高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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「仮定法現在」He recommended that a study be made 〜.
「仮定法現在」He recommended that a study be made 〜.
2019年9月1日(日) 御殿場市民会館にて 
「キセワタが咲いた」
 先週は「忍野」の「高座山」の林の中で、森の妖精のような薄いピンクの「ミヤマウズラ」を初めて見つけて感激した(25日の日記)。しかしまだ蕾がほとんどだったので満開になる日を狙っていた。「秋雨前線」でしばらく雨が多く、5日たってやっと青空が出てきたのでまた「忍野」に行ってみた。赤松の林の中に踏み入ると、「あった、あった!」。直立した茎に5〜6個の白い花を同じ方向に咲かせてどれも満開だった!あまりに小さくてガラケーではピントが合わせにくいなあ。
 今回も「高座山」の中腹まで登って、ススキの広い斜面で「秋の七草」をたくさん見つけて写真に収めた。前回は雲に隠れていた真正面の「富士山」が今日は素晴らしい大展望だ。真っ青な空の下ハイキングコースを歩くと、両側を背の高いシシウドやピンクの萩の花に囲まれてまさに「花道」だ。そうそう、地元の山野草愛好家GOさんが去年教えてくれた「キセワタ」もこの辺かな?「あった、あった!」上下2枚の花弁を大きく広げて満開だよ・・・。

 3年生TUさんは「仮定法」の文法作文をやったらほとんどどれも正解だった。「これが真実かどうかを見極めるための研究がなされるようにと彼は勧告した」の並べ変えは、He recommended that a study be made to find out if this was true.も難しいけど正解。受け身の動詞be madeも「仮定法」の動詞で、「まだやってないけど」という反現実の気持ちを込める古い用法。「主張、提案、要求、推薦」などの動詞や形容詞の後の節には「動詞の原形」を使う。アメリカではこれが今も主流だけど、本家のイギリスでは「仮定法」の考えが廃れてshould be made(〜されたほうがいい)に代わっている。今日の英文和訳4問はどれも素晴らしい訳文で、語彙の処理や構文の分析でかなり上達したことがわかる。時折カンマやダッシュなど句読点の働きが難しいこともあるけど。
 三島教室の1年生MA君が出席して、欠席した夏期講習3日目のプリントをやった。2年後から「センター試験」が「共通テスト」に名称が代わるというけれど、50万人の回答を短期間で採点するには今のようにコンピュータで一括処理するしかない。それほど変わらないというのが私の予想だ。それで、この時期に早めに「入試対策」をしておくには、過去の「センター試験問題」にチャレンジして、現在はここまでできる、と今後の勉強の方向を見定めておくことが賢明だと思う。
 今日のプリント1枚目は「関係詞・比較」などの文法で、高校生が苦手な項目だ。2枚目は英作文の力を「語句並べ替え」問題で検査する。特に「和訳」なしで文を組み立てるのが難しい。3枚目は「対話文」を読み取って内容を問う問題だった。高校の英語がまだ半年過ぎただけだけれど、正解が40%〜60%くらいはあったから、MA君の今後が楽しみだ。 尾上

(追記)上唇が白いうぶ毛のフード、下唇がピンクの舌を伸ばしたような花で、輪状に花をたくさんつける咲き方は野草のオドリコソウに少し似ているね。「キセワタ」を漢字に直せば「着せ綿」で、綿毛の帽子をかぶった花、の意味。ここは標高が1200mを超えて日当たりのよい草原に咲く珍しい花だけど、似たような花で「メハジキ」なら雑草のように平地でも咲いている。
 ウィキペディアによると「目弾き」の意味で、昔子どもたちが茎を短く切り、瞼に張って目を開かせて遊んだことによるという。草花の和名のつけ方はすべてカタカナ表記だけど、漢字に直してみると庶民の生活や時代を反映していて面白い。アジサイ(紫陽花)の学名にしても、「オタクサ」とつけたのはオランダ人医者で植物学者のシーボルト。江戸時代末期に長崎に来て、帰国で別れた日本人妻の「お滝さん」に因んだもの、というのは有名な逸話。
2019/09/01 (Sun) 23:04


カンマカンマを「挿入」としてカット
カンマカンマを「挿入」としてカット
2019年8月29日(木) 裾野市民文化センターにて
「スーパーよさこい2019」
 日比谷公園で「変化あさがお展示会」をたっぷり見た後はどうしよう。せっかく久しぶりの東京だから「美術館」にでも寄ってみようか。皇居の「二重橋」の前を通って散策やジョギングに興ずる人たちを見ながら、お堀に沿って「竹橋」にでた。亡き親友が勤めていた「毎日新聞」の本社ビルがそびえている。「近代美術館」の入口には「日本のアニメーション・・」の特別展の看板がでている。こんなの興味ないからよそう。
 前日に東京・板橋の従姉妹からはがきで案内が来ていたのを思い出し「じゃあ、原宿に行ってみよう」。恒例の「表参道・元気祭」が開催されて、正午前からパレードが始まるらしい。66歳になる従姉妹はインテリアデザイナーの仕事の傍ら、実に多趣味多芸で「原宿よさこい連」のメンバーだ。参加110チームのうち2番目の出演で、ベンチに腰かけている私たちの前を鉢巻をして「鳴子」を打ち鳴らしながら元気に飛び跳ねていったよ・・・。

