「小山・富士霊園は花盛り」
「家族や友人の墓参りに来たら桜の花が見ごろで素晴らしい!」と昔の教え子がフェイスブックに投稿してくれたので、小山の「富士霊園」にいつもの墓参に出かけた。折から日曜日とあって、コロナ対策でどこにも行けない家族づれの車がかなり多かった。しかしサクラ並木の下での宴会は禁止なのでマスク姿で三々五々散策したり見事な枝ぶりにカメラを向けたりする人たちの姿がちらほら。
素晴らしい桜のトンネルの写真がスマホで撮れたのですぐにLINEで友人に送ってあげた。今年から大学時代の山の仲間でグループトークを始めたので、お互いに写真を見せあっているんだ。最近もう一人東京のMI君が加わって5人になった。その彼からすぐに、「富士霊園なら半沢儀三郎もそこに眠っていますよ、」という返事。それは西宮市の高校時代の恩師の名前。高1から3年間英語はすべてこの先生から教わった・・・。
新2年生のMA君は前回、「関係詞」の整序問題がなかなか難しかった。The late president made our company what it is today.「亡き社長がわが社を今日の姿にしたのです。」で、whatには「こと」「もの」だけでなく「姿」という訳がピッタリだね。今日は「不定詞」の副詞的用法をいくつも勉強した。I awoke to find myself lying on the bench.「目が覚めると私はベンチで寝ていた。」はI awoke and found・・・と考えれば「結果」の不定詞であるとわかる。
TU君も今日は「不定詞」の働きで、It seems that SV〜がS seems to V〜のように「不定詞」で言い換えでき、「〜と思われる、〜のようだ」と訳せることを勉強した。つまりS may V〜のように「助動詞」を使う文に近いね。「助動詞」とは「話者の心情、判断」を本文(命題)に付け加える働きをするんだ。It happens that SV〜もS happens to Vと言えて、「たまたまなんだけど」と話者の判断が加えられているね。,which had happened to flutter in the windは「その旗がたまたま風に翻ったのだった」。
大学1年生のARさんが、合格した「独協大学」の授業がこの非常事態の中でまだ始まらず、それまでしばらく「UG会」で勉強を続けることにした。まずはTOEICのPART 5で空所補充の語彙力問題に挑戦した。しかしかなり難しかったね。つい半月前には70%正解だった問題が半分も取れなくなるとは驚いたでしょう?語学は記憶ではなくてアタマの演算機能に直接かかわるという意味では数学と同じかもしれない。常に機械に油を注いで動いていないとすぐに錆ついてしまうんだ。やはり自分自身の鍛錬と外からの刺激がないといけない、ということだね。
TUさんも「津田塾大学」がまだ休校中なので「UG会」に参加することにした。自宅での独学はなかなか難しいし、とりわけ入学式もオリエンテーションもなく、教科書も手元にない状況ではなにから手を付けてよいやら。今日は大学入試問題から「前置詞句」を使う文の整序と作文をやってみた。どれもほぼ正解が出せてよかったね。out of the question(問題にならない、論外だ)、be of any service to〜(〜に役に立つ=helpful to〜)、be at one's wit's end (知恵の端にいる→どうしてよいか困っている)など。
(追記)いつも笑顔を絶やさない、色白で鼻の赤い半沢先生ははにかみ屋で東北ナマリだったけど英語の発音が素晴らしく、「新々英文解釈研究」やコナンドイルの推理小説を読ませてくれた我々の敬愛する先生だった。文法・作文・読解すべて3年間毎日この先生一人の授業だった。私は高校からの編入組だけど、甲陽学院のほかの友人たちは中学からなんと6年一貫でこの先生しか知らない。1学年わずか3クラスで教師一人請負制で数学も国語もそうだった。
私は高校卒業以来ずっと兵庫県とは疎遠になって、10年ほど前に卒業50年記念で初めて西宮市での同窓会に出席したけれど、半沢先生も退職後関東に出てこられてすでにこの小山の富士霊園に眠っておられたのだった。大学ロシア語科同窓のMI君からふとしたことで、「甲陽学院の出身なら半沢先生を知ってるか?それは私の家内の姉の義父なんだ。」と知らされ、世の中の狭さに驚いたよ。
