高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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and の後ろを見よ!
2013年8月26日(月)三島ゆうゆうホールにて。
 御殿場も今朝は急に涼しくなって、短パンTシャツではクシャミが出そう。今にも降り出しそうな天気で、きょうの塾で返却予定のプリントを数人分添削した後、3坪田んぼの水加減を確かめに7キロ先の共同の農地まで出かけて、その後はのんびり自宅でオペラを聞いて過ごした。
 1年から3年まで生徒たちの書いた和訳をみて一番多い間違いの原因が一つある。それは 接続詞のand だ。「 and の後ろを見よ!」と何度も何度も注意しているが、まだまだ免許皆伝と言える生徒が少ないね。辞書をひきひきトンチンカンな和訳を書いて「変だなあ・・」と思ったらそれは接続詞 and やorの扱いミスの場合がなんと多いことか。出題者もその辺の読解力を見ようとしているのです。単語・熟語、文法、構文はもちろんだけど。
 今日の2年生、関西学院の過去問で People who are accustomed to being up during the day and sleeping at night will have a drop in body temperature at night,・・・「昼間おきていて、夜寝ることが習慣になっている人たちは夜、体温が下がる・・・」。「and の後ろを見る」と sleeping があるから前の方に同じ形態の being に着目する。この2つの動名詞句が and でつながって共に前置詞to の目的語になっていることがわかる。ちなみに、 A and Bは「AとB」だが、動詞や準動詞( to V, V-ing, V-ed)の場合は「AしてBする」というふうにひとまとめの行為になることもあるから注意が必要だ。上記の例もこれにあたり、「起きていることと寝ることに慣れている・・」ではおかしい。and はくせものだねえ!
 3年は「不定詞」のまとめ学習。大学の入試問題はレベルが高い。不定詞の慣用用法についてはセンター試験でもよく狙われるのでしっかり使えるようにしておきたいね。動名詞、分詞についても同じことがいえる。
 1年は動名詞の慣用用法を12個勉強した。ここはしっかりした知識にして3年生につなげたい。ガンバレ! 尾上

(追記)オペラ「愛の妙薬」が楽しかった。メトロポリタン歌劇場が昨年のシーズン開幕に上演したドニゼッティのコメディ。お互いに好きなくせに意地を張り合って、素直になれないネモリーノとアディーナ。インチキな医者おすすめの「ほれぐすり」の効果でドタバタの最後にはメデタシメデタシ、となる。一緒に歌いたくなるような魅力あふれるアリアがあちこちにちりばめられて、まさにアメリカ人好みの演目。今は亡き名テノール、ルチアーノ・パバロッティの絶唱が有名だが、新ステージはハンサムなマシュー・ポレンザーニが歌も演技もすばらしい。恋人のアディーナには人気絶頂のロシアの歌姫アンナ・ネトレプコ。コケテイッシュなルックスとパフォーマンスが観客をぐいぐい惹きつける。このオペラはイタリア語だから現地のアメリカ人にもセリフがほとんどわからないが、インターネット会員のために英語のサブタイトル(字幕)をつけてくれる。本場の歌劇場でも前の人の椅子の背中についた横長の窓に歌詞の英訳がついていて、観客がこれをみて大笑いしたりする。私にはとてもいい英語の教材だ。
2013/08/26 (Mon) 23:42


