高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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 make oneself understood in English
 make oneself understood in English
2017年2月12日(日)
御殿場市民会館にて 
「伊東で観梅」
 私立大学の入試が連日実施されているね。慶応と早稻田が終われば25日にはいよいよ国公立の前期試験だ。TA君もあと2週間を有効に使って実力を蓄えて欲しい。
 WA先生の一周忌と「偲ぶ会」の通知がきたので東伊豆の伊東へ向かった。私が青年教師の頃新任の「稲取高校」の同僚だったし、奇遇にも母校・東京外語大の10年先輩で結婚式の立会人もやって頂いたというような私の今も尊敬する大人物だ。
 車がうっすら雪の残る「亀石峠」を越えると、眼前にはキラキラ輝く太平洋が開けた。みかん畑と満開の梅の花が春を教えてくれる。久しぶりの伊豆の海はいいなあ・・・。

 2年生EN君は前回、「小樽商大」入試の英作文をやった。部分的なミスだけでかなり良い英文が書けたね。今日「動詞+目的語+前置詞」の組み合わせをいくつか覚えた。後半では動詞のdo やhaveを用いるイディオムも勉強した。英作文では「弘前大」の「自分の英語でわかってもらえるか・・」が難しかった。 make oneself understood in English は重要な慣用表現だからしっかり覚えておきたいね。
 YAさんは「名詞構文」をやった。「和歌山大」の「赤ちゃんは物覚えがはやい」を和訳した。A brain scientist says she is impressed by how many sounds and words children recognize and speak by age one. 「能科学者が感動していること」は how 以下だけど、疑問文の「いくつの音・・・」ではなくて、「なんとたくさんの音・・」という意味の感嘆文であることに気づくと良かった。「子供が一歳になるまでにいかに多くの音や単語を認識し話せるのか」。
 1年生MU君は前回、「分詞」を用いた長文で「犬の日=酷暑の夏日」を和訳した。大部分はよく理解出来ていたね。一カ所「仮定法」の動詞を使う文には気づかなかったね。Even if I still lived in the United States, my life would be the same:〜. 「たとえ今でもまだアメリカに住んでいるとしても、私の生活は同じようなものだろうね。つまり・・・」助動詞の wouldや、現在形の文客の中でいきなり過去形の動詞が出てきたら「なぜ?」と考えること。最後の「コロン」は前の文の説明であることを示すから「つまり」と付け加えておきたい。今日は「比較」を勉強した。
 3年生TA君は前回、文法・作文は「仮定法」をやった。和訳の力はだいぶ元通りに戻ったね。入試の自由作文で「留学を希望する?しない?その理由は?」というテーマにどう対処するか書いてみた。4つのパラグラフにわけて、結論、理由(1)、理由(2)、発展という風に簡潔に書くといい。「模範解答」を真似て書くことでコツがつかめるよ。今日は他のテーマでもいくつか練習してみるうちにだんだん書けるようになってきた。
 大学生のYAさんは法事のためにお休みした。 尾上

(追記)WA先生は昭和26年、「沼津東高」から「東京外語大」に進学した。大学では「中国語」専攻で伝統あるボート部にも所属したらしい。とてもハードな体育部で私も半年ほど在籍したけど体力不足で落伍したほど。先生は大学卒業後、静岡県の高校教員となり新任地は西伊豆の「松崎高校」だった。その後東伊豆の「稲取高校」に転勤し、そこで私を出迎えてくれたというわけ。
 WA先生は三島北高・韮山高校などでも世界史・日本史を教え多くの生徒に慕われた。さらに高校教職員組合の書記長とさらには委員長にも推薦されその力量をいかんなく発揮し、静岡県全体の多くの高校教職員の信望を一身に集めた。教育委員会や教育長との直接交渉にもその柔和な性格と理路整然とした論理展開で一目も二目も置かれた剛毅な人柄だった。
 伊東や東伊豆の「郷土研究」にも熱心で、特に「白田川」の公害に対する住民の闘いの歴史を調査し発表した時にはNHKテレビでも取り上げられ大きな話題になった。「中国」との文化交流にも積極的で、県内の退職後の国語の先生方を何人もボランティアの「日本語教師」として「紹興市」の「越秀外国語学校」に派遣した。なんともスケールの大きな温厚な大人物だったことか。心の支柱を失ったような寂しさだ。合掌。
2017/02/12 (Sun) 23:55


Where did he say his family were staying? 「どこに滞在しているっていったの?」
Where did he say his family were staying? 「どこに滞在しているっていったの?」
2017年2月9日(木) 
裾野市民文化センターにて
「岳麓漫歩」
 今日はひさびさの雪景色。昨日のうちに外出しておいて良かった。風邪気味で家に引っ込んでばかりいたから、ひさびさに寒風の中を自転車で散歩に出た。もう立春もすぎたのに「秩父宮公園」にはまだ春の気配もないしひと気もない。やはり御殿場は寒冷地だねえ。陽射しは暖かだけどね。丘の上の茅葺きの母屋では一本だけ紅梅がつぼみを開きかけていた。いい香り!
 展示館では「つばき」の品評会だった。「わびすけ」は茶花として重宝されている。御殿場は昔「防風林」のために「ツバキの並木」をたくさんつくったそうで椿栽培の歴史がある。秩父宮様も生前お好きだったそうだし、東山「旧岸信介邸」前の「松岡陶磁器館」のお庭はつばきの林で奥様は書物もお出しになるほどのつばき専門家だ。
 「松岡陶磁器館」は太平洋戦争直前、「国際連盟」脱退を宣言した外務大臣「松岡洋右氏」の別荘だ。元総理大臣「岸信介氏」とは長州山口県の同郷でともに東山で隣同士に別荘を持った。今はご子息夫婦が洋館風の瀟洒なお屋敷に悠々とお住まいだ。1階サロンに展示の陶磁器を拝見しながらいただくコーヒーのうまいこと・・・。

