高校英語UG会 三島・裾野・御殿場


「好きな本ならなんでも」whatever book you like.
「好きな本ならなんでも」whatever book you like.
2021年11月4日(木)裾野市民文化センター
「紅葉の村山古道」
 紅葉の美しい季節になったね。先日は御殿場から富士宮に通じる「富士山スカイライン」をドライブしたら、標高1400mあたりは真っ青な空に赤や黄色やオレンジ色の森林がまるで燃え立つようで思わず歓声を上げたくなるほどだった。真っ赤なモミジばかりの「日光いろは坂」のようではないけれど。富士宮市に入ったところで空き地に車を停めて、江戸時代以前の登山に使われていた「村山古道」を下って行った。歩道の左右には溶岩の上に色鮮やかな苔がびっしりと敷き詰めてまるで緑の絨毯だ。
 放置され荒れ放題だった「村山古道」を最近掘り起こし整備してくれたグループのおかげで、赤いリボンが要所ごとに枝に結わえてある。それを見落とさないように歩くのだがときどき道に迷う。枯沢を下って登り返すと空き地に石の祠が立っていた。「中宮八幡堂」の案内板を読んでみると、これは修験者のためのお堂で今も麓の村山神社の祭礼が開催されるそうだ。さらに下っていくと大きな林道に出た。そこで「アケボノソウ」の大群落を発見して感激!咲いたあとの枯花ばかりで残念だが・・・

 2年生のICさんは前回「人の〜をたたく」の構文で「pat 人by the 部位」を勉強した。He had just closed his eyes to try to go to sleep when he was shaken violently by the shoulder.の後半もその例で「彼は肩を激しく揺すられた、」と受動態で訳す。前半は「過去完了形」に注意して、「ちょうど眠ろうとして目を閉じたその時に」と訳せればよかった。今日はforを使うイデイオムを勉強し、英文「老人問題」を和訳した。If you are, or soon will be, responsible for elderly parents,・・は動詞のareの後に挿入された語句がその「未来形」であることに注意して、「あなたに今高齢の両親の責任があるなら、あるいはもうすぐ責任が生まれるなら、・・」と訳す。
 YAさんは今日be proud of (〜を誇りにする)be ashamed of(〜を恥ずかしく思う)などの慣用表現を勉強した。More and more people are aware of the dangers of eating too much animal fat. 「動物性脂肪を食べすぎることの危険性に気づいている人がますます増えている」。この文でも前置詞のofが「〜を」の意味で目的語の前についているね。和文英訳の問題ではかなり上達してほぼ正解だった。「なんでも気に入った本を読むというのが、良い考えだとは思いません」は、I don’t think that it is a good idea to read whatever book you like. のように関係代名詞のwhateverがany book that you like(好きなどの本でも)の意味で使える。
 KA君は前回「熊本大」の英文「悲しみを楽しむ」がほぼうまく和訳できた。難しかったのはPeople should learn to appreciate this emotion in a positive way. 「人々はこういう感情を前向きに認めるようにならないといけない」。動詞appreciateを「感謝する」と訳してしまったね。その単語は「〜の価値(price)を認める」が原義で、そこから「〜の行為に感謝する」の意味が生まれたのだ。今日はfromを使う動詞のイデイオムを勉強し英文「出世のチャンス」を和訳した。The opportunity to move up and down the social scale is very different from what one finds in the rigid class structure of some countries.で、このwhatは関係詞の「もの」だけど具体的に何を指すのか?「(米国の)社会の地位を上ったり下りたりする機会は、一部の国々の固定した社会構造で見られるもの(機会)とはずいぶん違っている」。 尾上

(追記)15年前に「富士山・村山古道を歩く」という本が出版されて、最近静かなブームになっている。今年の夏にはラン科の花探しに来て、ここで九州から来た老人や若い男女に出会ったこともある。私も挑戦してみたくて、この日はコース下見と紅葉狩りをかねてちょっとだけ往復してみた。9月に富士宮口5合目から山頂「剣が峰」まで登ったし、先月は1400mのスカイラインから2600mの「新6合目」まで「村山古道」を登ったので、今年中にぜひ残りのコースを歩いてみたいと思っている。海抜ゼロメートルの「田子の浦」からこの「中宮八幡堂」まで登れば完成だ。
 江戸時代以前の「富士登山」は、「東海道」を来てこの「村山」や裾野の「須山」から登っていたのだけれど、富士宮の「浅間神社」からの「登山道」ができてから100年、「村山古道」は廃れたままだった。さらに江戸が日本の中心になって富士山信仰がブームになってからは、ほとんどの富士登山は「甲州街道」を来て富士吉田の浅間大社から登るようになった。「世界文化遺産」に認定された「吉田登山道」を歩いてみると、「富士講」の石碑や石畳がいたるところに残っているよ。
2021/11/04 (Thu) 23:15


「そこはどうなっているのかなあ」I wonder what has become of it.
「そこはどうなっているのかなあ」I wonder what has become of it.
2021年10月31日(日)御殿場市民会館にて
「地球博物館と郷土資料館」
 「絶海の自然、硫黄列島をゆく」という名の特別展がもうすぐ終了というので、小田原の「地球博物館」まで行ってみた。座間市の花友UEさんが見てきて良かった、というので感化されたのだ。2017年に首都大学東京とNHKが共同で実施した「南硫黄島」の自然の調査結果を展示するもので2019年の「北硫黄島」も紹介した。東京から南に1200km、東京都小笠原村の島々でその最南端に大きな「硫黄島」と小さな「北硫黄島」「南硫黄島」がある。鉱物の硫黄が採集できる島でその名がある。
 終戦の1945年、米軍の猛攻撃で「硫黄島」の日本軍が壊滅。南端にある「摺鉢山の攻防」では日米双方に2万人以上の犠牲者を出した。今も半数の日本兵士たちの遺骨が埋もれたままになっているそうだ。戦争で破壊されたこの「硫黄島」には特別の動植物はいないが、「北」と「南」は人の住めない急峻な崖でできた島なので、この島固有の種類が多いらしい。展示コーナーでは「スズムシソウ」に似たラン科の花「シマクモキリソウ」(島雲切草)が絶滅危惧種として紹介されていた。北硫黄岳だけの固有種だという・・・

