御殿場市民会館にて
「伊東で観梅」
私立大学の入試が連日実施されているね。慶応と早稻田が終われば25日にはいよいよ国公立の前期試験だ。TA君もあと2週間を有効に使って実力を蓄えて欲しい。
WA先生の一周忌と「偲ぶ会」の通知がきたので東伊豆の伊東へ向かった。私が青年教師の頃新任の「稲取高校」の同僚だったし、奇遇にも母校・東京外語大の10年先輩で結婚式の立会人もやって頂いたというような私の今も尊敬する大人物だ。
車がうっすら雪の残る「亀石峠」を越えると、眼前にはキラキラ輝く太平洋が開けた。みかん畑と満開の梅の花が春を教えてくれる。久しぶりの伊豆の海はいいなあ・・・。
2年生EN君は前回、「小樽商大」入試の英作文をやった。部分的なミスだけでかなり良い英文が書けたね。今日「動詞+目的語+前置詞」の組み合わせをいくつか覚えた。後半では動詞のdo やhaveを用いるイディオムも勉強した。英作文では「弘前大」の「自分の英語でわかってもらえるか・・」が難しかった。 make oneself understood in English は重要な慣用表現だからしっかり覚えておきたいね。
YAさんは「名詞構文」をやった。「和歌山大」の「赤ちゃんは物覚えがはやい」を和訳した。A brain scientist says she is impressed by how many sounds and words children recognize and speak by age one. 「能科学者が感動していること」は how 以下だけど、疑問文の「いくつの音・・・」ではなくて、「なんとたくさんの音・・」という意味の感嘆文であることに気づくと良かった。「子供が一歳になるまでにいかに多くの音や単語を認識し話せるのか」。
1年生MU君は前回、「分詞」を用いた長文で「犬の日=酷暑の夏日」を和訳した。大部分はよく理解出来ていたね。一カ所「仮定法」の動詞を使う文には気づかなかったね。Even if I still lived in the United States, my life would be the same:〜. 「たとえ今でもまだアメリカに住んでいるとしても、私の生活は同じようなものだろうね。つまり・・・」助動詞の wouldや、現在形の文客の中でいきなり過去形の動詞が出てきたら「なぜ?」と考えること。最後の「コロン」は前の文の説明であることを示すから「つまり」と付け加えておきたい。今日は「比較」を勉強した。
3年生TA君は前回、文法・作文は「仮定法」をやった。和訳の力はだいぶ元通りに戻ったね。入試の自由作文で「留学を希望する?しない?その理由は?」というテーマにどう対処するか書いてみた。4つのパラグラフにわけて、結論、理由(1)、理由(2)、発展という風に簡潔に書くといい。「模範解答」を真似て書くことでコツがつかめるよ。今日は他のテーマでもいくつか練習してみるうちにだんだん書けるようになってきた。
大学生のYAさんは法事のためにお休みした。 尾上
(追記)WA先生は昭和26年、「沼津東高」から「東京外語大」に進学した。大学では「中国語」専攻で伝統あるボート部にも所属したらしい。とてもハードな体育部で私も半年ほど在籍したけど体力不足で落伍したほど。先生は大学卒業後、静岡県の高校教員となり新任地は西伊豆の「松崎高校」だった。その後東伊豆の「稲取高校」に転勤し、そこで私を出迎えてくれたというわけ。
WA先生は三島北高・韮山高校などでも世界史・日本史を教え多くの生徒に慕われた。さらに高校教職員組合の書記長とさらには委員長にも推薦されその力量をいかんなく発揮し、静岡県全体の多くの高校教職員の信望を一身に集めた。教育委員会や教育長との直接交渉にもその柔和な性格と理路整然とした論理展開で一目も二目も置かれた剛毅な人柄だった。
伊東や東伊豆の「郷土研究」にも熱心で、特に「白田川」の公害に対する住民の闘いの歴史を調査し発表した時にはNHKテレビでも取り上げられ大きな話題になった。「中国」との文化交流にも積極的で、県内の退職後の国語の先生方を何人もボランティアの「日本語教師」として「紹興市」の「越秀外国語学校」に派遣した。なんともスケールの大きな温厚な大人物だったことか。心の支柱を失ったような寂しさだ。合掌。
