裾野市民文化センターにて
「ナンバンギセル」
梅雨明けの頃になると、そうだ!そろそろナンバンギセルが咲いたかな?と思い出す。それで少しは避暑になるかもと期待して裾野市十里木に行ってみた。国道沿いの登山口から始まる広大な斜面がすべてススキの波打つ草原だ。NTTの中継塔の先に「越前岳」が青空を背景に聳えている。数百段もの長い階段を登り切って展望台に出ると真正面に富士山がドーンと裾野を広げて素晴らしい展望。ここは裾野市と富士市の境界で、富士川の大河と富士・富士宮の市街地が遙か下の方に見渡せるよ。
さて、下りにはススキの原の反対側を遠回りした。草滑りのようなスロープを爽快な気分で下っていく。ススキの草むらに目をこらしていると、あった!ここに4本、あそこに6本と。咲き始めたばかりのナンバンギセルだ。真っ白なパイプの先端にピンクの口紅をつけたような艶やかな花弁が・・・。
3年生MIさんは前回、「岡山大」と「弘前大」の和文英訳をやった。ともに会話文の一部を英訳する問題で、得意分野だったね。「関係詞」に関する英文で難しかったのは、The small capital with which Noguchi started on his enterprising voyage had been all but exhausted by the expenses of the long journey. 動詞had been exhausted の主語は何?The small capitalだね。「野口英世が冒険の旅に出発したときに持っていたわずかな資金は、長い旅の出費でほとんど使いきってしまっていた。」となる。all but〜は「〜以外のすべて」だから almostということ。今日は「譲歩」をやった。前文と後文が「逆接」でつながる文のことで、文法も整序問題もすべて100%正解だった。
KI君は前回、「東京学芸大」の入試問題で The few children we know of who grew up without human contact grew up almost wholly mute. が難しかったね。 「私たちが知っている子供で、人間との接触なしで育った少数の子供たちは、ほとんど言葉をしゃべれずに成長した。」のように、二重に「先行詞」を限定している文だ。狼や熊に連れ去られたか、親に捨てられた子供が野生化して「野生児」とか「狼少年」と呼ばれる例が実例としてあるんだ。ふつうの子供は周囲の人間(父母・祖父母)の言葉をきいて言語能力が育つ、ということがこの英文のテーマだよ。
SEさんは前回、「広島大」の英文和訳がかなり正確に和訳できていて感心した。thanを使った「比較構文」が少しむずかしかったかな。The response, moreover, should relate to what we think the speaker intends, rather than to the literal meanings of the words used. カンマの後は「使われた言葉の文字通りの意味に(関係する)、というよりもむしろ」と省略語句に注意して、「その反応は、発言者が意図していると思われる内容に関係するようにしないといけない。」 what the speaker intends の文にwe thinkが挿入されている文、と見なせば無難だ。今日は「程度・目的・結果」を意味する構文を勉強した。「青山学院大」の She studied so that she might not drop out. は「落第しないように」の意味だから、動名詞のdropping out を使って書き換えるとすれば 「落第を心配して」と言い換えてShe studied for fear of dropping out. と書く。
御殿場教室のEN君が出席して同じ「程度・目的・結果」の文法・整序問題と英作文をやった。かなり正解が多くて合格点だった。「東京医大」の英文は複雑で読みにくかったね。 From those whom they feel to be affectionate they will put up with whatever strictness results from genuine desire for their proper development. 関係詞の whom は元の文が第5文型のthey feel them to be affectionate. だ。they が子供でthemが大人だとわかれば、それをwhom に代えて文頭に出したのだ。後半のwhatever strictnessは any strictness which・・ のことだから、「・・するどんな厳しさでも」となる。訳は「愛情があると感じられる人たちからは、子供がちゃんと成長するように純粋に願う気持ちから生まれる厳しさならどんな厳しさにも子供たちは我慢をするだろう。」
御殿場教室の2年生、MU君も出席して今週の分をやった。「It 中心の構文」の1回目で、天候・時間・距離などを表す it の働きでほぼ正確に解答出来た。後半は It seems that・・、It appears that・・(・・と思われる、・・らしい)や It happened that・・(たまたま・・だった)の特殊な構文を勉強した。前者は It is thought that・・ともいえるから、結局 I think that ・・と言うのと同じ。「話者」の判断を表す表現だね。seem to〜や appear to〜のように不定詞で言いかえることも重要だ。
1年生KA君は「比較」を勉強した。最上級の Nao is the tallest student in her class. は「比較級」でも言える。Nao is taller than any other student.(どの他の生徒よりも・・)となるね。さらに前後を入れ替えて「どの生徒もナオとくらべると高くない」となるから、No other student is taller than Nao. さらに「原級」でも言える。「どの生徒もナオと同じくらいは高くない。」とすればNo other student is as tall as Nao.ともなるね。こういう書き換えの練習はとても大切で英語力の基本になる。 尾上
(追記)漢字では「南蛮煙管」と書いて、あのポパイがくわえていたパイプのこと。なるほどよく似ている。桃山時代に南蛮人がパイプを伝えてからの命名で、その昔は「おもい草」と呼んでいたらしい。「ひとを恋しく思う娘の横顔」のイメージかな。万葉集に次の一首がある。・・・道の辺の尾花が下の思ひ草 今さらさらに何をか思はむ・・・
今は鉢植えの観賞用に市販もしているけど、ススキやイネなどの根元に寄生して養分をうばうから昔は嫌われ者だったらしい。農家が嫌う雑草と言えば、今丁度田んぼで咲いている「オモダカ」もそうだ。槍のように鋭く裂けた葉と真っ白な4弁の花を咲かせる古風でなかなか優雅な花なんだけどね。最近は「除草剤」の影響でめったに見かけなくなったなあ。









