高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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文化の日
文化の日
2014年11月3日(月・祝)三島ゆうゆうホールにて 「ダイモンジソウ」
 3連休も文化の日になってやっと青空になった。さわやかな秋の夕暮れ、三島に着くと大ホールで上演した「韮山代官・江川太郎左衛門」のオペラがちょうど終わって、ぞろぞろと大勢の観客が玄関を降りてくる所だった。韮山には「時代劇場」という歌舞伎の花道のあるユニークな文化センターがある。伊豆の国市民で女優の藤田弓子さんが中心になって演劇やオペラの活動が盛んな町だ。昔、「源頼朝」の創作オペラを見に行ったなあ。その伝統が今も脈々と続いているらしい。
 NU君は日体大希望。センター試験と2月の本試験めざして頑張る。今日は第3課「助動詞」を勉強した。助動詞は「動詞を助ける」オマケ(?)ではなくて、文全体に「話者(その文を読んだり書いたりしている人)の判断」を加える大切な働き。たとえばmustは「(100%)・・しなきゃだめだよ」とか「(100%)・・・に違いないよ」と(文には登場しないけど)「話者」(I)が言っている。must notは「・・・してはダメだよ」と、100%の禁止なのだ。
 MA君は和訳で「一橋大」や「上智大」をやってみた。比較表現のall the more〜because・・(・・なのでそれだけいっそう〜だ)とか,反対にnone the less・・ because(・・だからといってそれだけ〜でない、ということではない⇒・・だけど、それでも〜だ)。比較級の形容詞にthe がつくのは「その分だけ」の意味を持たせているのだ。バートランド・ラッセル卿の「幸福の獲得」も難しかったね。「カンマが多すぎてどこから手をつけたらよいやら・・・」と君はいうけど、根気よくまずはSVを特定することだ。前置詞+〜はすべて修飾語(M)だからカッコにくくっておけば文の骨組みが見えてくるよ。
 YAさんも同じ単元で「中央大」の長文問題を解いた。科学者は「仮説」をたててそれを「証明」するために実験する。ここでは「先生の期待がどのように小学生の成績向上に反映されるか」の実験。その実験プロセスがくわしく説明されている。低学年ほど効果が大きいと、はっきりと数字になって証明されるところが面白い。
 TAYさんは重要構文33課と34課で「形式主語It」の用法を勉強した。Itが長めのto〜不定詞句や〜ing動名詞句の代わりに主語として使われること。that節の代わりや、疑問詞節の代わりにも使用できる。英語学ではこういう形式主語itのことを「虚辞」と呼んでいる。長めの主語が文の後ろに移動したので、その「空き地」を埋めるためだけの働きなのだ。
 1年のTAMさんは前回、文法問題で「助動詞」をやった。説明時間が少なかったので今日返却しながら解説した。未知の助動詞がいくつかあったからマルが少なかったね。文法書で復習してみてください。今日は「動詞の時制」をやったらかなり正解が多かった。得意な単元だったね。明治学院大の過去問にも挑戦。「幼いうちに読書の習慣をつけることが大切。それも最も優れた作品を読ませたい。」という内容。難しいけど中身のある英文に挑戦するのは意欲を駆り立ててくれるね。 尾上

(追記)新しい自転車が宅急便で届いた。「レイチェル」という名のライトブルーの車体で20インチの車輪だから可愛い感じ。目的はリハビリ中の家内の訓練と楽しみ用。だからまずは折りたたんで「山中湖」や「芦ノ湖」まで車で移動できるもの。御殿場はどこも坂だらけだから座ったままで上り坂も楽に走れるよう電動アシストのついたもの。ヤマハのPASにも折りたたみはないのでネットで探したら、大阪のオオトモという会社から製造直売で販売されていた。
 さっそく説明書を見たけど組立がとても難しそうなので市内の自転車屋に依頼することにした。馴染みの専門店は高齢化のため廃業しているし、「うちで買ってもらわないと組立だけでは受けません」という店もある中で、やっと旧御殿場の伴野輪店がOK。看板も目立たない小さな店だけれど店主は人の良さそうなおじいさんで奥さんの呉服屋と店内で併存している。「夕方までに出来ると思います。」
 3時間後には電話があって家内と一緒に受け取りに行った。「餅は餅屋」で特に大ベテランのおじいさんだから仕上げはバッチリ。なまじっか手を出さずに、梱包のままお願いして正解だった。仕様書を見て自分で組み立てる方式だけど、とりわけ不器用を自認する私ならきっとあちこちで行き詰っていたと思う。
 広い場所で試運転してみようと、近所の御殿場南高のグラウンドに行った。家内は色も形も大きさも気に入って何度も練習してみた。電動アシストをONにしたら急にペダルが軽くなってスイスイとじつに楽に走る。これにしてよかったね。