 2年生MIさんは前回「会話表現」に関わる入試問題をやったらほぼすべて正解だった。今日は「省略」と「挿入」を勉強した。「同志社大」の「ストレスの解決法」では、 There is no single solution to the problem of stress. 「ストレスの問題には解決法が一つだけではない。」としないといけない。否定語のnoは直後の単語singleを修飾する、と勉強したから、ちょっと考えたら気づいたね。What is stressful for one person, after all, is not necessarily stressful for everyone. で「挿入語句」の after all がどういう働きかを考える。「結局は」とか「結論的には」という風に訳しておくといい。
 SEさんは前回、新しい文法問題を始めた。第1回は「動詞」でいくつか未知のイディオムに悩んだね。 fall behind the times(時勢に遅れる)、cannot do without〜(なしですます)、do away with〜(〜を廃止する)など。今日は「挿入」の(2)という単元だったけど、Where did he say his family were staying? 「彼は家族がどこに滞在しているといってた?」は、did he sayが疑問文に「挿入」されている、なんてウソだ。この問題集も含めて間違った文法説明をするテキストが多くて困る。
 本当は最新の英語研究では「WH移動」なのだ。Do you know where his family were staying ? というふつうの「間接疑問文」で know を say やthink などに変えると「疑問詞」の where が「文頭」に移動するのだ。なぜなら Yes-No で答える疑問文ではないからWHで始めるのだ。とても大切な項目でセンター試験などにもよく出題されるよ。
 KI君も同じ項目をやったので私の手作りプリントを渡して、その該当ページをすげ替えるように説明した。ただし、関係代名詞と述語動詞の間にある I think、I believe、I knowなどは「挿入」と考えてもおかしくはない。本当はこれも関係代名詞whの移動なんだけど。今日はさらに「同格」も勉強した。The fact that the earth is round was not well known then. でwas の主語はThe factだね。「地球が丸いという事実はその頃よく知られていなかった。」で、The fact「事実」の内容が that the earth is 〜という名詞節なので、名詞と名詞節が「同格の関係、〜という〜」にあるという。 尾上

(追記)地元の好事家・仁藤祐治さんの書いたシリーズ「岳麓漫歩」には、御殿場二の岡と東山の別荘に住んだ住民についての記述がくわしい。「西園寺公望侯」や「広岡浅子」、「東山千栄子」もそうだが、「ごてんばの古道」と同じようにこれも御殿場図書館で閲覧することができる。「竹久夢二」の「黒船屋」が描かれた記念切手の表紙絵が楽しい。
 私の住む「二の岡」は昭和の初期に売り出した別荘地で「対山荘」という名だ。その頃の政界財界のトップの人たちが「三井信託」から購入した。名前の挙がった数十人の方々の中で「川上俊彦(としつね)」の紹介があった。明治時代の「ロシア語の権威者」と仁藤さんは書いている。「これはひょっとして先輩かな?」と同窓会名簿を開いてみたら、あった!開校したばかりの「明治17年」に東京外国語学校・露語学科を卒業した4人の内のひとりだった。ウィキペディアでも調べてみた。
 明治の文豪「二葉亭四迷」もわれらが先輩で、川上の2年下1864年の生まれで「外交官」をめざし同時期に外国語学校・露語学科に入学している。川上は卒業後明治政府の外交官になって、「日露戦争」終結の時には、乃木希典大将とロシアのステッセル将軍との会見の通訳を務めたそうだ。のち満州国の領事、満鉄理事、ポーランド公使を勤め、最後は「日魯漁業」の初代社長になったそうだ。80年前、桁外れのスゴイ先輩がこの別荘地に住んでいたとは!
2017/02/09 (Thu) 23:01


No と言わない日本人
No と言わない日本人
2017年2月6日(月) 
三島商工会議所にて 
「トランプ大統領」
 子供のカードあそびをトランプというけど,英語のTRUMPは名詞で「切り札」だ。トランプ遊びで「気前よく切り札を切る」「ゲームに勝つ」の意味もある。辞書を引くと悪い意味もあって trump upでは「話をでっちあげて人をだます。」という風にもつかうらしい。反オバマ政策の「切り札」登場なのかもしれないけど、しかし新大統領トランプ氏の言動にはもっと品格と知性が欲しいなあ。
 NY五番街の「トランプ・タワー」の高層ビルとか、世界各地の「トランプ・ホテル」などで新大統領の知名度は抜群だし、少しずつ国民の意識に「アメリカ・ファースト」が浸透していくのが怖い。「長いものに巻かれろ」にならないようにしないと・・・。
 
 2年生のENさんは前回「仮定法」を使う英作文をやった。「東京都立大」の「季節がただ一つしかなかったとしたら、世の中はずいぶん退屈なところになってしまうだろう。」前半は主語をweにして「(一年中)ただ一つの季節しか持っていない」と言い換えないといけない。If we had only one season (all the year), the world would be very boring. 日本語の「〜が(数量)ある」の表現は「存在文」といって、英語ならthere is〜というか、動詞haveを使うのが一般的。hadやwould beなど仮定法の動詞語形に注意しよう。
 今日は「無生物主語の文」を勉強した。What causes bubbles to float? は、「何が泡を浮かばせるの?」という和訳では不自然だね。「物事」が人や物に対して働きかけるのはおかしい。でも、文を受身形に言い換えてみるととてもいい日本語になる。「何によって(なんで)泡は浮かぶの?」と。英語では His sudden visit surprised us. 「彼の突然の訪問が我々を驚かせた。」なんて平気で言えるからね。ここも「〜でおどろいた」と「人」を主語にして言い換えておこう。
 御殿場教室のYAさんが昨日に続いて出席した。はじめに学校の課題「自由作文」を添削してあげた。今日は「否定表現」の慣用用法をいくつか勉強した。英文和訳「Noと言わない日本人」では、This is one of the reasons that Japan has not been really esteemed by the rest of the world. が難しかった。ここで thatは前に「理由」があるから関係副詞のwhy と同じ働きだろうね。the rest of〜は「〜の残りの部分」の意味で、ここでは「世界の他の国々」のこと。冒頭のThisは,前文の内容をさすから、「こういうことは日本が世界の他の国々から実際に尊敬されてこなかった理由のひとつなのだ。」中学生NI君はお休みした。 尾上

