた。かなりの長文を読ませて7〜8題の設問に答えるのだけど、時間がなければすっ飛ばして設問にすぐとりかかってもOKの問題がいくつもある。少なくとも該当箇所の前後だけ読めば解ける問題が多いから,長さに圧倒されることはない。
 語句整序問で You can give people a “・・・・・・・・・?” problem, like the old “Sesame Street” song. の空所に「この中のどれが同じ仲間?」という意味になるように、語句を並べ替えよ。答えは Which of these things belong together? だ。引用符がついて、『ビッグ』な問題 a “big” problem の応用と思えばいい。ちょっと珍しい形式だったね。
 今日は「比較」の文法・作文をやってから東大の過去の模試問題をすこしやってみた。語句整序の問題も普通の入試問題とはひと味違って、一語抜いてあるからそれを自分で補わないといけない。語彙力と構文と作文力全てを問うことのできる良問だ。よその大学も真似したいだろうね。
 2年生のENさんは前回、「比較」の入試英作文をやった。「彼女は母親とおなじように服装にうるさい。」は、 she is as fussy as her mother. と書くのはOKだけど、修飾語のabout her clothesを文尾につけてはダメ。後のas は接続詞で前の文と対比するからshe is as fussy about her clothes とまず文を完成してから as her mother(is).をつけ加えるのだ。今日は「比較」の勉強で、 「原級」の Nothing is so precious as time. が「時間ほど貴重なものはない。」と結局「最上級」と同じ意味になる表現を勉強した。逆に Time is more precious than any other thing. 「時間はどんなほかのものより貴重だ。」のように言ってもOKだ。
 中学生NI君は前回、「完了形」の文法作文問題をやった。現在完了だけでなく高校分野の「過去完了」や「未来完了」もほぼマスターできたね。しかしいざ日本語を英語に直すとなるとまだ難しい。「3歳の時からずっと卓球をやっている」は He has been playing table tennis since he was three years old. と現在完了進行形でいうよ。今日は「不定詞」を勉強して基本はしっかりマスターしたけど、語句整序の問題ではnot so〜 as to〜「〜するほど〜ではない」や、不定詞の前に意味上の主語を挿入して・・・easy enough for small children to do 「子供がやるには十分やさしい」などは少々難しかったかな。
 御殿場教室の2年生YAさんが昨日に続いてこちらに出席した。昨日やった「比較」のプリントを添削してみると、「〜すればするほど、ますます・・・」の構文、つまり The 比較級SV〜, the比較級 SV〜 の公式は覚えたけど、組み立てられない。例文のThe more money he makes, the more useless things he buys.(彼はお金をたくさん稼げば稼ぐほど、ますます無駄な物をたくさん買っている。)はどういう組み立てか考えよう。 He makes more money. とHe buys more useless things. の2文を「〜するにつれて」の意味のas でつなぐだけ。このそれぞれの文で「比較級の語句」に注目し、ひとまとまりでthe を加えてそれぞれの文頭に移動させるんだ。the moreだけを移動してもダメだ。今日は「二重否定」の never〜 without -ing 「〜すると必ず〜する」を勉強した。「〜せずには〜することはない」と直訳で「否定」を2度言ってもかまわない例文もあるけどね。尾上

(追記)御殿場市東山はわが「二の岡」の北側に隣接し、江戸時代に灌漑用水池として開拓された「東山湖」が中心でやはり自然に恵まれた閑静な別荘地だ。「秩父宮公園」は「秩父宮様」の戦前戦後のお別荘から始まって、御殿場市に寄贈されてから今も当時の「防空壕」が公開されている。東山湖の東側には映画監督「黒沢明」の別荘が今もあるし、「とらや工房」は元総理大臣「岸信介」の別荘だ。
 戦後「俳優座」を結成した新劇女優「東山千栄子」も貿易商のご主人が近くに別荘を構え、戦争中はこの「東山・観音堂」を使って東京から呼んだ劇団仲間と舞台のけいこをしていたそうだ。「東山千栄子」といえば新劇の劇団協会の初代会長を勤め、ロシアの作家チェホフの「桜の園」の主人公ラネーフスカヤ夫人が当たり役で、ご自分の家の庭にもたくさんの桜の木を植えて「桜の園」に見立て、晩年はベランダの籐いすに腰掛けて眺めていたという。
 40年近く前に私たちが島田市から御殿場に引っ越してきた頃、「東山観音堂」で開催された「東山千栄子を偲ぶ会」にたまたま出席できて、劇団の関係者にお会いしたりすぐ近所のその旧宅に訪問させて頂いたなあ。跡継ぎがなかったので、地元の方を養子養女に迎えてここで90歳まで晩年をしあわせに送られたそうだ。
2017/01/16 (Mon) 23:53


センター試験が終わったね
センター試験が終わったね
2017年1月15日(日) 
御殿場市民会館にて 
「御殿場市二の岡のこと」
 私の住む御殿場市新橋は御殿場駅前から続く広い郵便の区割りで、古い地名では「二の岡区」に入る。「二岡神社」が中心で、35年前我が家の新築時の地鎮祭にはその宮司さんに来て頂いた。かつて御殿場市長を勤めた内海重忠氏はその後継者で、サイクリングがてら神社に立ち寄ると時々顔を合わしてご挨拶する。今から20年前、沼津東高で教えていた時にその息子さんのクラスで英語を担当した関係もあるんだ。
 東京の建設省のお役人だった内海氏が郷里の市長選に立ったのは平成5年。国際文化都市推進をスローガンに「国際音楽祭を御殿場で」と熱心だった。市内の音楽関係者たちが「市長の諮問会議」に呼ばれて、その一人として南高で吹奏楽顧問をやっていた私も意見を述べた。「東京・横浜に近くて、人口8・9万人の小都市ではクラシック人口が少なくてコンサートは無理。とても採算が合わないと思いますが・・・。」