プラトニック・ラブ?
プラトニック・ラブ?
2013年8月23日(金)裾野市民文化センターにて。
 1年のSさんはお休み。3年のSさんは「不定詞」の復習第2回。Needless to say, とか,so to speak,など文頭や文中に挿入される慣用句をおさらい。今回も英作文に意欲的に取り組む。このところ下線部訳の過去問に対し全訳で挑戦している。その意気込みたるや立派!積極的にどんどん書くべし。それを丁寧に添削してもらっていれば、かならず上達していくはず。
 2年のM君は先週の分「譲歩文」を学ぶ。譲歩文と2文が「逆接」になるつながりかたのことで、Even if it rains tomorrow,・・「たとえ明日雨が降っても、・・」 even if はeven thoughといってもよい。また rains と現在形の動詞が普通だが、No matter when・・・「いつ・・・しても」のような代表的な譲歩文も含めて、譲歩文ではしばしば助動詞 may を用いて、may come と言うことがある。おぼえておきたい。Y君はWhenever SV,〜の譲歩文を学ぶ。複合関係詞のもう一つの用法とされている、主文を修飾する副詞節の働き。上記のNo matter whenと同じ意味・用法だから実は、関係詞ではなくて「疑問詞」だ。和訳の問題で、英国のラッセル卿の言語にかんする考察に関する短文。「犬は吠えるばかりで人間のような言葉がつかえない・・・」という話。短すぎて、どういう趣旨の陳述の一節なのか想像つかないが、哲学者が取り上げるテーマで「ことば」とか「愛」は必須用語。話が脱線して、「プラトニック・ラブとは?」と質問すると、Y君もSさんも初耳!?「純粋の愛」「精神的な愛」のことでしょ。プラトンの対話集「饗宴(シュンポシオン)」に登場するからプラトニック。古今の哲学は若者が触れておきたい大切な知恵だと思うけどなあ。もちろんデカルトやカントも。 尾上


(追記)富士山の5合目に登ったよ。北側の富士吉田に回って、吉田口コースを「馬返し」1400mから2200mの「佐藤小屋」まで。昔は登山者のバス終点だった「馬返し」に行ってみると、わずか10台たらずの車ではないか。「弾丸登山」の名で有名になった「富士スバルライン」の終点5合目から登るルートは、TVなどのニュースではこの夏何十万人とかいう数なのにねえ。安直な夜行日帰り登山ばかりが増えたらしい。この「富士吉田・浅間神社」の奥宮からスタートして1合目から5合目へとコメツガの樹林を登るコースは私の大好きな道。キノコ狩りにも何度か来たっけ。石灯籠や石碑が続き石畳も随所に残っている。富士山が「文化遺産」として登録されたのは、「富士講」という江戸時代から続く民間信仰を伝統文化ととらえたからでしょ。やはりこのコースこそ歩くのにふさわしいと思う。しかし、出会うのは楽しげに下山してくる外国人が多い。話しかけると、米人のペアや1才の赤ちゃん抱えたドイツ人などなど。お目当てのレンゲショウマは終わっていたが、青い「ツリガネニンジン」やピンクの「ヒゴタイ」、4合目の山小屋の横には真っ青なトリカブトが咲き出していた。「佐藤小屋」に到着して豚汁で昼食をいただいていると、TVで「藤圭子」自殺のニュース。2000mの山の上も仙人の世界ではなくなったなあ。
2013/08/24 (Sat) 0:42


18才は老化の始まり?
2013年8月19日(月)三島ゆうゆうホールにて。
 箱根「仙石原文化センター」の隣に「駿台予備校」のセミナーハウスがある。「金時山」を見上げる標高600mの高原に涼を求めて、夏休みには全国から大学受験生が「勉強合宿」に集まる。裾野教室のY君はこちらに参加したそうだ。(UG会の方に参加してほしかったなあ。面白い話をたくさんしたのに。)駿台予備校講師の面白い話、とっておきの話が聞けたそうだ。pronounceとかgrammarの綴りが書けない受験生が多いとか。語彙力テストをやってみたら2年生が3年生トップを負かしたそうだ。昨年も同様だったというから、記憶力は若い方が優るということか。18才は老化の始まり?
 2年は「譲歩構文」。基本的には but でつながる2文が「逆接」の関係であること。Though S V, S V 〜 も譲歩だし、受験の世界では典型的に No matter how hard he may try, ・・・「どんなに頑張ってみても・・・」を重視する。Old as he is, he still has the ability and the will to work. は接続詞 as が though の代わりに使えて、 Though he is old 「年を取っているけど・・・」の意味になる。ちなみにthe will は名詞で「意志」。 Goodwill とは「善意」とか「好意」のこと。昔、Goodwill Hunting というマット・デイモン主演のすばらしい青春映画を見たっけなあ。Where there’s a will, there’s a way.「意あれば道通ず」 ということわざproverb もあるよ。・・部活で忙しすぎたN君が一ヶ月ぶりに参加。4回分をどうやって取り戻そう。「和訳」「英訳」をカットしても「重要構文」だけはやっておいてほしい。8課もあるけど。
 1年Tさんは、先週休んだ分の「動名詞」〜ingの用法。「〜すること」はto不定詞でも言えるから、そこが悩ましいところ。動名詞だけを従える動詞を「マグフェプスト」と覚えることが肝心。mind, avoid, give up, finish, escape,postpone, stop の頭文字でこの7つをまず記憶する。しかし、意味がよく似ている語句ばかりだなあ。「今」やっていることを「いやがる」「避ける」「あきらめる」「終える」「のがれる」「延期する」「やめる」ということ。一方、 to〜だけをとる動詞はwant, hope, wish, expect など「未来」にやることを「のぞむ」「願う」「期待する」というもの。だから regret to say 〜は「これから言おうとするのが悔やまれる。残念だけど〜といわなきゃいけないんだ。」regret sayingは「あの時、〜と言ったことが悔やまれる。後悔している。」というふうに全く違ってくる。remember, forget, try, stopもしかり。
 3年のNさん、Yさんは「不定詞」の総まとめ。語句整序の問題と和文英訳の入試問題に取り組んだ。あきらめないことが肝心。二人とも徐々に力が向上しているのがわかって楽しみだ。 尾上

