高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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カンマカンマをカッコに入れて
カンマカンマをカッコに入れて
2020年2月2日(日) 御殿場市民会館にて 
「金時山から北岳が」
 金時山1212mの山頂には山小屋が二軒建っていて、今日は箱根町仙石原の人の店に立ち寄っておいしい甘酒をいただいた。この小屋の窓を開けると東には小田原から江の島に続く弓なりの海岸線がはっきり見える。「朝のうちは東京のスカイツリーがはっきり見えてましたよ。あの大山の右斜面の向こうに新宿の高層ビルが見えるでしょ。その真ん中に・・・」といって、女主人は参考に大きな写真を見せてくれた。
 冬場は空気が澄み切っているからかなり遠くまで見える。最高峰「富士山」を振り返るとその右に第2位の「北岳」3192mが真っ白に光っている。10年前、夏でも大雪渓が消えないあの北岳に横浜の友人と登ったなあ。期待していた幻のキタダケソウにも出会うことができた。それは緑の葉に包まれた真っ白なキンポウゲ科の花で、年に一回6月の末の一週間だけ咲く北岳だけの固有種だった・・・。

 3月年生のTUさんは前回「動名詞」の英文和訳をやってほぼ正解だった。難しかったのはMy father gave me some advice that I've been turning over in my mind ever since.は「父は私がそれ以来ずっと心の中で繰り返してきたある忠告を私にしてくれた」。今日の英文和訳で難しかったのはI make it a rule to clear my desk every day, before leaving my office, of all correspondence and memoranda.でこのofは何?と質問した。カンマカンマをカッコに入れて前後をつなげばclear〜of〜の骨格が見えてくるでしょ。「〜から〜を片付ける」の意味だね。「rob人of金」とか「deprive人of力」と同じ動詞の働きだね。「机から手紙やメモを片付けるようにしている」。
 受験生のINさんは「分詞」の整序と作文をやった。「彼女は空の一点に目をくぎ付けにしてじっと立っていた」は、「付帯状況のwith」を使ってShe stood still with her eyes fixed on a point in the sky. 前置詞のwith以下に「目が固定されて」という別の状況を加えた文だ。「誰もそれ以上言うことがなかったので・・・」も主語が残った「状況」を付け加えた文でNobody having any more to say,・・・とする。As nobody had any moreを分詞構文で言い換えた文だ。
 1年生のTU君は前回、「狩猟に出かけた男2人の笑い話」を読んでしっかり正解が出せた。I only have to run faster than you.(君より早く逃げるだけでいいんだ)の語句整序もよかった。have to〜はhave need to〜(〜する必要がある)のように、to の前にneedを補ってみればわかりやすい。only have to 〜でも、have only to〜でもOK。今日の文法は「話法」を勉強した。「会話内容の伝え方」には、その時のセリフをそっくり伝える「直接話法」と、内容を自分の言葉で言い換えて伝える「間接話法」がある。場面を想像しないと間違えそうな「いいかえ」だけど、すべての問題に正解が出せた。すばらしい。 尾上

(追記)土曜日で山頂は大賑わいなのに小山町足柄の「金時娘」が経営する「元祖金時小屋」のほうは珍しく雨戸が閉まっていた。今日は登山記録が215回になるので、店の登山者名簿に記録したかったのだけど。私が下山するのと入れ違いの時間に山頂の小屋に着いた、とLINEで息子の秀峰さんから返事がきた。
 新聞配達をしているときに胸の骨にひびが入るけがをしたそうで、病院に行っていて今日は遅い営業になってしまった、という。母親の妙子さん(有名な「金時娘」86歳)もいつものように泊りがけで登ってきたそうだ。ふもとから荷揚げ用リフトに乗せて上がってくる。3年前大腿部骨折もやっているのにすっかり回復している。すごいね。
2020/02/02 (Sun) 23:14


・・so that S can V〜 「〜できるように」
・・so that S can V〜 「〜できるように」
2020年1月31日(金) 三島商工会議所にて 
「白雪と紅梅」
 月曜に降った雪が初雪になって御殿場では10センチも積もったのに、気温が上がって雨に変わり我が家の周囲もすっかり溶けてしまった。それでも箱根方面なら標高が高いからまだ一面の銀世界が楽しめそうだと期待して「乙女キャンプ場」に行ってみた。キャンプサイトを通り抜けた斜面のまん中に「金時山」への登山道が一本通っている。「乙女峠」に向かって急傾斜を直登するから汗をかくし足腰のちょっとしたトレーニングになるからお気に入りのコースなんだ。
 登山道にはアジサイの生垣がどこまでも続き、巨樹の森には20m以上の高さの「モミ」が何本も立っている。クリやサクラも植えてある中にウメの木も数本あって今日は紅梅がもう五分咲きになっていて予期せずハッとした。真っ青な空と白銀の斜面とのコントラストの中に、ピンクの紅梅がすばらしいアクセントになっていた。春のおとずれはもう間近かな・・・。
  
 3年生のNAさんは前回「早稲田大」の文整序の問題が難しかった。In the Middle Ages nothing was known of the lack of vitamins that causes scurvy. 「中世には壊血病の原因となるビタミン不足については何も知られていなかった」。 thatが関係代名詞の働きだったね。今日は「仮定法」の整序と作文をやったらよく理解できていてどれもほぼ正解だった。「飛行機がもっと早い乗り物に取って代わられてもおどろかないだろう」は、I wouldn't be surprised if the airplane were replaced by a faster vehicle. 「新しいものが古いものに取って代わる」は他動詞を使ってSomething new replaces something old.というから、それを受動態に直せばいい。replaceは熟語でtake the place of 〜ともいう。
 1年生のMA君は「名詞」の扱いをまとめて勉強した。普通名詞以外に集合名詞・抽象名詞・固有名詞があって、それぞれが可算か不加算かで扱いが違う。名詞にはaかtheか-sかone'sのどれかがつくこと、つかないときには理由があるということは次の「冠詞」の単元で勉強する。明日は学校で模試があるというので、長めの英文「野球の歴史」を読んで設問に答えた。・・so that S can V〜 は「〜できるように」で「目的」を表す節だ。 尾上

