「三つ峠のアツモリソウ」
アツモリソウは平家の若武者「平敦盛」の名にちなむ野生ランの一つでピンク色の大きな美しい花だ。平敦盛は源平の「一ノ谷の合戦」で敵方の熊谷直実に打ち取られた17才の美少年で平清盛の甥にあたる。ラン科の花はふつう3枚の顎の中に3枚の花弁をもち正面の大きな花弁を唇弁というのだが、このアツモリソウはとても大きな袋の形をしている。それが戦場を騎馬で走る時、武士が背中に背負う弓矢除けの「母衣」に似ていて平家は赤旗だった故事にちなむ命名のようだ。学名は「女神のスリッパ」の意味でなるほど納得できる。ちなみに相手の熊谷直実にちなんだ白い袋状のランにはクマガイソウの名がついているよ。源氏は白旗だったからね。
6日の朝、車で河口湖を越え旧街道「御坂みち」を登って行った。絶滅危惧種のアツモリソウが「三つ峠」に咲きだす頃だ。旧御坂トンネル手前の登山口に駐車して歩き出す。マイヅルソウ(舞鶴草)キバナノコマノツメ(黄花の駒の爪)を見つけてはスマホカメラを向ける。2時間ほどで「三つ峠」の3つの峰の一つ「御巣鷹山」に着いた。ここにアツモリソウが咲いているはず。金網のフェンスが2重になって、さらにその先に鉄の檻を被せられて大きな袋をふくらませたアツモリソウが2つ、5つと群落を作っていた。素晴らしいよ!。。。「木無山」から下山する前に「三つ峠山荘」主人の中村さんにご挨拶。花と昆虫の「共生」について情熱をこめて話してくれた・・・
「英字新聞を読もう!」昨日は3回目。5月27日のジャパンタイムズからWith more foreign children, Fukushima struggles with language supportという見出しに注目し皆さんに予習していただいた。「外国人の子供増加で福島県は言語学習支援に奮闘中」と訳せる。冒頭のA record number of foreign children were found to have needed Japanese language assistance. (日本語学習の支援を必要とする外国人の子供たちが記録的に多かったことが判明した)は、完了形の不定詞を使ってかなり難しい表現だったけどENさんは見事に和訳してくれた。もっと簡単な書き方ならIt was found that the children had needed〜、のように、動詞を2度使って「複文」で書けばいいのに。
動詞のwas foundを後ろの動詞had neededの前に割り込ませて「単文」に変えるとThe children were found to have needed〜のようになる。それはIt was said that SVをS was said to Vに書き変えたり、高校の英語ではIt seemed that SVが不定詞を使ってS seemed to Vに直せる、と教えているのと同じなんだ。「〜とわかった」とか「〜と言われてた」「〜と思われた、〜らしかった」は、日本語では「〜だね」「〜だよ」のように文の最後に付けるね。それを文法ではModalityと呼ぶ。つまりMood(ムード)「話者の気持ち、判断」を英語では助動詞のように「動詞」の前に付けくわえるのだ。He must have succeeded.(成功したにちがいない)もmustは「話者の信じる気持ち」を命題に付け加えたもので、助動詞は「補助的動詞」の略語で「動詞を助けている??」のではないのです。 尾上