(追記)NYに長年在住の日本人友人のIMさんはインテリア・デザイナー。かつて越後の銘酒の輸出向けボトルのラベル・デザインでも有名になった。6年前私にフェイスブックを始めて紹介してくれた人だ。先日もFB上で、「・・・トランプ・パナマ・オーシャンクラブ・ホテルから連絡があって、私のデザインした照明器具に興味があると言ってきたが、トランプとはビジネスをしないと言って断った。いい気分。」と、件のデザイン・ランプの写真つきで投稿した。
 英語の原文では、However we regret to inform you that we do not do business with any Trump or Trump affiliated company. と返事したそうだ。米国籍も持っているからこんなことでまさか「国外追放」もないだろうが、ナチスドイツの時代ならどうなるかわからないよ。勇気あるなあ。「Noと言える日本人」だね!
2017/02/06 (Mon) 23:08


have to〜 =must だけではないよ
have to〜 =must  だけではないよ
2017年2月5日(日) 
御殿場市民会館にて 
「宝池寺一里塚」
 三島へ映画を見に行った折のこと、伯父の菩提寺「宝池寺」の前を車で通ったら境内に大きな「一里塚」を発見。その向かいの「玉井寺」の山門にもあって一対になっている。そうだ、この間の道が本来の「東海道」で江戸から29里目(114km)、「伏見の一里塚」と呼ばれていたんだ。「三島大社」の前から三島の宿場を抜けて「広小路」から裏通りをまっすぐ来た道こそ江戸時代の旅人たちの主要な街道だったのだ。
 さらに国道1号線を横切って沼津駅前に向かうこの旧東海道にはかつて「電気鉄道」が走っていたのを知っていた?明治の後半、御殿場ではやっと馬車鉄道だった時に三島と沼津の間ではもう電気を利用した軌道線(路面電車)が敷かれていたのだ。明治30年代に函南にできた水力発電所を利用して・・・。

 2年生EN君は「熟語動詞」の様々な用例を扱う単元に入った。「岩手大」の英文和訳では One of the greatest rewards of being a teacher is the opportunity one has to devote one's mind and energy to important matters. 動詞の has to devote を「〜を捧げねばならぬ機会」と訳したから、「教師になる報酬」の趣旨とちぐはぐになってしまったね。ここは、「〜を捧げるために持てる機会」の意味だ。ここでは has の目的語が関係詞 whichで省略されて opportunity を指すようになっている。have to をすぐ助動詞の must と同じと考える人が多くて困る。もとは have obligation to 〜「〜する義務がある」の略だ。中学校で教える don't have to だって「〜する義務がない」とわかれば、すぐに関連させて覚えられるのにねえ。
 YAさんは前回「接続詞」の文法・作文をやった。「立教大」の「私はお互いが見えるように椅子を並べました。」で、動詞「見える」に see を使うなら、「誰が」「何を」を考えてSVOを組み立てる。We can see each other と書ければ後は「〜するように」の接続詞 so that で前文とつなげば完成だ。 助詞の「は」や「が」をいつも主語と考えてはいけない。今日は「否定構文」を勉強した。「東京女子大」の It was not long before John was used to taking his shoes off before entering a home. は「〜するのに長い時間がかからなかった。」から、「まもなく〜するようになった。」の意味になる。
 大学生のYAさんは英検準一級の第3問長文を3題やった。「中国の牛肉嗜好」「シベリアの隕石落下」「職場のチームワークの効果は?」。内容一致の設問でいつも一つ難しいのが混ざっている。第4問の英作文は無難に書けていた。今日の新聞記事は NEWSWEEK から「大気汚染が世界一少ないのはケニヤ、最悪は・・・」というデータが発表されたニュース。 尾上

(追記)私が長泉村で生まれた頃はまだ活躍していたらしいけど乗った記憶がない。戦後の復興により道路整備が進んで、昭和30年代には道をふさぐ路面電車よりもバスの方が重宝されるようになって沼津路線は数年の内にとうとう廃止になった。黒い煙をもくもくとはき出すバスのほうが懐かしい。「昭和レトロ」の風景だね。ちなみに今も駿豆線として走っている修善寺路線は、もとは「長岡温泉」の観光客誘致のためにもうけたらしい。今は三島駅からだけどもともとJR下土狩駅が「旧東海道線・三島駅」でそこから長岡に向かっていたそうだ。
 東京に引っ越した私の小学校時代には、今の「地下鉄・丸ノ内線」がすべて路面電車で、自宅のあった高円寺の「蚕糸試験場」から乗ると「チンチン」と出発の鐘をならして、青梅街道をまっすぐ「新宿西口」までいけた。そこでさらに乗り換えると「四谷」を通って「日比谷」の交差点まで一本だった。まだ10歳の頃、「おじいちゃんこ」だった私を祖父は、ひとりで電車に乗らせては勤務先の日比谷・停留所で出迎えて、仕事帰りに「銀座」や「浅草」のデパートに連れ歩いてくれた。映画「三丁目の夕陽」にも出てくるあの「チンチン電車」だよ。
2017/02/05 (Sun) 23:22


Not a sound could we hear in the castle.否定語を文頭に出して強調すると・・・
 Not a sound could we hear in the castle.否定語を文頭に出して強調すると・・・
2017年2月2日(木) 
裾野市民文化センターにて
「名画フローラ」
 トレッキング仲間のON君から風変わりな絵はがきが届いた。上野の東京都美術館で開催中の「ティツィアーノとヴェネツィア派展」に行ってきたよ、という便りだった。あの「フローラ」が人形に型どりされてピクチャーカードになっている。16世紀イタリアで「色彩の魔術師」と呼ばれた画家で私の大好きな画家だ、という話をON君は覚えていてくれたらしい。
 イタリア・ルネサンス(文芸復興)は「宗教絵画」から開放され「人間絵画」に移行した時期でもあった。人間の描写には血が通い、その性格までが表現されるようになった。フィレンツェ派の有名なミケランジェロやレオナルド・ダビンチらに対して、ベネツィア派のティツィアーノは88年の生涯に500点もの作品を残したのだ・・・。

