高校英語UG会 三島・裾野・御殿場


「死んだと思っていたあの男はまだ生きている」 The man whom I thought to be dead is still alive.
「死んだと思っていたあの男はまだ生きている」 The man whom I thought to be dead is still alive.
2022年10月24日(月)裾野市民センター
「ムラサキセンブリ」
 晩秋のこの時期に野山や道端を歩くと薄いピンク色のゲンノショウコ(現之証拠)や白いセンブリ(千振)の花はとても小さいけどよく見かけるね。ともに古来民間療法では胃腸の薬として珍重されている。とくにセンブリはとても苦くてその代表格だが姿は実に美しい。顔を近づけてよく見ると白い花弁に紫色のストライプ入りだ。その仲間で花全体が青紫色でもっと背の高い「ムラサキセンブリ」という美しい花もこの同じ時期に咲くんだ。環境省の「レッドデータブック」では準絶滅危惧種に指定されていて、高原の明るい草地で稀に見つかると知ってもう10年になる。
 先週久々に青空が戻った日、箱根のKAさんを誘って山梨県のその山に行ってみた。彼はもと箱根ビジターセンターの職員で花にも昆虫や小鳥にも詳しくて私の大切な山の友人だ。この山は忍野村の入会地になっていて三角形の山全体がカヤの草刈り場で保護されている。その中を縦横に走る軽トラ用の道を歩けばすぐに秋の七草やキキョウ、リンドウ、ヤマラッキョウのような花々がたくさん見つかる。例年より半月ほど早くて山頂ちかくは枯れ始めていたが、山の低い所でたくさん咲いていたよ、ムラサキセンブリ。暖かな日差しをたっぷり浴びてしっかり星形に口を開いている・・・ 
 
 今週は「文化センター」が「市民芸術祭」で貸し切りになったため、日程をずらして月曜日の今日になった。次回も今週の金曜日28日に前倒しなのでメモしておいてください。
 3年生のICさんは「否定構文」の一つで、not・・・until〜(〜まで・・しない→・・・した後〜する)を「強調構文」に書き換えたIt is not until〜that・・・(〜して初めて・・・する)の勉強だった。It was not until the world began to run out of oil, causing its price to increase rapidly, that people realized how serious the oil shortage was. 「世界中で石油が枯渇し価格が急上昇したのち、やっと人々は石油不足がいかに深刻であるかを悟った」。語句並べ替え問題で「とても驚いたことに、死んだと思っていたあの男はまだ生きている」は難しかった。Much to my surprise, the man whom I thought to be dead is still alive. でI thought him to be dead.が組み込まれているよ。
 YAさんは前回英作文「私たちは入手する情報が多ければ多いほど、より不安でなくなる」をやった。正解はThe more information we get, the less we worry. で、more informationをセットで文頭に移動しないといけない。後半もwe feel less worriedからならthe less worried we feel.としないとね。今日は英作文で「仮定法」をやった。「もし私たちがもっと早く東京に戻っていたらどうなっていたことか」が難しかった。If we had come back to Tokyo sooner, what would have become of us?とすればいい。「昔の事実」に反する仮定の文だから、条件文に「過去完了形」、帰結文にはwould have -edの形が正解だ。「彼はどうなったの?」はWhat has become of him?だったね。
 WAさんは前回下線部訳で、Any adult ・・・immediately becomes aware that others night not interpret the world as he or she does. 「・・・するどんな大人でも、ほかの人は世の中を自分が解釈するようには解釈しないのかもしれない、とすぐに気づくものだ。」では、文尾のdoesは「する」ではまずい。「代動詞」と言って前述の動詞の繰り返しを避けるもの。日本語では二度繰り返すしかない。he or sheも前述の主語の「代名詞」だから「自分」と訳しておこう。「否定構文」のthe last to〜(決して〜しない人)では、Father was the last man to take this into consideration, however: he looked upon children as raw material that a father should mold. ここでのFatherは「わたしの父」でa fatherは総称で「父親というもの」の意味。「:コロン」で文が切れているから「すなわち」と補っておこう。「しかしながら父はこのことを決して考慮に入れることのない人だった。つまり、子供というのは父親が作り上げる素材だと父はみなしていた」。 尾上
2022/10/24 (Mon) 23:33