 今日はセンター試験の2日目があった。今年は三島教室のTA君だけが受験した。実力が十分に発揮できていると信じてます。今回、各地は大雪の中での実施で交通手段が不自由なため1時間遅れで開始した会場とか、遅刻の受験生ごとにさらに対応する会場もあったらしい。関東や中部では静岡県だけが雪の心配がなくて予定通り実施できたようだ。
 1日目の英語の問題が朝刊に載ったのでやってみた。あまりに小さな字で読めないからルーペを使って。It takes 人 時間 to〜(人が〜するのに〜時間かかる。)が2カ所も出題されていたね。語句整序問題では時間なのに It cost で始まっていた。これは特に「貴重な時間がかかった」という時の用法だ。
 2年生EN君は前回、「前置詞」の入試問題をやった。文法も語句整序問題も80%の上出来だったね。今日は「倒置構文」をやった。(1)SVM→MVSや(2)SVC→CVS、(3)SVO→OSVのような倒置のほかに、「否定の副詞」を文頭に出したときの倒置も大切だったね。 
 特に受験生泣かせの「時間構文」には最大の注意が必要だ。 Hardly had I left the building when I saw the accident.が、 As soon as I left the building, I saw the accident. 「その建物を出るとすぐにその事故を目撃した。」とほぼ同じ意味になるのはなぜか、考えて欲しい。そして否定語を強調しなければ「倒置」もしないので元の位置に戻してI had hardly left ・・・となるんだ。
 2年生YAさんは前回、「否定」の文法・作文を勉強した。「東京経済大」の並べ替え問題で、「大気汚染が問題化したのは、多くの人々が都市に住み始めてからです。」は、「・・・なのは〜だ」という表現から「強調構文」 のIt is 〜 that・・・を思い浮かべられなかったね。本当は、・・・の文の中の一部だった 〜 を文頭に引き出して強調するから、英語学では「分裂文」と読んでいるものだ。「〜し始めてからです」を否定文に直して、「〜し始めるまで、ではない」とする。 It was not until many people began to live in cities that air pollution became a serious problem.
 1年生MU君は前回「笑顔の大切さ」と題する長い英文を和訳した。文の構造がしっかり把握できるようになった。When SV〜, SV〜「・・・した時に・・・」は、前半が副詞節で後の文を修飾する。うっかり文頭で「その時に」とやってしまったね。speak to oneself(一人ごとを言うー声に出して)、とsay to oneself(心の中で思うー声にださずに)の違いとか、Window after window が主語になって「次々と現れるお店のウインドウが・・」となることに注意しよう。今日は「動名詞」の用法を勉強し、大切な慣用語法もいくつか覚えた。
 大学生のYAさんは「英検準一級」の過去問をやってみた。難しい適語選択の問題は70%くらいの正解だったね。 devalue(〜の価値を下げる)、degrade(〜の地位を下げる)のように、接頭辞のde-が「下」とか「外」の意味だとわかればdemotion(格下げ)はpromotion(昇進)の反意語だと想像がつくね。このように未知の語でも接頭辞や接尾辞から意味を想像する力を養うとヴォキャブラリーが2倍にも3倍にも増えるよ。 
 第2問は「海洋廃棄物」を読んだ。NYの古い地下鉄車両を大西洋に沈めて、そこを魚礁にして大成功した話だ。しかし海の生態系が破壊され異常になったという研究もある。もう1問の「アメリカのひ弱な若者たち」も読み応えがあったね。「若者にもっと独立心を持たせたい」というのはアメリカだけではないよね。 尾上

(追記)「二岡神社」の鳥居の脇に内海宮司さんのお屋敷があって、その正門には朝ドラ「あさがきた」の主人公「広岡浅子」を紹介する写真や、昨年のNHK・TVドラマ「忠臣蔵の恋」がここで撮影されたのでそのポスターなどが掲示されている。広岡浅子は京都の豪商の娘で、江戸から明治期にかけて九州の炭鉱開発や大同生命保険・日本女子大の設立などに心血を注いだ女傑だった。この朝ドラ「あさがきた」を私も毎朝楽しみに観ていたよ。
 宮司さんの正門にはもうひとつ「昭和初期」の「二の岡、東山地区」の別荘地図が掲示してある。東名御殿場ICの前あたりは「便船塚」といって昔は湿地帯で舟を浮かべていたらしい。ここには「西園寺公望公」の別荘があったが今は「ジャンボ・エンチョー」の大きな敷地になっている。その隣のガソリンスタンドのあたりに「広岡家」の別荘があった。
 浅子は夏になると涼を求めてこの「二岡神社」の森に散策に来てはこの内海邸にも立ち寄ったのだろう。当時の先進的な女性たちが浅子主催の夏のセミナーにおうぜい参加したそうだ。3年前の朝ドラ「花子とアン」の主人公・文学者の村岡花子もその一人だった。「赤毛のアン」はここで翻訳したのかもしれない。(つづく)
2017/01/15 (Sun) 23:38