 2年生MIさんは前回「前置詞」に関わる文法・作文をやった。語句整序問題は10問全て正解だった。「私たちの町はその湖の西にある。」は「その西の方に」の意味だから to the west of the lake と言う。in the west では湖の西部に入っていることになるよ。「〜の方角に」は in the direction of だけどね。今日は「倒置」を勉強した。特に Never や Little、Hardly のような否定語を文頭に出して強調すると、後続のSVがまるで疑問文のように「倒置」になることに要注意だ。Little did I dream that ・・・(・・・とは夢にも思わなかった。)とか Not a sound could we hear in the castle. (その城の中では物音一つ聞こえなかった。)のように。
 SEさんは前回、文法・作文シリーズの最後の単元で「会話表現」の入試問題をやった。14問中マチガイはひとつだけで立派。今日は「省略」を勉強した。「学習院大」の英文で When left at home, he sits on the front doorstep, looking out for my return. では「私が家を出た時・・・」じゃなくて、主語は主文の主語と同じで省略されているわけだから When he is left〜の省略とみなして、「彼(犬)は家に取り残された時・・・」の意味になる。後半は「挿入」をやった。本来文頭で述べておくべき「副詞句」の in fact や however、for example を文中になってから動詞の前後に追加する方法。前後にカンマをつけるからずぐわかる。SVだけど I think や It seems、you know なども文中で付け足すことがある。一方 as it were (いわば〜)とか so to speak (いわゆる)は、すぐ次にでる「比喩表現」に付け加える語句で文頭にはおかない。
 KI君も今日は「省略」を勉強した。Now I don’t eat so much as I did when young. は勿論 when I was young の略だとわかるね。じゃ、I did とは何?そう、I ate much (たくさん食べた)のかわりの代動詞の働きだ。 「若い頃たべたのと比べるとそれほどたくさんは食べてない。」となる。接続詞のas は「〜とくらべて」の意味だったね。
 御殿場教室のMU君が,部活の関係でこちらに出席した。今日は「関係詞」で文法・作文問題に挑戦した。「彼女が話しかけた男の人は画家でした。」はいきなり解答を書こうとすると無理がでる。動詞「話しかけた」で1文、 She spoke to the man. 「〜でした」でも1文。The man was a painter. この2文を計算用紙に書いてから1文にまとめる、という操作が必要だ。The man who she spoke to was a painter. こういう「割り込み文」が高校生は苦手だね。後半は「名詞・代名詞」がテーマで、長文で「ある港の風景」を全訳した。
 3年生TA君が今月は裾野教室に移動した。「仮定法」の文法・作文問題を無難にこなして、入試の英文和訳と英作文をやった。後半は前期に志願した大学の過去問を研究することになった。D大は3問の内、第1問は長文読解で、内容一致を4択で答える。第2問は、中くらいの長さの英文を読んでその要旨を200語くらいの日本語でまとめる。第3問は「自由作文」で、「海外留学したいですか?その理由は?」のようなテーマについて自由に英語で書け、というもの。どれも堅実な英語力を求めている良問だね。あまりやったことのなかった自由作文も、エッセイの書き方のコツを身につけて、今から3週間がんばれば書き慣れてくるよ。 尾上

(追記)「フローラ」と私が出会ったときの印象は、1976年の「ヨーロッパ一人旅」の日記の中で「フィレンツェ訪問」に書いてあった。「・・・ウフィツィ美術館で、今2時半過ぎ。ティツィアーノの部屋にいる。1576年に死んでいるから丁度没後400年になる。数ある中で『フローラ』がやはり最高だ。水色の壁の上に展示され、金の額縁に囲まれてフローラは花を右手に持って佇んでいる。肩から胸へかけての豊かさ、輝かしさ、清潔さ、みずみずしさは「美の極致」と言うべきか?『ヴィーナスとキューピッド』も美しいね。・・・」
 駆け足旅行なのでその日の夕方にはフィレンツェを発って列車でベネツィアに向かったが、その車中でもひとこと記していた。「・・・ウフィツィ美術館はよかった。ティツィアーノの『フローラ』が一番印象的だった。ルーベンスのデッカイ絵には参った。ゴヤの婦人像は良かったけど。ボッティチェリの『ビーナスの誕生』や『春』がここにあったのだ。やはり名画といわれるだけの価値あり。」
 「フローラ」はウフィッツィ美術館の宝だけど、今回の都美術館の展示カタログをインターネットで見ると、イタリア・ナポリの「カポディモンテ美術館」からの出品も数点ある。ローマのずっと南部にある小都市にこんな名画があるなんて知らなかったよ。名画は画家の郷里を離れて世界各地に分散しているらしい。今回の「サロメ」は上野「西洋美術館」の所蔵だった。ヨーロッパ旅行の後半に「ウイーン」を訪れた時には、「美術史美術館」に大量の「ティツィアーノを発見して驚いた。18世紀オーストリアの女帝マリア・テレジアが収集したものかな。
 今回展示されている中で、ティツィアーノの「マグダラのマリア」や「ダナエ」はその「カポディモンテ美術館」の所蔵でぜひ本物を見てみたい。4月までの会期中に行ってこよう。
2017/02/02 (Thu) 23:50


「〜すればするほど、ますます〜」の構文は
「〜すればするほど、ますます〜」の構文は
2017年1月30日(月) 
三島ゆうゆうホールにて 
「御殿場の古道」
 御殿場・馬車鉄道のルートをたずねて週末に車で走ってみた。「御殿場高校」近くにある「庚申寺」の駅を出て町をはずれると、「北久原(ほっくばら)」と「柴怒田(しばんた)」という駅があった。駅のことを土地ではなまって「待合場」(まっちゃば)と呼んだらしい。今は畑や田んぼや放置した雑木林になっているけど,広大な富士の裾野の原野を馬車がのんびり登っていく風景を想像するととてもノスタルジックな気分だ。
 昭和になって廃業した後は線路用地も宅地などに転用されて、道路として残されていない箇所も多い。鎌倉時代に甲斐の国から「御坂峠」「篭坂峠」「足柄峠」」を越えて、関東の鎌倉までの道を「鎌倉往還」と呼んでいたから、この「北久原」の農道がかつては主要な「街道」だったらしい。左「吉原」、右「須走」と彫った石碑が立っていた。「四面塔」という名の大きな石柱だった・・・。