 3年生のSI君は前回、 「九州大」の英文「血液型の遺伝」の下線部和訳が難しかった。It is only when you begin to mix blood from two people that the differences begin to make themselves apparent. のitは何だろう?It is not until 〜that・・「〜して初めて・・する」と似たような「強調構文」なんだね。only whenでも似たような意味だね。「二人の人の血を混ぜ始めて初めて、その違いが姿を現し始めるのだ」。今日は「不定詞」の用法を勉強した。This story is so short that you can read it in a day. を不定詞で言い換えるには、〜 is short enough to read in a day. でitは主語と同じものだから不要だ。
 TU君は前回、「京都府立大」の英文「英国の道路」が難しかった。The government fear that with the increasing number of vehicles coming on to the roads each year the total number of casualties will also continue to grow. はthat SVの中にwith〜の修飾語が入っていて判別しにくかった。「年々路上に現れる車両の増加数と共に、死傷者の数も又増加し続けていることを政府は心配している」。今日は「助動詞」を細かく勉強した。One might as well not know a thing at all as know it but imperfectly.「あることを不完全にしか知らないなら、全然知らない方がましだ」。は助動詞のmay as well ではなく「仮定法」のmight as wellが正解だ。「ぜんぜん知らない」なんてありえないことだから。
 2年生のWAさんは前回英作文で、「そこは子供の頃住んでいた所なんだが、どうなっているのかなあ」は、2つの文に分けて書けばすっきりしたね。That is the place where we lived in my childhood. I wonder what has become of it.「昔は〜だった」はwe used to liveの方がいいね。「〜はどうなった?」の構文も覚えよう。今日は英作文で「関係詞」を使う問題をやってみた。「なんでもいいから気に入った本を読むというのが良い考えだとは思いません」は、I don’t think it is a good ideaで始めて、形式目的語のitがさすものは「読むこと」なので、to read any book you likeと続ければいい。「すきな本ならどんな本でも」だから、関係詞ならwhatever book you likeともいえるね。
 1年生のMUさんは前回、入試の和文英訳を5題やって苦労した。「誰でも自分の考えを持っているが、それを他人にわかるように伝えるのは難しい」は。Everyone has his own idea, but it is difficult to make it understood by others. とすればよかった。「その考えが理解されるようにさせる」だからunderstoodだね。ownの前の「所有格」を落とさないように。his ideaを強調する働きだから。今日は学校では未修だけど、「関係詞」の問題をやってみた。「明治学院大」の英作文「私が今日あるのはみんなあの日の母の助言のおかげです」は、owe A to B 「AはBにおかげだ」が使える。I owe what I am to my mother’s advice on that day. ここでwhat I amというのは「今日の私の姿」。

 ご父兄の皆様へ・・・今日は衆議院議員選挙でしたね。すでに18歳になった3年生は参政権ができて早速初めての投票に出かけたでしょう。あいにくの小雨でしたが私も二の岡の投票所に行って一票投じてきました。その後「東山湖」に立ち寄ったら、「トラウトキング」というマス釣りの全国大会が開催中で大勢の見物客でにぎわっていました。決定戦では制限15分間でニジマスを8匹も釣った人が表彰されていました。全員マスクをして釣り糸を投げている姿は異常ですが、世の中がやっと昔に戻ってきた感があります。 尾上

(追記)この日は車で「箱根湯本」まで下って、まず先に「箱根町役場」に隣接する「郷土資料館」に寄ってみた。NHKの大河ドラマ「青天を衝け」の主人公「渋沢栄一」が、明治になって箱根でも一大事業を起こした歴史の展示企画「箱根を拓く」が面白かった。明治13年、箱根「仙石原」の広大な原野にヒツジを放牧し毛織物を国産化しようとしたのだ。「三菱」の岩崎弥太郎の協力もあって、その後羊を牛や馬に切り替え外国人観光客に牛乳やバターを販売し大成功したそうだ。
 そこは「耕牧舎」という名前の大きな牧場で今は4つのゴルフ場になっているが、その脇のハイキングコースに記念碑が残っているのは見たことがある。東京新宿にも販売の支社ができてその支社長の息子が文豪「芥川竜之介」だったそうで幼少期の写真も展示してあった。ほかにも「大涌谷」に立ち昇っている噴煙を利用して温泉を沸かし、旅館に供給したり別荘地の「仙石原温泉荘」を開発したのも渋沢の業績だ。「箱根」が好きでたびたび小涌谷の老舗旅館「三河屋」に滞在したそうだよ。
2021/10/31 (Sun) 23:33


「ダッシュ」は前出の文や語句を追加説明する働き
「ダッシュ」は前出の文や語句を追加説明する働き
2021年10月28日(木)裾野市民文化センター
「チェロとバイオリンを寄贈」
 昨日は、昨年の「UG会」卒業生YAさんの案内で、「府中市」にある母校「外語大」のオーケストラを訪問することができた。夕方の4時半、「体育館」地下の練習場では11月末の「外語祭」ステージ曲目の練習が始まった。この日は私のチェロと息子が使ったバイオリンを楽団に寄贈することになっていた。団長さんとそれぞれの楽器のパートリーダーが集まってくださり、直にお会いして「引き渡し」が無事できホッとした。皆さん満面の笑顔で丁寧に感謝の言葉がもらえて嬉しかった。
 バイオリンは子供のころからやっている学生が入団するから、たいてい自分の楽器を持っていてあまり予備の需要がないかもしれない。しかしチェロはすぐに使ってもらえそうだ。高校の弦楽合奏団はまれだから入団希望者は初心者が多いはず。バイオリンより大きい分だけ買うとすればかなり費用もかかるからね。外語大のオケには5人のチェリストがいてリーダーは首都大東京のNIさんだった。「家が小平市なので外語大のほうが近くていいんです」という。大学名にこだわらないのが今の学生たちなのかな・・・