 3年のTAさんは「比較」の文法作文をやった。「鉄ほど有用な金属はない」は、Iron is more useful than any other metal.(鉄はどのほかの金属と比べてもより役に立つ)と並べるのが正解だけど、日本語の「否定文」に忠実なのはNo other metal is so useful as iron.のほうだね。thanもasも接続詞で「〜とくらべて」の意味だからthan any other metal is(useful)とかas iron is (useful)の省略形なんだ。If you take the fast train, it will cost twice as much.「急行列車を使えば、2倍の料金がかかるよ。」後半の省略を補ってみるとas much as if you take the local train.(各駅止まりを使う場合の〜。)
 YAさんは前回「不定詞」の様々な副詞用法を使う英文を和訳した。構文をしっかり分析してどれもほぼ正解だったが、一つだけ難問だった。Poverty is never felt so severely as by those who have, to use a common phrase, 'seen better days.'は、never so〜as・・で「・・ほど〜なものはない」だよね。結果は「最上級」の意味だね。「ありふれた言葉を使えば、『もっと幸せな時代を味わった』ことのある人達の感じる貧困ほど、厳しく感じる貧困はない。」この「比較構文」の接続詞asの後にはSV,つまり主文と同じようにpoverty is feltが省略されているよ。それを補わないと、よい日本語にならない。カンマカンマを「挿入」としてカットすればwho have seen〜が浮かび上がるでしょ。今日は「譲歩」の文法作文をやった。
 MAさんは前回「目的」の不定詞を使う英文を和訳した。「東京学芸大」の「テクノロジーの第一の仕事は人間の仕事の負担を軽くしてやること」の中で、when we watch any particular piece of machinery at workの節が難しかった。At workをworkingと考えればSVOCの文型だね。「ある特定の機械が働いている様子を見れば」の意味。今日は「譲歩」の文法作文をやった。Whatever SVが@「〜するものは何でも」の意味の関係代名詞だけではなくて、もう一つA「何を〜しても」という意味の疑問詞と「譲歩」の意味を持つことを覚えよう。@はAnything that SVで置き換えできるけど、AはNo matter what SVと同じなんだ。ほかのwh-everについてもほぼ同じだよ。
 2年生のADさんは「分詞構文」(1)を勉強した。動詞に-ingが付くと,@「〜すること」(動名詞)、A「〜している」(分詞)B「〜しながら」(分詞)の3つの意味だと中学で学んだ。高校ではさらに⓸「〜したとき」D「〜したので」E「〜した後で」などの意味にも使われることをここで学んだ。B〜Eの意味になるときは、カンマの後の主文を修飾する「副詞」の働きになるので特に「分詞構文」と呼んでいるんだ。Having finished my work, I left the office.(仕事を終えてしまった後、会社を出た.)のように。
 SU君は前回に続いて「独立分詞構文」を勉強した。接続詞+S+V〜の形の「節」を、-ingで始まる「句」に言い換えるには、「ケス、ケス、ING」とおぼえておけばよい、と教えたね。しかしAs it was cloudy, I took my umbrella with me.(曇っていたので私は傘を持って行った)は、前後の「主語」Sが異なるので「ケス」わけにはいかない。It being cloudy, と書くのが正解。All things considered, we’ll adopt his proposal. は「受け身」でIf all things are considered, (すべてのことを考慮すると)の意味なんだ。主語が異なるから「ケス、ケサナイ、ING」で、おまけにbeingが省略されているよ。
 OB君は前回「否定」を勉強した。Her mother never sees her without complaining about her.は「〜しないでは〜しない」と直訳できるけど、結局「母親は娘の顔を見れば必ず文句を言う」の意味になるね。I didn't quite understand what she had told.はquiteがcompletelyと同じ「完全に」で100%の意味だから、「部分否定」の文になる。「私は彼女の言ったことが完全に理解できたわけではない。」 今日は「第5文型」SVOCで、Cが「現在分詞」-ingの場合を勉強した。「受け身」にしてNo one is seen smoking on television anymore. が難しかった。「もはやテレビでタバコを吸っている人はだれも見かけることはない。」 尾上

(追記)もらったガイドブックによると110チームもの参加があって、よさこい踊りの本場「土佐の高知」と地元東京が圧倒的に多いけれど、静岡からも「ぬまづ熱風舞人」など4チーム、海外からの参加もあって実に多彩なんだ。小中学生や大学生も参加している。圧巻だったのがトップバッターの「ロッテ・ガーナよさこい連」。黄色とオレンジの衣装で長身の黒人たちがガーナ国旗を振りコンガを打ち鳴らして飛ぶように踊って迫ってくる。
 日本人の若者も大勢混じっているよ。司会者がマイクで、「研修で来日中のコンゴの若者と麻布高校などの生徒たちの混成チームです」と言っている。アフリカ・コンゴ国内では最近「鳴子」を打ち鳴らす「よさこいダンス」がすごく人気が高いそうだ。身体能力抜群の黒人に負けじと、高校生も満面の笑顔を振りまき踊る喜びにあふれているよ。麻布高校といえば開成、武蔵とともに東大合格の「御三家」のひとつ。何事も「集中力」が大事なんだな。
2019/08/29 (Thu) 23:26


Doing your own thing「自分のことは自分でやること」
Doing your own thing「自分のことは自分でやること」
2019年8月26日(月)三島ゆうゆうホールにて 
「変化あさがお展示会」
 何年も前から「変化朝顔がみたいなあ」と言っていた家内を乗せて愛車で東京に出た。「日比谷公園」にナビを設定して、日曜日の早朝6時だからまだスキスキの東名を走っていった。「公園」の大噴水のある広場は昨夜の「盆踊り大会」のあと片付け中。学生の頃演奏した懐かしの「野外音楽堂」を横目に見ながら、公園のはずれのテニスコート脇に「展示場」をやっと発見。こじんまりと静かに開催されていてちょっと拍子抜け。
 8月最後の週末に恒例となっていて、上下2段に40鉢の「あさがお」が飾られて朝8時から数十人のファンが花に見入っていた。早朝だけのはかない一日花だからね。白花も赤花も青花も花弁が6裂、12裂してまるでナデシコのようだ。中央の金屏風の前に鎮座する一鉢は「撫子咲牡丹」の銘が添えられて、まるで淡いピンク色のヒガンバナのようだった。朝顔のあのラッパ型とは程遠いな・・・。