(追記)今日は久しぶりの「三島教室」だった。三島駅の北口の「通信制・放送大学」が、年2回登校して後期の「定期試験」を実施するためこの時期に10日間「商工会議所」が会場になる。7月末にも「前期試験」があるから、UG会はまた変更しなくてはいけない。今日は2月〜3月の予定表を配布しました。「三島教室」は元の月曜日に戻りますが、2月は17日(月)が19日(水)に変更になっています。
 明日からはもう2月だ。受験生は先週「センター試験」の結果による合格ラインの判定が出た。いよいよ志望校を決めて二次試験の対策をしなくては。私大の入試ももうすぐだね。勉強のリズムを崩さないように、健康にも十分注意して乗り切ってください。
2020/01/31 (Fri) 23:22


「十人十色」There is no accounting for tastes.
「十人十色」There is no accounting for tastes.
2020年1月30日(木)
裾野市民文化センター
「東山湖の雪景色」
 家内がリハビリに出かけた午後の3−4時間は私の自由時間。箱根や山梨の近場の山にのぼったり、富士山の斜面でそり滑りをやったり、毎日一回は私自身のリハビリだと思って出かける。先日も久々の雪が小雨に変わった日で寒かったけど傘をさして長靴で出かけた。「東山湖」まで30分。周囲1キロはぐるっと桜並木で人気の「ニジマス」の釣り場だ。こんな悪条件でも湖岸では3人が釣り糸を垂れていた。
 家内は9年前に脳卒中をやり右半身がマヒして、さらに4年前に転倒して大腿部骨折をやったから歩行がとても不自由で、週に3回は介護老人ホームからの送り迎えでリハビリに精を出している。健康体を取り戻そうと実に明るく積極的だし何にでも好奇心が旺盛だ。昨年は長年の念願の「奄美大島」や「沖縄」、夏には「北海道」への空の旅も共にした。どの空港でもホテルでも身障者にはすごくやさしくてありがたい・・・。

 3年生のYAさんは前回「接続詞」を用いる英文和訳で、Not that・・・,but(that)・・・(・・・ということはなくて、・・・)がよく理解できていた。He had another drawback in that・・・は、「・・・という点でもう一つ弱点があった」。Not only was he great in the realm of science, but was・・(科学の分野で偉大であっただけでなく、・・・)は「否定語」で始まっているからSVが倒置になっているね。今日は「動名詞」の整序と作文をやった。諺の「十人十色」は、説明付きで「人の好みは説明できない」とあるように、動名詞を使った慣用用法で、There is no accounting for tastes.という。
 受験生のINさんは、「不定詞」の整序と作文をやった。「被害は広範囲には及ばなかったようだ」の整序は、選択語彙からまず基本文のNo damage was widespread.が書けるとよかった。それをThere構文に書き換え、動詞にappear toを添えれば出来上がり。There appears to have been no damage widespread.英文和訳は「仮定法・命令法」で、命令文が「譲歩」の意味を持つ節になる場合が難しかった。
 SU君は前回、「仮定法」の文法と作文をやった。「万が一彼女があなたと一緒に働くことを断ったらどうしますか?」は、「未来」もなさそうなことを「仮定」するから助動詞のshouldを用いて、If she should refuse to work with you, what would you do?「どうしますか」は「直説法」でwillでもOK。今日は「関係代名詞」の前に「前置詞」がついている文を勉強した。The music to which we listened last night was wonderful. はThe music was wonderful.の主文に、We listened to the music last night.を付け加えたものだね。to the musicをto whichに置き換えてthe musicの後に移動させれば一文にまとまるわけ。
 OB君は助動詞のused toとwould が「過去の習慣」(よく〜したものだ)を意味することを学んだ。ただし、There used to be a great castle on the hill.(山の上に昔は大きな城があった)は「習慣」じゃないね。「動作動詞」の時は「習慣」、be 、live、likeのような「状態動詞」の時は「今はそうじゃないけど、昔はそうだった」の意味になるよ。 
 ご父兄の皆様へ・・・明日31日(金)、振り替えの「三島教室」があります。 尾上

(追記)先週末、東京・新宿で「夫婦4組の新年会」をやった後、解散して私たちは車で出発した。甲州街道、環状七号と走り、東名高速に入る手前で「上野毛」の友人宅に立ち寄ることにした。高校時代の級友FU君が最近愛妻を亡くしたので、お焼香に行く機会を前から探っていたのだった。「日本板硝子」というガラスメーカーの社長や会長を長らく務めていたから、しばらく弔問客で忙しかっただろうし、テレビタレントの「千秋」の父親でも有名だからジャーナリズムの取材もやかましそうだなと心配で・・・。
 部屋に入れている柴犬一匹との暮らしも3か月近くで、意外に落ち着いてにこやかに出迎えてくれた。奥様は西宮の小学校で同級生、なんと幼馴染だったのだ。若いころの結婚写真や家族全員の写真を見せてくれ奥様の人柄に触れることができた。FU君は高校時代テニス部だったけど根っからの野球好きで、「阪神タイガース」(西宮市)のファンクラブ会長としても今も熱烈なんだ。その創立85周年記念のドキュメンタリー映画を自らプロデュースして来月全国の映画館で上映する。娘の千秋も出るそうだよ・・・。
2020/01/30 (Thu) 23:09


It has no more natural importance than Christmas Eve.その日はクリスマスイブと同じく自然界での意味の重要性は何もない。
   It has no more natural importance than Christmas Eve.その日はクリスマスイブと同じく自然界での意味の重要性は何もない。
2020年1月26日(日)御殿場市民会館にて 
「新宿で4組夫婦の新年会」
 新宿駅西口と真っ白な繭の形をしたビル「コクーン・タワー」を眼下にして、とても見晴らしの良い高層の住友ビル47階に「住友クラブ」がある。ここで大学同期の山仲間がそれぞれ細君同伴で5年ぶりに「新年会」をやったよ。横浜のAO君は「住友商事」の商社マンとして、旧ソ連のモスクワやオーストラリアで大活躍してきた人。彼の紹介でこの会員だけのレストランが会場となった。
 私も家内を同伴し出席。4人の亭主たちが定年退職後15年もの間「トレッキング」の例会を続けてこられたのも内助の功、元気でいつも気持ちよく送り出してくれる奥さんたちのおかげだからそれに感謝する新年会だね、と述べた。次々と運ばれてきた彩り豊かな「懐石料理」もとてもおいしく、新年会にはぴったりの和やかな楽しいパーティ―になった・・・。

