御殿場市民会館にて
「イワウチワに惚れぼれ」
先月20日にオープンした箱根仙石原の「湿生花園」に行ってみた。水の豊富な仙石原湿原の一画にあって、カタクリやイカリソウが真っ盛りの丘の向こうに広がる湿地帯にミズバショウが見渡す限り広がってちょうど見ごろになっていた。淡い緑色の大きな葉の中から伸びあがる真っ白な苞が目にまぶしい。その中にある緑色の芯が本当の花で、黄色の雄しべが見える。このブログ画面の「壁紙」でよくわかるでしょ。
最近の異常気象で、年々温度上昇が早まってきて3月の内に関東で夏日になったとは信じがたい。昔の「入学式」ではなく「卒業式」で満開のサクラに祝福されるような季節感になってしまったね。雪解けとともに咲き始める花には、ショウジョウバカマやユキワリソウ、様々なスミレがこの花園でも咲きだすので毎春楽しみなんだ。特に私が大好きな淡いピンク色のイワウチワが薄暗い樹林の中に今年も美しく咲いていた。女の子のフリルのついたスカートのようで実にチャーミングだ・・・
新3年生のSI君は前回「同格関係」を勉強した。和訳で難しかったのは、What you want to say are・・・―almost everything, indeed, that makes you what you are. 「あなたの言いたいことは・・・など、つまり、あなたを今の姿にさせている実にほとんどすべてのことなのです。」カンマで挿入したindeedをカッコに入れれば、thatはeverythingにかかる関係代名詞だとわかるでしょう?今日から新年度で文法・作文は新しい教材に入った。まずは「代名詞Itを含む構文」で、たくさんの難しい入試問題から選んだものだ。See to it that・・(命令文で)(・・になるように注意してね)やRumor has it that・・(うわさによると・・だそうだ)は共に、itがthat以下の節を受ける「形式目的語」なんだ。
TU君は前回「仮定法」の語句整序と英作文問題で正しく答えることができた。今日は「省略」と「挿入」のような特殊な文を勉強してどの文も上手く和訳できた。There are, if I am right, ten oranges in the box.は「挿入」の例で、If I am rightを文頭で言わずに焦点のten〜の直前において「正しければ10個」と述べることで注釈をつけることができる。一方、The earth we are living on is, as it were, a ship sailing in space.「我々の住んでいる地球は、いわば宇宙を航行する船なんだ。」は、注釈としてa ship〜の直前に置くしかない。発話の時にはイントネーションを上げ調子にすればすぐわかる。活字では二つのカンマで区切られているからカッコで囲ってみるとわかりやすいよ。 尾上
(追記)栃木県の山奥にもイワウチワの群生地があって日本一のようだが、大勢観光客が押しかけて入場料を払ってみるようなのは嫌だ。もっと近くに自然のままのイワウチワが見られたはずと思い出し、昨日土曜日にお隣り山梨県の「坪山」に向かって早朝出発した。「上野原」の市街地をぬけて北方「小菅」の山奥に向かって20キロも走ると谷あいの「西原地区」に着く。地元の物産を売る「びりゅう館」がスタート地点だ。大きな水車が回る川の土手はサクラと桃の花盛り。まさに桃源郷だったよ。
登山口まで歩くと川を渡ってすぐに急斜面になった。紫色の可愛いカタクリが足元に点々と、花弁を思い切り反り返らせて咲いている。さらにその先は両側が急な崖になった「ヤセ尾根」伝いに登っていく。薄いクリーム色のヒカゲツツジが右にも左にも出現し、その根元には白やピンク色のイワウチワが二つ、三つ、四つ、と群れを成して出現したよ。団扇のような丸い形をした葉の緑が、花弁のピンクと対照をなして実に美しい。全く自然のままの山だからこの「坪山」こそイワウチワ日本一だと思う。