It is 〜who・・「強調構文」
It is 〜who・・「強調構文」
2022年10月20日(木)御殿場市民会館にて
「上高地帝国ホテル」
 「大正池」から流れ落ちた梓川の急流を渡って「中の湯」のバス停で乗車すると、すぐに「釜トンネル」の中をバスは進む。2005年に完成した3代目の「釜トンネル」は全長1.3キロで天井も高く対面通行できて歩道まである。今は年中マイカー規制だけど40年前に私が家族とマイカーで通った頃はまだ掘削の跡が残る真っ暗な一車線、上り下りが信号で切り替えらるという2代目のトンネルだった。「釜トンネル」の名の由来はこのあたりが特に急傾斜で、流れ下る梓川のしぶきが「お釜」の沸騰のように見えることから「釜ヶ淵」と呼ばれたそうだ。初代はもう100年も昔で、入口出口の土砂崩れや鉄砲水が流れ込むなどで被害が絶えなかったという。
 トンネルを抜けると目の前に「大正池」が広がる。昔は池に白い枯れ木がたくさん林立していたのに今は見えないな。大正4年に「焼岳」が爆発して土石流が「梓川」をせき止めて大正池ができた。だからその50年後にはまだ水没した木々が残っていたのだ。それは私が東伊豆の「稲取高校」で正式に英語教師を始めた年の夏、同僚の若い先生4人で「奥穂高」に登った時のこと。理科の佐藤先生が山の花の名前を教えてくれた。黄色の「信濃キンバイ」と白い花「白山イチゲ」が私の覚えた最初の花だ。翌日「岳沢」を下ってきてこの「大正池」で遊んだなあ。さて、バスは「大正池」をすぎて「上高地帝国ホテル前」に停車。森の中に赤屋根が美しい瀟洒なロッジ風の高級ホテルだ・・・

 2年生のMUさんは前回「弘前大」の英作文で、「初めてアメリカへ行く人が、はたして自分の英語でわかってもらえるかと不安になるのは当然のことだ」は、It is natural for the first visitor to the U.S. to feel uneasy as to whether he can make himself understood in English. 「〜かどうかについて」が難しかった。疑問詞の前にはas toを使う。今日は書き換え問題でNo matter how wise a man may be, he sometimes makes a mistake.(人はどんなに賢くても時は失敗するものだ)は、「どんなに賢い人でも」と言い換えられるからThe wisest man sometimes makes a mistake. のように「単文」で言える。最上級の形容詞の前にeven(さえも)が省略されているよ。
 IKさんは前回、文法の間違い探しが難しかった。As technology increases, so do one’s ability to communicate with the rest of the world. 「科学技術が高まるにつれて、人が世界のほかの国々の人と対話する能力も高まっていく」は、後半の長い主語が「倒置」になっているから動詞doをdoesにしないといけなかった。「私もそうです」はSo do I. だったね。the restは「休憩」のほかに「ほかの部分、人々」の意味があるよ。今日のテーマは「非人称のIt」で、Now it’s the laboratory staff who are learning sign language.が難しかった。これはThe laboratory staff are learning〜という文の主語を強調するために文頭に移動してIt isとthatで挟み込む文「強調構文」だ。「人」ならwhoを使う。日本語でも「・・・なのは〜だ」と文の最後に移動させるね。同じ文法だよ、UG理論からは。
 3年生のWAさんは前回長文で「人間の言語は無限」を読んだ。symbolicは「象徴的」のほかに「記号上」の意味がある。目の前に具体物がなくても「言語」という抽象的なシンボル(記号)で表現できるから、使用範囲が無限でゼスチャーなどの他の伝達方法と異なる、ということ。今日の英文「古代ローマの都市の騒音」ではThey couldn’t sleep, they said, with all that traffic in the streets. 「通りにあんな交通量があるから眠れない、と彼らは言った」が難しかった。挿入のthey saidを文頭に戻せばwith以下は主文の「付帯状況」だとわかる。〜with his legs crossed(脚をくんで〜した)や〜with a cap on(帽子をかぶったままで〜した)と同じだね。 尾上
2022/10/20 (Thu) 23:29


「自分の〜」は主語に合わせてhis own〜
「自分の〜」は主語に合わせてhis own〜
2022年10月16日(日)裾野市民センター
「活火山焼岳へ」
 図書館で借りた雑誌「山と渓谷」の特集が「日本百名山」だったので私も自分のリストを作ってみた。最初は大学1年生の時同級生と登った「浅間山」だ。「富士山」を始め「天城山」や「筑波山」など今までに登った山を数えたら意外にも35座あった。「北岳」や「間ノ岳」「木曽駒ケ岳」のような南や中央のアルプスは多いけれど北アルプスの数が少ないなあ。ふと「焼岳」に目がとまった。インスタ仲間のmanさんも最近登って写真をポストしたので気になった。ここなら日帰りで行けそうだ。今も噴煙たなびく活火山なので避けていたけど近年人気が高まっている。ヘルメットをかぶれば安心だ。
 車で中央高速を飛ばして未明のうちに「焼岳」の麓の「中の湯温泉」に着いた。下山したらここに寄ってひと風呂浴びよう。バスに乗り換えて「上高地」に行き「帝国ホテル」の前で下車。「焼岳」の噴火で大正時代に梓川がせき止められてできた「大正池」から7:30出発だ。急峻な斜面や絶壁を登るためアルミのハシゴがほぼ直立にいくつもかけてあるよ。こんな難コースとは知らなかった。10:00中腹の「焼岳小屋」に着いて一息いれよう。カップラーメンを食べて記念のTシャツを購入。ここから山頂まで2時間が正念場だった。急なガレキの苦しい登りを一歩一歩、12:30やっと山頂にたどり着くとそこには大勢の登山者が・・・(つづく)