 実はこういう自転車で山に登ったことがある。4年前の夏、「利尻・礼文・サロベツ」のツアーに参加したとき、深夜ひとり念願の日本百名山「利尻山」1719mに向かった。「ホテル利尻」のレンタサイクルでアシスト付きを借りて、真っ暗な自動車道をグングン登って行った。1時間かけて予備バッテリー2本も使い切る頃、夜が白々と明けてやっと5合目の登山口(470m)のある「見返り台園地」についた。ちょうど沼津の海岸と御殿場の我が家の標高差を登りきったのだ。電動アシストの威力だね。今は黄色の「利尻ヒナゲシ」が咲いているという山頂はガスで見えなかったけれど、眼下に「沓形」の半島と対岸の「礼文島」が見えたから念願達成。ホテルでの朝食に間に合うように戻らなきゃ、帰りはたった15分でスイスイと風を切って滑り下りていったよ。
2014/11/04 (Tue) 0:35


and の後を見よ(その3)
and の後を見よ(その3)
2014年10月31日(金)裾野市民文化センターにて  「モミジ」 
 英文和訳で「andの後を見よ」と、多分みんなには耳にタコができるくらい私の念仏になっているけどなかなか徹底しないね。どうしたらいいか考えてA and B というより A and A’とすることにした。or やbutでも同じことだ。「A’の前に同じ種類の語句Aを発見せよ」ということ。
 2年のEC君は桃山学院の過去問・・it may be meaningless in another culture or even have a completely opposite meaning.で、接続詞orは次の動詞の原形haveが同じ種類のbeと並列していると気づかねばいけない。「ある身振り言語がほかの文化では無意味であったり、さらには全く反対の意味をもつこともあるのだ。」
 KI君は関西学院の問題で ・・because people there leave them alone and let them do what they want to do.がむずかしい。接続詞andは動詞のletが前方の動詞leaveと並列だと見抜き「街の人々は自分をほっといてくれるし、やりたいことをやらせてくれるから、・・」
 3年YU君も前回秋田大の問題でもっと明確に和訳できるとよかったね。Adult standards have been imposed upon him with too great an effect and to the detriment of his whole life.でandがto以下の副詞句と前方のwith以下の副詞句とを並列していると見るのだ。ともに動詞を修飾しているから、「大人の基準が子供に効きすぎるほどに、さらに子供の一生を台無しにしてしまうほどまでに押し付けられてきた。」
 TA君は日大推薦入試が間近になって今日は過去問の勉強に専念した。センター試験よりも難問が多いね。志望校の過去問はトコトン徹底して研究すべし、だ。何度もやり直して記憶してしまうほどになるといい。
 11月14日(金)はこの会場が使用不可のため、沼津側に隣接の「生涯学習センター」をお借りします。30分早めて18:00開始、21:00終了です。UG会の名称が使えないので、KI君のお母様にお願いして「英語の勉強会」という形式で借用します。送迎よろしくお願いいたします。 尾上

(追記)「紅葉祭り」の始まった山中湖へドライブした。標高1000mの湖岸には真っ赤に染まったモミジ、ナナカマドや黄色鮮やかなイチョウの高木がキラキラ光る湖面に映えて、正面にそびえる富士山も雲一つなく頂上に雪をかぶって美しかった。旧山中湖ホテルの跡地には洒落たガーデン・レストランとハンモック・カフェができて高原リゾートの静かないい雰囲気だった。
 この日の遠出はもう1つ目的があって自作のモミを「精米」してもらうこと。静岡県内の自動精米機は農協でもスーパーでも玄米からのものだから、モミからの精米機は特別で隣の山梨県や長野県に行かないとみつからないのだ。忍野の集落まで足を伸ばして製粉もやってくれるという「後藤米店」を訪ねた。「ゴミが多いねえ。機械が止まっちゃうよ。乾燥もうまくできてないね。」15%以下でないといけないのに、計器で調べたら19%あった。
 そうか!今年も刈り取った稲穂30束を天日で干したけれど、どうも1週間では短かったらしい。途中で2・3日雨の日もあったりで乾燥が足りなかったようだ。プロの農家がコンバインで刈り取ったばかりのモミをトラックで直接「農協」に運び込み、貯蔵と人工乾燥を依頼していることがやはり確実で効率的なプロセスであることを納得した。コメ作りの難しさを実感!
 籾摺りまでやってくれて5キロの玄米になったが、あまりに少量なので精米は隣の富士吉田の米屋を紹介された。「北口本宮浅間神社」近くに「三枝米穀店」を発見して精米をお願いした。「あまりよく乾燥できてませんね。精米できるかなあ。」と心配されたように、擦りあわせた米が一部粉のタンゴ状になって排出口につまり、とうとう精米機をストップさせてしまった。お店のご主人も怒りきれない様子だった。ごめんなさい。残った玄米をどうしよう?天日で乾燥しなおせばなんとかなるか?
2014/10/31 (Fri) 23:20


