「奥多摩湖ハイキング」
きのうはひさしぶりのトレッキング例会になった。9月にポーランドを訪問してきたON君、モスクワ出張から戻ったばかりのTA君もとても元気に駆けつけて、JR「青梅線」の終点「奥多摩駅」に集まった4人は「奥多摩むかし道」という人気のハイキングコースに出発した。「多摩川」の渓谷を見下ろしながら国道411号と並行してゆっくりと狭い「旧青梅街道」を登っていく。「大菩薩峠」を越えて甲府まで通じているから「甲州街道」の裏道でもあるよ。
今日は「奥多摩湖」まで8キロの登りだ。昔ながらの集落をいくつも通り抜け、「羽黒神社」「白髭神社」などにお参りする。道すがら「むし歯地蔵」、「縁結び地蔵」、「耳神様」などもこの土地の風習が垣間見れて面白い。「牛頭観音」や「馬の水飲み場」はこの狭い山道を牛馬が往来していたことの証拠だ。今日は期待以上に紅葉がすばらしかった。名所の「惣岳渓谷」では「いろは楓」の巨木にビックリ。真っ赤に紅葉したこんな大きなカエデははじめてだ・・・。
先週の授業を見学に参加した受験生のINさんが今日から正式に入会してくれた。センター試験の「長文問題」4・5・6番が苦手で、模試でもミスをたくさんしてしまうそうだ。英文の流れがうまくつかめなくて正解につながらないという。高校では一文ずつを正確に和訳できればOKになるけれど、パラグラフで読み取る練習をやってくれないから文の流れがつかめない生徒が多い。
UG会では大学入試問題の難易度が中〜上の良問ばかりを選んで、4〜8文くらいのまとまったパラグラフを全訳する練習が中心だ。文と文の関係を理解するため、つまり全体の内容理解には大切な練習だ。5つの重要な「接続詞」の中で、and(さらに),so(だから)は日本語と違って省略できない。しかしor(すなわち)やfor(なぜなら)は、よく省略される。だから、接続詞が書いてなければ第2文は第1文の「説明」や「理由」の場合が多いから、「つまり」とか「なぜなら」を補ってみると素晴らしい訳文になるんだ。
INさん、今日は最初に「京都産業大」の「テレビが持つ力」を和訳した。I do not think of television as a totally negative influence. As a tool for educating, informing, and entertaining it has unlimited potential. 「私はテレビを全く悪影響のものとは思わない。」という第1文に対して、次の文「教育、情報、娯楽のための手段として、テレビは無限の可能性を持っている。」はどういう関係なんだろう。「接続詞」を補うとすれば「理由」だね。「なぜなら・・・から」と付け加えるととても良い和訳になるでしょ。
ほかの3人は「期末試験」などの準備でお休みしたから、今日は新会員のINさん一人きりだった。 尾上
(追記)時折足元にトロッコの古いレールが見える。頭上にトンネルや白い橋脚もある。あれはなんだ?今から70年前、東京都の「水がめ」として巨大な貯水池の建設計画がやっと実行された。「小河内村」と山梨県の「丹波山村」「小菅村」が水没することになり住民の反対もあったけど、「多摩川」をせき止めて大きなダム湖「奥多摩湖」が10年の歳月をかけて完成した。レールはその時に「奥多摩駅」から延長して建設用資材を運ぶためのトロッコを走らせた跡だ、と駅2階のレストランで店主から教わった。
7・8キロの道のりだけど話しながらゆっくり歩いたのでゴールまで5時間もかかった。本当は「小河内貯水池」という広大な「奥多摩湖」に着いてまず「水と緑のふれあい館」に入ってみた。水没してしまった「小河内村」6000人の人々の昔の暮らしぶりや風俗を紹介している。人形の展示では「獅子舞」「鹿島踊り」「お神楽」などの民芸も盛んだったようだ。ここの村民は水没後山梨県の北杜市に移住して、今の「清里」の開拓や発展に寄与したそうだよ。