(追記)箱根で「マツムシソウ」が咲いていた。桃源台にある「箱根ビジターセンター」前の道路脇に。そこは私の大好きな場所。毎月2回、金曜日の午前中、環境省のボランテイアさんたちの指導で「ミニ観察会」がひらかれている。観光客でもだれでも飛び入りで参加できるのがいい。もと学校の先生や大学講師などから専門的なお話が聞けてたのしい。野の花、樹木、野鳥、虫や蝶など。私も何回も参加して、おかげで花の名をたくさん覚えた。「センター」のHPを見ると、箱根の自然探索コースを月2回めぐる各ボランテイアグループの活動記録が読めて面白い。うす紫色の「マツムシソウ」は秋の高原の代表。そよかぜに揺れて美しい。
2013/08/20 (Tue) 0:29


夏期講習、収穫あり?
夏期講習、収穫あり?
2013年8月18日(日)三島商工会議所にて。
 4日間の「夏期講習」が終わった。風立ちぬ、の季節が到来。サナトリウムのある信州富士見高原ほどではないが、標高460mの御殿場高原も秋の訪れが早い。猛烈な暑さの三島の街中から戻ってくるとホッとする。・・今年の夏期講習もお盆休みの期間になった。学校の部活や大会も少ないし、家族旅行に出かけなければ受験生には勉強に集中できて一番よい夏休みの過ごし方でしょう。初日と最終日がこちらになった。この時期予備校も模擬試験の会場に使うらしく、ゆうゆうホールを半分とられてしまった。このビルも隣の部屋で今日「代ゼミ」の大学別模試があり早稲田組と九大組が受験中。高校生が一杯いてアカデミックないい雰囲気だなあ。今夏はセンター対策に絞って4回の講座とした。希望者は3年のNさん、Yさん。さらに2年のM君、Yさんが申し込んでくれた。「3年生はセンター対策をやるけど、一緒にやってみる?」と2年の2人に提案したら、共に喜んで同意してくれた。今のうちからセンター対策しておけば万全だよね。
 第一日目はセンター試験第1問「発音とアクセント」の研究。30分のミニテストを始めていると、静かにスーッとドアがあいて、2年のT君が入ってきた。ありゃ!予定してないよ、どうしよう?そうだ!予備のプリントがあった!のんびりやの性格そのままにT君、封筒入りの参加料を提出する。参加申込書も出してね!・・・前日エクセルで完成した「母音・子音の発音表」を配布して、発音記号の解説。日本語のあいうえおに対して英語の10個の母音を紹介。イーエーエーアーアーオーオーウ、と8個をドシラソファミレドの音階に合わせてみんなで合唱練習してみた。アとオの中間、あいまい母音の2個は、音階の中にどうしたら組み込めるかなあ。更にソドと追加してオッ、ウなんてどう?
 第二日は第2問に必ず出題されるくせもの英作文。和訳なしの「語句整序」の研究。3題出題される中で1題だけとくに難しい。従って全国平均で正解率60%の中で、この問題だけはいつも30〜40%くらいの低い正答率なのだ。今日は難しいものばかりを集めたプリントで猛特訓。語句の並べ方、つまり言語学でいうところの「統語論」に触れた。文、節の基本は{接続詞+S+V+O}だよ。まず「動詞」を発見し、それを軸に「その主語はナーニ?」「その目的語は?」と組み立てること。生成文法の考え方のすばらしさを紹介して、横一列の英文が実は、縦に積み上がって「階層」を作っているんだ、という話をした。