SVが5組もある長い文!
SVが5組もある長い文!
2014年10月27日(月)三島ゆうゆうホールにて 「ツリバナの実」
 1年のTAMさんは「助動詞」上級編の勉強。shouldやwouldの難しい用法をやった。未修の項目が多かったね。might as well・・・as〜「〜するくらいなら・・・したほうがましだ」はぜひ覚えておきたい構文だ。自前の文法書で例文を中心に発展学習してみて。
 2年TAYさんの前回、「茨城大」の和訳は長めの英文ばかりで苦労したね。 It has been said that one of the reasons why the English colonized so much of the world was that whatever the weather conditions they met abroad (were), they had already experienced something like them at home! には動詞が5つもあった。当然5つの主語を特定しなくちゃいけない。特にwasの主語はoneだし、that節の中にさらにwhateverの節が動詞のwereの省略で埋め込まれているから実に大変。「英国人が世界中にあんなにたくさんの国々を植民地化した理由のひとつは、彼らが海外で遭遇する天候状況がどうであろうと、そのようなものは既に本国で経験したことがあるからだった、と言われてきた。」となる。
 TACさんは津田塾大の和訳で「不定詞+前置詞」の用法に苦労した。 Doing your own thing sounds attractive, but it is a hard philosophy to live by.「自分のことは自分でやる、というのは魅力的なひびきだけど、守って生きていくにはなかなか難しい哲学だ。」ここはlive by the philosophyと考える。ちなみにIt is a hard book to be interested inは「それは興味を持ちにくい本だ」となるよね。不定詞がhardを修飾するからeasy to〜(〜しやすい)やhard to〜(〜しにくい)は「tough構文」という特殊な用法なのだ。
 OSAさんが久しぶりに登場。台風で沼津からこれなかったり、先週は「商工会議所」に変わったことを知らず、この会場が真っ暗で休みだと思って帰ってしまったらしい。毎月第3月曜は休館日なので、向かいの「商工会議所」をお借りしているのです。しかし意欲的に関係詞whatの用法に取り組んだ。Whatは「こと」「もの」だけでなく「姿」「大事なもの」という意味にもなることを勉強した。「沼津市紹介」の自作英作文の添削をしてあげた。
 3年のYAさんは前回「中央大」の和訳「世界は小さくなっている、か?」で難しい箇所があったね。 〜, for (while ・・・,) one is also more aware of how much there is to learn once one arrives.「なぜなら(・・・である一方で、)人は海外に到着するとすぐに、学ぶべきことがいかにたくさんあるかにもさらに気づいている。」ここではhow muchの節が「疑問文」ではなくて「感嘆文」と考えるべき。主節の動詞で決まる。
 MA君は文法のシリーズ最終回で苦手な「動詞の語法」をやった。動名詞をとる動詞vs不定詞をとる動詞。自動詞「上がる」vs他動詞「〜を上げる」、などなど基本事項をもう一度おさらいして欲しい。和訳は構文「the 比較級, the 比較級」(〜すればするほどますます・・)を勉強した。
 SUさんは遅くなったけど東京から戻って駆けつけた。「雨は人間に恵みの雨だけでなく酸性雨などの被害も与える」を読んだ。前回よりずっと読みやすかったね。難易度が高い語彙は前後関係で推測して読むしかないが、文脈が読み取れているから楽しみだ。 尾上

