裾野市民文化センターにて
「イワタバコ」
先週、山梨市のAMさんを箱根仙石原に案内し、花の寺「長安寺」の裏庭では石垣に一面に咲くイワタバコに喜んでもらえた。そうだ!もう一カ所、自然のままに咲いている秘密の花園があったなあ、と思い出し裾野市須山の「山神社」に飛んでいった。ここは「愛鷹山系」の最高峰「越前岳」1504mに登る縦走コースの登山口になっている。「愛鷹山荘」や「富士見台」を経由し、山頂で富士山と真正面に対峙してから危険な「鋸岳」に向かって下山し、「割石峠」から沢沿いに登山口に戻るのが中級者向けコースだ。
この日はこの下山道を逆に1時間ほどゆるやかに登っていくと、コケむした石橋の下で渓流が崖にぶつかるなじみの地点に来た。あるある!大きなタバコのような縮れ葉の上にスクッと立ち上がったイワタバコが、直立した黒い岩肌にビッシリと100〜120本も貼り付いてスゴイよ。下山してきた人たちはロングコースで疲れきっているから橋の下なんか覗くことはない。小さいけど鮮やかな紫色のこの花も興味のない人には「雑草」のひとつかな・・・。
3年生MIさんは今日「仮定法」を勉強した。「今」または「昔」の現実に反するような「仮定の気持ち」を「動詞」の形に込める働きで、「法」は文法用語で「ムード」つまり「話者の判断」のことだ。「立命館大」の整序問題では「もう少し慎重だったら、彼女はずいぶん苦労しないで済んだのに」が、まさに「慎重さが足りなくて苦労した」という「過去の事実」に反対の仮定をしているね。 だから助動詞のwould の後を「完了形」にしないといけない。A little more care would have spared her a great deal of trouble. 動詞spareは「人から苦労を省いてくれる」の意味。「南山大」の語句選択問題では I suggested that she be more careful. が正解だった。suggestや demand、insistのように「提案」「要求」「主張」を意味する動詞の後の節には、Vに「原形」を使うことで「まだ〜してないけど、〜するといいなあ」という「仮定」の気持ちを込める用法だ。
KI君は前回、「関係副詞」を使う英文を和訳した。 We cannot imagine a life, at least a civilized life, where there is no paper. いつものように「カンマカンマをカッコにいれ」て飛ばして読めば、「関係副詞」の whereの先行詞が a life だとわかるから、「私たちは紙のない生活なんて想像できない。」となるね。その a lifeの注釈をつけるためには、「少なくとも文明生活なら」とつけ加えておく。こういう「挿入語句」に慣れてくれば読解力がぐーんと伸びるよ。今日は「原因・理由」に関係する接続詞や前置詞の働きを勉強した。接続詞としてのbecauseと、前置詞のbecause of との区別が難しかったね。thanks to やon account ofなども「理由」の前置詞だ。
SEさんは前回入試の英文和訳をやって、「上智大」が特に難しかったね。There is a universal tendency to confuse one’s own cultural habits with the immutable laws of nature and for this reason we only actually become aware of them when we are confronted with people from other walks of life or other countries. では、2組の英文が andで結ばれているね。前半は「自分の文化圏での習慣を不変の自然法則のように混同してしまう傾向が世界中で見られる。」後半は only 〜when・・の構文(・・・した時になって始めて〜する)に気をつけて和訳する。「このような理由で、私たちは他の生活圏や外国から来た人と出会った時になって始めて実際に自分たちの習慣に気づくようになるのだ。」副詞の only が whenの直前においてあれば「・・という時だけ」と訳せるけど。しばしば主文の動詞の前後において、全文を修飾する働きになるのだと理解しよう。 尾上
(追記)様々な珍しい花が楽しみな「越前岳」や、真っ白な山シャクヤクが咲く「黒岳」には何度も登ったが、その都度帰りには「須山」でなじみの小さな食料品店「珠山」に立ち寄る。10数年前のおつきあいで、中学で「吹奏楽部」の顧問だったTU先生が早期退職して始めた趣味のようなお店だ。先生の気に入った保存のきく食品を全国から何種類か取り寄せては並べている。この日は信州の「自然薯入り蕎麦」とトマトジュース、キャンディなどを頂いた。
次女のIKさんはかつてUG会に参加して英語力を伸ばし、「獨協大・フランス語科」に進学したが、在学中フランスに留学し観光ガイドの実習もやったあと帰国して、私の母校「東京外語大・フランス科」3年に編入学した、というものすごい努力家だ。この科は今人気が高く、東大の文Vよりも合格が難しいそうだ。この3月に外語大を卒業し、秋からは再びフランスに留学し、大学院で「フランス語・観光ガイド」の難しい資格に挑戦するという。次回彼女に会えたらいろんな夢を語ってもらおう。