 2年生のICさんは前回「付帯状況のwith」を使う英文を和訳した。The boy, with a policeman running after him, suddenly jumped into the river. 「その少年は、警官が後から追いかけてくるので、突然川に飛び込んだ」。with+名詞+-ing の形で、SVがもう一つ追加できるんだ。今日は「京都外語大」の英文が難しかった。It seemed to Bill that he had just closed his eyes to try to go to sleep when he was shaken violently by the shoulder. 「ビルに〜と思われた」はつまり「ビルは〜と思った」のこと。It seemed はIt was thought と同じ。「眠りにつこうと目を閉じたちょうどその時、肩をはげしくゆすぶられているとビルには思われた。」過去完了形のhad closedが先、was shakenが後。
 YAさんも前回「付帯状況のwith」を勉強した。A Japanese businessman on his way to work sits on the train with his nose buried in a children’s comic book. はsitsが動詞なので「通勤途中の日本人の会社員は子供のマンガ本に鼻をうずめて電車に乗っている」。workは「職場」で、大人だから恥ずかしくて何を読んでるか気づかれないように、ということかな。今日はAmericans admire the self-made person ― the one who, with neither money nor family influence, fights his or her way to the top. マークの「ハイフン」は2語をつないで造語とする。「ダッシュ」は前出の文や語句を追加説明する働きだから、「つまり、すなわち」と付け加えるといいね。「アメリカ人はたたき上げの人を尊敬する。それはつまり、金も家柄もないのに、闘ってトップに進んだ人のことだ。」
 KA君は「関西」方面に修学旅行中でお休みした。 尾上

(追記)私のチェロは1976年の夏、1ケ月ヨーロッバ一人旅をした時にドイツのフランクフルトで購入した中古の楽器なんだ。1500マルクだったから今なら30万〜50万円くらいかな。その旅行では、外語大オケの先輩NAさんのアパートにお世話になった。スイス留学中ドイツ女性と結婚して家族3人で暮らしていたNAさんは、達者なチェロ弾きで私たちの部長だった。55年前、第1回の定期演奏会を企画牽引した実力者。彼の見立てで紹介してもらったチェロで、それ以来45年大切にしてきたよ。
 12月の外語大オケ定期演奏会では「ショスタコーヴィッチ」の大曲「交響曲第5番」(革命)をやるそうだ。私もその曲を30年ほど前に、所属していた三島の「駿河フィル」演奏会でトップを弾いたことがあって懐かしい。難しくてずいぶんごまかしたなあ。隣のエキストラさんにずいぶん助けてもらった。しかし22年前、不幸があって楽器を弾くことをプッツリやめた。それでずっと埃をかぶっていたというわけ。大事にして弾いてくれる人がいるのはとても嬉しい。12月11日には東京までぜひ聞きに行ってみよう。
2021/10/28 (Thu) 23:21


I would not be what I am now.「私は今の姿ではないだろう」
I would not be what I am now.「私は今の姿ではないだろう」
2021年10月24日(日)御殿場市民会館にて
「大月桂川の猿橋」
 紅葉の季節はもう少し先。この名勝に来るには1ケ月早すぎた。昨日「権現山」に登った帰り道、大月市の名勝「猿橋」に久しぶりに立ち寄ってみた。コロナ渦が少し収まりを見せる中、週末だから観光客の姿が多少ふえてきたようだ。桂川の深い渓谷にかかった県道の新しい橋から見ると、真っ赤に塗った国道20号線の「新猿橋」と木製の刎ね橋「猿橋」が並んでいる。その中間にも古びた鉄橋があるよ。日本最初の水力発電所まで水を落とす水路橋らしい。
 この日は先に「山梨百名山」のひとつ「権現山」1312mに登った。大月市の山奥で、小菅や奥多摩湖に向かう国道からそれてグングン登った終点の「浅川集落」がスタートだった。2時間ほどブナ林のゆるやかな尾根道を登って着いた山頂は急に展望が開けて、「富士山」に向かって「桂川」に沿って谷間の街が一直線につながっている。北側には先月登った「三頭山」や懐かしの「雲取山」も。そして東側も木の間から東京の新宿方面が見える。ああ、あれはスカイツリーだよ・・・

 3年生のSI君は前回、英文「テクノロジー」の和訳が難しかった。A computer, for instance, can do in seconds what it would take clerks or even mathematicians a very long time to finish. 「例えばコンピューターは、事務員やあるいは数学者でさえも終えるのにはかなり長い時間がかかるような計算を数秒でやってしまう。」 構文It takes 人time to〜(人が〜するのに時間がかかる)を見抜けなかったかな。関係詞whatはfinishの目的語でここでは「計算」の意味。コンピューターは計算機だからね。今日は「態」つまり、「受動態」をやった。「鉛筆書きのメモはファックスによくでない」は、cut well(よく切れる)wash well(よく洗える)のような「物」を主語にしたイデイオム表現なんだから「受身形」にしないでいい。Pencilled notes don’t copy very well on a fax.
 TU君は「文法問題」の上級編シリーズを始めた。第一回は「動詞」で、自動詞・他動詞の判別がテーマだ。The journey greatly added to his store of knowledge. (その旅は彼の知識の蓄えを増やした)はadd something to〜(〜に〜を加えた)からの発想。和訳では「津田塾大」のDoing your own thing sounds attractive, but it is a hard philosophy to live by.の後半はto live by the philosophy から考えればいい。「自分のことは自分でやる、というのは魅力的に聞こえるけれど、それに従って生きていくには難しい哲学だ。」
 1年生のMUさんは前回「仮定法」の並べ替え問題で、「両親の献身のおかげで今の私がある」は、「〜がなければ私は今の姿ではないだろう」と言い換える問題だった。Without my parents' devotion, I would not be what I am now. 関係詞のwhatはsomething whichのことで、「こと、もの、姿」と覚えよう。今日は「前置詞」を使う英文の組み立て問題をやった。「産業の発達は技術の進歩によるものである」は、The development of industry is dependent upon technological progress. で、「〜に依存している」の意味。
 裾野教室のICさんが出席した。前回は「大阪電通大」の英文People living in different cultures do many daily things differently from one another.「様々な文化圏に住んでいる人たちは日常のたくさんの仕事をお互いに違った形でやっている」。副詞のdifferentlyはin a different way(違ったやり方で)の意味。今日は英文「女性写真家」の和訳が難しかった。It is no wonder her success made her the target of other photographers’ jealousy. は「彼女の成功で彼女が他の写真家の妬みの対象になったことは不思議ではない」のように、「無生物主語の文」では「受動態」に置き換えて、主語の「無生物」は理由や手段に、目的語の「人」を主語にして和訳しよう。