 第三日は第3問「文の整序」の研究。前の文と後の文の関係をチェック。それは大きく分けて5つの接続詞に代表される。この5つで「ほとんどの文と文をつなぐことができるよ!」1追加、2逆接、3説明、4理由、5結果。これを and, but, or, for, so と覚えよう。その代わりに使う副詞や副詞句も同じ働きをする。その一覧表も昔手作りしたものをプリントして配布した。
 今日、第四日目は第4問の「グラフと表」をやった。センター試験全6問をわずか80分で処理するには1問が10〜15分しかない。それ相応の準備が必要。特にこの「グラフと表」、最近では「広告文」の読み取りには「慣れ」が重要。まずここを1分以内で頭に入れ、すぐ設問に取りかかる。説明文が不要の場合もあるからくだくだと読んでいると時間をくわれるばかり。たいていの受験生がここでワナにはまるのです。5問、6問に進めずにマークもせずに時間切れ、となって悲惨な得点となる。結論を言うと、1,2,5,6問と進めて、残った時間で3,4問を処理するのが得策。正確さ以上に時間との戦いなのです。参考に過去のセンターや駿台の模試に使われた「グラフ、表、広告文」などの例を14回、7枚のプリントで配布して読み取りかたのコツを教えた。太文字のタイトルと縦軸、横軸にまず注目。表なら、数字の変化部分にチェックを入れておく。広告文は君たちが日頃見かける塾やフィットネスクラブの募集、旅行会社の宣伝などと変わらない。こういう広告文独特の用語もあるから本番でビックリしないように、いろんなものに触れておけばよいのです。4日にわたる連続講座の最後の10分で「単語・熟語」の記憶の仕方にふれた。これも手作りの「接頭辞、接尾辞の用法と語彙一覧表」を配布して最後のおみやげとした。「単語を知らないから・・」が言い訳にならないようにね。特に熟語600はこの夏休み中に征服したいね。ガンバレ−! 尾上

(追記)今月はじめ、木曽「開田高原」に一泊で出かけた。お料理自慢の「風里」という瀟洒な宿はブルーベリーとソバ畑の中。部屋の窓から「木曽のオンタケサン」の雄姿が美しい。未明に宿をそっと出て大雨の中、御嶽の8合目「女人堂」まで登った。青いイワシャジンの群落にであい、アオノツガザクラの可憐なぼんぼりを写真にとった。・・・外語時代のサークルはオーケストラ。「木曽福島」の駅からホルンをかかえて仲間とバスに乗りこの開田高原で合宿練習をしたのを思い出す。オケの顧問でもあり私が受講した哲学講座も担当されたエッセイストの串田孫一先生の紹介もあって、「日本のチベット」とあこがれた「木曽駒の里・開田高原」での青春時代の一コマ。半世紀ぶりに別天地の澄んだ空気を一杯吸い込んだ。
2013/08/18 (Sun) 20:11