 3年生のICさんは前回英作文で「学校の隣の家を眺めては『ああ、この家の子だったら』と思ったものだ」が難しかった。Whenever I saw a house next to our school, I said to myself, “If only it were my home.” のようにセリフを生かした直接話法がいいね。「心の中で思う」はsay to oneselfというよ。今日は早めに中間テストが終わって、一人だけの授業になった。「否定表現」のcannot help -ing〜(〜しないではいられない)やcannot・・too〜(どんなに・・してもしすぎということはない)などの問題がよく理解できていた。英作文は「名詞・代名詞」がテーマで、「だれでも自分の考えを持っているが、それを他人にわかるように伝えるのはむずかしい」は、Everyone has his own idea, but it is difficult to tell it to others clearly. がほぼ正解だったが、「自分の」は主語に合わせるからownだけでなく「彼自身の」と言い換えて必ずhis own〜ということ。

 ご父兄の皆様・・・今日は11〜12月の「UG会予定表」を配布しました。裾野教室の日程に変更が4回もありますのでご確認ください。来週の裾野教室は24日(月曜日)になります。「市民文化祭」の会場で全館貸し切りのためです。 尾上
2022/10/16 (Sun) 23:40


It is not until you finish what you must do that you realize the joy of leisure.「〜の後でこそ〜がわかる」
It is not until you finish what you must do that you realize the joy of leisure.「〜の後でこそ〜がわかる」
2022年10月13日(木)御殿場市民会館にて
「定期演奏会」
 母校東京外語大のオーケストラが103回目の定期演奏会をやるというので、家内と一緒に東名を走って荻窪の「杉並公会堂」に行った。UG会出身で外語大3年生の矢田さんが前回5月の定演に出演した後退団して、今はフィンランドに留学中なので少し寂しいけれど、昨年矢田さんの紹介で楽団に寄贈した私のチェロが舞台に出してもらえるかもしれない、と期待して会場に着いた。今回の秋のコンサートは学生らしいオーソドックスなプログラムに戻り、「カレリア組曲」と「韃靼人の踊り」、ブラームスの「交響曲第一番」だった。コロナ感染の脅威も薄らいでこの夏には合宿練習もやったそうで、若者らしく終始パワー全開の力強い演奏を聞くことができた。
 コンサートマスターは3年生男子、チェロのリーダーはロシア語専攻の2年生で、幕間に演奏した「弦楽4重奏」ではともに美しいソロを聞かせてくれた。当日のパンフレットを見てみると、メンバー表には90名の名前があって専攻語学と学年が書いてある。しかし数えてみると外語大生は45名くらいで、半分はOBOGとエキストラだ。私たちが60年前に定演を始めたころに比べると1.5倍くらいの大所帯になっている。違うところはエキストラと思っていた他大学の都立大や青山学院などの学生が正団員になっていることだ。特に私が気になっているホルンパートは外語大生がゼロで、ほとんど学芸大の音楽科だった。「ブラ1」の4楽章の壮大なメロディーを美しく力強く聞かせて・・・