 3年生のNAさんは前回「不定詞」の形容詞用法を勉強した。どの英文もかなりしっかり正確に和訳できていた。「津田塾大」のDoing your own thing sounds attractive, but it is a hard philosophy to live by.は少々難しくて、「自分のことは自分でやるというのは、魅力的に聞こえるけれど、」の後は、live by the philosophy(哲学に従って生きていく)を「形容詞用法」にしたものなんだね。「しかし、守って生きていくには難しい考え方だ。」 by which to liveといいかえてもいいと学んだね。今日は「比較」の文法作文をやった。no more than〜(わずか〜だけ)とnot more than〜(せいぜい〜だ)の違いが明確でなかったね。noは形容詞で直後の単語を否定するだけ。だからno moreは「多くない→わずか」の意味。notは文全体とか後の節や句を否定するから「〜を超えることはない→せいぜい〜だ」の意味になるんだ。
 2年生のYAさんは前回長文で「よい翻訳家とはよい建築家のようなもの」を読んで、下線部和訳をやった。The image of the whole and the number of building blocks are already designed as it were. 「その全体像と建築材の数はもうすでに、いわば『設計』されているのだ。」 as it wereは「仮定法」の表現で「仮に例えてみれば、いわば」の意味で、直前のdesignedを説明している。「ある意味で」もいいね。今日は「不定詞」の文法作文をやった。「その男は店から3000ドルの現金を奪ったとされている」の整序問題は、「人から金を奪う」は“rob人of 金”の配列になることが難しかった。普通に書けば “steal物from人”でいいけど。The man is said to have robbed the shop of $3000 in cash. が正解。
 1年生のMA君は前回に続いて「不定詞」の(2)をやった。「副詞的用法」では、中学でやった@「〜するために」(目的)やA「〜してうれしい」(原因)のほかに、B「〜してその結果〜だった」(結果)や、⓸「〜するとは、〜するなんて」と、判断を下す文の後にその「根拠」を述べる用法もある。高校では1年生の秋に勉強するはず。整序問題ではI awoke to find myself in a strange room. が難しかったね。これも「結果」用法で、「目が覚めて(その結果)じぶんが見知らぬ部屋にいるのに気が付いた」。次の「空所補充」問題では、It was very ( )( ) you to drive me to the station. (駅まで車で送っていただき、ありがとうございました)は、to driveが「判断の根拠」(〜するとは)を示す用法だから「あなたはとても良い人でしたね」の意味で、It was very nice of you to〜.とかYou were very nice to〜.と言えればよい。 尾上

(追記)テントの下で歓談中のオジサンたちに近づいてみた。どうも出品した人たちのようで、6人で情報交換したり自慢話に興じている。先月末にはここで「大輪朝顔」の展示会も開かれて、そこに出品した自慢の朝顔を「押し花」にして見せあっているよ。A4のホールダーいっぱいに挟んだピンクの巨大な朝顔をメジャーを使って直径を測って見せている。「ほら、25センチだよ!」と仲間に見せびらかし。私も「本当にデカイですね!」と思わず口をはさんだ。
 「変化朝顔」は、江戸時代末期から200年続く「古典園芸植物」で、人工交配とか現代の「遺伝子組み換え」とかではなくて、自然に「突然変異」が起きるのをじっと待つという、「江戸っ子」たちの心意気が作った園芸だ。全国規模の「変化朝顔研究会」があるそうだ。遺伝に関するあの「メンデルの法則」もまだ知らなかったけど。面白いものがみられたな。
2019/08/26 (Mon) 23:44


Come what may,(何が起こっても)
Come what may,(何が起こっても)
2019年8月25日(日) 御殿場市民会館にて 
「高座山のミヤマウズラ」
 昨日は何日ぶりかでやっと青空になる予報だったので篭坂峠を越えて「忍野中学校」に向かって行った。その裏の「高座山」(たかざすやま)に登ると、中腹から真正面に見えるはずの「富士山」がすっぽり入道雲の中だけど、忍野の全景は秋らしい真っ青な空の下だった。トウモロコシや野菜が甘くおいしく育つわけだ。「杓子山」登山の手前のこの山は三角形の広大な萱場の斜面で、ススキを刈り取る作業車用の道がすばらしいハイキングコースなんだよ。
 一面のススキの斜面にピンクの「白山フウロ」、オレンジ色の「小鬼ユリ」と「節黒センノウ」、紫色の「釣鐘ニンジン」が華やかさを添えている。秋の七草もほぼ咲きそろったね。もうすっかり秋だ。萩、尾花(ススキ)、撫子(ナデシコ)、女郎花(オミナエシ)、藤袴など5種を見つけた。「桔梗」はここの草原になかったけれど、残りの「葛」は我が家の近くで紫色の花を咲かせている・・・。

 3年生TUさんは「比較」の文法作文をやった。be likely to〜(〜する可能性がある)は比較級でmore likelyとか反対にless likely といえる。The least likely candidateは「最も可能性低い候補者」だ。「〜に似ている」のlikeも形容詞だから比較級でmore like〜than〜といえるよ。This isn't so easy as it seemed at first.(これははじめに思ったほどやさしくない)や、Some people aren't better off than they used to be.(以前より暮らしが楽でない人もいる) のように、asとthanはともに「〜とくらべて」の意味で、「接続詞」でSV〜を従えるはず。「前文との相違点」だけを残して他をどんどん省略するから高校生には難しいんだね。
 ARさんは「譲歩」に関する文法作文をやった。「譲歩文」とは日本語の「逆接文」に相当するものでSV〜,but SV〜とかThough SV〜,SV〜だけど、受験生の英語ではNo matter wh-やwh-ever (どんなに〜しても)で始まる文が代表的なものだ。難しかったのはCome what may,(何が起こっても)とBe it so humble, (どんなに貧しくても)だね。ともに動詞の原形ではじまるよ。特にCome what mayは私がNYのネットラジオでスタンダードジャズを聞いていると、ラブソングにしばしば登場するフレーズだよ。
 裾野教室のMAさんが出席して「仮定法」の文法作文をやった。よく理解できていて自信を持ってよい単元だね。今と昔の事実に反する「仮の話」をするのが「仮定法」の原則だけど、「未来」でほぼ事実だと思えることにも「仮定法」を使うことに注意したかった。If the sun were to rise in the west,(太陽が仮に西から昇っても)とか、If he should come late for the meeting tomorrow, (万が一、明日会合に遅れてくるようなことがあったら)のように、条件節に助動詞のwere toかshouldを補うよ。「もう10ドルあれば、ずっとほしいと思っていたこの本が買えるんだが」は、「無生物主語の文」に置き換えてTen more dollars would enable me to buy this book I have long wanted. が書けるとよかったね。 尾上