係り結びの法則?
2013年8月16日(金)裾野市民文化センターにて。
 猛暑もそう長くは続かないはず。今朝はわずかに涼風が吹いて秋めいた。お盆も今日までで2年のY君とM君がお休み。三島のM君、T君とYさんが欠席分をこちらに参加した。2年は接続詞 as の用法。As a mother loves her own children, so the teacher loved her pupils. 「母親が自分の子供を愛するように、(そういう風に)その先生は生徒たちを愛した。」ここでの so は副詞で in that way「そのように」の意味で、前文をもう一度繰り返している。古典の「係り結び」に似た働きだね。さらに次の場合にも If you come here tomorrow, then I will meet you at the station. 副詞の then を挿入して「それなら」と繰り返している。
 3年Sさんに前回の大分大の和文英訳を添削して返却した。16行にわたる「英国の老人と若者」に関するエッセイの長い日本文をしっかり解答した。3カ所の下線部だけでなく、全文に取り組んだ意欲やよし。すばらしい。
 1年のSさんは「動名詞」とその構文の勉強。不定詞との違いを学ぶ。特に
I regret to say that ・・のように不定詞は「未来」を意味するから「〜と言わねばならぬことが悔やまれる」つまり「残念だけど・・・」ということ。I regret saying that ・・と動名詞だったら、過去に「〜と言ったことが悔やまれる」となる。 尾上

(追記)私がチェロを貸してあげるよ、と言ったので外語時代の3年後輩が、埼玉県から御殿場の拙宅に車で尋ねてきた。実は宝塚市の出身で高校でも甲陽の後輩になるから、家族ぐるみの親しい間柄。大学のオーケストラではバイオリンからファゴットに転向し、更に40年、都市銀行の支店長をやりつつ小金井市のアマチュアオケでも活躍してきた。それが67才の手習いで新しい楽器に挑戦とは!気が若いねえ。私も学生時代は管楽器担当でトランペットやフレンチホルンを吹いていたが、30代で弦楽器にあこがれてチェロに転向した。76年、ヨーロッパ一人旅に出かけたときにフランクフルトで土産に買って、機内持ち込みで抱えて帰ってきた思い出たっぷりのもの。駿河フィル(現三島フィルのことで、「ゆうゆうホール」の創立10周年コンサートで第九を弾いた。その時の私が写ったステージ写真は、今も大ホールのロビーに飾ってあります。)で20年も弾いていたが退団してからはめったに人前では弾かなくなった。最近はネットでオペラを見ることに関心が移って、チェロも書斎の隅でほこりをかぶるばかり。弟のような真幸君がかわいがってくれるなら、と嫁に出すことにしたのです。
2013/08/17 (Sat) 0:37


夏祭り
2013年8月12日(月)三島商工会議所にて。
 三島の夏祭りももうじきだ。会議所4Fの窓の下を子供たちのお囃子が通る。夜になっても32℃の蒸し暑さ。エアコンがなかったらとても正気で勉強なんてできないね。ビジネスの世界はすっかりお盆休みに入って、このビルもUG会のいるD室以外は真っ暗け。
 2年Yさんがグリーンのワンピース姿でさわやかに登場。前回提出して添削された同志社大の過去問を読み直す。難しくて、マルが一つももらえなかった。…but they are not grateful to mankind for their being free from the risk of death by human hands. 「彼ら動物たちは、人間の手によって殺される危険から免れていることを人間に感謝しているわけではない。」ここで難しいのは動名詞構文their being free から that they are freeという節を連想できるか、だ。・・S君は「目的節」so that 〜 may V、 「時間構文」no sooner 〜 than ・・などの勉強。前向きにしっかり取り組んでいる。・・T君はまた「沖縄」の課題読み物をノートに和訳してきた。赤で添削してあげる。ほぼどれも正確に和訳できているから今後の成長が楽しみだ、がしかし遅い。もっとスピードアップしないと夏休みが終わってしまう。
 3年Yさんは「助動詞」。推量のmay(〜かもしれない)と might(ひょっとしたら〜かもしれない)はほとんど同じだが、後者は仮定法の助動詞で可能性がゼロに近いことを表す。I might as well throw the money away as lend it to him.では as 〜 as に注目すると「彼に金を貸すなんて、捨てるのとおなじようなものさ。」となる。和訳では少々極端に「捨てた方がましだ。」と比較級をもちいて訳す。・・Iさんは先週の分、「時制」を復習する。ほぼマスターできていた。今日の分は「家でやってきます!」。いいね。 尾上
 
