「コイワザクラ」
異常気象がまだ続いていて昨日も真夏のような暑さだったね。きっと山の花も早めに咲きだしているかなと心配になって「金時山」に登った。北側の足柄峠の側にも登山口があってゲート前には車がずらり。かなりの登山者のようだな。登山道の左右に咲き乱れる紫色のタチツボスミレを楽しみながら30分行くといよいよ急斜面が始まる。ここからはギザギザ葉の優雅なエイザンスミレ(京都・比叡山)の世界に変わる。
金時山は「猪鼻砦」と呼ばれて、「イノシシの鼻」のように直立した斜面だから昔はクサリ場の連続だったけど、今はアルミの梯子が12本設置してあってずっと登りやすくなった。その5番目の梯子を登りきると目の前の岩壁に思いがけずコイワザクラが1輪!下ってきた一団のおばさんたちが大声で「こっちの崖下にもたくさん咲いているわよ・・」
3年生のOSさんは第2回で「時制」に関する入試問題をやった。現在完了、過去完了、未来完了の用法が難しかったかな。並べ替えでは「竜谷大」の「お済みになったらそれを私に渡してください。」は命令文で始めないといけないからPass it to me when you have done with it.となる。未来完了のwill have doneにはしないのはwhenで始まる「時」の副詞節だから。実は、will をつけたら「〜だろう」で不確定になってしまうからなんだ。whenや ifは「〜の場合には」だから確定したものと仮定しないと。
2年生ARさんは「不定詞」でwant人to〜のようなSVOCの文型を勉強した。tell人to〜やthink人to〜も同じ文型にはいるから注意しよう。「仏教大」の英訳ではI didn’t expect the restaurant to be open yet.がうまく訳せたね。「レストランはまだ開いていないと予想した。」 OとCが主語・述語の関係になっているんだね。後半は「知覚動詞」と「使役動詞」の場合の特殊性を勉強した。不定詞にtoをつけないから「原形不定詞」と呼んでいるよ。
1年生のKAさんは「時制」を勉強した。未来の動詞にはwillをつけるけど代わりにbe going toや、「今すぐ」の時にはbe about to〜も使う。「明日の今頃は雪が降っているでしょう」はIt will be raining about this time tomorrow.のようにwillの後に進行形の動詞 be + -ingをつければいいと分かったね。「態」の問題ではHis words cannot be relied on.が難しかった。常に「能動態」に戻してみると正解につながるよ。We cannot rely on his words.(彼の言葉を信用できない)を受動態に変えるとこうなる。熟語のrely onを一つの動詞とみなすんだ。
MAさんも「時制」の勉強で英作文をやった。「彼はいつも漫画ばかり読んでいます。」はHe always reads comics every day.でもいいけど「困ったものだ」という不満の気持ちが表れない。そういう時には特別にHe is always reading〜と「現在進行形」で書くことがあるよ。 二枚目の「態」では受動態の作り方を勉強した。 ( )was this window broken? の空所は何かな。答えがThis window was broken by him. のようになると考えればBy whom を文頭に出せばいい、とわかるね。
今日からKI君がUG会に戻って来た。この2月の入試で第一志望の大学に失敗してしまったので再挑戦するために浪人することになった。理系だから数学には特に力を入れて予備校に毎日通っているのだけど、「英語についてはUG会がとても刺激になるのでお願いします。」ということで改めて入会してくれた。高校4年生と名付けてさっそく文法・作文・読解の「三位一体」の英語問題を始めることにした。過去の入試問題から抜粋した良問ばかりでとてもよいテキストだ。第一回は「文型」と「文の種類」で、「疑問詞」の用法で忘れていた項目がみつかったね。
授業開始の前にニコニコ顔で現れたのは?「ああ裕子さんだ、お帰りなさい!」大学2年の秋、優秀な6人の一人に選ばれて、カナダの名門ヴィクトリア大学に7か月留学して帰国したばかりだ。昔教師をしていた黒人のご一家にホームステイをして勉強してきた。地域のボランティア活動にも参加しとても健康的で明るい雰囲気を身につけて、短期間に自信にあふれた素敵な女性に成長したね。YAさんは大学生になってからもずっとUG会に通って英検合格を目指してくれた。これからも一級をめざしてがんばってね。メープルシロップありがとう。尾上
(追記)いつもは5月のゴールデンウイークの後に咲くはずなのに半月以上も早いよ。低地のサクラソウの仲間だけど山でしか見られない種類で特にかわいい。山頂に着くといつもの2倍も3倍もの登山者がグループごとに岩場で楽しい昼食中だ。この岩場の陰にも探してみるとコイワザクラが10輪ほどあるある。麓から吹き上げる風に吹かれてこっそり咲いていたよ。でも興味のない人は気づかないね。
山頂から尾根続きに乙女峠に向かうルートをちょっぴり行くと「秘密の大岩」があって、この直立した絶壁にも咲いていたよ。100本も150本もありそうだな。コイワザクラの大群落、ピンク色の滝のようだ。この岩肌にはイワタバコのチジれた葉がもう出始めていたし、6月には真っ白なオノエランもこの絶壁に咲くんだ。
「元祖金時小屋」に入って登山者名簿に174回目と記帳する。店主・秀峰さん、「おふくろ(金時娘のこと)は骨折のリハビリがまだあるけど家でじっとしていられなくて先週から月水金の3回ここに登っています。ゴールデンウイークはここに宿泊させる予定です。」70年前、お父さんの小屋を継いだ妙子さんは「金時娘」と呼ばれてそれが「商標」のようになっているから、彼女がいないとこの小屋は成り立たないんだね。
