「外語祭 第100回」
もう第八波が始まっているともいうが、コロナ渦がすこし収まったところで母校の文化祭がほぼ昔のように対面で開催された。東京外国語大学の文化祭「外語祭」がユニークな点は2つ、「語劇」と「料理店」だ。28もの外国語で2年目の学生たちが演ずるステージが大人気なんだ。会期の5日間、キャンパス内の劇場「プロメテウスホール」で一日中次々と上演される。一方、キャンパス中央にある円形の陸橋の下が世界の料理店だ。ロシア、ポーランド、モンゴル、中央アジアなど30の言語を専攻する1年生が腕を振るって自前のエスニック料理を販売する。そういう伝統が私たちの頃と同じように続いているのが嬉しい。
昨年のロシア語劇はチェホフの名作「桜の園」をやって、UG会出身の2年生矢田さんも字幕を担当したそうだが、今年はソログープ作の「死の勝利」を選んだという。未知の作品の心配と興味をもって東京に出て、西武線で最寄りの「多摩駅」に降り立った。同窓の仲間たちにメールして誘ったら、ひとりMI君が来てくれて一緒にステージを鑑賞することができた。「王妃の地位を狙う女」の話は、かなり熱演ではあったが意図するものがよく見えず選択のミスというしかない。1時間足らずの芝居ではあまり欲をかいてはいけないね。55年前の私たちは文豪トルストイの「ニヒリスト」を上演して成功したよ。語劇を見た後はさあ、ベリーダンスの会場に急ごうか・・・
2年生のMUさんは前回長文で「テレビは受け身か」を読んで和訳が難しかった。Watching television is no more passive than observing a landscape, listening t music, or reading a book. は、「テレビを見るのは、景色を見たり音楽を聴いたり本を読んだりするのと同じで受け身とは言えない」と訳す。いわゆる「クジラの公式」no more 〜thanの構文で、A whale is no more a fish than a horse. (鯨は馬と同様に魚ではない)とよく似ているでしょ。今日は「前置詞+関係代名詞」の構文を勉強した。You can’t say you are “acquainted” with people whose names you don’t know and with whom you’ve never exchanged a word. の和訳は、「その人の名前も知らず、その人と一言も言葉を交わしたこともないような人と『知り合いです』なんて言えないよね。」
IKさんは前回、「形式目的語のit」の構文を勉強して、I make it a rule to look up all unfamiliar words in a dictionary.の和訳が難しかった。「私は知らない単語はすべて辞書で調べるようにしている。」今日は、「A and A’のルール」を勉強した。高校生が英文で一番苦労するのはなんとこのandなんだ!andを見つけたら△マークで囲って注意しよう。「andの後に来る単語A’をよく見て、前方におなじ種類の語Aを探せ」というルールだ(尾上先生が考案した)。たとえば今日の英文I make it a rule to to glance through the newspapers and watch TV news every day so as not to be behind the times. も、watchは動詞の原形か現在形だね。前方のglance〜かmake〜と「並列」するはずだね。「私は時代遅れにならないように、毎日新聞にざっと目を通しテレビのニュースを見るようにしている」。
3年生のWAさんは前回「宮崎大」の長文で「人を褒めること」を読んだ。テーマは冒頭の第3文、Thus we all have a double necessity: to be praised and to know how to praise.で、「このように、私たちには一対の必要なものがある。つまり、人から褒められることと、人の褒め方を知ることだ。」と訳すといい。「コロン」はちょっと間を開けて読むマークで、直前の語句を説明しているから「すなわち」と補っておくべきだ。今日は「分詞構文」の2回目で、「完了形」 Having -ed〜、「受身形」Being -ed〜を勉強した。後者はbeingを省略していきなり「過去分詞形」-edで始まる文が多いよ。英文「教育の重要性」の和訳ではWhat would civilization be like without the benefits of education?で、withoutとwouldに注目すると「仮定法」かな?と思いついたら正解だ。「もし教育の恩恵がないとしたら、文明はどのようなものになるであろうか。」 尾上