 2年生のMUさんは前回、長文「祖母の厳しいドイツ風のしつけ」を読んで和訳が難しかった。She made me get out of bed, and fold up my dress, and put it neatly on the chair. はA and A’のルールに注意すればfoldやputが動詞の原形でその前のgetと並列していることがわかる。だから「おばあさんは私にベッドからおこし、服をたたませ、それをきちんと椅子に掛けさせるのだった」。今日は空所補充の問題で、Both of the parties ( ) discussed the problem with their lawyers. 「関係する2団体はともにその問題について弁護士と話し合った」。カッコにはwhich were concernedを省略してconcernedが正解。involvedも同じ意味と用法で直前の名詞を修飾するよ。
 今月から会員になった2年生のIKさんは「岩手大」の英文から始めた。A and A'のルールに注意すれば、It used to be thought that a school had only to make children learn to read, write, figure, and memorize a certain number of facts about the world. は「学校というものは子供たちに読み書きそろばんを学ばせ、世の中についてのある一定数の事実を記憶させればそれだけでいい、と昔は考えられていた」と訳せる。ここではandが同じカテゴリーの語句、動詞のmemorize〜と前述のlearn〜が並列しているとわかるね。だから、「国語・算数」を学び「理科や社会」は記憶するようにさせる、という意味だね。この英文はhave only to〜(〜するだけでよい)を使う問題で、have to〜(〜せねばならぬ)がhave need to〜(〜する必要がある)の省略形と考えられるのと同じだよ。
 3年生のWAさんは前回「慶応大」の英作文で、「僕は加奈子が髪を風になびかせてそこに立っているのを見た」は、see人-ingの構文で書くとよかった。「〜の」は「様子」のことだから。I saw that SV〜と書くと、「〜という事実を知った」となってしまう。後半は例の「付帯状況」のwithを使って、I saw Kanako standing there with her hair streaming in the wind.となる。今日の英作文は「自分がしなければならぬことを済ませた後でこそ、はじめて余暇の楽しさがわかるものだ」、という長い文章。どこから手を付けてよいか迷った時は「動詞」をチェックしてSVのペアを組み立てよう。(1)You must do it. (2)You finish it. (3)You realize〜. それぞれに「接続詞」をつけてつなげれば、It is not until you finish what you must do that you realize the joy of leisure.「後でこそ」はafter S Vを「強調構文」にしてIt is not until S V that・・・と書ければベストだったね。 尾上
2022/10/13 (Thu) 23:01


A and A'のルールが一番むずかしい?
A and A'のルールが一番むずかしい?
2022年10月9日(日)裾野市民センター
「富士山のガイド」
 昨日、いつものようにパンと紅茶でゆっくり朝ご飯をとってから壁のカレンダーを見た。「ありゃ、今日は河口湖だった!」うっかりしていた。「山梨県富士山科学研究所」のガイド養成講座の最終日だった。集合時間直前なのですぐに「1時間遅刻します、」と連絡をしてから急いで家を出た。河口湖まで30キロだけど須走から高速を使えば40分だ。研究所の周辺の「自然観察路」では毎週末に「ガイドウォーク」が開催され、家族連れの訪問者や観光客を案内するボランティアが大勢いる。その資格が私ももらえるので来年からそのガイドに挑戦しようと思っている。楽しみだ。
 1年目は富士山麓に見つかるたくさんの山野草のことを知りたくて「カレッジ・コース」に入門した。宝永山が噴火してまだ300年なのに、珍しいラン科の花々がなぜこんなに多いのか不思議だった。雨・風・光などの気候だけではなくてどうも土に秘密がありそうだ。富士山の形成を調べてみよう、とすれば溶岩流や苔・草・樹木との関係も知りたくなった。研究所もスバルラインもなんと「剣丸尾溶岩流」の上にあったのだ。2年目は少人数の「大学院」、そして今年はインターンで実地研修をやって昨日いよいよ単位習得できた。こんな高齢でも人の役に立てられれば嬉しい・・・
  
 3年生のICさんは前回、「信州大」の長文「アメリカの使い捨て文化」が難しかった。下線部または該当箇所を探して和訳する問題では、いつもの「A and A’のルール」に気づくともっとよくなったのに。Within the park, a power company, a pharmaceutical firm, a wall-board producer and an oil refinery share in the production and use of stream, gas and cooling water. 「その工業団地では、発電所と製薬会社とパネル工場と製油所とが、蒸気とガスと冷却水の製造と利用を共有しているのだ」は、動詞shareの主語を探せばいい。最初のandは4つ、次は2つ、最後のandは3つの語句を並列させているよ。andやorには△のマークを忘れないでね。今日は「否定構文」でanything but〜(決して〜ではない)、nothing but〜(〜にすぎない)、all but(ほとんど〜)など、butが「〜を除いて」の意味になる場合を勉強した。
 YAさんは英文「友情は人生のスパイス」を和訳した。Whether I agree with him or not does not matter. 動詞does not matterの前に、構文whether〜or notが長い主語になっていることがわかれば、「私がその友人と意見が一致するかどうかは問題ではない」 と訳せるね。If I respect my new friend, I will respect his viewーand expect the same from him in return. 「私がその新たな友人を尊敬していればその考え方も尊重するだろうし、お返しに同じことを相手からも期待できるだろう。」 後半は書き換えればI will expect him to respect my view(彼に私の考え方を尊重してもらえる)ということ。
 WAさんは「二重否定」の構文never・・wthout〜ing(・・すれば必ず〜する)を勉強した。英文「著者と読者の交流」ではThe reader is not being given something without contributing something.は「読者は(著者から)何かを受け取っている時には必ず何かを(著者に)お返ししていることになる」と、肯定文で訳すといいね。「受動態の進行形」になっていることに注意。contributeは「〜を捧げる、貢献する」の意味。「〜を寄付する」の意味もある。contributionはdonation(寄付)と同じ意味。donateする人はdonor(ドナー)「寄付する人」で、日本語の「旦那(ダンナ)」はサンスクリット語(梵語)で仏教を通じて日本に入った借用語。「お寺に寄付する人」の意味なんだ。「臓器のドナー(提供者)」と語源は同じだよ。インドの言語がヨーロッパのラテン語、ギリシャ語ともともと兄弟だったということで、これをインドヨーロッパ語族、つまり「印欧祖語」と読んでいるよ。 尾上
2022/10/09 (Sun) 23:51


