「御坂路さくら公園の桃」
山梨・上野原の「坪山」の登山口では満開のサクラと並んで真っ赤や真っ白な花桃がハッと息をのむ美しさだった。家内がそれを聞いて甲府盆地のピンクの桃の畑が見てみたい、と言うので河口湖から峠を越えて「御坂みち」の長い坂をグングン下って行った。右に左に桃の畑が現れるころ「御坂路さくら公園」に立ち寄ってみるとそこも美しい桃畑に囲まれていた。濃いピンクの桃の花は桜とはまた違った華やかさがあるね。
御坂路は古くから駿河に向かう街道で、鎌倉古道の名でこの公園の中を通っていた。2000本もの桜の大木が山の斜面をうずめて笛吹市の人気の公園だった。そろそろ散り始めた桜の木の下に大勢の老人たちが車椅子に座ってにぎやかにお昼を食べていた。老人ホームの遠足は介護の人たちには大仕事だけど、素晴らしく幸福な時間になるからありがたい。私の亡母もよく「富士霊園」のお花見に連れて行ってもらったから・・・
新3年生のSI君は前回「助動詞」を使う英文を和訳した。It used to be, and perhaps still is in many homes, that children were simply supposed to obey their parents. はIt is 〜that・・の例の「強調構文」だね。前半に過去と現在の動詞がandで2つ並列しているから、「多くの家庭で昔、子供は親の言うことに従うことに決まっていた。そして今でも多分その通りだ。」さらに、”Children should be seen and not heard,” was the saying. 「子供は見ていてやらないといけないが、聞いてやってはいけない、というのが古い言い回しだった。」受動態でうまくいかないときは能動態に直して和訳するといい。
今日は文法作文で「時制」を勉強した。英語の時制は9コも10コもあるのじゃなく、「現在」と「過去」と「大過去」だけ。「未来形」はないので、動詞の前にwillやshall、be going toなどをつけて表す。「進行形」「完了形」というのは動詞の「相」といって、「いまやっている」か「もう終わっているか」の動作の「姿」を現すから「時制」とは別のものなんだ。「時制」と「相」を縦軸、横軸に並べてチャートを作れば理解しやすくなるよ。
TU君は前回「和文英訳」を5問やってみた。「高知大」の「私は陰で人の悪口を言わないことにしている」は、I make it a rule to〜の慣用句が思い出せたね。speak ill of others(他人を悪く言う)も大切な表現だ。「陰で」はbehind their backという。今日は「疑問詞」が文頭に出る「間接疑問文」を勉強した。Do you know who will come here? とWho do you think will come here? との違いに注意すれば、後者はYes-Noで答えるわけでないから「疑問詞」を文頭に「移動」しているのだ。「〜と思う」think、believe、imagine、suspectなどや「〜と言う」sayの動詞は意味が軽くてそれ自体は尋ねていないよね。だからdo you think が「挿入」されている、という旧来の説明は間違いなんだ。
裾野教室のICさんが出席して2年生最初のテキストを勉強した。「101重要構文」のうち重要なものを中心に文法と入試問題の和訳を勉強します。まず1回目に「部分否定」を勉強して要点を整理した。形容詞の1 every (単数) 2 both(両数) 3 all(複数)は「100%」の意味。それがnotのつく否定文の中で使われると「すべて、とは限らない」「すべて、というわけではない」のように、「100%」であることを否定する働きだ。しかし「すべて〜でない」と訳しては0%になってしまうから不適だ。「副詞」でもalways、necessarily(必ず)、quite(完全に)などの100%の語に限って「いつも〜であるとは限らない」の意味になるんだ。 尾上
(追記)公園の案内所で「このパンフレットの写真のように桃畑が山裾に果てしなく広がっている景色はどこですか?」と聞いたら、「写真のようなびっしりと咲くような姿は最近なくなりました。摘果ではなくて早いうちに摘花をするからで、実になった時に上向きは傷がつきやすいし先端だと枝が垂れてしまうので、咲いているうちに余分な花を摘んで大きな立派な実を育てるわけです。」という話。農家には「花より実」が大切なんだね。
それじゃあ、遠くに「南アルプス」の峰々が見える桃畑の絶景のスポットはどこ?と聞いたら、もう少し坂を下った「みさか桃源郷公園」を紹介されたので行ってみた。ここでは桃の畑はすでに「摘花」が終わっているようで花の数が少なくてガッカリ。むしろ遅咲きの八重桜のほうが見事で、その木を前景に南アルプスがくっきりと展望できた。10年前、横浜のAO君と二人で登った「鳳凰三山」と「北岳」が懐かしい。一人で縦走した3000m超の「白根三山」がまだ白銀の峰々を見せてくれた。