 2年生のENさんは前回「比較」の英作文をやった。「愛知大」の「学ぶことが楽しければ楽しいほど、好結果となるであろうことを・・・」は、例の The more〜 the more〜 のルールをそのまま使ってしまったね。前半はSVCでyour learning is more interesting を組み立ててから、後半も「よりよい結果に通じるだろう」と you will get a better result.と文を作ってから「左方移動」をかけるんだ。つまり、The more interesting your learning is, the better result you will get.  文頭に出す比較級はいろいろあるんだよ。今日は「名詞構文」を勉強して「象の柔軟な鼻」を和訳した。
 中学生NI君は前回、動詞の変化形リストを作ってもらった。 縦軸に現在・過去・未来、横軸に基本形・完了形・進行形・受身形を書けば3x4で計12個の動詞形が書けるでしょ。今日はspeakで練習したら全部正確に書けたね。「受身形で現在・完了・進行形」というのもあるし、否定の notを加えたりするともっと練習になるよ。長文「レストランでのチップ」はおもしろい内容で70%はうまく訳せたね。今日は「動名詞」を勉強して語句並べ替え問題はどれも正解が出せた。
 3年生のTA君は前回、入試の和訳問題でいつもの力が乱れたね。「長崎大」のDifferences in American schools compared with those found in the majority of other countries lie in the fact that education here has long been intended for everyone ―not just for a privileged elite. の動詞は lie(〜にある)で主語は文頭の Differences in American schoolsだから、「アメリカの学校の違いは〜という事実にある。」と訳せる。同格の thatは見抜けたね。ダッシュ以下を「つまり・・」と追加説明として訳したのもよかった。しかしcomparedからcountriesまでが主語を修飾していることが明確でなかった。  尾上

(追記)昨日のUG会で「市民会館」に行ったら隣の部屋で面白い展示会をやっていて見入ってしまった。丁度タイムリーに「市教育委員会」が「御殿跡発掘調査」を展示しているよ。徳川家康が鷹狩りの時に休んだ場所を「御殿」と呼んだらしい。昨年新たなくわしい調査結果が立派な写真集になって出版された。専門的にすぎて読むのも大変だが、写真にあるような30年前に編纂された小冊子「御殿場の古道」のほうが親しみやすいよ。市の図書館で閲覧できる。
 夏の避暑地として御殿場には政財界の裕福な人たちが、競って別荘地を買い求めた時代がある。明治の後期に東京から直通の列車ができて、とても便利になった。「御殿場の古道」には東山や二の岡、中畑などに別荘を持つ人々の生き様も記述されていて面白い。
2017/01/30 (Mon) 22:52


疑問詞や関係詞が左方移動した文
疑問詞や関係詞が左方移動した文
2017年1月29日(日) 
御殿場市民会館にて 
「御殿場馬車鉄道」
 御殿場市内を自転車で走り回る内に、「馬車道」と呼ばれているせまい裏通りが気になって近くの「印鑑屋」のご主人に聞いてみた。「この店の前の側溝を工事したときに鉄道の枕木が埋まっていたけどね。明治・大正の頃のことだから分からない。市役所で聞いてみたら?」市役所の社会教育課に行ったらはたして「御殿場馬車鉄道」という立派な小冊子があった。
 市立図書館で閲覧できる、というのでさっそく訪問。30年ほど前に市の教育委員会が文化財審議会を組織して詳しく調査して冊子にまとめたものだった。明治の中頃には東京から東海道線が開通して、「御殿場駅」に着いた富士登山の客を「須走登山口」まで運ぶ「馬車鉄道」があったのだ。さらには山梨県に旅人や荷駄を運搬するために「篭坂峠」や「富士吉田」、「大月」までつながる鉄道網が存在していたとは知らなかった・・・。

 2年生EN君は前回、文法・作文のシリーズが終わったので上級の「文法・書き換え」シリーズを始めた。第1回のテーマは「動詞」で少々難しいけどかなり頑張って正解が出せた。前置詞を含むイデイオムをたくさん覚えよう。今日は「挿入」という単元だった。英文の挿入とはふつう文の途中でカンマとカンマで区切って、直前の語句の「説明」を」加えるものでテキストの例文も解説も間違っている。昔の文法理論で、ちゃんとした文法書が出版されていないから困ったものだ。UG理論に基づいて、このページを私が書き直してEN君にあげた。
 What do you think will happen next? 「次に何が起こると思う?」を見ると 、疑問文の中に一見、do you think が挿入されているように見えるがそうではなくて、疑問詞 What が do you think の前に出て行くと考えるのが正しい。しかし Do you know なら出て行かない。つまり前者は WH-Question であるから文頭に疑問詞が出てくるのに、後者は「知ってる?」という Yes/No-Question なんだね。
 Why do you do things that you know must trouble me? 「私が困るに違いないとわかっているようなことをなぜやるんだ?」では「関係詞」の that が主語で must の前にあるはずだけど、先行詞の things につなげたいので you knowを飛び越えたのだ。一見そう見えるけどこれも「挿入」ではない。UG理論でいう「WH移動」なのだ。この2,30年の英語学研究の成果だから、まだ高校のテキストには反映されてないんだ。
 1年生MU君は「受動態」をやった。語句の並べ替えも和文英訳もだいたいできたね。慣用句の be made of、be made from や、be pleased with、be satisfied with はしっかり覚えたいね。熟語動詞で speak well of 「人のことをよく言う」や look up to 「人を尊敬する」なども「受動態」にできるから要注意だ。後半は長文で「dog days犬の日」を全訳した。数カ所の動詞を分詞になおす問題が含まれていた。
 大学生のYAさんは前回、京都大の入試英作文をひとつやってみた。「どこに行ってもラーメンの店を見ぬ所はない。」は 「〜を見る」に動詞find が使えればOKだ。 There are no towns where you don't find a ramen restaurant. と二重否定で書いてもいいし、もっとあっさり肯定文で Wherever you go, you find ramen restaurants. でもいいね。今日はまた「英検準一級」の問題で前半の第1問「語彙」、第2問「長文」をやってみた。「島国の日本と英国の課題」は難しかったけど「アルコールの健康被害」はしっかり読めて完璧だった。
 学年末テストがあと2日で終わるね。その後今日渡したプリントをゆっくり読んでください。「オバマケア保険の廃止」は Newsweek から、「NYのケネディ空港で民衆デモ」は NY Times からのコピーです。トランプ新大統領の天地をひっくり返すような悪政に米国内では非難囂々だ。
 2年生YAさんは明日の三島教室に振り替えた。 尾上