The man who I believed was my friend deceived me. は、whoがthe manの後に移動した文。
The man who I believed was my friend deceived me. は、whoがthe manの後に移動した文。
2022年10月6日(木)御殿場市民会館にて
「小学校の同窓会」
 昨日は久しぶりに雨の東京に出た。御殿場ICから小田急バスに乗ればウトウトしているうちに新宿に着く。JR中央線を中野で下りると、駅前に建つビル「中野サンプラザ」がいつもの会場だ。私の母校は東京都中野区立「桃園第三小学校」で、3年ぶりに「梅組」の同窓会通知が来たので楽しみに出かけた。コロナ渦の前まで毎年秋には、同窓の友子さんがオーストリアから里帰りするたびに実施してきたからきわめて稀な同窓会でしょ?今回は参加が9名に減ったけど、また友子さんのウイーン土産に「モーツァルト・チョコ」を頂いた。
 20階のレストランから霧雨にけぶる東京を見下ろすと、新宿の高層ビル群もすぐそこだ。中野駅前も相変わらず建設ラッシュで巨大なクレーンがそびえている。晴れていればその少し先に我らが母校も見えるはず。開校は1922年だから丁度今年が100周年のはず。ところが都会の少子化でほかの小学校と合併し母校は2008年に閉校、その名が消えた。恩師も他界して実に寂しいがよき友が大勢元気でこうして「同窓会」を続けている。旧態依然の「往復はがき」じゃなくてスマホのLINEを使って連絡しあおうよ、と提案したら皆さん賛成。9名の「桃三梅組」グループが誕生した・・・ 

 今日から2年生のIKさんが入会して一緒に勉強することになった。忙しい部活をやっているので到着が1時間ほど遅れるけれど、それでも2時間じっくり難しいプリントに取り組めば想像以上の成果が得られるに違いない。さらに英語や日本語のことばの面白さに気づいてもらえば云うことなしだ。
 IKさん今日はまず「助動詞+完了形」が「非難」や「残念」を表す表現を勉強してよく理解できていた。should、ought toと need notの後にhave+-edがあると、「〜すべきだったのに」とか「〜しないでよかったのに」のように、話者の気持ちがこもっている。次に英作文では「運よく私たちには地図があったが、もしなかったら道に迷っていただろう」が難しかった。2文に分けて考えれば Fortunately we had a map, の後はbut we would have got lost without it. でいい。しかし関係詞をつかって1文にまとめると, without which we would・・・となるね。
 2年生のMUさんは前回も英検の作文問題をたくさん解答してきたので添削してあげた。あるテーマに基づいて200語のエッセイの形式で書くなら、「起承転結」のパラグラフで段取りを考えるといい。一般論だけよりは自分の身近な出来事、友人や家族の違った意見などを折り込むとよりよい文章になるよ。今日は英作文で、「友人だと思っていた人が僕をだました」は動詞を中心にしてThe man deceived me.とI believed he was my friend.の2文に分けて考えればいい。heを関係詞のwhoに置き換えてthe manの後に移動させれば、The man who I believed was my friend deceived me. の完成だ。 尾上
2022/10/06 (Thu) 23:18