(追記)忍野の山を知り尽くしている知人のGOさんに前もってLINEで聞いたら、「ミヤマウズラはもう3日ほど・・」といって最新の写真を送ってくれた。まだツボミかもしれないけど「花の宝さがし」はワクワクするし、久々の青空で展望の良い「高座山」に登るのも楽しいから行ってみよう。「赤松の下ですよ」と教えられたように、6月に案内してもらった松林の中をたどって行った。
 ここはまだ車がなかった時代に村人が馬にのせてカヤ(ススキ)を運んだ道だそうだ。細い道で今はだれも通らない。しばらく登っていくと、あったよ!鶉(うずら)の卵のように斑点のある緑の2枚葉の上にすっと伸びた茎に、5・6個の白いつぼみが並んでいる。その少し先に行くと開花したものもあったよ!これもラン科の花で初のめぐり逢い。綿毛に包まれて羽を広げた小鳥のように美しい。(左の壁紙はマクロレンズで撮った一枚)
2019/08/25 (Sun) 23:11


Talented as he is,「才能があるのだけれど」
Talented as he is,「才能があるのだけれど」
2019年8月22日(木) 裾野市民文化センターにて
「湿生花園のミズトンボ」
 半月ぶりに金時山に登ろうと出発した。箱根仙石原の登山口について頂上を見上げたらなんと雲の中。もう秋なのにスカッと晴れる日が少ないなあ。登山は延期してゆっくり花を観察しようか。近くの花の寺「長安寺」に立ち寄ったら「夏水仙」と「黄蓮華ショウマ」を見つけた。友人のKAさんを電話で誘って、「湿生花園に行ってみようか。レンゲショウマが見ごろだと思うよ。」
 箱根ビジターセンターの職員だったKAさんは鳥や植物に実に詳しい。「湿生花園」でボランテイアもやったことがあり箱根町民だから無料で入場させてもらえた。久しぶりの園内は秋の花にすっかり変わっていて、草原ではピンクの「ナデシコ」や紫色の「姫トラノオ」が一杯。岩場では真っ白な「シラヒゲソウ」が美しかった。池の傍の「サギソウ」も湿原の木道で見つけた「ミズトンボ」もラン科の可愛い花・・・。

 3年のTAさんは「否定」を勉強した。難しい表現がたくさんあってなかなか覚えきれないね。I never listen to his song without being deeply moved.はneverとwithoutという否定語が2度出てくるので「二重否定の文」と呼ぶ。「〜なしでは・・しない」と直訳するよりも「・・すれば必ず〜する」と意訳しよう。「彼の歌を聞くと私は必ず深い感動を覚える。」notやhardlyがなくても「否定」の意味になる大切な表現も覚えておこう。far from〜とかanything but〜は「強い否定」になる。
 YAさんは前回「目的の不定詞」を含む英文を和訳した。The primary task of technology, it would seem, is to lighten・・・「科学技術の第一の仕事は、・・・軽くすることだ、と思われるだろう。」では、SVの間に「挿入」されたit would seemを文頭に移動すればよかったのに。All relationships, the American feels, should have ・・・も同じだ。今日は「譲歩」の文法作文をやってほぼ全問正解だった。Talented as he is, he is not yet ready to turn professional.「才能があるのだけれど、彼はまだプロに転向する気持ちになってない。」Though he is talented,の「補語」を接続詞thoughの前に出して強調できる。その時、thoughがasに代わることがある。
 2年生のADさんは前回「名詞構文」の文法問題をやった。I was aware that she was kind.の後半は「彼女の親切」と短く言えるから、I was aware of her kindness.と言い換えられる。形容詞を使った文を「名詞」におきかえたのだ。今日はSVOCの文型で、「過去分詞」がCになる場合を勉強した。Can you make yourself understood in English?「英語が通じますか?」は、覚えておきたい大切な表現だ。「過去分詞」のunderstoodは「受け身」の意味で、直訳すれば「英語で自分の言葉が理解されるようにさせられる?」という意味。
 SU君は前回「名詞」の表現のいろいろを勉強した。「彼はその時、コーヒーを一杯飲みながら音楽を聴いていた。」はHe was listening to music over a cup of coffee then.という。液体や気体、個体でも決まった形がないものは「不可算」だからaや-sがつけられない。「パン一斤」ならa loaf of bread、「石鹸2個」ならtwo cakes of soapのようにいうよ。今日は「分詞構文」の2回目で、文頭のbeingが省略されて「過去分詞」-ed形で始まる分詞構文の例を勉強した。これは「受け身」の意味になって、「〜されたので」とか「〜された時には」の意味で、後の文につながっていくよ。 尾上