明後日はセンター試験
明後日はセンター試験
2017年1月12日(木) 
裾野市民文化センターにて 
「富士山で雪あそび」
 畑仲間のOKさんを誘って富士山五合目の「太郎坊」に行った。成人の日の前にたっぷり雪が降ったので、県道脇のゲート前に駐車して雪原を登り始めた。県西部磐田市出身のOKさんは、「こんな大雪の上を歩くのは始めてですよ。」と驚いている。長靴がズブズブと膝まで埋まってしまって歩きにくそう。先に登ったらしい数人の足跡に重ねて歩いた方が賢い。
 登山口のある駐車場まで1時間くらいしか歩かないけど青空の下、風もなくて陽射しがたっぷりだから汗をかいた。真正面に見上げる真っ白な富士山がじつに眩しい。先月2人で「篭坂峠」から歩いた「大洞山」と「三国山」のなだらかな稜線が眼前に広がってすばらしい大パノラマだよ・・・。
 
 2年生のMIさんは前回「無生物主語」をやった。「中央大」の One foolish mistake can involve you in a good deal of trouble. は 「ひとつの馬鹿なマチガイのために、大変な困難に巻き込まれることがある。」の意味で、普通be involved in 〜 のように受動態でいう。ここでは「原因」を主語の位置において、「使役」のように「人を〜に巻き込ませる」という英語の表現になっているね。I am interested in music. も逆に Music interests me. と言い換えれば「無生物主語の文」になるでしょ。今日は「名詞構文」の(1)と(2)をやった。
 2年生SEさんもKI君も、「無生物主語構文」をやった。His sudden visit surprised us. 「彼の訪問が私たちを驚かした。」は日本語では聞きなれないね。「驚かす」のは「人」で、物事じゃないから。こういう時には文を「受動態」に置き換えて、「彼の訪問で私たちは驚いた。」といいかえるといいね。
 3年生OHさんは「動名詞」に関する入試問題をやった。「その試験を受けなきゃならないことを思うと悲しくなるよ。」は動詞の saddens(悲しませる)を使うなら、「〜の思いが私を悲しませる」だから The thought saddens me. となる。思いの内容はI have to take the exam だから「同格」の of でつないで、 The thought of having to take the exam 〜となる。
 三島教室2年生のENさんは前回「比較構文」の難しい慣用表現を勉強した。「東京薬科大」の「シェイクスピアの故郷ストラットフォード」の和訳でミスった。 He was the man of the richly bound book found in every house, respected but not opened very often. 過去分詞形の動詞ばかり4つも使っているから面食らうね。どれも「受身」で訳せばいい。カンマの前までは「彼は、どの家にも見つかるあの豪華な装丁の本を書いた人だった。」で、さらにその本の説明を加えて「それは大事にされているけど、あまり開かれることはない。」カンマはそこで一度切ってから訳を追加するとうまくいく。「カンマを飛び越えて和訳するな!」だね。
 三島教室3年生のTA君はいよいよセンター試験を明後日に控えている。筆記問題の前半部分だけだけど、毎回80%〜90%の正解を出しているから私は楽しみにしている。UG会で勉強して英語の偏差値が10〜20も上がったといってくれた。とても嬉しい。今日もアクセント問題をひとつ間違えたくらいで90%以上の正解だ、風邪をしっかり治して本番を迎えてください。 尾上

(追記)冬のスポーツとして「八ヶ岳」などでは「雪山トレッキング」が盛んだよ。スキー靴や長靴の下に「スノーシュー」という大きなプラスチック製の靴を履いて歩く。スキーやスノーボード用の踏み固めたゲレンデからはずれて新雪の上や樹林の中を歩き回るのも楽しい。この日の太郎坊の雪原でもそれらしい足跡を見つけた。六合目の「双子山」まで登って行ってスキーに履き替えて滑降してきた2人組に出会ったよ。
 この日私が持ってきたのは和製の「かんじき」。数年前にアマゾンの通販で見つけた「新潟県」の人が作った本物だよ。雪道が深いとき足が潜ってしまわないように、長靴の下に取り付ける草履のようなもので、大きな輪型の木の枠とロープでできている。もう何度か履いて楽しんでいるけど今日の雪はそれほどでもなかった。
 OKさんにもう一つ自慢げに見せたのは赤と青色のプラスチック「そり」。市販されている子供用の「そり」を持ってきて、下りは「そり滑り」でスイスイと予想していたのだけど、いざ乗ってみると新雪の中にそりが潜ってしまう。自衛隊の訓練車両が通った轍の跡が数本あったけど細くてうまく滑れなかったよ。もう数日すると溶けた雪がアイスバーンのようになって、舗装の自動車道は格好の「そりゲレンデ」になるのだが。
2017/01/12 (Thu) 23:19


 コロン(:)とセミコロン(;)とダッシュ(−)
 コロン(:)とセミコロン(;)とダッシュ(−)
2017年1月9日(月) 
三島ゆうゆうホールにて 
「世紀のマチス展」
 とっくに絵筆は折ったけど絵画を見るのは大好きでNHK・Eテレの「日曜美術館」もよく見るよ。来週の放送「利休・茶碗の宇宙」も楽しみだ。昔京都の「楽家」に行って本物の楽焼きを見たよ。先月放送の「クラーナハ展」もよかった。15世紀ドイツのユニークな画家だ。上野の西洋美術館でまだ開催中だから本物をみてみたいなあ。スザンヌとかターナー、ミレーのような風景画よりも人物描写の方がずっと面白い。
 同じ15世紀でもイタリア・ルネッサンス絵画では私は昔からティツィアーノのファンで、「色彩の魔術師」とも言われている画家なんだよ。それまでの宗教絵画から脱却して「人間中心」に描いたひとたちの一人だ。印象派ではやはりマネやモネが好きだけど、ピカソと共につい60年前まで活躍したアンリ・マチスが特に素晴らしいと思うな・・・。