 ご父兄の皆様へ・・・今日は会館の玄関で「宝塚」名物の「炭酸せんべい」を販売していました。宝塚のスターたちのステージが先週開催されてその記念だそうです。何と懐かしい!私の中学時代の思い出がいっぱい詰まった「宝塚」!私は「市立宝塚中学校」の出身で、帰り道よく歌劇場の前を通っては花形スターたちを見かけました。何度か家族と見に行ったこともあります。記念に一缶買いました。今夜の生徒さんたちにおすそ分け。 尾上

(追記)「猿橋」の峡谷を流れる「桂川」は、実は遠く「山中湖」に源を発し「忍野八海」を抜け「富士吉田市」と「都留市」を流れ下り、大月市からは甲州街道沿いにはるばる神奈川県の「相模湖」にまで達する長大な川だったんだ。知らなかった!その豊かな水を利用して明治末期から大正にかけて日本初の発電所ができた。大月市の「駒橋」で取水して上野原市にある「八ツ沢発電所」まで14kmを落としていくもので今も稼働しているよ。鉄橋はその水路の一号だった。
 一方名勝「甲州・猿橋」は「岩国・錦帯橋」と「黒部川・愛本橋」と共に「日本三奇橋」の一つとよばれた。この桂川のような高さ30mもある渓谷の上や、黒部川のような橋脚が流されやすい川には「刎ね橋」という工法で、両岸からたくさんの木の柱を突き出して渡せばいい。柱が腐らないようにそれぞれ一本ずつ屋根をつけているのが面白い。40年前に再建した時には丈夫な鉄骨製にして、観光資源として木の板を張り付けてそれらしく見せてあるそうだ。
2021/10/25 (Mon) 0:08


No one should be deprived of freedom.「だれも自由を奪い取られるべきではない」
No one should be deprived of freedom.「だれも自由を奪い取られるべきではない」
2021年10月21日(木)裾野市民文化センター
「美ヶ原の夕焼け」
 これが見たかった!こんな壮大な夕焼け、前にいつ見ただろう?眼下の松本や塩尻の街は流れる雲の下だけどその向こうの上高地、乗鞍方面の大空をオレンジ色に染めて太陽が落ちていく。この夕陽が沈むのをじっと見つめている若者、家族連れの少女の顔も真っ赤だよ。振り返れば絶壁の頂の「王ケ頭」に雲が駆け上がっていく。南の方角は「南アルプス」の山々。そして「八ヶ岳」とその右には三角形の山も、富士山だ!
 30年ぶりに「美ヶ原」に来たよ。「和田峠」から「ビーナスライン」に入り「扉峠」を越えてこの山頂の広大な歴史ある牧場に着いた。ここはもう2000mを越えた高山なんだ。すっかり晩秋のたたずまいで、放牧の牛たちの姿もわずかだ。大好きなヤナギランの跡形もないし野菊やトリカブトの姿も見えない。今夜の宿泊地「王ケ頭ホテル」に荷物を置いて急いで西端の「王ケ鼻」まで歩いてきてピッタリ日の入りに間に合った・・・

 2年生のKA君は前置詞of、to、withを伴う動詞の表現を勉強した。なかでもThis medicine will cure you of your bad cold. (この薬であなたはひどい風邪が治る)は、ofがoff(はなれて)の意味で、「あなたを治療して風邪を引き離す」の意味になるから難しいね。No one should be deprived of freedom.も同様だけど受動態だから和訳しにくい。「だれも自由を奪い取られるべきではない」
 YAさんは前回、助動詞のmust、should、mayの用法を説明する英文が見慣れない書き方で和訳するのに困ったね。イタリック体で書いてある部分は「引用」だから、和訳しないで英語のままでいいんだ。今日は動詞doとhaveを使うイデイオム表現をいくつか勉強した。He had the strength to love others in the face of hate, injustice and death. 「彼(キング牧師)は憎しみや不正、死に直面した時でも力強くほかの人々を愛した」ではHe was strong enough to love〜と言いかえできる。
 御殿場教室の3年生TU君が参加した。前回は「大阪市大」の英文「肝臓の働き」が訳しにくかった。・・・and turning it into glycogen, only to reconvert it into glucose which goes back into the blood. 「そしてそれ(グルコース)をグリコーゲンに変えるけれど、結局それ(グリコーゲン)をまたグルコースに変えて血液に戻っていく・・・」と訳す。, only to〜は「しかしその結果〜」の意味だったね。今日は入試によく出る「会話表現」を50問やってみた。失敗した問題はしっかりと復習しておいてね。
 同じくSI君も出席した。前回は英文和訳で、同じように「結果」のonly to〜が問題だった。It is discouraging to tell the truth only to find that we are not believed. 「本当のことを言ったのに結局信じてもらえないとわかるとがっかりするよ」。He worked hard only to fail again. 「頑張ったのに結局また失敗した」と同じ構文だね。今日は「時制」の入試問題に取り組んだ。I was doing my homework when he called.とHe had been reading for two hours when she came in. とで動詞の違いが難しかった。 尾上

(追記)山頂の案内板を見ると、西側の松本市街地から美ヶ原を見上げた時に王冠のように見えるのが「王ケ頭」で、その手前に突き出している岩山が「王ケ鼻」つまり王様の鼻だそうだ。霧が晴れたら崖の下の方がくっきりと見えたよ。あの牧場は「三城牧場」だね。オートキャンプ場もある。「王ケ頭」に登山するには昔からそこがスタート地点だ。一番きつい「百曲がりコース」で登ってきた老夫婦にホテルで出あった。
 「ビーナスライン」は「白樺湖」から登って「車山」や「霧ヶ峰」にかけてのドライブウエーも素晴らしいよ。「車山スキー場」には「御殿場南高校」時代に同僚たちとよく滑りに行ったし、「八島が原湿原」や「車山」には家族ハイキングでたびたび訪ねたなあ。「コロボックル」というランプの山小屋に泊ったのもいい思い出だ。スイスのグリンデルワルドのような広大な緑の高原が素晴らしかった。
 茅野市から始まる全長76キロの「ビーナスライン」は、北側の半分が「美ヶ原高原」につながるシラカバやカラマツの道でその起点が「和田峠」だ。ここは軽井沢から小諸を通り、諏訪湖に抜けていく「旧中山道」で一番の難所だったそうだ。真田の上田城から「関ケ原」の合戦場に向かって急いだ2代目将軍徳川秀忠も、京都から江戸に降嫁した皇女和宮も越えた峠道なんだ。標高1500mで冬期は積雪に苦しむ峠だ。今は「新和田トンネル」が「佐久IC」と「岡谷IC」をつないで便利になった。
2021/10/21 (Thu) 23:50