(追記)この「ミズトンボ」は、先日「乙女キャンプ場」で見つけた「トンボソウ」と同じような名前で、3枚の花弁と3枚のガクで出来て首をうなだれて咲くから確かにラン科だけれど、「属」が違って「ミズトンボ属」だそうだ。ほかに仲間が少ない。大きな唇弁がベロじゃなくて十字架の形で珍しい。それがトンボの羽と体かな。丸みを帯びた三角形の花の中央に茶色の点が二つならんでいるので、それをトンボの眼に見立てたのかなあ。
 今年の夏は実に「ラン科」の花を追いかけまわる数か月だったなあ。5月の「金ラン」「銀ラン」「熊谷ソウ」で始まり、6月の「尾上ラン」「カモメラン」「敦盛ソウ」、7月の「小敦盛ソウ」「鈴虫ソウ」「羽蝶ラン」「女峰チドリ」「雲切ソウ」「金精ラン」、8月は「青二葉ラン」「トンボソウ」と、箱根や山梨の山々を駆け巡ったよ。実に楽しい夏だった。訪れた北海道には「白山チドリ」のほかにはラン科の花が何もなかったのが不思議だ。本来が南方系の花なのかな。
2019/08/22 (Thu) 22:59


A and A’のルールを知らないと
A and A’のルールを知らないと
2019年8月19日(月)三島商工会議所にて 
「榛名湖ゆうすげの道」
 いつもの山仲間と高崎の「榛名湖」に行って「相馬山」に初めて登った。5月の「赤城山」に続いて再び群馬県を訪れることになった。JR高崎駅に集合した3人は私の愛車で出発。まず山腹の「榛名神社」に立ち寄り登山の安全祈願をした。渓谷にそって巨岩がいくつも屹立してる長い参道を大勢の観光客に挟まれてぞろぞろと進む。石碑や石柱にはイワタバコがびっしりと紫色の花を一杯につけていた。
 榛名湖はカルデラ湖で周囲をいくつもの山に囲まれている。そのうちの「相馬山」1411mは最高峰ではないけど、「関東ふれあいの道」が通っていろいろな花に囲まれた人気のコースなんだ。今回のお目当てはその中腹に咲く紫色の「レンゲショウマ」と、登山口の「沼の原」という広大な草原に咲き誇るユウスゲだ。その名のごとく夕方から真夜中にかけて花開くレモンイエローの高貴な美しい花だったよ・・・。

 3年生のNAさんは前回「不定詞」を使う英文を和訳した。「京都大」は「科学の機能」の難しいパラグラフで、A and A’のルールを知らないと誤訳になってしまう。to establish・・・,and thereby to enableの並列、さらにto connect・・・, and to make・・・の並列も見抜ければ正解が出せたのだが。今日は「否定」の文法作文をやったらどれもかなりの正解率だった。「早稲田大」の「水は一滴も残っていなかった」は、指定語句を使うとThere wasで始めるしかない。Not a single drop of water was left.と受動態で書ければ、「倒置」にしてThere was not a single drop of water left.という。こういうのを「there構文」と呼ぶよ。
 2年生のYAさんは前回「関係詞」whatを使う英文を和訳した。「明治学院」の「生徒の学びたいこと」では、文中のマーク:(コロン)の働きがわからなかった。読み上げならちょっと間を開けて、「つまりね」とか「たとえばね」というべきところだ。和訳も一度そこで文を切ればいい。今日は「助動詞」の文法作文をやった。Can the rumor that he’ll get married be true? 「彼が結婚するという噂は、いったい本当だろうか?」で、「助動詞」のcanは動詞beを助けてはいないよね。文全体に対してIs it possible?(そんなことあるの?)と疑問を投げかけているんだね。「助動詞」は正しくは「補助的動詞」のことで、「話者の判断、気持ち」を付け加えているのだ。「動詞を助ける」ではないよ。
 1年生のMA君は「不定詞」(1)を勉強した。中学で勉強した内容とほぼ同じだけど、「形容詞用法」で難しかったのは「書くものを何かくれませんか?」。Will you give me something to write? では「書くべき手紙、日記」のことになってしまう。ここでは多分筆記用具のことだからto write withと言わないと。to write with somethingの変形だから。something to write onなら「紙かノート」のことになるね。後半は長文読解で、「すもうはどんなスポーツ?」をやった。会話文を完成させる問題はすべて正解だった。 尾上

(追記)今回はいつもの4人がそろわず流山市のON君が欠席した。「相馬山」には苦い経験があって、前回は山頂近くで古い鉄梯子をよじ登らなくてはいけなかったそうだ。「実は高所恐怖症だからそれが怖いんだよ。今月はケガしたくないし。私にかまわず皆さんで行ってください。」と正直に欠席理由をメールで書いてきた。
 同じロシア語科の同窓生だけど私より年長のON君は、かつては「辞書出版」で老舗の「研究社」の編集長として辣腕を振るった人物。今も意欲的で勉強熱心でこの夏もまたポーランドに飛び立つ。定年後に始めたポーランド語はロシア語と親せきで勉強しやすく、「スピーチコンテスト」で一位をとって招待旅行に行ってからは自費で何度か留学もしている。年齢を全く感じさせないタフな男だ。負けてはおれないな。
2019/08/19 (Mon) 23:49


夏期講習終了
夏期講習終了
2019年8月18日(日)  御殿場市民会館にて 
「乙女峠のトンボソウ、忍野のアオフタバラン」
 ガラケーの「万歩計」を意識するようになって、運動する時間が少ない時にはよく近くの裏山に登る。箱根へ上る途中の「乙女キャンプ場」の駐車場から「金時山」登山道が始まる。国道の「乙女トンネル」まで往復で1時間くらいの軽い散歩だ。このキャンプ場には東京や横浜から家族連れで来てテントを張っている人たちがいる。近くに「富士八景の湯」や市営の「温泉会館」もあるし、眼下に御殿場市街地と富士山を展望できる人気のオートキャンプ場だ。
 今頃「三つ峠」にはレンゲショウマがさいているはずだけど、立秋の後はしばらく花の少ない時期だ。キャンプ場の広大な草地の斜面には「コバギボウシ」が紫の花を咲かせ「タマアジサイ」が白い球を開き始めていた。おや、今日もラン科の花を見つけたよ。2枚葉のあいだからスーッと軸が立ち上がって、虫のような花がいっぱいついている。「トンボソウ」だ!我が家の近くでもこんな珍しい花が咲くんだね・・・。