(追記)三島と裾野でUG会をやるかたわら、沼津の「ヒトスギ塾」に頼まれて火曜日に同じスタイルで教えている。高校2年生が2名、3年生が7名いる。8月は「夏期講習」として、土曜日の朝「センター対策」の講座を設けた。即効性のあるテーマに絞って、4回に分けてドリルを実施している。第1問「発音、アクセント」、第2問「語句整序」、第3問「文脈と接続詞」、第4問「表とグラフの読み取り」。各学校の授業でなかなか扱ってくれないようで好評だ。明後日14日(水)からUG会でも三島で「夏期講習」として実施する。今日はPC上でエクセルを駆使して「発音:母音について」の改訂版を作成。うだるようなこの暑さを多少忘れられたかな。
2013/08/13 (Tue) 0:02


 
 
2013年8月9日(日)裾野市民文化センターにて。
 三島から2名が加わってひさびさに6人のにぎやかなクラス。夏休みもあっというまに半分過ぎて残り3週間となった。宿題を片付けておかないとね。
 2年のY君が白根三山の登山を無事に終えて出席。デジカメの写真を見せて満足そうな顔。天候不順の中の出発だったが後半持ち直し、真っ青な空に映える名峰「北岳」の雄姿。いいなあ。青春時代のかけがえのない宝ものだね。ゴールの奈良田で求めた名物の「山芋こんにゃく」をおみやげに。
 2年は「様態」(〜のように)の接続詞 as を中心に。「〜するかぎり」には2つの表現があって、空間的制限は As far as, 時間的制限にはas long as を用いる。「私が知る限り」は前者、「私が生きている限り」は後者、という風に。
 3年Sさんは助動詞表現の総復習。「この時期にしては温かすぎる。」の語句配列が難しい。 The weather is warmer than it ought to be this time of year.(この時期、暖かいはずの天候よりもっと暖かい。)
 1年Sさんは「分詞構文」のなかでも上級編を学ぶ。分詞句が「受身」の場合や主語が異なり消えずに残る場合だから難しい。短時間の説明でもほぼ理解できたようだ。 尾上

(追記)大学の同窓と花の名山「三つ峠」に登った。レンゲショウマの群落を求めて。河口湖大橋を渡って御坂トンネル手前を右折すると「旧御坂道」だ。太宰治が「富士には月見草がよく似合う」と歌った峠の宿「天下茶屋」に通じる。その手前から登山道が始まる。そこで黒毛の「ニホンカモシカ」の親子3頭に遭遇した!カメラを取り出す前に逃げてしまい残念。あいにく富士も河口湖もガスの中で展望がないが足下にはかわいい花たちが一杯!スーッと30センチくらいの細い軸の先に白紫色のボンボリを1個つけているのがレンゲショウマ。自然にこれほどたくさんの株が見られる山はほかにない。日当たりの良いところに来ると、ピンクの桜草のような花が軸の先に1輪、2輪。これはハクサンフウウロ。昨日は蕾、今日見事に開花して、明日は散り始める、という年に1回の見せ場を彼女たちは見事に演じているよ。紫のクガイソウも白のオカトラノオも長い穂先をスウーッと伸ばして美しかった。好きだなあ、この山。
2013/08/09 (Fri) 23:46