(追記)枕木の上にレールを敷いて、屈強な馬たちに引かせるだけで「馬車鉄道」は低コストで開設できたから、どの町でも主要な輸送手段だったらしい。しかし、石油を利用したバスやトラックが普及し、山梨県の大月や甲府に「中央線」が東京から直接乗り入れるようになって貨物輸送の需要が減ったために、昭和に入ると共に御殿場の「馬車鉄道」は30年足らずの隆盛に幕を閉じたそうだ。大月から河口湖までの馬車鉄道も「富士急行」の電気鉄道に代わった。
 その小冊子を見ると当時の馬車と馬の写真が珍しい。「御者」や「行者」の姿も写っている。出発の「新橋駅」や終点の「須走駅」の貴重な写真も面白い。「経路図」も明治の頃の古地図の上に示されていて、今の国道138号線にほぼ寄り添うかたちで坂を登って行ったことがわかる。御殿場町の中心にあった御殿場実業(高校)のあたりから郊外に出て、途中の「北久原」や「柴怒田」の集落を通って行ったらしい。
 さらに「キリンシーグラム」の裏手にある林の中を抜け、時には「水飲み場」で馬を休ませて渓流の水をたっぷり飲ませ、大好物のニンジンを食べさせて(?)、「須走」終点までの10キロを走り抜けたらしい。上りの苦労に比べると「下り」は惰性で走るからラクチンで、馬も用がないから車体の後から引っぱられて付いてきたそうだよ。実際に見てみたかったなあ。(つづく)
2017/01/29 (Sun) 23:14


You may stay here as long as you want  to.の省略は?
You may stay here as long as you want  to.の省略は?
2017年1月26日(木) 
裾野市民文化センターにて
「遠藤周作の沈黙」
 久しぶりに柿田川サントムーンに行って映画を見た。米国スコセッシ監督の「沈黙・サイレンス」が公開され先週NHKTVでも紹介されていたもの。舞台は江戸時代初期のキリシタン弾圧の長崎。密かに入国したポルトガルの宣教師2人が信者たちと共に捕らえられ、おそろしい拷問に耐えながら信仰を守り通す。「なぜ善良な弱き人間にゼウスはこんな試練を与え給うのか?」と問うても神は沈黙するばかり。
 我が家の屋根裏の本箱に眠っていて私が読むことを避けていた遠藤周作の「沈黙」が、あの有名なスコセッシ監督によって映画化されたのだ。宣教師の1人は信者と共に殺されるが、もう一人の宣教師ロドリゴは懐柔の末「踏み絵」を踏んで「ころぶ」。つまり棄教して幕府の禁教令取り締まりに協力することになる。日本人の妻も与えられ江戸で一生を終わる。信条信仰に殉じるか、みなの命を大事にするか、なんともやるせない難解なテーマだ・・・。

 2年生MIさんは前回「仮定法」をつかう英作文をやってとてもよく書けた。「武蔵大」の「常識のある人なら、その理屈はおかしいということがすぐにわかるだろう。」で、A man with a common sense should know the theory is wrong sooner. と書いた。「常識」は知識と同じく不加算名詞だから冠詞が不要。これはイディオムで a man of common sense というよ。 仮に、の話だから助動詞につかうのは would know だ。 could realize、might find などでもいい。文法参考書で should も使うとしているのはマチガイ。それでは義務の「べき」や推量の「はず」の意味になってしまう。sooner は know を修飾するからその近くにおく。 
 今日は「強調」を勉強した。It is 〜 that・・・の構文で、文の一部を強調するには、その部分を「切り裂」いて文頭に移動せよ、というルールだ。それで英語学ではこれを「分裂文」と呼んでいるけど、高校英語の用語では「強調構文」だ。日本語での「分裂文」は、一部を「切り裂」いて文尾に移動する。「・・・なのは〜だ。」と。つまり、「分裂文」を作る仕組みが世界のどの言語にも見られるから「普遍的な文法」と言えるんだ。これをUniversal Grammar、即ちUGと呼ぶよ。
 SEさんは前回「前置詞」がテーマだった。「太陽は東から出て西に沈む。」は The sun rises in the east and sets in the west. 「〜から〜まで動く」なら The sun moves from the east to the west. でいいけどね。ここではriseや setする場所だから共にin だ。今日は「倒置構文」を勉強した。解説文の整理の仕方がヘタだけど、大きく2種類に分けると良い。第1文型のSVMは動詞を軸に前後入れ替えでMVSに、第2文型のSVCもCVSに倒置できる。ただし第3文型のSVOはOを文頭に出すだけでOSVとする。
 もう一つの「倒置構文」のほうが難しくて、否定の副詞や名詞句を強調して文頭に出した時SVが疑問文のような語順になる、つまり助動詞を主語の前に出す、ということだ。Hardly had he left the building when he saw the accident. は難しい表現で、hardly を強調しなければ「倒置」しないから、He had hardly left the ・・・と言うべき所だ。「彼がその事故を目撃したとき、建物からほとんど出ていなかった。」という直訳はヘンだ。「出ていたか出ていなかったかはわからない。」つまり、「ほとんど同時だった。」ということになるから、「建物を出るか出ぬうちに、その事故を目撃した。」と和訳すると正解だ。古い言い回しなら「出るや否や・・」ともいう。「出るとすぐに」でもOKだ。
 KI君も前回「強調」の語句を勉強して、動詞の前におく do、does、didや、名詞の前におく the very などを覚えた。「早稻田大」の和訳では The very discovery of the New World was the result of a search for food supply. が難しかった。「新世界を発見できたことそのものは食糧の供給源をさがした結果である。」はdiscoveryとsearchを動詞扱いで和訳すると理解しやすくていい。「新世界で第一の発見は・・」ではおかしい。 
 今日は「倒置構文」の和訳をやってから次の「省略」に進んだ。You may stay here as long as you want to. 「君がいたいだけここにいてもいいよ。」は最後が you want to stay here の省略で to は残しておくのだ。
 3年生OHさんはいよいよ京都の大学に受験に出かけるため欠席した。頑張ってきてください。 尾上