 3年生のTUさんは前回「関西大」の英文「一年はいつ始まる?」を読んだ。下線部の和訳だけが難しかった。It has no more natural importance than Christmas Eve. 「12月31日の午前零時にはクリスマスイブと同じく自然界での意味の重要性は何もない。」は、例の「クジラの公式」 A whale is no more a fish than a horse is. と同じでしょ。今日は「関係詞」の整序と作文をやってほぼ正解だった。
 ARさんは最初にTOEICの過去問を今日もすこしやってみた。E-mailやビジネス上の手紙のやりとりの文章の的確な読み方が難しい。今日の文整序と作文は「不定詞」で、「喜怒哀楽を表さないのが日本人の国民性の一つである」は、A tendency not to show emotion is part of the Japanese national character.で、動詞ならthey tend not to show〜という部分を名詞で書き換えたもの。
 受験生のINさんは「筑波大」の英文Then write the letter in the kind of language and phrasing that is your everyday speech.が命令文であること、the kind と関係詞thatがsuch〜asのような「係り結び」の関係であることに注意して訳すともっとよかった。「次に、その手紙を日常の話し方になっている種類の言語と言葉づかいで書きなさい。」 今日は「副詞節」の整序と作文をやった。「どんなにお金があっても、健康なしでは人間は幸福には暮らせない」は、No matter how rich one may be, one cannot live happily without health. 前半はOne may be very richが基本文で、how rich を文頭に出してそこにno matter (大したことではない)をつけ加えてできた「譲歩」の意味の「副詞節」だ。
 1年生のTU君は「仮定法」の勉強で上級編を勉強した。This would have been a tragedy two years ago. はwould have beenが「仮定法」の動詞の形をしているから、「10年前だったら、このことは悲劇になってただろうに」の意味。
 ご父兄の皆様へ・・・明日の「三島教室」は、商工会議所の貸し切りのため31日(金)に変更です。 尾上

(追記)東京に住むTA君も住友商事でソ連貿易に長らく携わり、定年後「厚労省」の臨時職員としてずっと採用されてロシア語を生かしている。旧ソ連に今も眠っている多くの日本人戦没者の遺骨調査がおもな仕事で毎年1回はロシアに出張し「古文書資料館」を訪問する。つい2か月前にも訪れた大都会モスクワの著しい変貌ぶりを語ってくれた。30年前の崩壊まで、ソビエト政権時代の首都モスクワは貧困にあえぐ庶民の姿が目に余ったそうだが今はじつに豊かになった。
 千葉のON君は昨秋また、大好きなポーランドを旅行してきた。今回の体験から海外ではスマホがいかに役に立つかを悟り、ガラケーから切り替えたえたけど不慣れでまだ使い切れていない。ほかの3人が「望露会トレック」の名でLINEグループを立ち上げトークを開始しているのにまだ登録できていない、というので皆でああでもないこうでもないとアドバイスしてやっと加入にこぎつけた。本日の大収穫だ、と皆で大喜びした。
2020/01/26 (Sun) 23:29


「私は彼の言うことを信じるほどおろかではない」I am not so foolish as to believe what he says.
「私は彼の言うことを信じるほどおろかではない」I am not so foolish as to believe what he says.
2020年1月23日(木)
裾野市民文化センター
「太郎坊でそり滑り」
 こんなに真っ青な空も久しぶりだ。冠雪でまぶしい富士山を見上げながら「滝ケ原キャンプ」からまっすぐの「スカイライン」を上っていった。「太郎坊登山口」に行ける道が冬期は閉鎖されているので、トンネル脇の空き地に数台の駐車スペースを見つけ停めておいた。長靴に履き替えてトレッキングに出発だ。カラマツの林の中をゆっくり登っていくと、スキーで滑り降りたシュプールが何本か見える。シカが横切ったらしい小さな足跡もあるよ。
 林が切れて濃紺の空にそびえる真っ白な富士が姿を現した。一人だけスキーで降りてきた女性に話しかけたら、気温が高く雪がべとついて滑りにくかったそうだ。一時間で六合目の「大石茶屋」に着いた。御殿場市街地の向こうに箱根の外輪山全景と相模灘の海までくっきりと展望できるし、富士山頂の左下に宝永山、その下に上二子山と下二子山が連なって4人家族に見えるのが面白い。さあ、帰り道は持参のそりでスイスイと滑っていこうか・・・。