 2年生のENさんと3年生のTA君がお休みしたので今日は中学生のNI君一人。一部屋貸し切りだ。TA君はこの大事な時期にインフルエンザにかかったらしい。早く回復して14日のセンター試験に備えないといけない。
 中学生NI君は「冬期講習」に4日間参加したので、その最終日のプリントを返却しながら説明した。長文和訳を中心に「メビウスの帯」と「数のトリック」「虹は色がいくつ?」「友人との気楽なコミュニケーション」のポイントを説明した。ふだんの授業やテストではせいぜい一つの文を和訳できたら「それでよし!」と言われてオシマイ。
 しかし長いパラグラフ(一節)を全部和訳すると、文の流れや文と文のつながりかたに注意するようになるんだ。英語の句読点には、カンマ(,)とピリオド(.)の他に3つ、つまりコロン(:)とセミコロン(;)とダッシュ(−)がある。これらはどんな働きをしているのだろう?英文を読むときの切れ目はただの「間・ポーズ」だけど、実は大変重要な役割があるのだ。
 今日「スモール・トーク」で出てきたダッシュの実例については、昨日のブログに書いたから読んでください。たとえばセミコロンは、カンマよりもう少し長めに「間」をあけて、@説明「実はそれはね」とか、A理由「なぜかというと」とか、B対比「ところが一方」などの働きをしているのだよ。3つの句読点の違いは、たくさん読んでいる内に身についてくるもので、普通の文法テキストには書いてない。筆者の個性やクセによることも多いからやっかいだ。コロンは前文の実例を列挙することにも使う。その時はsuch asが書いてなくても、「たとえば・・のように」と訳を添えるととてもいい。
 要するに文の流れ、文脈をしっかり掴んでいれば、何も書いてない「間」に適切な「接続詞」をあてはめることができるというわけだ。英語では特に何も接続詞やそれに相当する副詞が書いてなかったら、「すなわち」とか「なぜなら」をひとこと添えるととても良い和訳になる。つまり自分で自分の和訳に納得できるんだ。なぜなら、英語はまず「結論」から始めて、その説明をくだくだと述べていくから当然なんだね。
 SVOCMMMのような文型の語順の流れと同じことなんだよ。大切なもの(結論)から始まって、だんだん枝葉末節が後につながって出てくるんだ。日本語はちょうどその逆なんだね、とNI君に説明した。中学生の内にこんな話しはどうかな、なんてとんでもない。15歳の若者はすごく頭の回転の速い大切な時期なんだ。これを心理学では「第3反抗期」というけど。NI君きっとこの話を一生忘れないと思うよ。 尾上

(追記)1976年のヨーロッパ旅行では、パリ・ロンドン・ウィーン・フィレンツェなどの美術館を訪れて、ルネッサンスの画家で大好きなティツィアーノなど世界の名画に触れたし、1992年12月に長男と二人で米国旅行した時に、ちょうどニューヨークのMoMA(近代美術館)で開催されていた「マチス大回顧展」は特に思い出深い。空前絶後の大規模なマチス展だった。
 クリスマス明けでみぞれまじりの小雨降る寒い早朝、マンハッタン5番街の角にある「聖トマス教会」の前まで来たら、数百メートル先のMoMAの前まで長い行列ができているよ。予約チケットを入手するために私も1時間くらい並んだ。私の前にはロンドンから来た若者、後ろにはスペインから来たグループ。さすが世界のMoMAだね。行列もグローバルだ。やっと番が回ってきて午後3時からの入場予約券をゲットできた。
 ロシア・サンクトペテルブルグの「エルミタ−ジュ美術館」が所蔵する「ダンス」や「赤色のハーモニー」も出品されていて大感動だった。あまりにも膨大な展示で閉館まで時間が足りず、長男は半分くらいしか見切れなかった。今も手元にその時購入した分厚い画集があって懐かしい。マチスは生命の躍動感に溢れた作品ばかりで、私の一番好きな画家だ。
2017/01/09 (Mon) 23:57


無生物主語構文は「人」を主語に変えて
無生物主語構文は「人」を主語に変えて
2017年1月8日(日) 
御殿場市民会館にて 
「広重の版画・梅」
 寒い朝だったね。雨になる前に愛車レイチェルで散策に出ると、日曜日ならいつもはアウトレットへの往来の車で渋滞する「秩父宮公園」前も、プラカードを提げた案内人たちが手持ちぶさたで立ち尽くす。「日本の歴史公園100選」に入るこの公園もこの時期は花もなく人影まばら。正月イベントの「創作表装展」を見てみようと入ってみた。
 掛け軸の表装を趣味にする地元グループの展示会だった。早春の季節がら「梅花」をモチーフにした絵画が目立つ。阿弥陀如来と般若心経を書いた掛け軸も。おみやげ売り場で地元の窯元の作品を見て小皿を2枚買った。この公園の庭で咲く「カタクリ」と「ツリガネニンジン」の絵が気に入って・・・。