beyond my understanding「私には理解できない」
beyond my understanding「私には理解できない」
2022年10月2日(日)裾野市民センター
「宝永火口を観察」
 昨日は「富士山火山観察会」があって、スカイライン五合目から「宝永火口」まで往復して様々な岩石を観察し宝永山の成り立ちを学んだよ。2日前の「初冠雪」はすぐに消えたようで、富士山は雲一つない真っ青な空にくっきりと山頂の白い鳥居も見えている。真っ先に応募してこの日を楽しみにしていた私も含めて一般参加者16名と「山梨県富士山科学研究所」講師陣6名はヘルメット姿でいよいよ登り始めた。岩石でゴツゴツの登山道は週末の家族連れのハイカーでにぎわっていた。新六合目の山小屋「宝永山荘」から上の登山道はもう閉鎖され、私たちは裾野・御殿場方面に向かって下っていく。
 300年前の江戸時代「宝永年間」に起こった爆発で「宝永火口」はできた。それ以来富士山は沈黙しているから不気味な活火山なのだ。講師の一人が火口壁に設置してあった「地震計測器」と「落石音記録器」と巨大バッテリーを背負って下りてきた。2か月ごとに調査結果を発表し地震予知に役立てているそうだ。火口底から見上げると250m上の「宝永山」の山頂に大勢の人影が見える。講師が指さす先には赤茶色の細長い岩。マグマが噴出して飛来し、飴のように引き延ばされ冷えて固まった火山弾だ・・・
 
 3年生のICさんは「notのない否定表現」を勉強した。Far from seeking help, she offered to help us.「彼女は援助を求めるどころか、私たちを援助しましょうと申し出てきた」。Do you think that landing on Mars is beyond our capabilities?「火星着陸は我々の能力を超えていると思いませんか」。beyond my understandingなら「私の理解を超えている」、つまり「私には理解できない」、となるね。「仮定法」の英作文で、「もし音楽のない空間に閉じ込められたら、私の精神は死んでしまうに違いない」は、If I were shut up in a space without music, とする。trapped in〜(〜の罠にとらわれる)も使えるね。後半の帰結文も「仮定法」でmy spirit would be dead.とかbe killedとする。「〜にちがいない」は「確かに」のsurelyかcertainlyを助動詞の後に加えよう。
 YAさんは前回長文で「争いの解決法」を読んだ。One of the most important skills in managing personal conflict is to separate the positions of the people involved in the dispute ( ) their real interests. のカッコに前置詞を入れる問題が難しかった。「個人の争いを収めるときに最も重要なコツの一つは、その論争に関わっている人たちの立場とその利害関係とを分けることだ。」と訳せるから、separate A from B(A とBを分ける)のfromだね。be involved in〜は「〜に巻き込まれる、〜に関わっている」。今日の文法は「比較」で、( ) all the states in the US, Wisconsin is the one that produces the most dairy products. 「米国のすべての州のうちで、ウイスコンシンが一番酪農製品の製造が多い州です」では「最上級」のthe mostがあるので、カッコには前置詞のof(〜のうちで)が入る。
 WAさんは前回長文で「動物実験の可否」を読んだ。Computer simulations can also cut down the number of animal tests we need to run. 「コンピューターによるシミュレーションでも我々が実施する動物実験の数を減らすことができる」。副詞のalso(〜も)はVの前に置くけれど文全体を追加する働きで「〜ということもある」の意味。日本語に直す時には「焦点」になる語句を考えてそこに「〜も」をつけなければいけないから難しいね。文尾につける,tooと同じだ。今日はnot A but Bの構文で、・・・not because we have better eyes, but because standing ,as it were, on their shoulders we can see more.「・・なのは、我々がいい眼を持っているからではなくて、彼らのいわば肩の上に立っているからもっとよく見える、というわけだ」。standing〜shouldersは分詞構文だね。 尾上
2022/10/02 (Sun) 23:38


not A but Bの構文「AではなくてBだ」
not A but Bの構文「AではなくてBだ」
2022年9月29日(木)御殿場市民会館にて
「アケボノソウが咲いた」
 最近ちょっと暑さがぶり返したね。富士山山頂が青空にくっきり映えた朝、富士山スカイラインを走って「水が塚」に向かった。標高が1400mだから気温が6度くらい下がって肌寒いくらいだ。有料道路のゲート前に駐車して少し歩くとスキー場「イエティ」に来た。シーズンを前にそろそろ人工雪やリフトの準備を始めているらしい作業の音が聞こえる。昔は「日本ランド」といって、息子たちが小さい頃はなんどか連れてきて一緒にスキーをやった。御殿場南高校の吹奏楽部の指導が終わって帰宅した後だからたいてい土曜や日曜のナイターだったなあ。
 遠く箱根の山々が展望できるガランとした駐車場のわきには、黄色の月見草や白い野菊、赤いアザミや紫のリンドウなど秋の花々が一杯だった。フジバカマはヒヨドリバナの仲間で、その綿毛のような花の蜜を吸っている美しい蝶々はアサギマダラだ。その先端まで歩くと広い空き地がスキー場の資材置き場になっていて、周辺を歩いているうちに小さな池の前に出た。見つけたよ!これがお目当てのアケボノソウだ!4弁や5弁の薄緑色の背の高い花でリンドウ科のセンブリの仲間だ。白い花弁に緑色の斑点が散らばってまるで夜明けの星空のようだ・・・

