裾野市民文化センター
「黒船、富士山に登る」
一夜明けたら真っ青な空。富士山も昨日雪が降ったらしく真っ白に輝いている。さあ、春の雪山を歩いてみようかな。コンビニでおにぎりを買って須走登山道へ。気温もぐんぐん上がって5月のGWの頃のような陽気だから、2合目のゲートまでは全く雪も溶けてスイスイと。シラカバの白い幹が映えるカラマツの林の向こうに真っ白な富士が。
家内のリハビリを兼ねて一緒に冬枯れのカラマツ林の中を歩いてみた。自衛隊・滝ケ原駐屯地の専用車道で、山梨県忍野村の「北富士演習場」に通じる道だった。時折大砲の着弾の音が響いてくる。標高1300mなのに今日は15度くらいあるからもう雪はすっかり溶けていて夏日のようだ。異常気象だね・・・。
3年生のYAさんはTOEICの筆記問題PART-6(広告文)をやってみた。よく読めていて着実に80%の正解が出せた。特に難しい部分は未知の語彙に置き換えて考えさせるから受検者泣かせだね。出題の特徴が少しずつ分かってきた。大学の入学式が始まるまで頑張ってみよう。
2年生のSU君は前回、「中世ヨーロッパは10代の若者が中心だった」という 面白い英文を読んでよく理解できていた。今日は接続詞のandと orが前の「命令文」と後の結果文をつないでいるときは「そうすれば」とか「そうでなければ」のように、前の文がIf S Vで置き換えできるような場合を勉強した。
ADさんは関係代名詞のwhatの慣用用法をいくつか勉強した。Leaves are to the plant what lungs are to the animal.は普通、「葉の植物に対する関係は、肺の動物に対する関係とおなじである。」と訳す難しい構文で、このwhatはimportant「大事なもの」の意味と考えればよい。「動物には肺が大事であるように、植物には葉が大事なんだよ。」
OB君は前回「受動態」の整序と作文をやってほぼ全問正解だった。今日は代名詞it の慣用用法を2つ勉強した。特にI took it for granted that you would join us.(君が我々の仲間に入るのは当然だと思った。)でitはthat以下を指す形式目的語なんだ。「彼がそこにいたかどうかは明らかでない」は、It is not clear whether he was there or not.形式主語のitはwhether(〜かどうか) 以下を受けることもある。
YAさんは「慶応大」の長文「ビルマ難民を救済した診療所」の話をしっかり読み取れた。整序問題ではInformation technology can provide the poor with access to education. が難しかった。「人に〜を与える」はprovide人with〜、ここでは「教育への接近」だね。今日は「完了形」の整序と作文をやった。日本語の「〜た」は英語の過去形に相当する、と考えるより、動作の「完了」を意味すると考えよう。「もう終わった」は現在完了で、「とっくに終わっていた」は過去完了、「明日中に終わっているよ」は未来完了で表すよね。 尾上
(追記)日差しでぽかぽかとした車の中で読みかけの本「黒船、富士山に登る」を取り出して読むとなかなか面白い。江戸時代末期「黒船」でやってきて、初めて富士山に登った外国人は初代イギリス公使のオールコックだった。横浜から東海道を馬で来て、富士宮浅間神社から村山登山道を通って宝永火口から山頂を目指したそうだ。ヨーロッパでもアルプス登山がスポーツとして始まったころのこと。
鎖国を開いたばかりの江戸幕府が役人を大勢監視役につけ、雇った強力も含めてぞろぞろと。山頂ではユニオンジャックの国旗を掲げシャンペンで乾杯し「女王陛下、万歳!」の意味で持参の銃で祝砲をあげたそうだ。その場で目撃した日本人登山者はびっくりしただろうね。その頃「富士講」が盛んだった江戸の人たちは甲州街道を経て富士吉田に至った。「浅間神社」で禊をしてから「吉田登山道」を登るのが一番ポピュラーで、そこは現代でも有料の「スバルライン」を利用する便利なルートだ。(つづく)
