「朝焼けの富士山」
実は先月29日から2泊3日で「琵琶湖旅行」に出かける計画だった。昨年秋、京都を訪問した時に、友人夫妻(京都市立芸術大学の先生と加人のアーチスト)から「琵琶湖疎水船」に乗った体験談を聞いて羨ましく思っていた。「大津」の取水口から船でトンネルを抜け京都の「蹴上」まで1時間の船旅だった。ネットで調べたらシーズンの最終日に空席を2つ幸運にも見つけて予約できたので、楽しみにして綿密なスケジュールを作成してあったのに。
でも1週間前に老人ホームから母の体力が急に落ちたことを知らされ、私の足のケガも化膿してしまって半月たっても完治しないので、思い切って「琵琶湖疎水船」と大津のホテルをキャンセルして助かった。もし出かけていたら母の大往生に立会えなかったかもしれない。写真は母亡きあと4日目の早朝の富士山。寒さで早めに目覚めてしまい、思い立って裏山の「城山浄水場」に行って見ると、白いススキの向こうには次第に朝日に赤く染まっていく神々しい富士の姿が・・・
3年生のSU君は前回英作文で「仮に太陽が西から昇るようなことがあっても、私は約束を破りません}は、「仮定法未来」と呼ぶ動詞でwere to〜を使う。Even if the sun were to rise in the west, I will not break my promise. 「西から昇る」は英語では「西で〜」というよ。文頭のEvenはなくてもIfだけでOK。後半は「はっきりした意思」だから「仮定法」のwouldは使わない。今日は期末テス対策のプリントに取り組んで、名詞・代名詞・冠詞などの用法を細かく勉強した。the otherとanotherは、2つのもので「その残りのもの」と3つ以上のもので「もうひとつのもの」の違い。だってanotherはan+otherだからね。
OB君も前回、英作文で「途中交通渋滞がひどかったので、空港に着いた時には飛行機はもう出てしまっていました」は、後半で「時制」に注意して、When we arrived at the airport, our plane had already left. と「過去完了形」でないといけない。今日は期末テストも終わったので、今日の試験プリントを広げて反省会。「仮定法」の動詞の形に少々不安があった。「昔の事実」に反する仮定ならhad + -edになって、帰結文でもwould have + -edだったね。わかっていたのにミスしてしまった。have got to〜がhave to〜と同じで助動詞mustの働きであることは正解だったね。
YAさんは前回、「名古屋大」の英文和訳が難しかった。Certain results have been obtained as regards the kinds of problems that have been investigated.は「いままで調査されたような種類の問題に関してはいくつかの明確な結果が得られてきた」で、as regards はregardingと同じ「〜に関して」の意味の前置詞。the kinds of 〜thatでsuch 〜as のような働きだ。今日はas〜as possible(できるだけ〜)がなぜそうなるのかを考えて納得した。「中央大」の英文Give everyone a chance to read and speak English, however bad and slow the pupil’s reading and speaking may be. では後半が難しかった。これはNo matter how bad and slowと書いたほうが理解しやすかったかな。matterは「重要だ」の意味だからno matterで「たいしたことない」。「読み方や話し方が、どんなに下手でゆっくりでも、・・・」で、逆接になるからこれを「譲歩文」と呼びます。
卒業生のKA君は前回「中央大」の長文「子供の感受性」を読んだ。It is not half so important to know as to feel. 「感じることと比べると、知ることなんてその半分も重要性がない。」だからパラフレーズすればTo know is much less important than to feel. で正解だったね。今日の文法復習は「比較」で、She is not so much a writer as a poet.がなぜShe is a poet rather than a writer. (作家というよりはむしろ詩人だ。)と同じような意味になるのか、を考えた。asはいつも言うように接続詞で「比較」の時は「〜とくらべて」の意味だから、直訳すれば「詩人と比べると作家のほうはそれほどたくさんやってない」、つまり作家の仕事が少なくて詩人の仕事が多い」というわけだ。イディオムを単に暗記するより、納得できる理屈が欲しいよね。 尾上
(追記)先週「朝日新聞」で偶然にも「琵琶湖疎水」の終点「京都・蹴上」にある「水力発電所」の特集記事が載っていて、田村喜子著「京都インクライン物語」が紹介されていた。すぐにAMAZONでその古本も入手して読んでみると実に面白い。明治の初期「東京遷都」の後、人口も減りさびれた古都を発電と灌漑用水と工業奨励でよみがえらせる起死回生のプロジェクトだったというお話。
「比叡山」の山頂に立って、水不足の京都に琵琶湖の水を引きたい、と願った人は「平将門」「平清盛」「豊臣秀吉」という天下を取った歴史上の大人物たちだった。そしてその300年後、「比叡山」の山裾にトンネルを2つも掘って見事「琵琶湖疎水」を完成させた設計主任が東京の工部大学校を出たばかりの青年だったとは。明治時代の若者たちは素晴らしい。