 今日はTUさんがお休みしたので、出席は一人ARさんだけ。英文和訳で「山上の老賢人」の話が出てきたので、「賢者の贈り物」という小説読んだことある?と聞いたら、ないという。O.Henryの「キリスト誕生」にまつわる人気の高い短編なんだけどなあ。「学校では小説もエッセイも読ませません。」というので驚いた。高校の英語の授業は今どうなっちゃたのだろう?英会話が中心なのかな?それなら生徒がみなきちんとしゃべれるレベルになっているのだろうか?
 同じ作家の「最後の一葉」も歌になるほど日本でも有名な話だけど英語の課題になったことはないとARさんはいう。20〜30年前は、高校時代には「夏休み」の英語課題として読み物が必ず出されたのになあ。「ノアの箱舟」や「アダムとイブ」などの「聖書物語」も高校時代に読んでおきたいし、そもそもバイブルの話を知らないと、欧米の美術品も人気ミュージカル「ジ−ザス・クライスト・スーパースター」の物語も理解できないんじゃないのかな。
 ARさんは前回、「不定詞」を使う英文を和訳した。日本大学の「若者の自立の時期」を読んでダッシュの扱いが難しかった。As soon as American children―male or female, working or going on to college―get out of high school, they want to move out and live on their own. 「アメリカ人の子供は、男でも女でも就職するものも大学に進学するものも、高校をでるとすぐに、家を出て自分で生きていきたいと思うものだ。」主語のすぐ後にその「説明」を追加するためにー(ダッシュ)が2つついている。今日は「仮定法」の文法作文をやってみたらどの問題もほぼ正確に回答できていた。

 ご父兄様・・・明日19日(月)の三島教室は第3月曜で「ゆうゆうホール」が休館のため「商工会議所」に変更になります。送迎よろしくお願いいたします。
 先週13日(火)、14日(水)、16日(金)と3日間の「夏期講習」は3年生3人、1年生1人が参加してくれて、かなり充実した勉強会になりました。NAさん、YA さん、MAさんは日頃の勉強で消化不良と思われる内容を中心に、文法作文は「関係詞」「比較」「否定」、英文和訳は「比較構文」の難解な入試問題をあつめてチャレンジしてもらいました。解答をその場で添削解説してあげるので、弱点がみつかり改善するにはどうしたらよいか、一緒に考える機会になりました。
 第3日には、センター試験で第1問に出題される「発音問題」の対策を考えました。中高ともにどこでも授業では扱ってもらえない「発音記号」や「アクセントの規則」では独自のプリントを使って実際に発音しながら勉強しました。プリントの中身が豊富なので、じっくりと勉強を続けてほしいです。なにしろ言語はもともと「音」でできていますからぜひ声に出して覚えてください。
 1年生のMA君には、「センター試験」の基本的な問題に取り組んでもらいました。2年後の英語の入試は記述問題をできるだけ取り入れて、内容が一新するとのことですがコンピューターで大量処理するシステムではそれほど変わった形式にはならないはずです。MA君はきっと高校でも真っ先に大学の入試問題にチャレンジした生徒でしょう。早めに目標と対策を立てるためにも役に立った夏期講習でした。 尾上

(追記)14日、夏期講習第2日を三島で正午に終えてから帰宅し、すぐに山中湖の先の「忍野八海」に向かった。昨年の高座山で知人になった後藤さんが教えてくれた「アオフタバラン」がそろそろ咲いているはずだ。今度も「杓子山」の登山口まで行って、前回「キンセイラン」を見つけた同じ山道を進んでいった。ないな・・。なかなか見つからないよ。ここじゃなかったのかな。
 あきらめて戻り始めたら、偶然足元に発見!全部で5本も!10センチほどの高さだからよほど注意してみないと見落とすよ。まだ見たことのないラン科の珍種で、青い色の斑入りの美しい葉が二枚開いて、軸の上に薄緑色の花を5,6個つけていた。名前は「青い二葉の蘭」ということだね。長い唇弁と側花弁が3枚の細長いガクに囲まれていて小さいけれどやはりこれもランの仲間だ。
2019/08/18 (Sun) 22:34


カンマが「すなわち」の意味になる
カンマが「すなわち」の意味になる
2019年8月15日(木) 裾野市民文化センターにて
「上野ファーム」
 北海道旅行の最終日、旭川を発つ最終便の前に時間がたっぷりあるので、有名なフラワーガーデンを訪問した。6年前の「富良野旅行」でも立ち寄って「イギリス式庭園」の美しさに感銘を受けたのだった。それは6月6日でちょうどバラが一番いい季節だった。白樺林の中に真っ赤なチューリップが一面に咲いている風景が記憶に残っている。今回は2か月後だからずいぶん花の種類も違うだろうな。
 道北の団体ツアーはたいてい「旭山動物園」とこの「上野ファーム」がセットになっているようだ。2時ごろ行ってみると猛暑の中でも大勢の観光客でにぎやかだった。洋花が中心で私には名前がわからないけれど、前回とはまた違った秋の花々に満ち溢れていて、さらに最近増設した庭園「ノームの庭」に行ってみると、お花畑の小さな池の中には「ノーム」という大地の精霊が三角帽子の屋根の家に住んでいるのだった・・・。

