「忍草母の会」
忍野の花名人GOさんがインスタグラムに「オキナグサ」の写真を投稿して、「アチャー遅かりし!」と、枯れる直前の白い穂の姿にコメントした。昨年忍野の裏山に案内してもらって美しい深紅のオキナグサを始めて見たのは4月25日だったから、2週間前にすでに咲いてしまったのだ。季節の変化がいやに異常だから、昨年忍野の「東円寺」で見たエンレイソウやアズマイチゲほかの花たちはどうだろう、と気になって「篭坂峠」を越えて「忍野八海」に出かけた。標高1000mだから今がサクラの見ごろのはずだ。
予想通りサクラが満開の庭に鯉のぼりが泳いでいたけど馴染みのレストラン「車や」はお休みだったので、「忍野八海」近くの高台に「神社」を見つけてコンビニで買った弁当を家内と食べることにした。ちょうど神代桜のようなソメイヨシノの古木が満開で、偶然にも忍野全体が眺められる絶景ポイントだった。木造校舎のような建物があったのでガラス戸越しに覗いてみると、60年前の「忍草母の会」の闘争の写真が展示してあったよ。大きな表札には「忍草(しぼくさ)区・入会歴史資料館」と書いてあった・・・
2年生のKA君は「否定構文」でnot only A but also B(AだけでなくBも)を勉強した。Not only she but also I am angry. ではbe動詞がareではなくてamになっている。「彼女が怒るのは当然だけど、私までも腹がたつ」の意味で、「〜までも」と後者に焦点が当たっているからなんだ。和訳ではare twice as likely to develop lung cancer as・・・が難しかった。as〜asの比較構文に、イデイオムbe likely to〜(〜する可能性がある)が使われているから、「・・・の2倍も肺がんになる可能性がある」と訳すよ。
ICさんは前回「重要構文」の復習で「強調」を勉強した。「彼が医者になるなんて夢にも思わなかった」は、I little dreamed that he would become a doctor. と書ければいいけど、否定の副詞little(ほとんど〜ない)を文頭に出して強調すると、SVが「倒置」になる、つまり「疑問文」のような語順になるんだ。Little did I dream that〜のように。今日は「二重否定」を勉強した。There were few students who had not done their homework. (宿題をやっていない生徒はほとんどいなかった)も「否定語」のfewが使われている。a few studentsなら「少しの生徒が」の意味で「肯定」になるよ。
今日は2年生の入会希望者があってお母さんと見学に見えた。高校の放課後の補習授業が多いらしいので遅れて出席になるけど、部活で遅れて参加する人がほかにもいるし8時に到着できればかなり充実するので是非入会して一緒に勉強しましょう。 尾上
(追記)富士山の標高800m〜1500mに東から北に広がる原野は自衛隊の演習場だ。御殿場・小山にある「東富士演習場」から山梨県に入ると「北富士演習場」といって「山中湖村」「忍野村」「富士吉田市」にまたがっている。80年前、日中戦争の頃に日本軍の演習場となって以後も、古来ここで薪の枝や山菜採りを生業としてきた村人たちが「入会権」を認められ、今も「実弾演習」が休みの日曜日や5月の連休などには敷地に入って行ってワラビ採りを楽しむ姿が見られる。
ところが昭和20年の敗戦後ここが米軍に接収されて以来、地元の母親たちが「入会権」を主張して立ち上がり、着弾地に座り込むなどの過激な戦いを繰り広げたのが「忍草母の会」だった。君たちのお祖父さんお祖母さんの若き日の1970年前後というのは、東大安田講堂などの「学園紛争」や「成田空港建設反対」などでマスコミをにぎわした過激派の活動が続いた。米軍基地返還闘争までやった「母の会」は今では「忍草入会組合」となってその立派なビルが「資料館」の隣に建っていたよ。