「駅まで送っていただきありがとうございました」It was very kind of you to drive me to the station.
「駅まで送っていただきありがとうございました」It was very kind of you to drive me to the station.
2021年10月17日(日)御殿場市民会館にて
「小諸懐古園の車夫」
 なんというエンターテイナーだ!初めて「人力車」という物に乗ったら、その若い車夫の「笑太」が話題豊富で受け答えが実に巧みなんだ。横浜からここ小諸市に移住してきて11年やっているそうだ。「懐古園」の駐車場に着き、脚の悪い家内を車椅子に乗せて坂を下り入園口に行ったらそこで我々を待っていたかのよう。即決だ!懐古園は仙谷氏の居城「小諸城」の跡で坂も階段もあるから車椅子でも移動が難しいでしょ。
 「小諸なる古城のほとり、雲白く遊子悲しむ、・・・」と島崎藤村が詠ったのはここ「千曲川」を見下ろす崖の上。その詩は私も空で言えるほど有名だけど、もう一人ここで歌を詠んだ世界的に有名な現代人がいる。それは誰でしょう、という。戦争中東京から疎開してきて、田舎の子供たちに馴染めなかった少年「永六輔」です。藤村と同じ崖の上で泣きながら作った詞こそ、坂本九が歌った「上を向いて歩こう」だったとは・・・
 
 3年生のSI君は前回「神戸大」の英文「ストレスとは」が難しかった。We know what someone complaining of feeling “stressed” means. 「(ストレスは厳密には医学用語ではないけれど、)ストレスを感じるとぐちっている人が何を言いたいのかはわかる」。今日は「助動詞」を使って文を書き替える問題をいくつもやった。It is natural that you should be disappointed. 「君ががっかりするのももっともだね」はYou may well be disappointed. と言えるし、It is incredible that she wrote the letter for herself. 「彼女が自分でその手紙を書いたなんてありえない」はShe cannot have written〜と言えるでしょ。
 TU君は前回英文「子育て」で、But the children who have never been quite accepted by their parents, who have always felt that were not quite right, will grow lacking confidence. 「しかし、親に完全に受け入れられるということがなくて、自分が完全に正しかったわけではないといつも感じてきたような子供は自信を持てずに成長するだろう。」の訳が難しかった。not quiteはnot completelyやnot altogetherのようにnot alwaysの仲間で、100%の単語を否定しているので「100%ではない」という「部分否定」の表現なんだ。今日は「動詞の語法」を55題やって80%くらい正解だった。不定詞と動名詞の選択が難しかった。
 1年生のMUさんは英訳の空所補充をやった。「駅まで送っていただきありがとうございました」は、「〜してくれるなんてとても親切でしたね」と言い換える。It was very kind of you to drive me to the station. 前半はYou were very kindと同じ意味なんだ。今日は「動名詞」を使う英作文をやった。「母親は息子が金メダルをとったのが自慢だった」はThe mother was proud of her son having won the gold medal. で、「完了形」の動名詞を使うのは自慢した以前の内容だから。her sonは動名詞の「意味上の主語」というよ。her son’sと所有格で言ってもいい。
 2年生のWAさんは前回「付帯状況のwith」を勉強した。The boy, with a policeman running after him, suddenly jumped into the river. 「その少年は、警官が追かけてきたので突然川に飛び込んだ」。普通は文の後半に追加するんだけど、ここはSとVの間に「付帯状況」が挿入されている。前置詞withの後が主語+述語のようになって、もう一つの文を付け加える用法なんだ。今日は「動詞イデイオム」をいくつか覚えて和訳をやった。Americans admire the self-made person―the one who, with neither money nor family influence, fights his or her way to the top. 「アメリカ人はたたき上げの人を尊敬する。それはお金も家柄もないのに、闘って頂点にまで進んだ人のことだ。」
 今日は2年生の男子が一人見学に参加したので、3時間びっしり問題に取り組んでもらった。粗削りながらかなり力のある生徒で、入会してくれるのが楽しみだ。 尾上

(追記)この日は先に隣の上田市「上田城」にも立ち寄って「真田一族」の居城跡に初めて足を踏み入れた。江戸時代になって真田家が松代に移封された後「上田城」に入ったのが「小諸城」の仙谷氏だそうだ。復元された「城門」と石垣をくぐると広大な公園だった。園内の「市立博物館」に立ち寄って真田一族の展示コーナーに向かった。豊臣秀吉亡きあとの「関ケ原の合戦」で一族維持のために兄信之は徳川家の東軍に、弟幸村は父昌幸と共に西軍に分かれて戦う、という悲しい討議の場の画が展示されてあった。「山岡荘八・徳川家康」を全18巻読了してあったからこれだけは見ておきたかったのだ。
 兄信之は父と弟の亡き後「上田城」を継いだが本丸が崩壊したので三の丸に蟄居した。そこが今は名門「上田高校」になっている、というので帰りがけに寄ってみた。藩主の住んだ時代の「古城の門」が今も残ってはいるが、校舎の上の方からトランペットの音、格技場からは弓道の的に当たる音。今年は東大3人、京都2人合格で、東京外語にも1人入ったそうだ。市立博物館にも紹介されていた「山極勝三郎」はここ上田中学から東大医学部に進み、世界の「人工ガン研究」で功績を残した明治大正の人。
2021/10/17 (Sun) 23:02


