「富士山科学カレッジ大学院」
今年も「富士山」の知識を深める勉強会に出席することにした。富士吉田市の「富士山スバルライン」入口にある「山梨県富士山科学研究所」が、ボランティアガイドの養成の意図も込めて一般希望者に講座を開いている。昨年、私のような県外からの参加を特別に認めてくれ、月に一回の講座に出席したら「カレッジ」の卒業認定証がもらえた。2年目はその延長で「大学院」として「地震」や「地質」「植物」など10回の講座が予定されている。
昨日12日(土)がその「開講式」で続けて講座も2つ計画されていた。その直前のこと、研究所からメールが届いて「明日の開講式と講座を中止します。所に来ないでください」と。山梨県ではコロナ感染者のクラスターが発生したそうで、今まで検査で陽性になった人が山梨県全体でも一ケタだったのに突然増加に転じ、10日になって急に県知事から「臨時特別協力要請」が発令されたから、とのことだった・・・
3年生のSI君は「受動態」の文法と語句整序をやった。「誰だってからかわれることはいやだ」は、Nobody likes to be made fun of. でmake fun of 人、を受動態に変えただけ。「喫煙が許された」は、They were allowed to smoke. でallow人to〜を受動態に変えたもの。 英文和訳では「ペリー提督」で、He required that she open trade with the United States of America. 「日本(she)が合衆国との通商を開くよう要求した」と上手く訳せた。主語がshe(日本)なのに動詞openが原形のままなのはrequired(要求する)の内容だから「仮定法現在」の働きだったね。
TU君は前回「原始人の調理と進化」を和訳した。This new way of eating must also have destroyed some of the parasites in his meat and thus made him healthier. 「さらに、こういう新しい食事の仕方(火の使用)によって食べる肉のなかにいる寄生虫が死に、そのことでより健康になったにちがいない。」で、やはり難しいのは接続詞andだね。後のmadeが前のどれと並列かを確かめると、過去分詞形のdestroyedだとわかる。ともにmust haveに続く動詞なんだね。さらに「物が人に〜させる」は「無生物主語の文」だった。「人」を主語に立てて和訳する方がいい。
1年生MUさんは「助動詞」(2)を勉強した。前回のcan may mustのほかに、shouldやought toやhad betterを加え、need(〜する必要がある)も助動詞として使われる。特に「推量」の助動詞must(〜にちがいない)などにhave -ed「完了形」が続く場合は「昔」のことに対する推量だから難しい。同様にmay have -edなら「〜だったかも知れない」、can't have -edなら「〜だったはずがない」となる。今日は動詞の「時制」についても勉強した。どの文法書も「時制」の説明がうまく整理できていなくて高校生泣かせだ。英語は「過去・現在・未来」の時制(テンス)しかないのだ。それを縦軸にして「進行形」と「完了形」と「基本形」という「相」(アスペクト)を横軸に並べてみれば3x3、つまり9通りの動詞の語形が実に整然と頭に入るはずなのにね。 尾上
(追記)この研究所は、平成9年に発足した「山梨県環境科学研究所」が母体になって、「富士山の過去と現在を探求し、自然と暮らしを未来につなぐ」をスローガンにしている。3つの分野に分かれて、博士号を持つ専門研究者の集まりでレベルが高い。「自然環境」に6人、「環境共生」に6人、「火山防災」に9人など。研究所の周辺は「青木ヶ原の樹海」と似たような溶岩台地で、うっそうとした森になっているから所の周辺を観察して回る「森のガイドウォーク」も講座に組み込まれている。
似たような施設でわれらが静岡県にも富士宮市に4年前オープンした「富士山世界遺産センター」があるね。しかし教授を含め「火山学」の専門家は一人で、他の4人は歴史や文化で月一回の公開講座を担当しているだけだ。博物館としては画期的で、逆円錐形のユニークな木造建築が評判だ。「坂茂」という有名な建築家による設計で、らせん状にスロープを作って登山口から3776mの山頂までを、壁面の動画映像を交えながらバーチャル登山が体験できるような展示はとても面白かったよ。









