「安達太良山の青い空」
日光の「金谷ホテル」で朝を迎え、さて今日は「裏磐梯」のスキー場のホテルに移動する計画だ。昨日の午後立ち寄ってちょっと散策した「霧降高原」には昔からの街道が残っていて、それは例の銅像になっていた「板垣退助」らの官軍(明治新政府軍)が、敗走する幕府の軍勢を追ってあの悲劇の「会津城」に向かった道「会津西街道」なんだ。その山越えの国道121号線には阿賀野川沿いに会津鉄道が走って、日光から会津若松につながっていて魅力もあるけれど、しかし今日は東北自動車道路を使って時間を省こうか。
高速を軽快に走っているうちに思いついた。そうだ!「安達太良山」が近くだから寄っていこう。郡山JCTを通り越して「二本松市」のインターで降りると「あだたら高原スキー場」までは近かった。ここからロープウエーに乗れば10分で山頂駅1322mだ。木道をちょっと行くと「安達太良山」がすべて見渡せる展望台になっていて「薬師岳」の標識が。真っ青な空に向かって「この上の空がほんとの空です」と書いたポールがそびえている。足の悪い家内と一緒なので今日はここまで・・・
2年生のMA君は難しい「助動詞」のmay wellとmay as wellを勉強した。may wellは直訳なら「立派にやっていいことだ」となるから、「〜するのももっともだ」という定訳も肯けるね。じゃあasのある方は?なぜYou may as well start at once.は「すぐに出発したほうがいい」となるの?それはas〜asの「比較構文」だからだ。後にas start later (後から出発するのと比べて)が省略されていると考えるといい。「〜は同じことだ」→「じゃあ〜したほうがいいよ」となるね。一方、You might as well throw your money away as lend it to him. 「あいつに金を貸すくらいなら捨てたほうがましだ。」は内容が大げさだからmayのかわりに「仮定法」のmightを使うんだね。
TU君は「関係詞の非制限用法」を勉強した。カンマがある時は先行詞を修飾(=制限)させるのでなく単にandやbutでつないで(連続して)独立させる用法なんだ。I tried to answer the question, which I found impossible. 「その質問に答えようとした。しかしそれは無理だとわかった。」では、whichの先行詞が前文の一部to answer the questionだね。itで置き換えてBut I found it impossible.のように独立させられるよ。こうすると後半に重心が移動するんだ。このような節を「主語」の後ろに「割り込み」させた文にも注意しよう。My house, which I bought ten years ago, still looks new. 「我が家は10年前に買ったのだけど、まだ新築に見えるよ。」と注釈にして訳すといい。 尾上
(追記)「智恵子は東京に空が無いといふ。ほんとの空が見たいといふ。・・・」彫刻家「高村光太郎」の詩集「智恵子抄」の有名な冒頭の部分だ。「・・・阿多多羅山の山の上に毎日出ている青い空が、智恵子のほんとうの空だといふ。」二本松市の造り酒屋に生まれた智恵子が、光太郎と東京で暮らすうちに精神を病んでもらしたことばとして記憶されているね。9年前、「福島原発」の悲惨な事故を経験した人々には特にこの澄み切った空への憧れが「ほんとの空」に凝縮されているようだ。
「安達太良山」1699mも田中澄江の「花の百名山」に数えられていて、レンゲツツジとサラサドウダンで有名だけどそれは6月の梅雨の頃。今は8月の末だからすっかり入れ替わって秋の花だった。白いヤマハハコと黄色の鮮やかなウサギギクがみられただけでも嬉しかった。ガイドブックでは私の大好きなラン科の花たち、オノエランとジガバチソウ、コイチヨウラン、ミヤマウズラも時期によっては見つかるらしい。もう少し近ければ出直してくるんだけどなあ。