 2年生のMUさんは前回提出した英検の作文問題を添削してあげた。「英作文」の問題集や参考書はたくさん市販されているけれど、自学自習で上達するのはなかなか難しいね。難しい模範例文を暗記するだけでは実践に役立たない。会話と同じで思い切って書いてみるほうがいい。易しい語句と構文で「無難に」書けるようになるには誰か先生に解説して貰うのが一番だ。今日は長文で「コミュニケーションの加速化」を読んだ。People must learn not to judge others, but to accept them as they are. 「人々は他人を判断するのではなく、ありのままに受け入れるようにならなければいけない」 では、not A but Bの構文「AではなくてBだ」を思い出そう。learn to〜は「(学習の結果)〜になる」の意味。さらにAs the world grows smaller, people must learn to talk to each other better, not just faster. 「世界がより小さくなるにつれて、人々は単により速くじゃなく、よりしっかりお互いにコミュニケーションできるようにならなければいけない」でもlearn toが使われているね。
 3年生のWAさんは前回、英文で「ユニセフ親善大使・黒柳徹子」のエッセイを和訳した。Nor would I have known what a strong will to live children have. 「さらに、子供たちがいかに生存の強い意志をもっているのか、ということも知らなかったであろう。」 Norは前文が否定の時に追加する否定の接続詞で「さらに〜もない」。NeverやLittleで始まる否定文と同じくI would have knownが「倒置」になっていることにも注意。今日は「形容詞+不定詞」の構文で、This book was easy to read. (この本は読みやすかった)、This river is dangerous to swim in.(この川は泳ぐのが危険だ)、His story was exciting to listen to. (彼の話は聞いて面白かった)のように、不定詞の目的語が主語の位置に移動している用法だ。
 今日は親子で授業見学に来てくれた2年生がいた。MUさんが紹介してくれた同級生で、少しプリントやって英文を読んでもらったらとても滑らかに発音のできる生徒だった。来月から入会してくれるといいな。 尾上
2022/09/29 (Thu) 23:18


the right person in the right place.『適材適所の人』
the right person in the right place.『適材適所の人』
2022年9月25日(日)裾野市民センター
「アケボノシュスラン」
 今年最後のラン科の花、アケボノシュスランを探しに行った。熱海の「岩戸山」の山麓にひっそり咲いている、と聞いたので前回は箱根の友人KA君と「十国峠」に隣接する「日金山東光寺」から参詣の道を下って行った。しかしかなりの道のりで急傾斜なので帰りに登ってくるのがひと苦労だった。今日は下の登山口から登ることにした。100mごとに立てた石碑が「湯河原温泉」の中ほどにあり「1丁目」の石碑から参詣の道は始まるのだが、車で住宅街の急な坂を昇りつめたところに「20丁目」の正式な登山口があった。ここから歩けば終点の「東光寺」は42丁目だからあと半分だ。
 ここから樹林の中の山道を並行する渓流に沿って30分ほど登っていくと木の橋を2つ渡る。そこがお目当ての「27丁目」で、渓流の中の苔むした丸い岩に白い小さな花が点々と見えてきた。咲いてたよ、アケボノシュスランだ!小鳥の顔のようなクチバシを突き出したかわいい顔、ほんのりピンク色をしているからアケボノ(曙)の名が付いたらしい。シュス(繻子)は葉の模様が「繻子織」の布に似ていたからとか。富士山の中腹で7月に見たベニシュスランとツリシュスラン、8月のミヤマウズラもみんな「ラン科・シュスラン属」の花なんだ・・・