those who「・・する人々」
those who「・・する人々」
2021年10月14日(木)裾野市民文化センター
「山中湖の手作りボート」
 快晴の月曜日、小山町「富士霊園」の墓参のあとはその裏山の「三国峠」を越えて「山中湖」に向かった。人気の「パノラマ台」から平野地区に降りると湖岸は広い砂浜で、数台の車が水際ぎりぎりまで入っていた。真正面に富士山が両手を広げ、きらきらと光ってまぶしい湖面を抱え込むようだ。遠浅で水面も穏やかだからSUP(stand up paddle board)を楽しむ若者たちの姿がちらほら。中学生の「カヌー教室」も開かれて、講習の後3人一組でクルーを組んで沖に漕ぎ出していた。
 隣に停まっていた軽自動車の男性が木製の部品を車から取り出して、水際でボートを組み立て始めた。興味深いので聞いてみると、2つのボディ部分をつなげ船首と船尾を合わせ4つのパーツで組み立てできる2人乗りのボートだそうだ。カヌーのようにパドル一本で漕げるし、今日は2枚の三角の帆を立ててヨットのように走らせる実験だという。少し沖に移動して転覆した船を回復する方法も確かめていた。私も大学時代に半年間、ボート部に所属していたからすごく好奇心がわくよ・・・

 2年生のKA君、YAさん共に学校の中間試験対策のためにお休みしたので、今日は一人だけ一対一の授業になった。
 ICさんは前回「大阪電通大」の英文「国による文化の違い」を和訳した。People living in different cultures do many daily things differently from one another. 「様々の異なる文化圏にすむ人たちは日常の多くの事柄をお互いに異なったやり方でやっている」。one anotherはeach otherと同じ「お互い」の代名詞。副詞differently はin a different way(違ったやり方で)の意味で使う。例えばslowly(ゆっくりと)も「ゆっくりしたやり方で」の意味。
 今日は前置詞のonとforをとる動詞の用法をまとめた。英文和訳では「竜谷大」のThose who grew up during the Great Depression sought survival! 「世界大恐慌の時代に成長している(若い)人たちは、生き残りに必死だった!」がうまく訳せなかったね。soughtは動詞seek(探し求める)の過去形、主語はthoseだ。those who・・は「・・する人々」と覚えなさいと教わるけど、なぜだろう?実は、those people who・・(・・するようなそういう人々)の意味でpeopleが省略されたと考えればいい。that〜which・・とかsuch〜as・・というのと同じ「先行詞+関係代名詞」の関係なんだ。 尾上

(追記)小中高すべてコーラスやブラスバンドに夢中で、生来球技などの運動が苦手で汗をかくのが嫌いだった。その私が大学に入学早々ボート部の部員勧誘にひっかかってしまった。「かつ丼を食わせるから」に釣られたためだ。体重55キロのやせっぽちなのに178センチの背の高さが気に入られた。脚が長いほどキック力に差が出るから。埼玉県戸田の「荒川」沿いで東京オリンピック用に造成した「ボートコース」にある大学の艇庫が合宿所で、戸田橋から巣鴨の大学までは中山道を都電(路面電車)で一本だった。
 練習日は片道2キロのボートコースを全力で一周してくるともうへとへとなのに、バーベルで腕力、練習台でキック力を鍛える。そのあとボートとオールを仲間4人で抱えて荒川の岸まで運びやっと水面に浮かべて漕ぎ出すのだ。岸辺の木杭に薄っぺらなボディをぶつけないように注意して。静かな水面を水を切って滑っていく快感は忘れがたい。しかし夏休みを過ぎたころ体力的に不向きであることを自覚して退部させてもらった。大学のオーケストラに入ってトランペットを吹き始めたのだ。
2021/10/14 (Thu) 22:55


「仮定法」とは「仮の気分」を動詞の形で表すもの
「仮定法」とは「仮の気分」を動詞の形で表すもの
2021年10月10日(日)御殿場市民会館にて
「村山古道のコケモモ」
 解剖学者で「バカの壁」の著者、養老孟子先生の甥や姪が、「富士登山するならゼロから登らなきゃ」と先生に挑発されて実行して見せた、という話を昔読んだことがある。富士市吉原の港「田子の浦」の海水で手を清めてから、つまり海抜ゼロメートルから山頂をめざして出発したそうだ。最近富士市でも観光案内に「登山ルート3776」というパンフレットを作ってルート紹介をしている。3泊4日で37kmのロングコースになるけど、「村山浅間神社」から始まる「村山古道」を歩いて山頂を目指すのだ。
 今年の夏は「富士山スカイライン」の「水が塚」で花友のUEさんと待ち合わせ、大好きなラン科の花「ヒナチドリ」や「フガクスズムシ」を探しに何度も江戸時代の登山道「村山古道」に分け入るうちに興味が沸いた。こんな展望のない狭い暗い道でも登ってくる人に何度か出会って驚いた。初登山だという九州の老人も海から登ってきた。どうも密かなブームになっているらしい。それで昨日は、富士宮口五合目2400mのゴールに自転車をデポしてからスカイラインの分岐点1600mまで戻り古道に分け入った・・・

 今日は様々な理由で3人がお休みしたので、私と2人きりの授業になってしまったが、1年生のMUさんは「仮定法」をやってみた。初めてなので中学でもやった表現から始めた。I would like to travel abroad.「外国旅行に(行ければ)行きたいけど」はI want to go abroad.「行きたいと思う」より「婉曲表現」と教わったね。Could you help me do my homework? は Will you〜でお願いするより「ていねい」な言い方と教わったね。「仮定法」なんて文法用語は使わなかったけれど、実はその助動詞の過去形wouldやcouldに事実とは反対の「仮り」の気持や気分(法:ムード)が込められているのだった。
 例えば、If I were a bird, I could fly to you. (仮に私が今鳥だとしたら、あなたのところに飛んでいけるのに)は、「今・・なら、・・なのに」の表現で、はっきり言えば「鳥じゃないから飛んではいけない」となる。一方「昔・・だったら、・・だったのに」の場合は「動詞」をhad been(過去完了形) とcould have flown(助動詞+完了形)で表すよからちょっと難しい。「今」か「昔」かで動詞の語形が変わることに注意すればいい。