 3年生のYAさんは前回「東洋大」の英文「論争中の仲裁の難しさ」を読んでほぼ正解だった。整序問題が少々難しくて、It is up to them to make sure they have addressed what they are really seeking. 「本当に自分が求めている内容に取り組んだと確認するのは彼ら(当事者)の仕事だ。(仲裁者には関係ない)」となる。make sure that SV (〜だと確認する、必ず〜する)は必修構文。今日は「分詞」の整序と作文をやったらどれも正しく書けていた。和訳ではThe artist is one who retains his wonder at the world as well as a childish need to communicate his feelings.が難しかった。「芸術家とは、気持ちを伝えたいという子供っぽい要求だけでなく、この世界を見て不思議に思うような気持ちも保持しているような人のことだ。」
 MAさんは「不定詞」の整序と作文をやった。「急に雨が降りだしたために、店にいた人たちはタクシーを呼ばなければならなかった」は、動詞のcause(人〜にさせる)に注目して、「雨が人にクシーを呼ばせる」という「無生物主語」の構文で書けばよかった。The sudden rain caused everyone in the store to call a taxi.「私は彼の言うことを信じるほどおろかではない」は、not so〜as〜の「比較構文」で書けばI am not so foolish as to believe what he says. でいいのだけどここでは「名詞」で I am not such a foolで始まっていたね。
 受験生のINさんは、前回「学習院大」の語彙問題が難しかった。Seeking new ways to effectively control the spread of the disease, the country has temporarily suspended international travel. 「その病気の拡大を効果的に抑えるための新たな方策を求めて、その国は一時的に海外渡航を禁止した。」で動詞suspendはhalt(停止する)と同じ意味に使う。サスペンダーはズボンやスカートの吊り紐でしょ。「吊るす」から「宙ぶらりんにする」→「一時停止する」の意味に発展したよ。サスペンス・ドラマも「はらはらする謎の多いドラマ」で同じ語源だね。こういうのを言語学では「意味の拡張」と呼ぶよ。今日は「名詞節」の整序と作文をやった。
 2年生のADさんは前回、3行の長い英文を和訳してみた。Scientists are trying to teach the people of dry areas that too many animals result in more deserts and―in the future―even greater problems.は長い文だけど、骨組みはSV that SVだけで、「将来」がダッシュで割り込んでいるだけ。「科学者たちは、動物を飼いすぎると砂漠を増やし、将来もっと大きな問題の原因になることを乾燥地域の人々に教えようと努力している。」 teach+人+that・・とresult in〜(〜という結果になる)に注意。今日はテスト勉強をやって早めに帰宅した。
 SU君は前回、「比較」の文法作文をやった。「私はe-mailより手紙のほうが気持ちがよりはっきり伝わると思います」は、I think we can show our feelings more clearly in letters than in e-mails.「〜が伝わる」は、他動詞の「〜を伝える、〜を示す」のshowを使うから主語はweだね。今日は「形式目的語」のitの用法を勉強した。His advice made it easy for me to deal with the matter. はSVOC の文型で目的語のitがfor以下、つまり「私がその問題を扱うこと」のことで、「彼の忠告がそのことを容易にしてくれた。」に代入すればOKだ。
 OB君は前回、「助動詞+have -ed」が「昔のことへの推量」を表すことを勉強して「法政大」の英文を和訳したらほぼ正解だった。He announced that he must have left the key in the pocket of his other suit. 「別のスーツのポケットにキーを入れっぱなしにしたにちがいない、と告げた」。今日は「助動詞」の慣用表現をいくつか勉強した。「あんな男に頼むくらいなら子供に助けを頼むほうがましだ」はYou might as well ask a child for help as ask such a man. と言う。as〜as〜で「〜と〜が同じことかもしれない。」の構文だね。「仮定法」の助動詞might(〜かもしれない)をつかって「やりそうもない」ことを極端な表現でいうよ。 尾上

(追記)20年前「東京学芸大学」の院に週2回通った頃、土曜日は高校が休みだから家から小田急の電車で新宿に出て中央線の「小金井」まで行けた。しかし、金曜日は11時過ぎに3時間目の授業を終えるとすぐに自動車に飛び乗り、東名を走って「川崎IC」から学芸大に向かった。院には必修科目がたくさんあり金曜日に集中して4科目も受講したから、13時から始まり最後の科目が終わると20時過ぎになって帰宅はいつも23時を過ぎた。
 「英語史」の泰斗・児馬修教授にも一対一で教わった。中野区立の小学校で私の8年後輩であることが分かってオドロキ!ほかにもすばらしい英語学専門家が多かった。修士論文のテーマは「無生物主語と動詞SEE」でユニークな研究として注目されて、2001年の「日本英語学会」では論文指導の鈴木猛先生と共同のレポーターに選ばれた。大勢の方々にお世話になってすばらしい2年間だった。卒業式には家内同伴で出席したよ。
2020/01/23 (Thu) 23:45


at one's disposal「〜の自由になる、思いのままになる」
at one's disposal「〜の自由になる、思いのままになる」
2020年1月19日(日) 御殿場市民会館にて 
「阪神淡路大震災から25年」
 1・17は西宮でも大きな被害を受けた。母校・甲陽学院高校は昔は「甲子園球場」のすぐ前にあったのだが、40年前に阪急甲陽線の「甲陽園」の山の手に移転して新校舎だったので被害は少なかった。夙川が海にそそぐ阪神「香櫨園」にある「中等部」はこの大震災では木造校舎の倒壊やひび割れで被害が大きかった。中学では両親とともに家屋倒壊で1年生が犠牲になり、わたしと同じC組だった長宅君もその時家具の下敷きになって亡くなった。
 震災後につづられた「甲陽震災記」(1997)を読むと、14(土)15(日)のセンター試験を終えた3年生は16日(成人の日の振り替え休日)に登校し「自己採点」をやった。先生たちはその結果を受験予備校など各社に郵送してひと段落した、その翌日未明に大規模な震災が阪神地域を襲ったのだった。困難な家庭状況の中で受験生は二次試験に向かって一層奮起したらしく「京都大学」には前年より20名増の93名が合格したとの記録がある・・・。

