「湿生花園のイワウチワ」
9時半、快晴の御殿場駅に降り立ったのは大学同窓の3人。今日はトレッキング部111回目の「箱根例会」だ。千葉県流山市のON君は朝5時に家を出て4時間もかかった。東京北区のTA君も東京駅から東海道線と御殿場線を乗り継いで到着。横浜のAO君は青葉台の家から田園都市線、横浜線、小田急線を乗り継いで、松田駅で二人に合流したそうだ。
このメンバーに定着してもう15年目に入った。いよいよ還暦になって健康に気をつけたい人、山歩きと野山の花をめでる心のある人が集まったのが2005年。私が呼びかけ人だった。かつてはヘビースモーカーで肺に心配のある元商社マンは個人でも毎週末のように近県の山歩きに出かけている。今日の目的地は「箱根仙石原」。私のクラウンで「湿生花園」に行き、登山の前にまず「ミズバショウ」を見ようか・・・。
新3年生のTUさんは前回長文で「若者の読書週間」を読んでよく理解できていた。今日の構文101は「There構文」。主語がbe動詞や助動詞の後に移動するのでその代わりに意味のない単語Thereを入れておく形式だ。There is〜は「〜があります。」と中学でも教えられたけど実はもっと複雑なんだ。「不特定の人」が主語ならThere were some people working in the office.と言える。もとはSome people were working in the office.という「進行形」の文の変形なんだ。しかし「特定の人」を主語にするならThere構文には変えられないんだ。There were my old friends〜とかThere is Mt.Fuji in Japan. とは言えないよ。(そういうのを非文といいます。)
ARさんは前回様々な前置詞を使うイディオムを勉強した。His words convinced me of his innocence. は「無生物主語」の単元で勉強したように、convinceは「人に確信させる」だから目的語のmeを主語にして(ちょうど受動態に直したように)和訳するといい。「私は彼の言葉を聞いて彼が無実であることを信じた。」のように。今日は春休みの課題テストのための対策勉強で、とくに「分詞」の四択問題で分かりにくいものをじっくり説明してあげた。口頭で説明されるほうがただ黙って独学するよりしっかり定着するよね。
新2年生のKAさんは前回、長文で「言語」を読んでかなり難しかった。コミュニケーションにはアイコンタクトや手や腕を使ったボディランゲージも大切だ、という趣旨。Compared to oral communication. ・・・は「受け身の分詞構文」で、「口頭のコミュニケーションと比べると、・・・」の意味。今日は明日の課題テストのために単語暗唱に専念していた。 尾上
(追記)「乙女峠」を越えて「仙石原」に下ると必ず「長安寺」に立ち寄ることにしている。花好きの和尚さんのおかげで「花の寺」としていまや大人気だ。寺の裏山の斜面には「五百羅漢」が一つ一つ違ったユーモラスな表情を浮かべていて、私はそこに咲く花々の背景に羅漢さんを一つ二つ入れて撮るよ。今はちょうどカタクリが上品な紫の色合いでいちめんに広がって咲いていた。花好きの3人の仲間も興奮することしきり。
次の「湿生花園」にもカタクリはいっぱいだった。この例会は天候不順で延期が続き半月ぶりに実施できたので、計画したミズバショウにはだいぶ時期はずれになってしまった。黄色に枯れ始めた中でも遅咲きの瑞々しい真っ白な苞で包まれた株を見つけると、「ああいいなあ」と感動する。林の中の陰になる所では大好きなバイカオーレンや、丸い葉を団扇に見立てた薄ピンク色のイワウチワがいくつか咲いていて幸福な気分。 (午後の登山に続く)