(追記)映画化された「沈黙」に特別の因縁を感ずる理由がある。私の幼少期可愛がってくれた祖父は長崎の生まれだ。私の曾祖父・尾上栄文は幕末の「長崎奉行所」の役人で「典獄」(刑務所長)だった。このスコセッシ監督の映画に出てくる、イッセー尾形が演ずる「井上筑後守」のような長崎奉行のもとで働いていたらしい。有能な官吏だったらしく、徳川幕府の鎖国政策とキリシタン禁教令のもとで民衆の弾圧も辞さなかっただろう。幕府直轄地のお役目上とはいえここでは憎まれ役だね。
 曾祖父は武芸に秀でて剣術も砲術もこなしたという。明治になってからは長崎沖の「高嶋炭鉱」事務長をつとめたというようなことが、大正時代発行の「長崎県人物伝」に大きく紹介されている。それを発見したのは、40年近く前に家族旅行でルーツを求めて長崎に行った時で、先祖の墓参の後訪れた「出島資料館」で偶然紹介された。「尾上といいますが、曾祖父の・・・」といいかけたら、「尾上栄文さんですね。今資料を持ってきます。」と職員に即答されたときには驚いたよ。
2017/01/26 (Thu) 23:20


数学と英語はともに毎日勉強
数学と英語はともに毎日勉強
2017年1月23日(月) 
三島商工会議所にて 
「須走のスロープで初滑り」
 「そり滑り」に一番いいスロープのある須走の「ふじあざみライン」に行ってみた。左右が自衛隊富士学校の演習場に挟まれた直線だし、練習用のトラックが時々通過するから雪道が踏みかためられてとてもいいゲレンデになる。車進入禁止のゲートに駐車して出発だ。プラスチックの子供用そりを片手に4キロほど登ると、五合目に向かう古来の登山道と分かれるあたりで大きなブロックで閉鎖したゲートに来る。ここから先は雪が深いから今日はここまで。下山には「そり」に乗ってスイスイと。
 車がこないのを確認しながら、スピードを両足のかかとでコントロールしながらゆっくりと滑り下るのは実に楽しい。気分は子供とまったくおなじだね。今日は横浜や湘南のナンバーの自家用車ともすれちがった。2台共もちろんスタッドレスタイヤだけど、昨年の冬には中国人のグループが無謀にもノーマルタイヤで登ってきて驚いた。富士山にすこしでも近づきたいんだろうけど・・・。

 2年生のENさんは前回、「比較」をつかう英作文をやった。「高校生活の一番の思い出はと聞かれたら・・」は、「何ですか?」が省略されていることを見抜けなかったね。If you are asked what is the best memory in your high school life, 〜と書けばよかった。今日は「not や no を使わない否定文」を勉強した。far from〜 とか、anything but〜、the last to〜などは「決して〜でない」の意味になることがわかる。不定詞の too〜to〜構文も「あまり〜なので〜できない」の意味になる。だからその後には some ではなくて any を使う。 Probably they are the last people that would accept a life without tea, 「たぶん、彼らは紅茶のない生活なんて(あるとしたら)決して受けつけない国民だろうね。」のように「否定」できっぱり和訳してよい。助動詞の would にはちょっと注意を払って「仮定法かな?」と見抜いたら正解だ。
 中学生のNI君は風邪でお休みした。
 3年生のTA君は前回「比較」の和文英訳をやった。横浜市立大の、「始めて会う人が両親と似ていれば似ているほど、赤ん坊は心地よさを感じる。」は、後半で, the more a baby feels comfortable. とやってしまたったね。高校生の解答にとても多いミスだよ。The more SV, the more SV. という公式で覚えているだけではダメなんだ。ここは The more comfortable としてまとめて文頭に出さないといけない。
 今日のTA君は調子がどうもおかしい。つい半月前には間違えることのなかった問題にマルがつかない。問題文の意味もしっかりつかめていない。センター試験が終わって1週間たつうちに英語力が落ちたのか?聞いてみるとやっぱりだ!学校の授業も半日になったし、数学、国語だけでなく英語も85%取れたことでちょっと安心。上手くいかなかった化学や数学ばかりに集中していたそうだ。
 他教科と違って、数学と英語はともに毎日勉強していないとすぐにアタマが錆びつくよ。「数字」と「言語」はともに「シンボル」で、記号や信号をつかって「考え」を伝えるもの。だから頭の「演算部門」がいつでも使えるように、油をさして回転させていないといけない。英文を読み解く力はまさにこの「演算」の能力だから休ませてはいけないのだ。学校の授業がなくなる2月は油断すると怖いよ。 尾上

