またまた台風の上陸だ。早々と大雨警報が出たけどまだ関西にいるらしいから強風が吹かなければ大丈夫だろうと、会議室の窓から「楽寿園」の木々の動きに注意していた。用心して休んだ人もいたけど4人が出席して、風雨がひどくならないうちに帰宅させられてホッとしている。
TAYさんは沼津から車で送ってもらって参加。難しい入試の英文和訳をいくつもこなした。特に関係代名詞が2つ連続する場合は初見だったね。The few children (whom) we know of who grew up without human contact grew up almost wholly mute.「われわれが知っているわずかな子供で、人間との接触なしに育ったような子供は・・・」は二重限定と呼ぶ。「〜で、なおかつ〜であるような・・」と和訳できるように。Go first to those who you are sure will help you.「自分を助けてくれる、と信じることの出来る人たちのところにまず行きなさい。」はwho will help you の文の中にyou are sureの挿入と見るとよい。
TACさんは「カンマ+関係代名詞/関係副詞」。つまり前出の「先行詞」を説明する用法を勉強した。「非制限的用法」とも言って、先行詞を修飾せずに「接続詞のand/butと代名詞/副詞の組み合わせ」に置き換えて考えると適切な和訳になる。whichは関係代名詞だから「接続詞+代名詞」に置きかえてand ・・it、whereは「接続詞+副詞」に置きかえてand・・thereにパラフレーズしてみるとよい。
NU君は第2課「時制」。文法のマーク問題も並べ替えも90%近い正解率だった。すばらしい!いよいよ勉強に熱が入ってきたね。英作文はまだ難しくて、少々込み入った日本語は分析ができないと英文が組み立てられない。日本文の中にSVOをしっかり発見しよう。
MA君はまず前回の和訳の添削結果を見てもらった。A and Bの接続にもっと注意が払えれば誤訳がなくなるのに。筆者の意図を見抜くことがいかに大切か。第18課「時と条件」をやった。No sooner ・・than〜「・・するやいなや〜」の構文を受験界では「時間構文」と呼んでいる。 尾上
(追記)言語学セミナーに出席のため東京に出た。車で行ったのも数ヶ月ぶりだから道路がまたまた変わっている。東名厚木では圏央道が完成してジャンクションになっているし、首都高速に入ったら渋谷の手前に「大橋ジャンクション」がやっと完成して、ラセン状のスロープをグルグル回って地下に潜ってから「山手通り」をグングン走る。予備知識を仕入れてないし、私の中古クラウンのナビは10年前のデータだから嘘ばかり。新宿の出口はどこかなあ、と考えているうちにいつのまにか「池袋IC」まで行き過ぎてしまった。セミナー会場は青梅街道の「成子坂下」の付近なので、もう一度首都高に入り直して「中野長者橋」という聞きなれないICに出たら正解だった。
この青梅街道をすこし西に行くと「鍋屋横丁」という奇妙な名の交差点があって、小学校2年の頃毎日ここで乗り換えたことを思い出した。昭和26年の秋、渋谷区南平台の社員住宅から杉並区高円寺の新居に引っ越ししたのだけど、すぐには転校しないで翌年3月まで渋谷の常磐松小学校に通った。家の前の「蚕糸試験場」という停留所から新宿西口行きの路面電車が走っていた。その黄色いチンチン電車で「鍋屋横丁」まで行き、そこでバスに乗り換えて渋谷駅まで行き、あとは歩いて通ったのです。この頃から一人で乗り物で出かけるのが大好きで、三島の叔父の家にも夏休みに東海道線に乗って遊びに行ったなあ。あの「三丁目の夕日」の世界だね。
この日のセミナーは「日本語の敬語とコミュニケーション」の演題で早稲田大の教授が講演した。日本語の敬語のゆたかさは実にユニークで十分に研究の対象になる。話者の他者に対する「意識や態度」が複雑に表現されていて、現代人にはだんだん使用しづらくなってきているね。「談話論」という言語学の一分野で英語でディスコースと呼んでいる。
