「オノエランと金時娘」
202回目の「金時山」に登って今年も純白の妖精のような花「オノエラン」に出会えたよ。高さ10センチほどの小さなラン科の花で、漢字なら「尾上蘭」と書く「尾根の上のラン」という意味なんだ。5弁のうち一番下の大きな「唇弁」の奥には黄色い「W」のマークが覗いて可愛いい。早稲田の校旗や駅伝の選手のユニフォームについているWだね。
この日は山小屋に「金時娘」の妙子さんが久しぶりに来ていた。大腿部骨折をやってから1年以上はリハビリに通っていたから週末に時々登るくらい。もう86歳なのに「荷揚げ用」のリフトに乗せられても登ってくる根性のすさまじさ。元祖「金時娘」の看板の自負があるんだね。「公時神社」の奥宮に2度目の「お百度」を達成したということで記念の色紙に達筆で「二百回登頂証」と書いてくれたよ・・・。
3年生TUさんは前回長文で「よい翻訳とは」を読んだ。下線部訳ではA good translation is perhaps one in which the translator handles the building blocks provided in a very natural way.が難しかった。providedは直前のパラグラフにあるdesignated (指定された)と同じ意味で「建築用ブロック」を修飾している。oneは主語と同じだから「翻訳」と訳そう。「よい翻訳とはたぶん、翻訳者が与えられた建築材料をきわめて自然に扱っているような翻訳でしょう」。今日は「不定詞」(1)の文法作文をやってほとんど正解できた。英文和訳ではThese persons do not speak seriously.に注意。notは動詞speakを否定して「まじめに話さない」ではなくて「文全体」を否定するから「まじめに話してるのではない」で、結局seriouslyに否定の焦点が当たり「ふまじめに話している」の意味なんだ。
ARさんは前回「学習院大」の入試問題で「関係詞」whatsoeverのある英文「労働条件の改革」が難しかった。The rest of every man's time will be his own, to do with whatsoever he likes. 「すべての人の時間の残りの部分はその人自身のものとなり、好きなことは何でもやれる時間になるでしょう。」whatsoeverはwhateverと同じでanything that〜(〜なものは何でも)の意味。今日は「動名詞」の文法作文をやった。「いやしくも読む価値のある本ならば繰り返し読む価値がある」は、「万一にでも、そもそも」の意味のat allを使って、Any book that is worth reading at all is worth reading over and over again.とすれば、「読む価値があるどんな本でも・・」で上記の例と同じようにwhatever book is worth〜とも言えるね。
ご父兄様へ・・・明日月曜日の「三島教室」は休館日のため、火曜日18日に向かいの「商工会議所」4Fに変更します。送迎よろしくお願いいたします。 尾上
(追記)今週の「壁紙」でページの左側に写っている花は「トキソウ」。これもラン科の花で漢字では「朱鷺草」と書く。花のピンク色が新潟県佐渡島の保護鳥「トキ」の羽に似ているから。先週、箱根・仙石原の「湿生花園」で咲きだした小さな美しい花だ。園芸用の大きめのトキソウを自宅で栽培している人もいるけれど、私は仙石湿原でこっそり自然に咲く姿を見るのが好きだ。
一方、「オノエラン」は暑さに弱くて1000mを越える山にしか咲けないし栽培も難しいらしく、よく訪れる御殿場市印野の山野草の店「野之花苑」でも売っていない。私は「愛鷹山」の「前岳」や「鋸岳」の尾根筋でも偶然見つけて感動した。東北の「蔵王」や「栗駒山」に登った友人から「オノエラン見たよ」という話を聞いたことがある。
これはちょうど今頃、山梨・御坂の「三つ峠」に群落で咲いているピンク色の「カモメラン」の仲間に分類されている。尾上家一族の「はとこ」YO君は東京都職員を定年退職した後、自然保護のレインジャーとして「高尾山」や「陣馬山」の野草や野鳥の観察を仕事にしている。先日「三つ峠」に行ってラン科の「アツモリソウ」の生育保護の様子をお仲間と研修してきたそうだ。まだつぼみだったそうだけどもうそろそろ見ごろだろうな。