(追記)江戸から明治になっても「富士登山」がますます盛んで、「東海道線」が開通して東京から御殿場まで来ると、駅前には「馬車鉄道」が待っていた。市役所前の細い道にはかつての「馬車道」の案内板が今も立っているからここに鉄道レールが敷かれていたことが分かる。御殿場駅からは300mくらいの標高差がありかなりの上り坂だけど「馬の力」で須走の「浅間神社」まで乗って行くことができたそうだ。そこで投宿し身を清めてからいよいよ登山道、今の「ふじあざみライン」を登って行ったのだ。
 富士吉田の浅間神社でも有名な「御師(おし」」という山岳案内の職業が「須走」にもあったそうだよ。私たちが仲人をしてあげたYO君ご夫婦は共に御殿場南高・吹奏楽部の教え子で、いま須走の町内にご両親と暮らしている。父上は小山町の議員さんだがかつては「ホテル」を経営していた。つまり富士登山の旅人が利用する旅籠だったのだ。ご先祖がやはり「御師」だった家柄だそうだ。全国に「富士講」という「山岳信仰」が盛んだったから「旅籠」だけでなく「山岳ガイド」も兼ねていたらしい。
2017/01/23 (Mon) 23:52


always、necessarily、quite も not があると部分否定
 always、necessarily、quite も not があると部分否定
2017年1月22日(日) 
御殿場市民会館にて 
「リンカーン記念堂のおみやげ」
 米国ワシントンDCでは1月20日「大統領就任式」が行われた。NYタイムズ紙の動画でライブ中継をやるというので、PCをつけっぱなしにして夜中の2時頃目をさまして寝床の中でちらちら見ていた。ビジネスマンからいきなり政界に躍り出た人物だから仕方ないけど、トランプ氏は米国独立以来の苦難の歴史も世界平和の理想についても語ることなくじつに格調の低い情けない就任演説だったね。
 「アメリカ・ファースト」を叫びつづけ失われた雇用を「保護貿易」によって回復しようという偏狭な理屈ではまるで発展途上の小さな国の指導者のようだ。北朝鮮のだれかさんと同じレベルだね。演説は連邦議会のバルコニーから広大な広場に集まった15万人の群衆に向かって発せられた。その数はオバマ大統領就任の時のわずか3分の1でそれも白人ばかりだったそうだ。
 拡声器の声は国民広場(ナショナル・モール)の中央に立つ「ワシントン記念塔」を越えて、4・5キロ先の「リンカーン記念堂」まで届いたろうね。巨大な石造りの中に座っている第16代大統領が真正面の議事堂にむかってこのトランプ演説をどう聞いただろうか・・・。

 2年生EN君は前回、「会話表現」の文法・作文をやってほぼすべて正解だった。英作文では「仮定法」を使うか、使わないかが区別しにくそう。今日は「省略」と「挿入」を勉強した。どちらも英文を読む上では頻繁に遭遇するからしっかり覚えておきたい。特に挿入は、SとVの間やVとO、VとCの間に「割り込ませる」から難しい。しかし大抵は「カンマ・カンマ」で区切ってあるし、声を出して読めばカンマの前はイントネーションが「上げ調子」になるからすぐわかる。What is stressful for one person, after all, is not necessarily stressful for everyone. 「結局、一人の人にストレスになる原因が全ての人にも必ずストレスになるというわけではないから。」のように、挿入された after all が文全体を修飾していると見なして、文頭で和訳しておけばいい。
 YAさんは前回「仮定法」の文法作文をやった。動詞の形で「今」の仮定か、「昔」の仮定かの区別があやしかったね。今日は「否定構文」に入ってまず「部分否定」を勉強した。1every 2both 3all は100%を意味する単語で、これが否定文で使われると。「すべてが〜という訳ではない。」のように、「一部はそうではないのだ」 と部分的に否定することになる。しかし「すべて〜しない」と訳したら0%つまり、全体を否定することになるから誤りだ。否定文のなかの always、necessarily、quiteも100%の副詞だから同じように部分否定になるよ。
 1年生MU君は前回「マザーテレサ」の長文を半分だけ和訳した。今日は「分詞」の勉強で、現在分詞-ingが「〜している〜」と前か後の名詞を修飾する。一方過去分詞-edが「〜された」の意味で「受動態」になって前後の名詞を修飾することを勉強した。後半は「コンピュータ−の発達」という長文を全訳してみたら、かなり正確に理解できていたね。
 大学生のYAさんは今日も「英検準1級」も模擬問題に挑戦した。第3問は長文が3つあって、「石器時代の音楽の音」「スマホと学校教育」「金星と温室効果の関係」など面白いエッセイだった。その後、「京都大」の英作文をすこしやってみた。今日はNYタイムズからコピーした記事を2つプレゼントした。共にトランプ新大統領の異常な発言に抗議する国民の怒りの声を特集したものだ。大学の学年末テスト期間中でいそがしいから終わってから読んでいいよ。 尾上

(追記)私は1992年の12月、長男との米国2人旅でNYに滞在した後、古都フィラデルフィアに立ち寄り、さらに大陸横断鉄道「アム・トラック」に乗ってワシントンDCを訪問した。その時のおみやげを今も大事にしていて、時々高校の生徒に自慢げに見せたりする。その「リンカーン記念堂」の売店で見つけたものだけど、青い封筒に入ったバリバリした油紙の手紙で、1863年に南北戦争で勝利した北軍の兵士を称えて、リンカーン大統領が発した演説「ゲティスバーグ・アドレス」の達筆な手書きのコピーだ。
 その文面はこの記念堂の左手の壁面全体に彫ってあって、あの「人民の人民による人民のための政治・・・」と昔から誤訳されているもの。本当は「人民が、人民のために人民を統治する形態はこの地上から永遠に消してはいけない。」が正しいのにね。1776年、イギリス王国の支配からの独立を宣言したアメリカは、国王ではなく人民の代表が人民を統治する民主主義の国であることを再確認するという趣旨だ。
 前大統領オバマ氏が75%の支持率を得て絶大な人気を誇ったのは、まさにこの「国民大多数の代表」にふさわしかったから。選挙中トランプ候補の「女性蔑視発言」から、就任の翌日21日(土)には「女性大行進」がNYほか全米各地で計画されて、このワシントンの国民広場も数十万人の女性がピンクの帽子をかぶって埋め尽くした、とNYタイムズに報道された。インタビューを受けた市民が、「あんな大統領で情けない、恥ずかしい・・・。」と言っていたよ。
2017/01/22 (Sun) 23:39


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