 3年のTAさんは「関係詞」の文法作文をやった。「関係代名詞」のwho、whose、whomは後続の文の中で「代名詞」he、his、himとかshe、her、herあるいは複数形でthey、their、themと置き換えたもの、というルールをしっかり覚えておかないと間違えやすい。The young man whom I thought to be a student turned out to be a teacher.「学生だと思った若者は、先生であることがわかった。」の「埋め込み文」はI thought him to be a student.ということ。himがwhomに変わったのだ。
 MAさんは前回「否定」の作文問題で、「父は外出すると必ず傘をなくしてくる」はそのままwheneverを使っても書けるけど、「二重否定」で「なくさずには外出しない」と考えるとよかった。My father never goes out without losing his umbrella.今日は「比較」の文法作文をやった。「立命館大」の「何を話したかはほとんど覚えていない。何を食べ、飲んだかとなるとなおだめだ。」は前半がI have little recollection of the conversation.(その会話についての記憶がほとんどない)と書いてあるから、「〜についてはなお一層(覚えてい)ない。」の意味で、still less of what I ate and drank.
 YAさんは前回「若者の巣立ち」を日米の比較で述べたエッセイを読んだ。It is almost as if the children were being kicked out of the family nest like baby birds ― flying away never to return.「アメリカの子供たちはひな鳥のように家族の巣から蹴りだされているかのようだ。つまり、飛び去って決して戻っては来ないかのように。」ダッシュの後の語句は全文のbeing〜の「説明」と考えて、「つまり、すなわち」。今日は「仮定法」の文法作文をほぼパーフェクトで解答できた。「東京学芸大」の英文和訳では「今もアメリカ人には開拓者精神があって、友人関係にそれがみられる。」の中で、Men had to learn to size each other up quickly, to judge by actions and not by reputations or family background.「人々はお互いに相手のサイズをすばやく測ること、つまり評判とか家庭の背景などではなくて行動によって相手を判断することを覚えなくてはならなかった。」と訳す。カンマが「すなわち」の意味なんだね。わかりやすく説明しているんだ。
 2年生のADさんは前回「動詞+分詞」の構文を勉強した。American businessmen often complain that the Japanese market remains closed to foreign businesses. ではremains closedが「受動態」のis closedにremains「いつまでも〜のままでいる」の意味を加えたもの。「アメリカの実業家は、日本市場がいつまでも外国企業に対して門戸を閉じたままでいる、とよく不平を言っている」。今日は「動詞+名詞+分詞」つまり、SVOC(第5文型)を勉強した。I saw a bird flying over a tree.は「飛んでいる鳥を見た」ではダメ。「木の上を鳥が飛んでいるのを見た。」のように、見たのは情景なんだ。 尾上

(追記)このファームを設計し大きく成長させたのはうら若き園芸家で、昔の人気テレビドラマ「風のガーデン」の舞台になった花園の設計にも携わった女性としても有名だ。両親の営む農業や園芸に熱心に協力していた上野砂由紀が、英国留学の成果をふるさとの旭川で見事に開花させたとして人気が高い。
 6年前の北海道旅行では「富良野」のその撮影現場に残っている「風のガーデン」というホテルの庭園も訪れて懐かしのドラマのシーンを思い出した。その上野さんは実は私の英語塾の教え子MIさんと従姉妹どうし。MIさんは今旭川に在住だが、かつて山中湖の別荘地に住んでいて御殿場の私の教室に通ってくれた。
 富士吉田市の「吉田高校」に通って「青山学院大学・法学部」に進学した才媛だ。10年ほど前に母親と旭川に転居して一児の母となった今も、難病を抱えながら法律の仕事で東京の弁護士事務所に通っている実にタフな女性だ。今回の旅行では初日にMIさんの旭川の瀟洒なお宅に招待されて夕食をいただいた。
2019/08/15 (Thu) 23:47


 It is no use crying over spilt milk.(こぼれたミルクを嘆いても無駄だ。)
 It is no use crying over spilt milk.(こぼれたミルクを嘆いても無駄だ。)
2019年8月12日(月) 三島ゆうゆうホールにて 
「旭山動物園」
 初めての北海道は50年以上前、大学生の時に一人夜汽車に乗って上野駅から出発した。終着駅青森から「青函連絡船」に乗り換えて「津軽海峡」を渡って「函館」から札幌に向かった。それは「北大」のポプラ並木がお目当てだった。その後も「函館」や「知床半島」「利尻・礼文島」「富良野」を目的地にして4〜5回北海道には飛行機で渡っている。
 今回は道南、道央という地域には用がないので、時間の節約で「旭川空港」を中心に選んで正解だった。3日目は西側の「白金温泉」から東側の「層雲峡温泉」に移動するので再び「旭川市街」を通ることになった。6年前の「富良野」旅行で立ち寄る時間のなかった「旭山動物園」に寄ってみた。特別の展示の仕方が人気で当日も押すな押すなの盛況ぶりだった・・・

 3年生のNAさんは「関係詞」の文法作文をやった。He is not what he was ten years ago. (彼は10年前のすがたではない。) something which を一語でwhat に置き換えたものだから「こと」「もの」の日本語にすればいいけど、be動詞の場合は「姿」という訳語を覚えておこう。「明治大」の並べ替え問題で、「桜の木は昔から日本においては、西洋諸国におけるバラのようなものである。」が難しかったね。「〜のようにたいせつなもの」と言い換えてみればいい。The cherry tree has been important to Japan. の文に、The rose is important to Western nations. の文を組み込まないといけない。共通項のimportantを関係代名詞のwhatにおきかえるとA is to B what C is to D. の公式が浮かぶ。The cherry tree has long been to Japan what the rose is to Western Nations.
 2年生のYAさんは前回、「関係詞」を含む英文の和訳をたくさんやってかなり正解が出せた.。「立命館大」で、The settlers turned at once, as all settlers in a new land should, to the food-supplies found in the new home. が難しかった。カンマカンマの挿入語句をカッコでくくれば、主要部がturned to〜「〜のほうに向かう」が読み取れる。「新天地での植民者がすべてそうすべきであるように、その移住者たちも新しい居住地で見つけられる食糧のほうにすぐに目を向けた。」今日は、久しぶりに出席して「時制」の文法作文問題に集中した。この2週間、S高校の代表として台湾に派遣され世界の数か国の高校生とともにセミナーに参加したそうだ。すばらしい体験をしてきたらしい。
 1年生のMA君は「動名詞」の(2)を勉強した。having -edを完了形の動名詞といって、「昔〜したこと」の意味になる。「彼のことを心配しても無駄だ」は、it is no use worrying about him.という。「覆水盆に返らず」という日本のことわざも、英語ではIt is no use crying over spilt milk.(こぼれたミルクを嘆いても無駄だ。)のように言うよ。 ほかにも「動名詞」を用いる慣用語法をいくつか勉強した。 尾上

