「志摩観光ホテル」
昨秋亡くなった母の一周忌法要のため三重県伊賀市上野に行った。祖母の出身地に愛妻家の祖父が建立した尾上家の墓は、俳聖・芭蕉の「故郷塚」のある「愛染院」だ。ここは伊勢や奈良にも近いし忍者屋敷で人気の「上野城」もあるので、遠方から出かけていくだけの価値はある。この3月にも納骨のために伊賀上野まで弟夫妻と4人で車で来たばかりだ。この日は東京の従妹たちも参加して、隣の墓地に埋葬した叔父の一周忌も半年遅れで合わせてやっていただいた。
早めに法要と墓参を終えたので、温泉の家業で忙しい弟夫妻を高速バスで先に帰らせて、私たちは三重県の南端にある志摩半島に向かいもう一泊しようと出かけた。近鉄の終点「賢島」にある「志摩観光ホテル」は1951年創業の高級ホテルだ。5年前にはここで「伊勢志摩サミット2016」が開催され、オバマ大統領やメリケル首相も滞在した。ここは複雑に入り組んだリアス式海岸だから風光明媚な立地は申し分ないけど、それ以上に長年楽しみにしていたのは腕の確かなシェフによる評判のフランス料理なんだ・・・
2年生のKA君は前回「独立分詞構文」の書き換え問題がどれも正確に解答できた。文頭に名詞+〜ing・・・の形を見たらこれだ。後半のカンマの後に ,each spending ・・となっていたら , and each spends・・(各人がたくさんのお金を使う) のことだ。今日は「付帯状況のwith」を勉強した。The princess lay with her eyes closed. (姫は目を閉じて寝ていた)は主文の後にもう一つの文Her eyes were closed.(目が閉じられていた)を「付け加えた」文なんだ。「独立分詞構文」ならカンマをつけるところにwithを用いていると考えよう。Every day they return from school with the key hanging around their necks, and unlock the door to their home. 「毎日子供たちはカギを首にぶら下げて学校から帰ってくると、玄関のカギを開けて家に入るのだ」。
今日は2年生2人がお休みしたのでKA君一人だけの勉強会だった。尾上
(追記)私が「御殿場南高校」に勤務していた15年間(長かった!)、5月になるとこの「志摩半島」に2泊3日でたびたび出張で出かけてきた。「志摩観光ホテル」の立つ「賢島」の対岸の半島にある「合歓の郷」は「ヤマハ」の広大なミュージック・キャンプで、全国の中学・高校・大学などの吹奏楽指導者を対象にする指導者研修会が毎年開催されて、合奏の指導法、指揮・編曲の勉強、新曲の紹介などを楽しみに私もその一人として参加したものだ。
翌朝、30年ぶりに「合歓の郷」の跡地に行ってみた。今は三井不動産の所有になって、ゴルフ場や「ネムリゾート」「地中海村」などいくつもの宿泊施設ができていた。しかし広大な敷地の緑は管理しきれずに荒れて、懐かしのコンサートホールは廃墟となっていたのは寂しいな。アルフレッド・リードや兼田敏など日米の有名な作曲家や演奏家が集まったあの充実した頃が思い出された。吹奏楽を通してたくさんの親しい友人ができたのもこの「合歓の郷」なんだ。