 3年生のICさんは前回「大阪大」の長文「クローン技術と人間関係」を読んで、語彙のレベルが高くて苦労した。下線部the impoverishing uniformity involvedの説明が省略が多くて難しかった。the uniformity which is involved in it, which would impoverish us human beings のようにパラフレーズしてみるとよくわかる。「それに関連して起こる、我々人間をつまらない存在にさせるような画一性」 と説明できる。「それ」とは直前のthe narrowing of gene-pool(遺伝子の蓄えの幅が狭くなること)をさすよ。今日の語句並べ替えでは「コンサート会場に着くのが早ければ早いほど、いい席を手に入れることができる」は、The sooner we get to the concert hall, the more likely we are to get good seats. で、「〜する可能性がもっとある」はbe more likely to〜だから「比較級」の形容詞にtheをつけてSVの前に出すのだ。
 YAさんは前回「北海道大」の長文「医学研究と動物実験」を読んだ。To use animals thoughtlessly, without any anguish or making an effort to find another way, diminishes us as human beings.カンマカンマはカッコのこと、だったね。「何も苦しまず別の方法を見つける努力もしないで」を先に訳しておいて、「動物を無思慮に使用すれば、人間としての私たちの値打ちが下がることになる」。こらは例の「無生物主語の文」だと気づけば、主語のto use〜を条件、diminishes以下がその結果として訳すとずっと良くなる。上のICさんが取り組んだ問題のimpoverishingと似た意味になったね。今日は英文「孤独とは」を和訳した。Loneliness results from a discrepancy between one’s desired and achieved levels of social relations. 「孤独とは、社会のつながりで、望んだレベルと達成したレベルの間の食い違いから生まれてくるものだ。」between A and Bがdiscrepancyを修飾しているね。
 WAさんは「部分否定」 not always〜「いつも〜とは限らない」の仲間をたくさんまとめた。「すべて」の意味の形容詞every、both、allに加えて、「当然ながら」のnecessarily、「完全に」のquite, altogether, completelyなど100%の意味の「副詞」が否定文で使われる場合の訳し方に注意しよう。He is not exactly the right man in the right place.(彼は『適材適所の人』だとは正確にはいえない)でも、exactly(正確に)が100%を意味しているから部分的に否定して「まあまあぴったりの人」というわけだ。「青山学院大」の英作文では、「もし何をしても成功したら、私たちはきっと人生が退屈だと思うだろう」はかなり書けていたけど、「ありえない」条件だから動詞を「仮定法」にしないといけない。If we were successful in whatever we do, we would surely find our life boring.「〜が〜だと思う」を動詞findを使ってSVOCの文型で書くとよかったね。 尾上
2022/09/25 (Sun) 23:16


助動詞may as well 「〜したほうがいい」might as well「〜した方がましなのに」
助動詞may as well 「〜したほうがいい」might as well「〜した方がましなのに」
2022年9月22日(木)御殿場市民会館にて
「シモバシラの花」
 「秩父宮記念公園」は我が家と同じ御殿場市二の岡にあるから歩いても20分くらい。雨の日には傘をさして散歩がてら公園のお花を見に行くよ。小高い丘の上に立つ母屋は、葺き替え工事がやっと終わって真新しい茅葺屋根に生まれ変わって美しい。今では茅葺職人を手配するのが難しくなったしカヤそのものが手に入れにくい。きっと山梨や長野から来てもらったのだろう。丘の斜面にはヒガンバナが一面に咲いていた。赤だけじゃなく、白も黄色もあるよ。ほかの花々の中で花火のように華やかなピンク色の花はクレオメ、和名では「西洋風蝶草」という。風に舞う蝶々のようだから、とか。
 母屋の丘の下は崖になっていて「ロックガーデン」と呼ぶ。登山がご趣味だった宮様のために特に自然のままの山野草を植えてある。YAさんが公園から依頼を受けて丁寧に管理している。昔ご主人と市内で山野草店を営み今は草花教室の先生もしている女性だ。今日は一面のキレンゲショウマの群落を背景にして、シモバシラの白い花が穂のように立ち上がって美しかったよ。これはシソ科の花で冬のよく冷えた朝、枯れたシモバシラの茎の根元に真っ白な泡が吹き出して凍っているのが見られる。それが霜柱にそっくりなのでこの名が付いたそうな・・・
 
 2年生のMUさんは「助動詞」might as wellの英文を和訳した。「会社の転勤」の話でThey might as well have us move to Australia as move to New Hampshire. は「比較」のas〜asに注意すると「move〜とmove〜が同じこと」だと言っている。mayではなくmightが「仮定法」で使ってあることがわかれば、「ニューハンプシャー州に移動させるくらいならオーストラリアに移動させてくれる方がましなのに。」と訳せる。NH州は米国内でも極北の僻地だから遠い外国の方がまだましなのに、という話。
 3年生のWAさんは英作文で、「学ぶことが楽しければ楽しいほど好結果となるであろうことを、教師の中には忘れているものがいる」は、Some teachers forget that the more students enjoy learning, the better result they will get. がいい。前半はThere are some teachers who forget・・もいいけど、単文に言い換えて「一部の教師は忘れている」 とすればいい。学習が「好結果となる」を「効果的になる」と言い換えればThe more enjoyable learning is, the more effective it will be.となってすっきりしていいね。 尾上
2022/09/22 (Thu) 23:33


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