 3年生のTUさんは前回 「中央大」の英文「子供の感性を育てよう」がとてもよく読めていた。If you are a parent who feels he has little nature lore at his disposal there is still much you can do for your child. 「もし自由に使える自然の知識がほとんどないと感じている親でも、子供のためにできることはまだたくさんある。」イディオムat one's disposalは「〜の自由になる、思いのままになる」の意味。dispose(処理する、処分する)の名詞だ。今日は「前置詞」の整序と作文をやってどれもよくできていた。
 ARさんは前回「名詞節」の整序と作文をやった。「私の言う冒険なるものを説明したほうがよいでしょう。」はI had better explain what I mean by 'adventure,'で、「冒険という単語で私が何を意味しているか」と言い換えればよい。和訳ではI differ in a number of respects from most of my countrymen. 「自分の国のほとんどの人たちと私はいくつかの点で異なっている。」 respectのもう一つの意味に注意。形容詞でもrespectable(ちゃんとした、まともな) respectful(敬意にあふれて)に対してrespective(それぞれの)や副詞のrespectively(それぞれ)があったね。今日は明日からの「期末試験」の対策に専念した。
 1年生のTU君は前回、「名詞節」の整序問題で「私を死ぬほど退屈させたのは何よりも彼の話だった。」が難しかった。まずは「退屈させる」の他動詞boreが人を目的語にするとわかれば、His speech bored me to death.が書ける。それを「強調構文」に書き換えると、It was his speech that bored me to death. ここでは主語を切り取って、前方のIt wasとthat の間に「移動」させるのだ。日本語でも「・・なのは〜だ。」のように強調したい語句を最後に移動させるよね。今日は「英検」のための対策勉強に専念した。
 ご父兄の皆様へ・・・今日でセンター試験がすべて終わり、受験生は実力を出し尽くしてほっとしているところでしょう。私大の試験と国公立二次に向かってまだまだけわしい道が続いています。栄冠の獲得までコツコツと進んで行きましょう。また、来年から「新方式」に代わるという話ですが、解答をコンピューター処理する方式ならこれ以上変えようがありません。1,2年生も安心して今の勉強法を続けてください。明日20日の三島教室はお休みです。商工会議所が月末まで「放送大学」の期末試験の会場として貸し切りになります。そのため、いつものお正月休みをこの日に振り替えました。27日も無理でやっと月末の31日が予約できました。次の三島教室は31日(金)になります。その間の勉強を希望する生徒は、木曜日の「裾野教室」か日曜日の「御殿場教室」に出席してください。 尾上

(追記)阪神淡路大震災のあった年から5年間毎夏、沼津「大中寺」で開催された「言語学講座」の合宿勉強会がきっかけで若い大学教師や院生たちと親しくなって、彼らの助言もあって1998年には「大学院」進学を考え始めた。「東京学芸大」の院なら「付属高校」などの現職の教師のために夜間の講座もたくさんあったのでそこを目指した。東京駒場の「東大・教養学部」には知己の西村義樹教授、本郷の「東大・文学部」に入っていれば高校の後輩の渡辺明教授に教わっていたかもしれない。
 「大学院入試」のための「言語学大問題集163」(大修館1997)を友人に紹介されてまずは「過去問」から勉強を開始した。がんばったおかげで翌年「東京学芸大学・大学院」に合格し20代の学生たちと机を並べた。「東高」の午前の授業を終えた金曜日と土曜日の2回だけの通学で単位が修得できるように担当の教授たちが時間割を調整してくださった。そのおかげで「英語教育学修士」(マスター)の学位をとることができた。(つづく)
2020/01/19 (Sun) 23:45


「大事なのは全力をつくすか否かだ」What matters is whether you do your best or not.
「大事なのは全力をつくすか否かだ」What matters is whether you do your best or not.
2020年1月16日(木)
裾野市民文化センター
「最強の同窓会」
 戸田書店に行ってみたらお正月らしく、赤一色の中に歌舞伎役者の写真の「週刊朝日」に目が留まった。表紙見出しが「最強の同窓会」とあるので見たら母校「甲陽学院」の名もあるよ。日比谷やラ・サールとともに選ばれているからこれは一冊買ってあげなきゃなあ。何が最強かというと、同窓会長が「サントリー」会長の佐治信忠で、部活ごとにユニークな同窓会を展開しているから、とのこと。
 実は昨夜も高校のクラス同級会が東京であったそうだ。私は高校時代部活を3つもやっていた。「化学部」と「グリークラブ」と主として「ブラスバンド」。わずか20人くらいのこじんまりした部活で私はアルト・サックスを吹き指揮をやった。その後輩たちが大きくなって今では「甲陽OB吹奏楽団」を編成してそのメンバーのほとんどが東大と京大の出身者だということを、7年前に西宮での同窓会に出席して知った・・・。

 3年生のYAさんは前回「仮定法・命令法」の動詞を使う英文で、どの問題もほぼパーフェクトに和訳できるようになった。カンマや挿入語句の扱いも十分マスターできた。ここで尾上式英文和訳法の「免許皆伝」をあげよう。Write the letter in the kind of language and phrasing that is your everyday speech. 「あなたの日常会話となっているようなそういう種類の言語と言い回しを使って手紙を書きなさい。」 the kind 〜that〜がsuch〜as〜と同じ働きの「係り結び」になっているよ。今日は「不定詞」の整序と作文をやって、ほぼ全問正解が出せた。「被害は広範囲には及ばなかったようだ」は、There appears to have been no damage widespread. でappears toの後が完了形で「昔」のことを示している。そしてNo damage was widespread. を「there構文」に置き換えるとThere was no damage widespreadとなるんだったね。
 MAさんは前回「名詞節」の整序と作文をやった。「大事なのは全力をつくすか否かだ」は、What matters is whether you do your best or not.という。動詞のmatterは「問題になる」→「大事だ」となってここではwhat is importantの意味になる。強調構文のIt is〜that counts.も「大切なのは〜だ」の意味で、countが「数える」→「数に入るほど重要」の意味。今日は「センター試験」の問題を少しやってみた。第2問の「語句並べ替え」は日本語訳がない分だけ難しい。The entertainer was happily singing with her arms raised up in the air.「その出演者は両腕を上げて楽しそうに歌っていた。」は、選択肢のwithが「付帯状況」の前置詞だとわかればそのあとに、名詞+-ing(進行形)とか名詞+-ed(受動態)が続く。直訳なら「腕が挙げられた状態で」ということ。
 SU君は、前回「関係詞」で英作文をやって少しずつのミスが残念だった。「彼が学校を欠席した理由を知っていますか」は、Do you know the reason why he was absent from school yesterday? イディオムbe absent from〜を覚えよう。今日はthat以下や、whether以下を受ける形式主語Itの勉強だった。It is interesting how he learned Japanese cooking.(かれがどうやって日本料理を覚えたのかは興味深い。)のように、「疑問詞」以下の節もItで受けることができるよ。
 OB君は前回「動名詞」の慣用表現で be used to -ing(〜に慣れている)の文を和訳した。For adults who are used to being in control of our lives, this can be very unsettling. 「自分の生活を律することに慣れている大人たちにとってはこういうことはとても不安になるもとだ。今日は「助動詞+完了形」の一つ、「過去への推量」を勉強した。「誰かがドアを開けっぱなしにしたに違いない」は、Someone must have left the door open. で100%の推量だ。may(かもしれない)なら20%、might(ひょっとして〜かもしれない)なら2%くらいの確信、cannot(〜のはずがない)は0%の予想だ。
 受験生の皆さんへ・・・明後日18日からいよいよ「センター試験」だ。UG会のメンバー5人もいよいよ本番だ。推薦で内定している人も受けることになる。最近書いているように、今日も明日もいつもと同じくらい勉強して睡眠もいつも通りがいい。知力の戦いでもあるけど、結局ほかの生徒との戦いだから体力や気力で負けてはならない。試験会場で持てる力の80%が出せたら上出来、と思って開き直ったほうがいい。ガンバレ!尾上