(追記)富士山御殿場口5合目の「太郎坊」に行った。家から30分ほど車で走ればもうそこは標高1500mで10度低い。木々はさまざまな色合いに紅葉まっさかりで逆光がさすと青空を背景にドキッとする美しさだ。トンネルそばの車道はゆっくり歩いてよく見ると花がいっぱいだ。樹林の陰の登山道よりも日がたっぷり射すからね。「山トリカブト」の青、「シロヨメナ」の白と並んで「アケボノソウ」が1本だけ咲き残っていたよ。
 富士登山道の入口はもうバリケードでしっかり閉鎖してある。「登山禁止」の標識の隣に「日本初スキーの地」と書いた立て札を発見した。1910年(100年余前)、オーストリア人のクラッセルがここで日本初のスキーをやったと。私が島田市の高校から転勤してきた30年前にはこの太郎坊に市営のゲレンデがあって、子供たちを連れて度々ソリすべりに来たものだ。簡易のロープ・リフトも一基営業していたが、あまりの強風で何度も倒壊するうちに市ではゲレンデを廃止してしまった。その代わりに裾野市須山登山道の「水ケ塚」の近くに「イエティ」という人工雪のスキー場ができてそこでよく家族で楽しんだものだ。
 シーズンオフだから「太郎坊」の駐車場には観光客の姿がまばらで、中国系のグループが大きな声で叫んでいたけどすぐに消えた。御殿場市の職員が土砂止めの作業をしていた。3・4人のおじさんの中に一人だけ若い女性が長靴はいて一輪車を押している。女性もたくましくなったなあ。富士山特有の「フジアザミ」が盛りを過ぎたけどまだ紫色の巨大な花をうつ向き加減にたくさん咲かせている。雨上がりのあとの午後で雲の流れが早く、「宝永山」の稜線だけが雲間に現れたけど富士にはまだ傘雲がかぶって山頂をなかなか見せてくれない。
 6合目に向かって砂礫の斜面をすこし登ってみた。ノイバラやツリバナの赤い実、カラマツの葉が黄色く色づいてとてもいい風情だ。目の前にタンポポの小さなタネ(?)が舞っている。でも虫のようにも見える。なんだろう?帰り道で偶然カーラジオで聞いたFM放送のDJが「ユキムシ(雪虫)」が北海道で舞う季節になりました、と話していた。初雪の前になると現れる「雪の妖精」で冬の訪れを告げる風物詩らしい。そうか!それだ!初冠雪もあったからこの1500mあたりが北海道の気候に似ているんだな。実はアブラムシが白い綿毛を分泌して風に乗って隣の木に移動するらしい。面白いねえ。
2014/10/27 (Mon) 23:42


意味の拡張
意味の拡張
2014年10月24日(金)裾野市民文化センターにて 「フジアザミ」
 KI君が前回やって提出してくれたものを添削した。立命館大の和訳「報道の仕事は政府・役人を監視すること」をやった。・・from one end of the United States to the other.では the otherの後にendが省略されているから、「アメリカの端から端まで」(東海岸側から西海岸側まで)。endは「終わり」の意味だけではなくて、「末端」の原義から@〜の端A終わりB〜側、面C目的の意味が生まれた。こういうのを言語学では「意味の拡張」と呼んでいるよ。「多義」の単語は語源を知っておくと応用が効くね。たとえばspringといえば「春」と「スプリング」の2つを思い浮かべる。原義は「飛び上がる」だから名詞は@跳躍AバネB泉(水が飛び出す所だから、hot spring温泉)C春(芽が飛び出す季節だから)D思春期(人生の春)と拡張したのだ。使用頻度の高い基本的な単語ほど多義だから辞書で確認してほしい。面白いよ。
 EC君も45課「〜するために」のso that〜mayと46課「〜するとすぐに」no sooner〜thanを勉強した。学習院大の和訳ではearly newspapersを「朝刊」に間違えたね。earlyは「早い時期の」という意味だから「初期の新聞」ということ。和訳の間違いが随分減ってよい解答が書けるようになってきたね。ますます頑張ろう。英作文にも果敢に挑戦してとてもいい。「頭の程度を疑われてもしかたがない」なんていうのは英語に直訳できない。「猫に小判」を直訳してもダメなように、日本文化を背景にした「比喩的表現」(メタファー)は、その原義をつかんで平易に書くことだ。「バカと思われる」と考えて be considered as a foolと書けばいい。
 TA君は前回「程度・目的・結果」の文法作文問題に取り組んで得点は60%だった。難しいけど大切なイディオムはしっかり覚えよう。As far as SV、know better than to〜、To one’s 感情、only to find〜などなど。今日は「無生物主語の文」を勉強した。「原因+make+結果」の構文で「〜のせいで・・となる」と和訳できるといい。Remind(思い出させる)enable(可能にさせる)prevent(させないようにする)などの動詞をしっかリチェック。
 YU君の前回は英作文がとてもよかったのに語句並べ替えが難しくて誤答が多かった。What has become of〜「〜はどうなったの?」〜what it is like to be poor「貧乏であるとはどのようなことなのか・・」。think、believe、imagine、suspect、suppose/ say(思う、言うの仲間)のように「軽い動詞」のあとの「間接疑問文」では疑問詞が文頭に出る場合に注意。What time did you say he was coming here? のように。今日の文法はシリーズ最後で「動詞の語法」55問をマーク式で解答した。47点とれたから85%の正解率。さらにレベルアップ! 
 YAさんはこの週末が高校文化祭。アンサンブルでバイオリンを弾くそうだ。三島教室のTAYさんも吹奏楽でオーボエを吹くらしい。聴きに行けたらいいな。今日はYU君と同じ単元で「動詞の語法」だった。ここはなかなか得点しにくいね。山口大や秋田大の難しい和訳the more SV, the more SVの構文にも熱心に取り組んだ。 尾上

