雨の夕暮れもなかなかいいもの。このビルの裏にある「白滝公園」もしっとりとした風情。浅瀬の小川に架かる小さな橋を越えて教室に向かう時の私の気持ちは期待に溢れている。若者たちと学問が出来る楽しさは何にも代え難い。今日、2年生TAYさんが入会してまず「完了形」を勉強した。現在・過去・未来を「時制」といい、基本形・進行形・完了形を「相」という。高校では教えていないが「相」とは動作・状態の「すがた」をしめすもので「時制」とは別物。それぞれを縦軸・横軸に並べれば、9種類の動詞の形態ができるね。さらに進行形と完了形という2つの相を組み合わせたものもあるし、それぞれ受動態にも変化できる。動詞の形態をしっかり把握するのがこの課の目標だ。語句整序の問題と和文英訳をやってみた。TACさんは「受動態」の語句整序と和文英訳に挑戦。「日本で大学に入るには難しい入学試験が必要だ・・・」enterするのはJapanese students、「入学試験(にパスすること)が必要だ」と語句を補えばこれも主語は同じ。They must pass 〜 と書けばよい。1年のTAMさんは第3回「動詞」。過去時制や分詞の時の形態のまとめ。長文は「無重力空間での宇宙飛行士の問題」を読んだ。NU君が休んで3年生は今日5人参加。YAさんは春期講習の第4回目として、英検準1級の過去問に挑戦した。特にリーディング問題をやってみたら、どれも3問中2問は正解。惜しいところだ。90分で全4問を片付けるにはかなりの練習が必要だね。金曜に部活のためお休みしたYU君が三島に出席。第8回「B・フランクリンの業績」を読んだ。MA君は第7回「日本と米国に1年の半分づつ住み分けている人」の話。元コロンビア大学のD・キーン教授のことかな。第7回のやり残しを終えてからTA君も第8回を勉強した。語句配列の問題には70%くらい正解が出せるのは嬉しいね。SU君は第93課・94課「形容詞を使うイディオム」を勉強した。東大の和訳問題が難しかった。We fear indifference more than hate:で「憎まれるより無関心でいられる方がこわい」という解釈にたどり着けなかったね。 thanは「〜とくらべると」という意味の接続詞なのでhateが動詞ではなく名詞「憎しみ」と考える。つまり than we fear hateということ。最後の:(コロン)はどういう働きだっけ?思い出そう! 尾上
(追記)いつもの大学同窓仲間4人で、山梨県甲州市にある「甲州高尾山」に登った。76回目になる今回もアラ古希の4人が元気に参加した。1106mでたいした高さではないが、冬、空気が澄み切った日には甲府盆地と富士山を眺望するすばらしいハイキングコースという評判だった。しかしこの日は時折青空がでるもののあいにくの曇り空。私は車で中央高速経由、3人は東京・流山市・横浜市からJR中央線で到着。勝沼ぶどう郷駅からタクシーで登山口の「大滝不動尊」に降り立つ。浅草・雷門のような真っ赤な大ちょうちんが架かった仁王門をくぐる。急階段の上に本堂をもつ1000年以上も前からの修験霊場だそうだ。140mもの落差の美しい滝が細い筋になって落ちている絶景の地。日かげに雪渓がたっぷり残っているから、まだまだ寒さが続いているのだ。豆ザクラとピンクのミツバツツジが咲き始めた急傾斜を登って2時間くらいで山頂に着いた。20年前の山火事で南面全体が焼失して半分はハゲ山、皮肉にも素晴らしく展望のよい3つの峰を次々と尾根歩きで楽しめた。色鮮やかな緑のトゲを芽吹いている木はカラマツ、ツタの先にえんじ色の小さな花が密集して咲いているのはアケビだよ、と教えてあげると、ヘエーと感心する3人。早春の木々の姿はふだん見かけないからね。