 2年生EN君は前回「無生物主語構文」をやって「上智大」の英文和訳がうまくできなかった。 Modern science will discover strange new kinds of knowledge, and keep us ever faithful to the motto, “Toward the Unknown.“ は「科学が〜を発見する」は日本語としていいとしても「科学が私たちを〜に保つ」はおかしいよね。ここでも大切なのは、「人を主語に置き換えよ」だ。つまり「受動態」に書き換えたつもりで和訳したいね。「現代の科学のおかげで未知の新たな知識が発見され、(だから)私たちは『未知なるものに向かって前進』というモットーを常に信じていける。」ちなみにここでの接続詞 and は2つの行為を「〜と〜」のように並べるのではなくて、1つの連続した行為と考えないといけない。今日は「強調構文」を勉強した。例の「〜なのは〜だ」と、文の一部を取り出す構文のことだ。
 1年生MU君は前回、長文で「スモールトーク」(友人とのちょっとした会話)を和訳してみた。・・・small talk―the short, friendly conversation ・・・と書いてあるでしょ。横棒は「ダッシュ」という句読点のひとつで、読むときはただのポ−ズだけど、直前の語句を追加して説明するために使うから、「つまり」と付け加えて和訳するといいね。「スモール・トーク、つまりそれは・・・だ。」今日は「不定詞」を復習して、too〜to〜や〜enough to のような大事な構文も勉強した。今日の長文は「悩み相談」で、レストランのチップの額についての面白い話だった。前半をほぼ上手く和訳できたね。
 大学生のYAさんは「英検準1級」の過去問で、問3の長文3題と問4の英作文に挑戦した。「ラジオの広告効果」は視聴率をリサーチする新しいシステムの開発の話しで、4つの設問にすべて正解が出せたね。中国の砂嵐対策で「緑の万里の長城」を築く話は少々難しかった。洪水対策のために「水に浮かぶ町」の建設が進んでいるという面白い話しには答えの選択肢で読み間違えをしてしまったね。今日はイギリスBBCの記事の中から「北京のスモッグ対策に警察が」をコピーしてあげた。すさまじいほどの公害だ。問4の「Eメール」に返事を書く問題は、少しのミスを減点すれば70%くらいの上出来だった。 尾上

(追記)畑仲間のOKさんは元は電子機器技術者だが、引退後の今は「阿弥陀如来」を彩色で画くのが趣味だ。細筆を使って美しく仕上げた作品を一枚頂いている。
 私は絵画のセンスは乏しいらしい。小学校の頃は、「高円寺」の家から自転車に乗って「西荻窪」の絵画教室まで弟と一緒に通ったこともあるが。教員になりたての頃、画材とイーゼル・キャンバスを買いそろえて、新任地の「稲取」の港の風景を油絵で描いた。埼玉・所沢に住む従姉妹に見てもらったら、「銭湯の壁によくある三保の松原と富士山の絵と同じだね・・・」と言われたことがショックで、全ての画と画材を押し入れにぶち込んだ。武蔵野美術大を出ているからお世辞にも褒められないんだね。
 画くのは諦めたけれど見る方は大好きで、東京や横浜のほか日本各地の美術館のほとんどに足を運んだよ。我らが「静岡県立美術館」も箱根の「ポ−ラ美術館」もいいし、地方だと倉敷の「大原美術館」や「ひろしま美術館」が素晴らしかった。島根県松江に旅行したとき遭遇した県立美術館の「エル・グレコ展」や鳥取の「足立美術館」の横山大観にも感動したなあ。(つづく)
2017/01/08 (Sun) 23:37


「物を〜してもらう」 have+ 物+ -ed
「物を〜してもらう」  have+ 物+ -ed
2017年1月5日(木) 
裾野市民文化センターにて 
「初春の二の岡・東山」
 冬期講習も終わってひさしぶりに普通の朝を迎えた。早朝の出勤なんて春・夏・冬にやる「特別講習」の時だけだから不慣れでなにかと慌ただしかった。パンをきらしたのでホットケーキを焼いて、ハーブティーでゆったりと朝食をとった。3袋もたまったゴミを出したついでに、近所を自転車でぐるりと回って「東山湖」から「福音キリスト教会」まで走った。途中元日の未明に初詣をした「二の岡神社」にもう一度詣でることにした。
 その鳥居の前に若者たちが10人くらい走って集合してきたので話しかけたら御殿場南高の柔道部だった。顧問の先生が、「そう、最近の柔道部員はこんなスリムな子ばかりですよ。これから初詣を済ませて仏舎利塔まで走って鍛えてきます。」と。私は南高には居心地も良くて35歳から50歳まで15年間も勤めた。「国語の菊池先生は一緒でしたか?」と聞かれた。そう、その後私と入れ替わりに沼東高に転勤してきたからきっともう定年を過ぎているだろうね。時の経つのは早いなあ・・・。

 新年最初の勉強会だけど、MIさんははやりのインフルエンザでお休みした。昨日は冬期講習の最終日で、授業中に解説がしきれなかった個人のプリントを添削した。受け取りにこれない人にはさきほど郵便で送付したので7日(土)には着くでしょう。じっくり読み直してください。
 2年生のSEさんは前回「無生物主語」をやった。動詞の make は「人に〜させる」という「使役」の意味をもつ。 He made me happy. は「人が人を幸せにした」だけれど、英語では物事を主語にして、例えば「彼のことばが私を幸せにした。」といっても構わない。日本語では違和感があるので、「人」を主語に言い換えた方がいい。「彼のことばを聞いて私は幸せになった。」のように。make 以外にも「使役」の意味をもつ動詞ではenable人to〜 やallow人 to 〜は「可能にさせる」、prevent人from -ing は「不可能にさせる」のように使う。
 今日は「名詞構文」をやった。動詞の名詞形や形容詞の名詞形を見つけたら、そのまま直訳せずに元の文、SVOに戻してみるととても素直な日本語訳になるという勉強だ。和文英訳でも出題されるから、とても難しいけど1ランクアップするには大切な勉強だよ。
 3年生OHさんは「分詞」を勉強した。現在分詞 –ing (〜している)と、過去分詞 –ed(〜された)との違いを見分けなくてはいけない。特に「自転車を直してもらう」 have the bicycle repaired は「自転車が直されるようにさせる」と考えればいい。入試でいちばん出題率の高い問題で、並べ替えだと have repaired the bicycle (自転車を直してしまった)のように、誤って「現在完了」にしてしまう生徒が多い。「物を〜してもらう、〜させる、〜される」は have+物+-ed と覚えよう。
 三島教室のTA君が、昨日学校の模試のために「冬期講習」の4日目に出席できなかったので代わりにこちらに出席した。「センター模試」はいつも以上によくできてこれなら本番でも90%取れそうだ。前回やった志望大学の過去問を添削してきたので、解説しながら返却した。かなり長めの長文が与えられて、数カ所に下線がひかれ設問がある。下線部和訳もあるし、語句の並べ替えや単語の空所補充もある。全体にはさほど難しくないけど、代名詞のthis、it、theseなどがなにを指すのかしっかり判断しないといけない。今日は二次の前期試験の過去問をさらにいくつかやってみた。
 御殿場教室T年生のMU君がこちらに出席した。今日は「助動詞」のパートUで、ought to、had better や should have –ed のような助動詞+完了形が「昔」のことを表す、と勉強した。助動詞はなかなか奥が深い。じっくり勉強しよう。 尾上