(追記)月曜のブログの続きだけど、沼津・大中寺での「言語学講座」は東北や関西からも参加した優秀な受講生で大盛況だった。本堂の御本尊「不動明王」の前に机を並べて英文法の講義に聞き入った。UG理論(普遍文法)の御本家ノーム・チョムスキー博士(MIT教授)の来日がなかなか難しくて、毎年夏には米国東海岸の名門大学からその直弟子ともいえる有名な教授が来日した。
 特にレイ・ジャッケンドフ博士の「意味論」の講座は充実した3日間だった。博士はSemantic Structuresの著書で有名だが、クラリネットの名手でプロと共演するほどのテクニックを参加者の夜のパーティで披露してくれた。その参加者の一人に私の母校・甲陽学院高校の後輩がいたことをずっと後になって知った。その若き渡辺明さんは後に東京大学文学部・言語学科の名誉教授になった。
2020/01/16 (Thu) 23:31


Despair drove him into crime.「絶望したので彼は犯罪に走ってしまった」
Despair drove him into crime.「絶望したので彼は犯罪に走ってしまった」
2020年1月13日(月) 三島商工会議所にて 
「沼津の古刹・大中寺」
 沼津の「明治史料館」で江戸時代の古い和露辞典を見せていただいて幸福感にあふれてお礼を述べて館を後にした。この日はあろうことか財布を忘れて行って入館料もコピー代もすべて無料で扱っていただいたからなおさらだった。次に、ここが古い「根方街道」の中沢田であることを思い出して、「よし、久しぶりに大中寺に寄ってみよう、すぐ目と鼻の先だし。」
 裏庭の美しい梅園や皇室ゆかりの「恩香殿」でも有名なお寺で、古色蒼然の石段を上り「鐘楼門」をくぐるとちょうど一つ法事が終わったところで、立派な袈裟姿のご住職にご挨拶することができた。学芸に深く傾倒されておられるアカデミックなお方で、25年も前にここの本堂を米国の教授による「英文法講座」の教室として提供なさったのだった・・・。
 
 2年生のYAさんは前回「和歌山大」の英文でMost people are at a loss to think of anything sufficiently pleasant to be worth doing.「ほとんどの人は、やる価値のあるほど十分楽しいことを思いつくができない」が難しかった。今日は「無生物主語」の文を10個の例文で勉強した。使役動詞のmake(させる)や似たようなcause(引き起こす)、enable(可能にさせる)、allow(許す)、prevent(させない)などを使って、人ではなくて原因や手段などの無生物が主語になるからそのままでは日本語に直訳できないような文だ。Despair drove him into crime.は「絶望が彼を犯罪に駆り立てた」でも理解できるけど、「絶望したので彼は犯罪に走ってしまった」のほうがベターだね。
 1年生のMA君は前回英文で「ソムリエという職業」を読んだ。少し難しかったかな。今日の文法プリントは「特殊構文」を4つひとまとめで説明してあった。「名詞構文」「無生物主語構文」「部分否定」「強調構文It is〜that・・」のそれぞれ詳しくはまた来月から始める予定だが、とりあえずその文法用語と1・2の例文を見ておこう。An hour's drive brought us to the foot of the mountain. は「一時間車で走ると、私たちはその山のふもとに着いた」とはなかなか訳せないね。
 3年生のNAさんは前回It goes without saying that industrial development owes much to commercial extension・・は、owe A to B (AをBに依存している、借りがある)でmuchが代名詞「たくさんのこと」の意味なんだ。「副詞」じゃないよ。「産業の発展が商業の拡大に大いに依存することはいうまでもない。」今日はいよいよ今週末の「センター試験」対策に実践問題をやってみた。発音問題は2か所間違えたけど読んでもらったら正しく読めていた。おかしいね。日頃から声に出して読んでないとダメということかな。試験場で声は出せないけどね。会話も語句並べ替えもすべて正解だった。今日は「否定」の整序と作文をやった。「その課題をやり終えるとすぐに、彼は別の課題を与えられました」は、He had hardly finished the assignment before he was given another.と書いても、「もうひとつ課題を与えれる前に、その課題をほとんど終えてしまっていなかった。」の意味でOKだけど、否定語のhardlyが強調で前に出たのでSVに「倒置」が起こるんだったね。Hardly had he finished〜のように。
 いよいよセンター試験だけど、平常心でその日を迎えてください。昨日のブログに書いたように、いよいよ試験直前には理社の「記憶」中心科目に時間を割いて1点2点プラスを狙うよりは、英数のような「演算と判断」の科目に集中して、10点20点マイナスにならないようにしよう。英文和訳、和文英訳はまさにコンピューターと同じだ。潤滑油をたっぷりさしておかないと。
 ご父兄の皆様へ・・・来週20日(月)はセンター試験が終わった翌日ですが、会場の都合で年末休みの代休にします。再来週の27日(月)も「放送大学」の試験会場なので借用できず、かわりに31日(金)に振り替えます。ピンクの「UG会予定表」をご覧になってください。ご都合が悪いときは電話でお知らせください。裾野教室(木曜日)か御殿場教室(日曜日)に振り替えることもできます。 尾上

