裾野市民文化センターにて
「水辺の佐川美術館」
天気予報が当たって2日の朝は雨。ホテルのレンタサイクルでもう一度「琵琶湖疎水」を走ってみようと計画していたのに。昨日見た「第一トンネル」の出口が京都の山科地区にあるので、朝飯前にそこに向かって車を出した。「国道1号線」に入ったらそこはかの「逢坂山」の峠道で朝の大渋滞の最中だった。「名にし負わば逢坂山のさねかづら・・・」と百人一首に読まれた旧東海道最後の関所だ。「・・・知るも知らぬも逢坂の関」もある。この渋滞ではホテルの朝食に間に合わないので山科探訪をあきらめUターン。
37階のレストランから琵琶湖の展望もぼんやり。こんな雨の日は「美術館めぐり」にしようか。家内のおすすめで私が「佐川美術館」に行こうと提案したら弟夫婦も賛成してくれた。20数年前に宅急便の「佐川急便」の社長が「琵琶湖大橋」のたもとに作ったモダンな建築で、楽家15代の吉右衛門(直入)の国宝級の陶器が見られるという。水辺に浮かぶようなユニークなお茶室があって見学したり「茶会」も出席できるらしい・・・
3年生のYAさんは前回、「助動詞」で語句整序も作文もとてもよくできていた。needの文法問題が難しかったのは「助動詞」と「動詞」の両方に使えるからだ。Since we’ve finished our job, we ( ) to work tomorrow. (明日は仕事に来る必要がない)に入るのは、need not come かdon’t need to come のどちらかだね。それぞれを助動詞shouldと動詞wantに置き換えてみればわかりやすい。今日は「二重否定」の文をやった。We never watch television without being influenced by it. をそのまま訳せば「テレビは影響を受けずに見ることはない」で、二重に否定しているね。そのままでも悪くないけど、「肯定」でいい直して「テレビは見ると必ず影響を受ける。」の意味にとらえる方が多いよ。
1年生のKA君は前回「関係詞」の構文で作文問題をやった。「彼にはよくあることだが、また約束を破った」は、He broke his promise again. とIt is often the case with him. を一文につなぐときに前文を受けるItをwhichに変えるのではなく、asを使って「〜にはよくあるように」の意味にするんだ。この問題のように、関係詞のas以下をそっくり文の初めに移動してAs is often the case with him, he broke his promise again.としてもいい。今日は「名詞節」の語句整序をやった。「大事なのは全力を尽くすか否かだ、」は、主語のWhat matters はWhat is important の意味で、mattersが動詞なんだ。〜is whether you do your best or not. となる。
ICさんは前回、「無生物主語の文」で語句整序の難しい問題をやった。「うっかり口を滑らせると、思わぬ結果を招くことが多い」は、「舌が滑ること」を主語にして「〜という予期せぬ結果に私達を導く」のように言い換えできるね。A slip of tongue will often lead us to unexpected results. 「〜が多い」は助動詞のwill oftenでwould oftenのように「習性」をあらわすよ。今日は「助動詞」の語句整序と作文をやった。「できましたら、あなたの切手の収集を見たいものです。」は、動詞lookを熟語でhave a lookと言える。「できましたら・・・」とへりくだってお願しているからwant to〜よりも「ていねい」なwould like to〜がいい、と中学でも習った。wouldは「仮定法」の助動詞で、「もし許されれば〜するのだが」の意味なんだ。I would like to have a look at your collection of stamps. となる。
卒業生のKA君が出席した。明日12日は国立大学の後期試験なので欠席かと思っていたら、「九州大学に合格しました! 先生の御指導のおかげです!」の声。えっ!あの難関大学に受かったって?と半信半疑の私。このUG会からも初合格の大学だ。「おめでとう!一年浪人した甲斐があったね。私も本当にうれしい。大学が始まるまでよかったらあと数回ここで勉強を続けてください。」
前回は「明治大」の英文「ガラス」を和訳した。Such an experiment would almost certainly destroy a similar cube of practically any other material. 「そのような実験をすれば、似たような立方体のほかの物質はほとんどどれでも壊れてしまうだろうが。」と訳せる。助動詞のwouldが「仮定法」だとわかれば、ifをどこかに感ずるような訳をするといい。今日は「分詞」で書き換え問題をやった。As I was not tired, I went on working late.は、前半を分詞構文に置き換えて、Not being tired, とやればいい。「受身形」の時はbeingを省略してNot tiredでもいい。接続詞+S+V〜の「節」を、「ケス、ケス、ING」と覚えて「句」にするわけだ。こうすれば「複文」が「単文」に変わる。 尾上
(追記)霧雨で煙る「琵琶湖」の東岸を30分ほど走って、殺風景な湿地帯にそのユニークな「佐川美術館」をみつけた。3棟の建築の四方をすべて池で囲って茶室はその池の真ん中に屋根をもたげていた。地下道で通じているらしい。最初の棟には日本画家「平山郁夫」の作品が大作4点を中心に圧巻だった。私の好きな「シルクロード」も美しい作品だった。地下に降りて「楽直入」の焼き物は素晴らしかったが、ここでもコロナ対策が厳重で残念ながら「水辺の茶室」は見学もできなかった。
隣の棟は彫刻の展示室で私の好きな「佐藤忠良」のブロンズ像が所せましと並んでいた。自分の教え子をモデルに制作した「帽子・夏」など若い女性像は高く評価されている。昔私が大学生の頃、映画「若者たち」に登場した佐藤オリエは吉永小百合と並ぶわれらがマドンナだった。それが佐藤忠良の娘さんだったんだ。総ガラス張りの廊下の向こうには池の中に立つ少女の像が雨に打たれていた。