(追記)御殿場南高校時代の教え子、YO君がご夫婦でお正月のお年賀に来てくれた。英語の授業よりも吹奏楽部の指導に夢中だった頃の私とのつながりの方が強い。YO君は打楽器担当、細君は1級下でトロンボーンを吹いていた。私が指揮者をやってコンクールに出て何度も金賞をとった。さらに卒業後二人の結婚式の仲人を頼まれたからなおさらだ。YO君は今小山町の職員、細君は裾野・富岡小学校の先生だ。
 年末は二人で「台湾旅行」に行ってきたという土産話を聞いた。熱心なアウトドア派で首都・台北では早朝、YO君一人ホテルの朝食前に町に出てジョギングを楽しんだという。たしかにそれは面白いよ。私もかつて東京の皇居の周辺とかお台場のあたりとか、海外旅行の時にもスニーカーを持参してニューヨークやイスタンブールやバンコックなどで町中を走り抜けたものだ。
 早朝だと公園に集まって「太極拳」をやっているグループ、黄色いバスで学校に行く生徒たち、駅に向かう勤め人たちなど、地元のさまざまな人々の日常の姿が見られて実に楽しいんだよ。知らない町に行ったらやってごらん。
2017/01/05 (Thu) 23:23


no more than 数字 と not more than数字 との違い
no more than 数字 と not more than数字 との違い
2017年1月3日(火) 
三島ゆうゆうホールにて 
「金時山で初日の出」
 新年あけましておめでとうございます。干支の「酉」のように、力強く飛翔できる希望の1年になるように祈っています。みなさんもう初詣には行ったかな?私は元日の朝暗い内に近くの「二の岡神社」にお参りして、そのまま箱根の坂を「乙女峠」に向かって歩いていって「金時山」の山頂でご来光を拝んだよ。昨年のようにご近所に住む畑仲間の青年TA君を誘って行ったよ。
 山頂には二百人以上が押し寄せていた。少し遅れて7時前に房総半島あたりの雲の上に太陽が!真っ赤な「初日の出」を拝んで全員で「バンザイ!」を三唱したよ。箱根町の観光協会が酉の絵の入った「絵馬」を配り、小山町も金太郎をかたどった「2017登山記念」のバッヂをプレゼントしてくれた。モルゲンロートに染まり始めた富士山のその右手奥には信州の「八ヶ岳」と南アルプスの「甲斐駒」の白い峰も・・・。

 年末から「冬期講習」が始まって今日は第3日目だった。明日がいよいよ最終日だ。
 中学生NI君は「現在完了」「関係詞」など中学文法の総復習を駆け足でやってきた。今日は最後の「文型」「語句・発音」をやったけど少々難しかったようで今後の課題だね。後半は通常のテキストに戻って「時制」のTをやった。長文で「数のマジック」を全訳した。明日も欠席などで遅れた回の分を取り戻そう。
 高1のKO君は学校では上級クラスにいて進んだ内容をやっているので、先週やった高1用のテキストでは少々物足りなかった。今日は2年生用後期の文法・作文のテキストをやって、「文型」や「基本時制」を復習し、長文読解の入った総合問題にも取り組んだ。
 2年生のIWさんも中高一貫の上級のクラスにいて、高校英語の必修内容はすでに終わってしまったらしい。英語が大好きでかなり力があるからとても楽しみだ。今日は「文法・整序・英訳」の入試問題集に取り組んで「受動態」「関係詞」「否定」を一気に勉強した。no more than 数字 と not more than数字 との違いがなぜ生まれるのか、をさぐってみた。明日は「比較」「仮定法」「無生物主語」をやって主な文法単元をほぼすべて網羅したことになる。英作文は苦手なようだからもっと練習を積むといいね。
 YAさんは「英検2級」合格をめざして模擬テストの形式で勉強した。全4問の内で問Tの「語彙問題」が合否の決め手になるくらい難しい。設問の文章が読めても4択で正解が選べないね。2級、準1級、1級ではっきりとレベル差がある。語彙を増やす工夫にはまず今日の問題から覚えていくことだね。リスニングもなんども繰り返して挑戦することだ。それがセンター試験のレベルアップにも直結するよ。継続は力なり、だね。
 3年生TA君、WAさん、SIさんは「センター試験」の過去問を第1問〜第3問までやってみた。今日は河合塾の過去模試問題をやってみた。「文法・作文」では「不定詞」をやった。3人とも作文力が弱いから、私大や二次対策のためにも今こそたくさん和文英訳に取り組んで欲しい。志望校の過去問はなんどでもやってみて徹底的に研究することだ。それが一番の必勝法になる。 尾上

