「CATSの映画化」
柿田川サントムーンで久しぶりに映画を見た。ミュージカルの「キャッツ」が英米合作で昨年映画化されて日本国内で上映中だ。舞台上演では何度か見たことのある思い出の作品で、映画ではどう表現できるのか興味があった。ロンドンの下町の場末から始まってテムズ川河岸の鉄道やトラファルガー広場の有名なライオンの像も登場するからやはり映画の力だ。英国の女優ジュデイ・デンチや若いスターたちの歌と音楽とダンスで私も魅了された。「メモリー」は今も名曲だよ。
ミュージカルの本場、ロンドンで初めて上演されてから40年。NYのブロードウエーでも大ヒット・ロングランを続け世界中に広がり、東京や大阪でも「劇団四季」によって何度も上演されたから、今40〜50歳代の御父兄なら小中学校の頃一度は見ているはず。私も家族4人で東京渋谷まで見に行ったよ。駅前広場に黒いテント小屋を設営してその中で上演された。小6の長男は夢中になって四季の「大阪公演」にも一人で追いかけて行ったなあ・・・。
3年生のNAさんは前回「仮定法」の英文を和訳した。〜as if it were their hobby, something to be done for the sheer fun of it, not the money involved.「まるで仕事が趣味であるかのように、つまり関係する金銭のためではなくて完全に楽しみのためにやることのように・・・」。カンマでポーズを空けるのは、直前の読者が意外に思いそうな語句を説明するものと考えるといい。今日はIf節がないけど、助動詞のwouldやcouldが「仮定法」の意味を表す文を和訳した。To hear him talk, one would take him for an American.も前半がIf one heard〜の意味と考えれば、「もし彼が話すのを聞けば、人は彼をアメリカ人だと思うだろう。」と訳せるね。
英文和訳では「愛知県立医大」の「哲学の大切さ」が難しかった。For that purpose, it would be better to turn to the natural and social sciences and to history.も冒頭が仮定の条件と考えればいい。「(世界や社会や自己について学ぶという)そういう目的ならば、自然科学・社会科学や歴史学のほうに向かったほうがいいだろう。」 高校を卒業してこれから大学で学ぶ3本柱の「科学」には、もう一つ「人文科学」があってその中に「心理学」や「言語学」と共に「哲学」や「文学」が分類される。教養課程の1・2年生ではどの学部でもこれらのいくつかを必修で受講することになるんだ。
今日は会場の都合で曜日が変わったため、出席できる人が少なかった。「三島教室」は生徒数が今後増えそうもないので、残念ながら昨年のようにまた「開店休業?」になりそうです。 尾上
(追記)作曲者のアンドルー・ロイド・ウエバーは、名門オックスフォード大学文学部を中退して作曲家を志し音楽大学に進んだ人だ。ミュージカルだけではなくて、古典的な作曲も得意で宗教曲「レクイエム」は私のお気に入りでLPレコードも持っている。1981年発表した「キャッツ」の大ヒットの3年後には、出演者全員が歌いながらローラースケートで滑って踊るという「スターライト・エクスプレス」が上演されると、東京「代々木体育館」まで特設スケートリンクでの上演を家族で見に行ったよ。
さらにその2年後ウエバーが「オペラ座の怪人」を発表するとさらにミュージカルのファンが日本でも増えた。地方公演もして静岡でもたびたび上演されたね。私は御殿場南高の吹奏楽部を指揮しているころ、コンサートのプログラムにウエバーの名曲を何度か演奏した。2001年には沼津東高校の吹奏楽部32人を引率してアメリカ演奏旅行に行き、NYのブロードウエーで本場のステージ「オペラ座の怪人」を鑑賞した。「キャッツ」と共に今も私の大好きなミュージカルなんだ。(つづく)