(追記)小高い丘の中腹に作った動物園だから、どこも斜面で家内を車いすに乗せての移動なので汗かきかきで大変な思いをした。おまけに30度超の暑さと時々襲ってくるスコールのせいで雨宿りを余儀なくされた。ここは50年前の創設だけど、テーマを「形態展示」から「行動展示」に切り替えた20年前から、来園者が急に増加し東京の「上野動物園」と1―2位を争うような人気動物園に成長した。
 最初の「アザラシ館」では、水槽の下にガラスの円柱を立ててその中を2匹の子供アザラシがじゃれついて泳ぐ姿に魅了された。「ホッキョクグマ」が池に飛び込み泳ぐ姿も水族館のようにガラス越しに目前で観察できるし(この画面の壁紙の写真)、「ペンギン」も泳いでいる手足が下から見えるように水槽の下に通したガラスのトンネルを観客が歩きながら見上げるのだった。まったくユニークな仕掛けだね!


2019/08/13 (Tue) 0:00


There is no rule but has exceptions.(例外のない規則はない)
There is no rule but has exceptions.(例外のない規則はない)
2019年8月11日(日) 御殿場市民会館にて 
「層雲峡の写真ミュージアム」
 北海道旅行もいよいよ最終日で旭川空港に戻らなくてはいけない。しかし天気予報では旭川も本土並みの30度越えらしい。5度は低いこの「層雲峡」でしばらくのんびりしようかな、と「黒岳ロープエー駅」の近くにある「写真ミュージアム」に行ってみた。学校の旧校舎を利用した木造の建物の中は、季節ごとの「大雪山」の雄大さや美しさをくっきりととらえたもので圧倒された。こんなすごい「山岳写真家」はどんな人?
 パンフレットによれば、函館の「白百合学園」で生物の教師をやりつつ「山岳部」を全国大会に導いたり、「写真部」も指導して優秀な成績を残した、という。家内の車いすを押しながら一回りしたとき、館長の市根井孝悦さんがあいさつに出てこられた。私より5年先輩で元は同じ高校教師だった。この美術館の作品はすべて館長が若い頃学校の休みを利用してみずから大雪山を自分の足で駆け巡って撮りためたものだった。
 函館の自宅にいる奥様も英語教師だときいて、互いに親しみを感じて会話に夢中になった。「先生のお写真の中ではトムラウシ山にすごく魅力を感じました。」というと、「そうでしょ。ふもとの沼の平湿原は特に美しいですよ。次は秋にぜひどうぞ。私は今月また登ります」。80歳を過ぎてもなおテントをかついで山に登る人あり・・・

 3年生TUさんは今日「否定」をやった。Whenever it rains, it pours.「降ると必ず土砂降りになる」は「二重否定」の文で書き換えられる。It never rains without pouring. だと「前置詞+動名詞」だけど、「節」で書けばIt never rains but it pours. となる。butは「仮定法」の慣用語法でBut for water,(水がなければ)はよく覚えているね。じゃあこのbutは「しかし」じゃなくて本来どういう意味?実はexceptと同じで「〜を除いて、〜以外は」の意味なんだ。but it poursは 「土砂降りに降る場合を除けば」の意味で、if it doesn't pourと同じ接続詞の働きなんだ。ちなみにThere is no rule but has exceptions.(例外のない規則はない)もwhich doesn't have exceptionsのことでbutが関係代名詞の働きだ。前置詞としてはnothing but〜やanything but〜も同様に考えると納得できる。
 ARさんは今日文法作文で「比較」の問題をやったらほぼすべて正解が出せた。likely(可能性がある)は形容詞だから「比較級」でmore likelyや最上級でもthe most likelyといえる。反対の意味ではless likely やthe least likelyもよく使うよ。英文和訳では「立命館大」の「アメリカの新聞と大統領」を読んだ。The Americans have never had a President who has not been freely discussed in newspapers from one end of the United States to the other.の後半がむずかしかった。「米国の一端から反対側の端まで」とは?東海岸から西海岸まで、つまりNYからLAまでアメリカ全土という意味なのだ。「新聞で自由に批判されたことのない大統領なんて一人もアメリカ人は経験していない。」 尾上

(追記)ロープウエー駅前の「ビジターセンター」にも立ち寄ったら、山の花々の写真や動物たちの剥製を展示していた。中央に設置された巨大な大雪山系全体のジオラマで、山頂にランプを点滅させて見ていたら女性の館員が「何かお聞きになりたいことは?」というから、「10年前にこのトムラウシ山で大きな遭難事故がありましたね。どういうコースだったんですか?」と聞いた。
 「最高峰・旭岳から縦走を初めたときは良い天気でしたが、北海岳・白雲岳・忠別岳を経て「避難小屋」で2泊するうちに風雨が強くなり衣類もびしょぬれになり、最後のトムラウシ山の目前であふれた水に漬かったことも災いして、低体温症のために中高年のツアー登山者16人中8人が犠牲になりました。」
 10年前の夏、昨日見てきたばかりのすぐ近くの山での出来事だから実に生々しかった。天国のような青空と花畑を歩くうちに地獄にはまり込んだ。3人のガイドも1人が死んだというからパックツアーの登山は安心できないな。シーズン中はホテルや飛行機の変更がむずかしいからどうしても無理してしまうんだな。
2019/08/11 (Sun) 22:50


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