(追記)年末のブログに書いた「メビウスの帯」のように、新しい知見がたちまちのうちに私たちの日常生活に応用されるんだね。つい最近では、ノーベル賞をとった山中伸弥教授の「iPS細胞」(人工多能性幹細胞)は、再生医療には欠かせなくなっているね。眼球の網膜が再生できるというから実に驚かされる。
 光ケーブルもそのひとつ。私が使っているこのブログも、光ケーブルの電話回線にのって我が家に届くし発信されてもいく。光はまっすぐにしか進まないのに、特殊なガラスのケーブルの中では曲げられるのだ。音声→電気信号→光の点滅、という原理を応用して、ほとんどのオフィスや家庭では電話が光回線に変わって容量が格段に大きくなった。パソコンでインターネットを利用している間に電話がかかってきて、作業が中断されるということもなくなった。
 この光ケーブルの原理には、まだ私の息子たちが小学校の頃一緒に上野の「科学博物館」に行ったときに遭遇した。曲がった長いガラスの棒を台の上に生け花のように挿して、下からいくつかの色を送ると上の先端がそれぞれの色に光っている。「この光を曲げる原理は、将来どんな分野に応用されるでしょうか・・・。」と書いてあったのが思い出される。それから30年、通信の世界は大きく変わった。
2017/01/03 (Tue) 22:58


冬期講習が始まったよ
冬期講習が始まったよ
2016年12月31日(土) 
三島ゆうゆうホールにて 
「リサイクル・マーク」
 「冬期講習」が始まって今日は第2日目だった。開始時間の9:30には8人全員が会場の第2会議室に集合した。大きなガラス窓のブラインドから朝の陽射しが差し込む。いつもは夜の教室だからこんな素晴らしい森の景色を見ることはない。「楽寿園」の木々に囲まれて英語の勉強とはしゃれてるでしょ。 
 もう1時間足らずで新年2017年だ。みなさんにいい1年でありますように・・・。

 中学生NI君は中学文法の総復習で、1日目に「現在完了」「受動態」「不定詞」、2日目に「分詞・動名詞」「助動詞」をやった。どれも80%以上理解できていてすばらしい。身長につられて英語力もぐんぐん伸びているよ。
 高1のKO君は、文法・作文・構文のテキストで1年間の総復習をやった。正解が多くてこのレベルは十分理解しているようなので後半には少しレベルアップのテキストに変えよう。
 2年生のEN君は、入試問題集で語句整序問題と苦手な英作文にポイントをしぼった。「関係詞」と「比較構文」の入試問題を重点的に研究した。処理スピードがとても早くてプリントが足りなくなったので、2日目は3年生の文法・作文問題にも挑戦してみた。
 IWさんは「文法・整序・英訳」の問題集と、英作文の入試問題に取り組んだ。かなり力のある生徒で積極的に取り組む姿勢がとてもいい。同じくスピードは早くて、追加として「無生物主語」の構文に関する文法・作文問題をやってもらった。
 YAさんは「英検2級」合格をめざして模擬テストの形式で勉強した。語彙問題はかなりレベルが高いから「単語暗記」には本腰をいれないといけない。リスニング問題も日頃から耳を慣らす必要がある。CDプレーヤーを持ち込んでイヤホンで聞いてもらった。テキストを貸してあげたので自宅でも聞いてみてね。
 3年生TA君、WAさん、SIさんは共通で、「センター試験」の過去問を第1〜第3までやってみた。「文法・作文」では「態」と「助動詞」をやった。日本文を英訳する問題でなかなか良い点がとれないね。学校で日頃から積極的に書かせないといけないのだが。「発音問題」にも「プリント」を配って対策をたてた。いつも声に出して読む習慣が必要だね。音声の「ことば」の方が「文字」より以前からあったんだから。 尾上
 
(追記)「メビウスの帯」の英文を読んだので、26日(月)の教室で中学生のNI君に紙を切って作って見せてあげた。一度ねじってから短冊の両端をはりつけて輪を作る。できた帯の表面の一点から出発してぐるっと回ると、2倍の時間と距離をかけて表と裏を一周し元の出発点に戻るんだ。江戸時代末期にドイツの数学者が発見した、とウィキペディアに書いてある。
 このアイデアが現代の我々の身近にも応用されていることを知ったよ。テープレコーダーのカセット・テープや、プリンターのインクリボンをこの「メビウスの帯」にすれば、たしかに2倍の長さに使えるよね。毎日飲んでいるペットボトルに書いてある三角形の矢印マークはこれを簡略化して「もとに戻そうね!」という意味だそうだ・・・。

2016/12/31 (Sat) 22:58


メビウスの帯?
メビウスの帯?
2016年12月26日(月)
三島ゆうゆうホールにて 
「丸岳で空中散歩」
 畑仲間の2人を誘って裏山の「丸岳」に登ったよ。大学時代の仲間と先日登った「長尾峠」のトンネル前に駐車して、NTTの作業用の舗装道をゆったりと楽に登っていった。富士山山頂も次第に雲が切れてついに全景を青空の下に見せてくれた。「最高だね!知らなかったよ、自分の裏山にちょっと登ればこんな絶景があったなんて!」と、山歩き初心者の2人が感動することしきり。
 御殿場ICからもよく見えるけど、西箱根の稜線で唯一大きなNTTの送信塔が立つ山頂からは、相模灘、駿河湾、三浦半島、伊豆半島までの大パノラマ。小田原や沼津の市街地もくっきりと見下ろせる。大きなテーブルとベンチも2組あって、持参の鍋で「おしるこ」を煮てお餅入りでランチにした。久しぶりにコーヒー豆を挽いてドリップで淹れたら実にうまい!
 下りは「長尾峠」までハイキングコースを歩いたから急階段が多いけど土だから足への負担は少なかったし、右手の富士山と愛鷹山系、左手に広大な仙石原を見下ろしながら本物の空中散歩を味わったよ・・・。