(追記)全国から参加した研究者や大学院生とともに私も受講生のひとりとして毎年夏に参加したことをちゃんと覚えていてくださった。「沼津ヒトスギ塾」の会長だった一杉真城さんが、静岡大学の船城道雄先生の主幹の下で「チョムスキー言語学」の最先端の研究を5か年計画でこの沼津から全国に発信しようと企画したものだった。
 それは私が沼津東高校の教師だったころで、大学時代からライフワークと決めて東京渋谷や新宿の講座で少しずつ勉強を続けていた「チョムスキー理論」、つまり「UG会」の名称の由来である「Universal Grammar」(普遍文法)が、その時の私の職場「東高」のすぐ坂の下のお寺で開講されるとは何という奇縁!(つづく)
2020/01/13 (Mon) 23:30


It never rains but it pours.(降れば必ず土砂降り)
It never rains but it pours.(降れば必ず土砂降り)
2020年1月12日(日) 御殿場市民会館にて 
「世界初の和露辞典」
 昨日は沼津の江原公園にある「明治史料館」に行って「愛鷹山」という企画の「トークの会」に参加してきた。登山の話かと思って行ったら大間違い。愛鷹山麓や中腹に点在する40数個の「愛鷹神社」の調査結果と、江戸から明治にかけての山林所有権の変遷の話で私の今の研究テーマにあまり関係なかった。それで終了後一階の図書室に寄ってみた。書棚にはたしかに幕末から明治にかけての珍しい書籍がびっしりと詰まっていた。とりわけ興奮したのは1857年にサンクトペテルブルグで出版された初の「和露辞典」だった。
 学芸員の木口さんが書庫から運んできてくれたその古書をこわごわ受け取ると、「数百万もする貴重本なので慎重に取り扱ってください。」といって助手の女性を私の横に座らせたので、ガラケーで写真に収める私は手先をずっと監視されているのであった。著者は「橘耕斉」(たちばなこうさい)という掛川藩出身の人物で幕末、沼津の戸田港で「ディアナ号」の再建が終わって帰国する「プチャーチン提督」の船でロシアに密航し、その後はペテルブルグ大学で日本語を教えていたらしい・・・。

 3年生のARさんは前回「神戸大」の英文「騒音公害」を和訳した。Noise is one of the aspects of environmental pollution that certain human beings come to tolerate, but at great cost.「騒音はある特定の人たちなら我慢できるようになるけど、大きな犠牲を払わないといけない公害のすがたの一つです。」では、certain(ある特定の)とcost(犠牲)の訳が難しかった。今日は最初にTOEIC検定の問題を40題やってみたら85%正解だった。outweighの意味が難しくてThe health benefits of long distance running far outweigh the wear and tear on the joints and muscles.「長距離走が健康に与える利点のほうが関節や筋肉の疲労よりもずっと勝っている。」outweighはexcelと同じ他動詞で「〜より優れている」の意味。ちなみにwear and tearはイディオムで「損傷、疲労」の意味。tearは「切り裂く」、wearは「着る」>「使い古す」と変化した。
 受験生のINさんは前回、「早稲田大」の「食の被害」を読んだ。ローマ帝国の時代は水道管の鉛のせいで、中世の英国も乳製品を馬鹿にしていたせいで上流階級の人々が短命だったという。何年何十年の後に有害であることが判明する食品が恐ろしい、と警告している。つまり「時限爆弾」time bombsのようなものだという。すこし難しかったかな。今日もまず「センター試験」の第1問(発音、アクセント)、第2問(語彙・語法、語句整序)をやってみた、少し難しい問題で得点が低かった。be capable of -ing(〜できる)やmake oneself heard(相手に声が届く)、be on call(電話にいつでも出られる)などのイディオムをしっかり覚えよう。
 1年生のTU君は前回、英作文で「この大学の学生は全員少なくとも二つの外国語を学ばなくてはなりません。」 Every student at this college must learn at least two foreign languages.「少なくとも〜」はnot less than〜ともいうね。no less than〜だと「〜もの多くの」になってしまうよ。notとnoの違いから生まれた差だったでしょ。今日は「仮定法」の(3)で、as if(まるで〜であるかのように)やIf it were not for〜(〜がないとすれば)のような構文をいくつか勉強した。But for the sun, everything would be frozen.「太陽がないとしたら、すべてのものが凍ってしまうだろうに。」前置詞のbutは元来「〜を除いて」の意味なんだ。「太陽がある場合を除いては」ということ。諺のIt never rains but it pours.(降れば必ず土砂降り)も、「大雨になる場合以外は雨が降らない」ということになるね。
 3年生のTUさんはセンター試験が直前なのでお休みします、と連絡がきた。一番大事な時だからこそ出席してほしかったなあ。平常心が一番大切で日ごろの勉強のルーティーンを変えてはいけない。直前になると理科・社会が気になるだろうけどそれは暗記項目で、あと一週間ジタバタしても大して変化はない。ところが英数は一日やらない日があるとすぐに成績が下がる。なぜかというと、頭脳をコンピューターに例えれば、「記憶装置」と「演算装置」で出来上がっているからだ。理社は記憶中心、英数は演算中心なんだ。常に油をさして回転させていないとブレーキがかかるよ。よかったはずの思考回路が止まってしまうことがよくある。私の受験時代の失敗からはっきり言えることなんだ。あと4日間は英数の問題をたくさん解くことに専念しよう。迷うことなく頑張ってみよう。 尾上

(追記)160年も前の本にしては厚紙の表紙がついて予想以上にしっかり製本できている。糸綴じではなくてなにか接着剤を使っているから数ページがはがれていた。開いてみると、イロハニホヘトの順にかなりの数の単語が選ばれてそれぞれロシア語の単語に対応させていた。学生時代に勉強したロシア語の文法書に装丁がよく似ている。それはモスクワの出版で2巻とも英語で解説してあったが。
 「和魯通言比考」の和名で、明治時代のロシア語はこれで勉強したんじゃないかな。学芸員のお話では、大手町あたりに居住していた沼津藩の家臣・尾崎家から寄贈された大量の絵画や書籍の一部だそうだ。ところどころに鉛筆のメモが書き込んである。 尾崎家は明治になってロシア正教の信者だったそうで、一族にロシア語を学ぶ者がいたのだろう。のちに伝道師になっている。表紙には、後に函館領事に赴任したゴシケービッチの編集だとロシア語で書いてあった。 実に面白い。(つづく)
2020/01/12 (Sun) 23:54


