「山梨側の秀麗富士」
やっと22日に初冠雪した富士山を間近で見ようと篭坂峠を越えて山梨側に行った。富士吉田の新しい「散策公園」に立ち寄ると、その名のように紅葉の木々に囲まれた美しい公園だ。ここから見上げる富士山はうろこ雲の青空を背景に神々しく輝いていた。さあ、久しぶりに「馬返し」から「吉田口登山道」を五合目まで登って「佐藤小屋」に行ってみようか。初雪が足で踏めるかもしれない。
登山姿になって出発するとすぐに古い石段を登り、2匹の猿の像と石の鳥居をくぐって、「禊所」(みそぎじょ)の大きな石碑の前で安全登山を祈願する。黄色や赤の落ち葉を踏みしめながら歴史ある石畳の坂をひたすら登っていく。青いトリカブトが少し残るだけでもう花の季節は終わったね。三合目に来るとやっと展望が開け、ここには「見晴茶屋」があったそうで写真入りの案内板が立っている・・・。
3年生TUさんは前回「政府の主人は私たち市民」を読んで構文が難しかった。In calling upon governments to assume larger and more positive tasks for furthering “the greatest happiness of the greatest number”, we of the West have no intention of 〜〜「いわゆる『最大多数の最大幸福』のために、より大きなより積極的な仕事をやるように国や市に求めるときに、ヨーロッパ人の私たちは〜〜という意図はもっていない。」文頭のIn -ingはwhen SVと同じ意味。On -ingもAs soon as SVと同じ。call upon 人to〜はask 人to〜(人に〜するよう頼む)と同じ。今日は整序と作文シリーズの一回目。「基本時制」の和文英訳はどれもほぼ正しく書けた。「ロンドンにお着きになり次第・・・」はAs soon as you get to London,・・・でいいね。
ARさんは前回「宮崎大」の「夢」を和訳した。To begin with, I like the idea of dreaming, of going to bed and lying still and then, by some queer magic, wandering into another kind of existence. 「まず第一に、私は夢見るという考えが好きだ。つまり、寝床に入ってじっと横になっていると、その後何か不思議な魔法にかかって、別の世界にさまよいこんでいくという考えが。」 of dreamingがof goingとカンマでつながっているので「すなわち」の意味。andでgoing〜とlying〜とwandering〜が並列していることに気づかなかったね。今日は「助動詞」の整序と作文をやってどれもほぼ正確に答えが出せた。「岩手大」の英文「ジェームズワット」でLater in life James Watt did make steam do mighty things. の和訳がもう一歩だった。Makeは使役動詞で「〜させる」だから、「後に、ワットは蒸気に力仕事をさせることが本当にできた。」
1年生のTU君は前回、大学入試問題から「不定詞」の整序と作文をやってみた。「竜谷大」の「目が覚めたら乗り過ごしていました」は、I woke up to find that I had missed my stop. この不定詞to findは「結果用法」でand found〜と言い換えできる。今日は「関係詞」の(2)で初めての項目を2つ勉強した。1つ目は前置詞+関係代名詞This is the camera with which he took the picture.ではwith the cameraをwith whichに置き換えて主語の前に出すことで2文が1文になった。もう一つはwhatも「関係代名詞」の一つに使われsomething which(〜するもの、こと)と同じ働きをする。Please tell me about what troubles you.は「あなたを困らせていることについて私に教えてください。」 後半は「分詞」の入試問題に取り組んで80%は正解が出せたね。 尾上
(追記)昔の石工たちが刻んで丁寧に並べたらしい石畳が銀色に光る登山道をさらに進んでいく。いよいよ五合目まで来たらしく「中宮」と呼ぶ空き地にはかつて山小屋がいくつもあった。「たばこ屋」という名の小屋も写真で紹介されている。昭和初期の男女の登山姿が珍しい。白装束に金剛杖を持つ女性たちは「富士講」の信者の衣装かな。
最後の登りでやっとお目当ての「佐藤小屋」に到着。ここまで標高差700mで、3時間少々かかったよ。残念ながら小屋はもう閉じてしまっていた。店の前のベンチで遅い昼食にしよう。湧き出した雲の切れ目に時折「八ヶ岳」が現れ、時には「北アルプス」らしき稜線も見えた。眼下にはナナカマドも紅葉して赤い実をたくさんつけている。初冠雪はすぐ上に見えるけど七合目から上のようだから今日はここまでにしよう。(つづく)