 3年生TA君は前回「代名詞」に関する英文和訳をやった。「東京理科大」の「知力の教育と感情の教育」で難しかったね。 The one cannot be left to chance any more than the other. はアッ。例の「鯨の公式」じゃん!うまいぐあいに前の文も There is as much need for 〜as for〜 と原級で「〜と同じくらい〜には多くの必要性がある」と書いてあるね。leave it to chance は「それを偶然にまかせる」という意味。機会ではないよ。by chanceはイディオムで「偶然に」でしょ。the one とthe otherを対比させて、「一方が偶然に任せておけないのは他方の場合と同じこと。」と和訳できる。今日も「センター試験」の前半部分をやってみた。他はとてもいいのに発音・アクセントの弱点が足を引っぱっているね。最後に「千葉大・前期」の過去問をひとつ解いてみた。
 2年生のENさんは前回「否定表現」を使う英作文をやった。「山梨大」の「他人が私にどうあってほしいと思っているかではなく、自分自身が本当はどうありたいかを考えることが大切だろう。」は難しかったね。not A but B の構文は使えたけど、同じ形のものを並べないといけないから、 what others want me to be like と what I really want to be like の2つを It is important to know〜 の後に not A but B に乗せればできあがりだ。What is your father like?「お父さんはどんな人?」から考える。今日は Nothing is more important than health. (健康ほど大切なものはない。)が Health is the most important. と同じになると勉強した。原級の as imprtant asに変えてもおなじこと。 superior to 〜(〜より優れている)やsenior to〜(〜より年上)のようなイディオムも覚えておこう。
 御殿場教室の2年生YAさんが昨日に続けて出席した。部活や修学旅行で欠席した分のプリントが8回くらい溜まっているから。今日は「比較構文」の not so much A as B (AというよりむしろB)を勉強した。as は接続詞で「〜とくらべて」の意味だから、「BとくらべるとAはそんなに多くない」と直訳できる。だから「AよりもBのほうが多い」で、「AというよりむしろBのほうだ。」と和訳する。「実践女子大」の「知覚は能の働き」を和訳した。 We do not so much believe what we see as see what we believe. にこの構文が隠れていたね。「私たちは、目に見えるものを信じているというよりはむしろ、信じているものを見ているのだ。」
 中学生のNI君は前回「関係詞」を使う文法問題でだいぶ正解がだせた。所有格のwhoseやwhen where などの関係副詞がまだ難しいけど。並べ替え問題では「鎌倉は多くの外国人観光客が訪れる古都です。」が失敗だった。Kamakura is an old capital. と A lot of foreign people visit it. の2文を1文につなぐわけだから、it をwhich に変えてcapitalの後に「くっつける」だけ。今日は「付加疑問文」の作り方ですこし失敗したね。文頭のSVを疑問文に変えて、肯定文なら逆に否定のnot をつけておけばよい。2枚目のプリントでは「メビウスの帯」の長い英文を全訳した。NI君は夏に続いて冬期講習にも参加希望した。こんどは「中学の英文法」をしっかり復習したいのでお願いします、とのこと。がんばろう。
 来週1月2日(月)は平成29年のお正月。「ゆうゆうホール」が年末年始は夜間休館なので教室もお休みにします。自宅で学校の課題に取り組んでください。三島教室の次回は新年1月9日(月)です。「冬期講習」に申し込んだ人は今週の金曜日、30日から始めます。朝9:30までに「三島ゆうゆうホール」へ。9:00には開館しています。参加者は8人で、3年生が3人、2年生が3人、1年生と中3が一人ずつです。予定した教室を変更して3Fのいつもの大きな「第2会議室」で実施します。 尾上

(追記)「丸岳」の尾根歩きに案内したのは畑仲間のOKさんと青年TA君。TA君は我が家の一軒おいて隣にご両親と暮らしている独身貴族(?)。通りがかりに見ると庭木や草花の手入れをひとり熱心にやっているから、野菜作りの仲間に誘ってみた。昨年の秋「収穫祭」のパーティを畑のハウスでやったときに、「BBQ食べにおいでよ・・」と勧誘した。とても熱心で6人の年寄り集団のなかで光っている。「野鳥の観察会」にもよく出かけていくけど山登りは始めたばかり。
 OKさんとは先週も「仙石原」一周コースを一緒に歩いた。おしどり夫婦のOKさんは畑作業にもよく奥様同伴で参加する。この日も一緒に3人で歩いた。冬期休園中の「湿生花園」に駐車して、「早川」沿いのハイキングコース15キロを4時間も歩き通した。コースをちょっとはずれて、夏には「ゲンジボタル」が乱舞する「秘密の」池も教えてあげた。うっそうとした林の中に温かな湧き水をたたえて大きな鯉が泳いでいた。
 「丸岳」のすそ野に広大なゴルフ場があってその周囲を歩くことになった。明治の文明開花のころ、ここには「耕牧舎」という名の乳牛の牧場があったという。ここで採れたてのミルクを「富士屋ホテル」のような「宮ノ下」や「箱根湯本」の外人向けのホテルに提供したそうだ。きっとバターやチーズも作ったのだろう。その石碑の前でお弁当タイムにしたら粉雪がパラパラと舞う。青空だったのに急変することが山ではよくある。
2016/12/26 (Mon) 23:20


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