セントルイス・ブルース
セントルイス・ブルース
2013年8月5日(月)三島ゆうゆうホールにて。
 2年のYさんがアメリカ旅行から帰国して2週間ぶりに顔を見せてくれた。高校から派遣されてミズーリ州セントルイスでホームステイを体験したそうだ。大河ミシシッピのかなり上流に位置して、有名な「ルート66」がここを通ってイリノイ州の大都市シカゴに至る。アメ車の名門クライスラーの工場も含めて自動車産業の町だ。「セントルイス・ブルース」といえばサッチモ、黒人歌手のルイ・アームストロングとトランペットを思い出す。黒人、つまりアフリカン・アメリカンが今や半数を超えていて、白人つまりコケイジャンCaucasian(原意はコーカサス人のことで、ヨーロッパ系白人はみなロシアのコーカサス(カフカスとも言う)地方がルーツと信じられている。)の方が少数派。ここではBlack&Whiteは禁句なのだ。市民の対日感情はとてもよくて、多くの日本人留学生を積極的に受け入れホストするそうだ。Yさんのホストファミリーは地味な田舎の人たちで口数も少なくて、話すチャンスをつくるのに苦労したようだ。
 2年生M君は「目的」のso that 〜節、「時間構文」を学び、難しい英作文に苦労した。S君、Yさんは遅れている分、前回、前々回のプリントに取り組んだ。3年生Yさんは第2課「時制」の復習。動詞の形態はほぼ完璧に判別できてすばらしい。語句整序や英訳も悪くないよ。1年Tさんは「分詞構文」の復習。主語が残っている独立分詞構文や、with を用いたものなどが少々難しかったようだ。 尾上

(追記)先生へのおみやげに、と言ってYさんから手紙入り封筒2通とトムソーヤーの絵葉書をいただいた。作者のマークトエインはこのミズーリ州の生まれとか。封筒の中身はトマス・ジェファソン大統領第3代大統領の「独立宣言(1776)」の抜粋などが記録されたもの、および英語の教科書にもよく登場する人種差別撤廃運動の旗手、マーチン・ルター・キング牧師のリンカーン記念道での演説 “I Have A Dream “の全文を、古い油紙に似せたものに顔写真とともに印刷したもの。とても嬉しいプレゼントだ。ありがとう。私も20数年前、長男とワシントンDCに旅行したときにこれと似たような封筒を自分のみやげに買って今も大事にしているし、Yさんやその他の生徒たちにも見せたことがある。南北戦争中リンカーン16代大統領が激戦地ゲティスバーグで発した演説の全文を古紙風の便せんに書いたものだ。あのリンカーン記念堂の内壁にも大きな文字で全文が彫ってあるのを発見した。「人民の人民による人民のための政治」という有名な誤訳(!)の文章だ。本当は「(英国のように王とか君主ではなくて)人民が人民のためになるよう、人民を統治する政治体制」と訳さねばいけないのに。さらに「・・はこの地上から決して滅ぼしてはならない。」とつづく名文なのです。
2013/08/06 (Tue) 0:12


時間構文とは
時間構文とは
2013年8月4日(日)裾野市民文化センターにて。
 2日の金曜日はホールが予約できず今日になった。吹奏楽コンクール中学校の部の県大会がここで開催された。各団体が約50人のブラスバンド部員を大型のバスで輸送し、またその人数分の楽器を運ぶトラックも駐車できる会場としてこの裾野市民文化センターは重宝されている。沼津の文化センターは街中にあるから不都合が多く駐車スペースが限られている。
 3年のSさんは推薦で入学が決まりそうだし、この暑さで勉強に集中しにくいなと。今日は動詞の「時制」。どの入試問題もほぼパーフェクトだった。今日も和文英訳に挑む。前半はすらすら平易な英文が素直に書けているが、後半になるとケアレスミスや文の骨組みに難点が見えてくる。集中力が途切れてしまうのか。惜しいな。
 2年は「目的」の副詞節so that S can( may,will) V〜(〜できるように)などを学習。代わりにIn order thatも同じ意味だし、lest、for fear that も(〜しないように)と否定の意味で使われる。 いわゆる「時間構文」も学んだ。「Aするかせぬうちに、Bした」と二つの事象がほぼ同時だったことを表す少々やっかいな構文。No sooner 〜than 「BするよりAするほうが先だった、ということは全くない」とかhardly 〜before「Bする前にAをしてしまっていた、ということはほぼない」といいかえればよい。
 1年Sさんは先週休んだのでその分の勉強。「不定詞」enough to 〜や so 〜 as to、 in order to, so as toを学ぶ。私の口元をみてしっかり聞き取り理解している。難しめの長文和訳「昔の人間は短命で、文化、文明を育てたのは若者たちなのだ。」にもチャレンジ。まだ未知の単語が多いが、文の骨組みはしっかり理解できている。