(追記)10年ほど前に「村山古道を歩く」という地図入りのガイドブックが出版され、著者の畠堀氏が個人で調査し整備した古い登山道を私も歩いてみたい衝動にかられた。今日はまずスカイラインの分岐点1600mから五合目2400mまでを歩こう。迷いそうな要所要所には赤いビニールテープを木の枝にまきつけてありがたい。もう花の時期ではないがナナカマドが紅葉し赤い実をたくさんつけている。モミの木の森を抜けて黄色く色づいたカラマツの林にはいったらコケモモの赤い実が一杯だ。
 ゴールの新六合目「雲海荘」と「宝永山荘」は何度も立ちよった山小屋だけど今日は共に閉まっていた。この小屋の裏手からいよいよ急な登山道が始まるのだけど、1か月前に閉山したからバリケードで閉鎖されている。それでも通の登山者は抜け道を知っているから冠雪が始まるまでは登っていく人が多い。私も20日前にここから登ったばかり。ドイツ語を話す4人家族がやってきて迷っているので'You can take this way'. と教えてあげたら幼い女の子も一緒に元気よく登って行ったよ。
2021/10/10 (Sun) 23:23


might as well〜(〜したほうがましだ)は may as well〜とどう違う?
might as well〜(〜したほうがましだ)は may as well〜とどう違う?
2021年10月7日(木)裾野市民文化センター
「湖尻峠のアケボノソウ」
 御殿場二の岡の我が家から農免道路の坂道を6キロ下っていくと高原ビールで有名な「時の栖」がある。その途中は右も左も田畑ばかりなのに「ロマンチック街道」なんておしゃれな名前を考えた人がいる。その間に信号が何もなくて実に気分がいいから最近交通量がものすごく増えた。「御殿場アウトレット」から「時の栖」に向かう無料のシャトルバスもしきりに通る。その途中の商店「スギヤマ」で生みたて卵を買い、お気に入りの「メリールウ」でおいしいくるみパンを買ったから、さて箱根をひとまわりしようか。
 岩波駅の近くを流れる「深良川」の渓流に沿って箱根外輪山の「湖尻峠」に登っていこう。狭い急坂の途中に記念の石碑が建っていて、350年も前の江戸時代前期に完成した「深良用水」のトンネルが見られる。今も「芦ノ湖」の水を引き入れてここに落とし、裾野市の田畑の灌漑用水に使用されているよ。峠に登りきる直前に私が見つけておいた秘密の花園がある。それはセンブリの仲間の「アケボノソウ」。真っ白な5弁の花に黒い星をちりばめて「明けの明星」のような黄緑色の点々をつけて美しい・・・

 2年生のKA君は前回、「英検準一級」の第4問「英作文」を練習した。「学生は独自の勉強方法をもっている」は、Most students have their own way of studying. 不定詞のhow to studyがここでは使えないね。形容詞のownはtheir way(彼らの独自の方法)を強調するだけの働き。所有格のtheirを落としてはいけない。今日は学校の中間試験の対策に「助動詞」を自習した。might as well〜(〜したほうがましだ)はmay as well〜とどう違うのか参考書にはっきり書いてないね。mightはmayの過去形で「仮定法」に使っているんだ。「死んだ方がましだ」とか「その金をドブに捨てたほうがましだ」、「壁に話しかけたほうがましだ」のように、やりそうもないことを述べるときに使うよ。ちなみにas well〜の後にはas〜が消えているね。「〜と〜とは同じこと」と言いながら、「後者より前者の方がましだ」という結論を述べるのだ。
 YAさんは前回「岩手大」の英文が難しかった。One of the greatest rewards of being a teacher is the opportunity one has to devote one’s mind and energy to important matters. はhas to を助動詞mustと同じと思ってしまったね。「〜ねばならぬ」のhave to〜はhave need to〜(〜する必要がある)と考えればいいんだ。don’t have to〜(〜する必要がない)も同じ。have only to〜(〜するだけでいい)もneedが抜けていると考えれば覚えやすいでしょ。ここはOne has an opportunity to devote〜「人は〜を捧げるための機会を持っている」が基本文で関係詞が省略されているんだ。「教師になる最大の報酬の一つは、大事な問題に自分の知力と精力を捧げる機会に巡り会えることだ」。ここのoneは「ひと」つまり「われわれ」のこと。

 ご父兄の皆様へ・・・今日は久しぶりに「文化センター」に戻ってきました。黄瀬川を見下ろす「33会議室」は壁に油絵が掛かり、カーペットが敷かれた広い会議場に回転椅子なのでやはりここは気分がいいですね。10月になっていよいよ今年も後半、読書の秋となり勉強が一段とはかどりますね。 尾上

(追記)「芦ノ湖」の水は小田原にそそぐ「早川」の源流になっているけど、今でも「旧深良村」に水利権があるので、普段は水門でせき止められていて湖水がここから流れ出るのを見たことがない。湖畔に車を置いて少し山歩きをしてみよう。外輪山の尾根まで登ると、そこが「芦ノ湖展望公園」で箱根側と静岡側の大展望だ。「富士山」から「愛鷹山」「駿河湾」まで眼下に一望のもと。スカイラインで来た車の人たちも休憩し展望を楽しんでいる。芝生には小さなゲンノショウコ(現の証拠)の白い花が点々と。
 さらにひと登りしたら「黒岳」。草の道を「湖尻峠」に向かって「芦ノ湖」を左に見ながらグングン下って行く。薄紫色の上品なマツムシソウの群落を見つけて幸せな気分。女性2人とすれ違うと、「箱根関所」からずっと外輪山西側の尾根伝いに10キロも歩いてきたそうだ。山では女性のほうが強いね。「湖尻峠」に降り立つとそこからは石畳の階段が続き「深良用水」の取り水口まで下っていく杉林の薄暗いコースだ。湖畔に着くと芦ノ湖の水がゴーゴーと水門を流れて暗いトンネルに吸い込まれていた。(ここまで書いたら突然激しい地震!M6.1でかなり大きな揺れ。無事でよかった。)
2021/10/07 (Thu) 22:59