「彼女はどうなったかしら」I wonder what has become of her.
「彼女はどうなったかしら」I wonder what has become of her.
2020年1月9日(木) 裾野市民文化センター
「オートキャンプが盛ん」
 乙女峠から箱根に抜けるトンネルの手前に「金時山」の登山口がある。そのゲートの柱に、昨年山梨県道志のキャンプ場で行方不明になった「小倉美咲ちゃん」の情報提供願いが掛けてあった。あれは昨年の9月21日のことだからもう3か月が過ぎてまだ消息がつかめない。お母様をはじめご家族の心配はいかばかりだろう。まだ小学校1年生でかわいい盛りの写真を3枚添えて当日の服装を説明していた。大月警察も日ごろから山歩きの好きな私たちに特に協力を求めたいのだろう。
 「道志みち」は「山中湖」の平野という集落から東に向かって「道志川」に沿ってまっすぐ神奈川県の「相模湖」に下っていく国道だ。事件のあった「椿荘オートキャンプ場」はその国道沿いにある10以上のキャンプ場の一つで、家族づれの大きな楽しみになっている。私も丹沢山系の一つ「大室山」に登った時にはその近くの「道の駅」に立ち寄っているから、現場の様子が大体想像できる。なにか情報が出てこないものか・・・。

 3年生のYAさんは前回、和訳でカンマの扱いが難しかった。…as if it were their hobby, something to be done for the sheer fun of it, not for the money involved. 「それが自分の趣味であるかのように、つまり関わってくるお金のためではなくその楽しみのためにやることであるかのように・・・」で、カンマは読むときには単なるポース(間)だけど、上げ調子で切るから聞いている人は前の内容の「説明」として聞くのが普通なんだ。「すなわち、つまり」などの言葉を補うととてもいい訳になるよ。今日は「副詞節」をやってどれも正解だった。英作文で「コンピューターのおかげを大いにこうむっている」は、「〜に借りがある」のowe A to Bを思いつくとよかった。We owe a lot to computers.
 MAさんは前回、「仮定法」の英文を和訳してかなり頑張っていた。「筑波大」の問題は文がダッシュで切れていて苦労した。If it weren't for letters, how difficult it would be to order merchandise,・・・(仮に手紙がないとしたら、商品を注文したり、・・・がどんなに難しくなるだろう)の後に、――to name just a few of the things that are part of the routine of living.とあるので、「日常生活の一部になっていることをほんの少し上げてみれば」と最後に付け加えておけばいいんだ。このnameは「列挙する」の意味。今日は「名詞節」の整序と作文をやった。「彼女はどうなったかしら」はI wonder what has become of her.「彼女については何が起こったのかな)未来でも使うよ。What will become of her?のように。
 受験生のINさんは、前回「愛知大」の英作文で「・・・、僕もそうなんだ」を、うっかりSo do I. とやってしまったね。前文でwho can't make・・といったことに対しての「相づち」だからNor can I. とかNeither can I. と言わないと。今日もセンター試験の過去問をやってみたら、発音でいくつか減点があった。簡単なのにもったいないね。問2の会話文と整序問題はともにパーフェクトだった。今日は「否定」の整序と作文をやった。「彼は執筆からのわずかな収入以外、何の稼ぎもない」は、He earns nothing but a small income out of writing.でbutは「〜以外」の意味。out of〜は「〜の中から(外へ)」の意味。
 2年生のADさんは前回、「早稲田大」の英文で He was one of the group of chimps being taught sign language, to see if apes could communicate with humans.が難しかった。途中にこのようなカンマがついていればもっと訳しやすかったかな。「彼は類人猿が人間と意思疎通できるのかを調べるために、身振り言語を教えられているチンパンジーのグループの一匹だった。」今日は、It seems that〜(〜と思われる、〜らしい)の働きを勉強した。はっきり断定できないときにI think that〜というのと同じで、受け身にしてIt is thought that〜(〜と思われる)といえばIt seems thatと同じだ。It seems that they are hungry.(彼らはおなかがすいているらしい)はThey で始めてThey seem to be hungry. とも言い換えられる。
 SU君は、前回「受動態」の文法作文問題をやってとてもよくできていた。過去分詞形のwrittenやforbiddenが出なかったね。今日は「関係詞」で、This is a song which was made by Ben.の関係代名詞を省略すると、This is a song made by Ben.で過去分詞が直接前の名詞を修飾できるということだ。
 OB君は「動名詞の慣用用法」をいくつか覚えた。His speech is worth listening to.「彼のスピーチは聞くだけの価値がある。」は、形容詞のworthは単独で使えないので、その後に必ず動名詞の-ingか名詞がくる。単に「価値がある」というときは、It is worth whileという。「時間をかけるだけの価値がある」と考えればいい。 尾上

(追記)御殿場にもオートキャンプ場がたくさんある。私の好きな散歩コースは箱根の中腹にある市営の「乙女キャンプ場」から4キロ先の「乙女トンネル」まで急な登りの連続だ。これで足腰が鍛えられるから週1・2回は基礎トレーニングとしても欠かせない。この元日は「金時山初登山」のために午前3時ころこの「乙女キャンプ場」を通り抜けていったら、10台分のオートキャンプのサイトがいっぱいでそれぞれカラフルなテントを張っていた。夜中はとても寒くなるだろうに、皆さん装備も完ぺきで暖房もうまくできるようだ。
 最近は箱根登り口にある「仏舎利塔」のすぐ近くに「藤のきらめき」という正面に富士山を展望するおしゃれなキャンプ場ができて、元日はここも30棟くらいのハウスやテントのすべてに明かりがついて満室だった。キャンプ場というより、離れ形式のリゾートホテルというべきか。バスルームがないから近くの「八景の湯」まで車で移動しないといけないし、一室8万円もするのに毎日予約で一杯らしい。アウトドア・ライフが今ちょっとしたブームだね。
2020/01/09 (Thu) 23:42


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