(追記)Y君は高校で山岳部所属。明日から4日間、登る山はなんと南アルプス「白根三山」だという。いいなあ。富士に次ぐ第二位の高さ北岳と間ノ岳、農鳥岳を称してそういう。テントを張って縦走する山旅だそうだ。実は私もこのコースで4年前に一人登山した。山頂直下の「北岳山荘」に1泊し、2日で踏破する年齢不相応な無謀なプランだったが・・。北岳山頂には梅雨時にだけ清楚なキンポウゲ科の白い花が咲く。それを「キタダケソウ」という。日本が大陸と陸続きだったころの氷河期の生き残りでとてもロマンチック。栽培不可能だから平地では決してみられない。6月の梅雨空をにらみながら8時間、この急傾斜をひたすら登り切った者のみが出会える貴重な花なのです。
2013/08/04 (Sun) 23:36


人間とはなにか?
2013年7月29日(月)三島商工会議所にて。
 2年のM君から名古屋みやげに「ういろう」を2本いただいた。スイカ味と栗味。とてもおいしい。犬山市にある京大「霊長類研究所」の公開講座に個人で参加したという。夏休みの利用の仕方としてすばらしい。サルの研究といえば亡き今西錦司先生と伊谷純一郎先生が有名だ。その話はきっと面白かっただろう。わたしもすごく興味深い。英語の教材や入試でも類人猿の「ボノボ」とかチンパンジーの「ブルーノー」の話はよく目に触れる。「人間とは何か?」という問に理学、動物学の見地から答えようとするものだ。サルは「ことば」をどこまで理解できるか、当日の講座でも具体例を用いて詳しく解説があったようだ。
 2年はthat 節の勉強。The problem is that SV〜 (困ったことには・・・)という簡潔な構文を覚えているだけではThe problem with vitamin C, though, is that it is easily affected by the cooking process. が読み取れない。「しかし、ビタミンCで困ることは調理のしかたにすぐ影響をうけること。」と訳すには、前置詞withや挿入した副詞のthough の働きも知らねばいけない。実戦力が試されるね。
 1年生Tさんがクラスの大学訪問で東京本郷の「東大」に行ってきたという。同級生に東大希望がいるのでいっそう現実味のある見学になったようだ。オープンカレッジではないので大学側の説明があったのではなく、構内を一巡し学食でおいしい昼食をいただいた、とのこと。それでも1年生のうちに大学の空気に触れるのは大変な動機付けになるし、意欲をかきたてる。
3年生は山口書店の「重要構文101」が終わったので、新たに日栄社の「大学入試・文法作文演習」に取り組む。12月まで20回にわたって最後の総復習だ。YさんもNさんも来月14日からの夏期講習に参加希望してくれた。4回のセンター対策演習で実力が確実に上がるようガンバロウ。 尾上

(追記)チャイコフスキーのオペラ「エフゲニー・オネーギン」を見た。本場ニューヨークのメトロポリタンオペラのステージを、もちろんインターネットで。ロシアの名指揮者ゲルギエフが招聘され、夢見る少女タチヤーナを名花ルネ・フレミングが演じている2007年の舞台だ。舞台一杯に黄金色の落ち葉を敷き詰めたロシアの農村風景の中、農民たちの合唱からはじまり感動の連続だ。しかし残念ながら、ルネのロシア語の発音が気になる。英語やフランス語のように子音が柔らかくてこれではロシア語らしくない。この名作がこの秋からのシーズンの幕開けとして再演される。こんどは、人気絶頂のアンナ・ネトレプコがヒロインを歌うという。モスクワの出身だから本物のロシア語が聞けそうだ。プーシキンの原作「オネーギン」が読みたくなって本棚の奥から引きずり出した。大学時代に授業で読んだきりだからもう50年のブランク。辞書に首っ引きでどこまで読めるか。アメリカ・カナダではライブ同時上映されるが、東京・横浜の映画館でも上演の数週間後に日本語字幕をつけてみられる。半年後には会員ならネットでもみられる。すばらしい時代になったなあ。
2013/07/30 (Tue) 0:25


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