Doing your own thing「自分のことは自分でやる」
Doing your own thing「自分のことは自分でやる」
2021年10月3日(日)御殿場市民会館にて
「八ヶ岳のゴゼンタチバナ」
 昔ニューヨークでお世話になった友人で、今は京都市芸大講師のアーチストIMさんからLINEで「八ヶ岳って山がいくつあるの?」と聞かれたので自分が今まで登った山を数えてみた。最初は2008年、横浜の友人と登った最高峰の「赤岳」2899mだった。ツクモグサやウルップソウなど珍しい花園が広がる「横岳」は2度登ったし、その北に連なる「硫黄岳」はコマクサの大群落だった。連峰南部の「編笠岳」と「権現岳」が登りやすかったけど、昨年の「阿弥陀岳」は一番の急傾斜で怖かった。
 今回の「中山」とその先の「天狗岳」や「根石岳」では初夏にピンクのイワカガミ一杯の登山道が続いていた。これですでに9座になるけどまだ北部に「北八つ」と呼ぶ山々がある。元気なころの家内と「麦草峠」から登った「縞枯山」と「北横岳」だ。それに独立峰だけど最北端の「蓼科山」も忘れられない岩山だった。数え方にもよるけど合わせて12座だろうか。北アの「白馬岳」南アの「仙丈岳」と共に「花の三名山」と称される「八ヶ岳」にはこれからも元気の限り何度も登ってみたい・・・

 3年生のSI君は前回「早稲田大」の英文「娯楽本」の和訳が難しかった。In an age when there is a constant stream of books falling from the publishers’ press, ・・は倒置の「there構文」に気づけば、「出版社の印刷機から絶えず流れる川のような本が生み出されているような時代では・・・」と訳せる。今日は「不定詞+前置詞」の用法を勉強して「津田塾大」の英文が難しかった。Doing your own thing sounds attractive, but it is a hard philosophy to live by. 「自分のことは自分でやる、というのは魅力的に聞こえる。でも、それに従って生きていくには難しい哲学なんだ」。不定詞はto live by the philosophyが基本でそれを形容詞用法にしたもの。
 TU君は前回「科学技術から科学へ」を読んで苦労した。The more one includes in a definition of science, the later one is likely to believe that it begins. はThe more SV, the more SV 「〜すればするほどますます・・」の構文だから、「科学の定義に多くの要素を含めれば含めるほど、科学の始まりがますます遅くなると人は考えるらしい」。The moreはincludesの目的語、the laterはbeginsを修飾する副詞だ。今日は久々の出席で「疑問文」の文法・語句整序・作文をやった。「この機械を発明したのはだれだと思いますか」は、Who do you think invented this machine? が正しい。動詞がknowなら普通の「間接疑問文」でDo you know who invented・・・でいいけど、thinkやsayは答える必要のない「軽い動詞」なので、疑問詞が文頭に「移動する」のだったね。「do you thinkの挿入」という学校の教え方は古くて間違っているんだ。
 1年生MUさんは前回「受動態」の語句整序問題をやってみた。「20分もすれば会議が終わります」は、「会議が終わるまで20分だろう」と言い換えればよかった。It will be twenty minutes before the meeting is finished. 今日は「不定詞」の問題をたくさんやった。「どちらの方法を選んだらよいのか決断がつかなかった」の語句整序は、I could not decide which way to choose. で、後半はwhich way I should choose(どの方法を選ぶべきか)と言える文を「疑問詞+不定詞」を使って簡潔に言い換えたもの。中学でI learned how to skate.(スケートのやりかたを学んだ)を勉強したのと同じ構文で、・・how I should skate(どうやってすべったらよいのか)の意味だ。
 2年生のWAさんは動詞doとhaveを使う慣用語法をいくつか勉強した。語句整序で「私は自分の言うことを理解してもらうのに苦労した」は、イディオムhave difficulty -ingを使えばI had difficulty making myself understood. となる。後半は「自分が相手から理解されるようにする」の意味で、これも大事なイディオムだね。英作文では語順に苦労した。「学生時代に学業を怠ける人はだれでも卒業してから後悔するものです」は、日本文に動詞が3つあるので、英語ではそれぞれのSVペアを考えよう。Everyone will regret itとHe graduates from schoolとHe neglects his studiesをつなげばいい。Everyone who neglects his studies in his school days will regret it after he graduates from school.となる。文頭は一語にまとめてwhoeverもいいね。
 昔「高校英語研究」という名の受験雑誌(研究社)に記事を依頼されて、「英作文で80%モノにする方法」という内容を5ページにわたって書いた。33年前私が御殿場南高校で教えているころで、1988年のことだからきっと皆さんのお父さんお母さんの高校時代だね。そこには高校生の苦手な、長くて込み入った日本文を英訳する秘訣を伝授したから、全国の読者からとても喜ばれたよ。日本文で主語は省略が多いけど動詞を見つけるのは簡単で、それをV1、V2、V3とマークしてそれぞれのS(主語)を考えればいい、というように。

 ご父兄の皆様へ・・・10月になってやっと世の中が正常に戻りつつあります。私たちの「UG会」も元の会場で元の時間帯で実施できるようになりました。コロナウイルス感染には従来以上の注意を払いつつ勉強会をさらに充実したものになるよう頑張っていきたいものです。 尾上

(追記)母校・甲陽学院高校の同窓会は年に6回も東京で開催している。ちょっと珍しいでしょ。2か月ごとにやってきたけど昨年からコロナでしばらく休んでいた。「飲んべえ」の集まりかとおもいきや、毎回スピーカーを決めて勉強会もしているんだ。特に家族ぐるみの忘年会と新年会はこの年末年始に再開しよう、となっている。それに今回の「蓼科高原」での「ゴルフコンペ」も恒例の秋の行事なんだ。私も家内と参加するようになって4回目。ゴルフはやらないけど登山した後に温泉と夕食会で合流するんだ。
 幹事のYO君は高校時代私と同じブラスバンド部員で、神戸大からトヨタ自動車に入社し長年活躍した人。社員の福祉や保養のために優待で利用できる「トヨタ」系列のホテルを2泊3日の同窓会のために毎回予約してくれる。この「テラス蓼科」はゴルフ場に隣接して露天風呂つきの素晴らしい施設で、ゆったりした高級感のあるスペースが家内もとても気に入っている。今回は私の塾や家内のリハビリ通所のために1泊で帰ることになり、夕食だけをご一緒して「同窓会」パーティに参加できたよ。
2021/10/03 (Sun) 23:41


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