(追記)文化センターに到着したら吹奏楽のなつかしい響きが大ホールから流れてくるじゃん。どこの団体かなと思って掲示板を見ると「福島県立平商業高校吹奏楽部」と書いてある。なぜ福島の高校が裾野でコンサート?さっそく事務所で聞いたら「よそのホールが借りられなかったそうで、あす全国コンクールで名古屋に向かう途中、裾野ICで一旦おりてリハーサルに使用しているのです。・・」と。なるほど、インター近くにホテルもあるし、東名沿いとして絶好のロケーションなんだね。  
 ネットで調べたら、平商業は東北代表の3校のうちのひとつで昨年も出場して銀賞だった。3.11被災地の福島がここでも復興に燃えているね。頑張って欲しい!あす25日が中学の部、26日(日)が高校の部で、「名古屋国際会議場」で開催される吹奏楽の「甲子園」だ。
 私も教員時代たびたび応援や勉強のために訪れた吹奏楽コンクール全国大会は、昔は東京・中野の「普門館」でやっていた。かつてカラヤンが「第9」を指揮したあの5000人収容の巨大ホールが老朽化で使用できなくなったらしい。静岡県は「浜松工業高校」が常連だったがその後は「東海大翔陽高校」が長く全国の代表になった。しかし最近15年は愛知県にお株を奪われて東海支部の代表になれないが。
 実は、私もその「普門館」で御殿場南高校のバンドを指揮したことがあるんだよ。もちろんコンクール出場じゃなくてフェスティバルだったけど。OBも参加して70人の大編成。2000人くらいの聴衆の前でガーシュインの「巴里のアメリカ人」と「ポーギーとベス」を演奏した。もう30年近く前のこと、KI君のお母さんがクラリネットを吹いていたなあ。ステージ写真を今も書斎に飾ってあるよ。

2014/10/25 (Sat) 0:16


教育とは見守ること
教育とは見守ること
2014年10月20日(月)三島商工会議所にて 「初冠雪と茅葺き作業」
 YAさんの実家・宝塚から季節の便り。丹波篠山の黒枝豆を枝付きでいただいた。黒大豆になる前の緑鮮やかなうちに食すもの。パンパンに膨らんだ大きな豆粒ばかりだ。大阪から出たJR福知山線が、例の悲惨な大事故現場の尼崎で分岐し、宝塚と三田を通って篠山に至る。この地を丹波という。大きな甘い実のなる丹波栗でも有名だ。明日は塩茹でしてビールとともにいただきます。
 YAさん、前回の三重大・英文和訳で, and nowhere is the common British respect for living creatures shown more clearly than in the laws for the protection of wild birds. が難しかったね。過去分詞形のshownがisとセットで受動態になっていることに気づかないと。否定語のnowhereが強調で文頭に出たのでSVが倒置(疑問文の語順)になったんだ。こういう少々長めの主語が来ると困るね。「生き物たちに対する英国人共通の敬愛の心は、どこよりも野生動物保護の法律に一番はっきり表現されています。」となる。さらに、比較級の否定文はあえて最上級の肯定文で表現したほうが日本語では明瞭だよ。
 MA君は「疑問文」をやった。学習院大の英作文で「この手紙がロンドンに着くまで、どのくらい時間がかかりますか。」に苦労したね。「着くまで(に)」に着目するとbeforeを使ってHow long will it be before this letter gets to London?だし、「かかりますか」ならtakeを使ってHow long will it take this letter to get to London.となる。どちらか一方、まぜこぜにしてはいけない。
 2年TACさんは複合関係詞のwhateverやwhereverなど。独協大の英文が少々難しかった。Teaching Japanese boys turns out to be a much more agreeable task than I had imagined.動詞turnsの主語はTeaching以下だから「日本人の子供たちを教えるのは、想像していたのよりもっとずっと自分の性にあっているとわかった。」
 TAYさんは茨城大の和訳でIn no country other than England, it has been said, can one experience four seasons in the course of a single day!
が難しかった。「人がわずか一日のうちに4つの季節を経験するのはイギリス以外の国ではどこも不可能だ、といわれてきた。」否定の語句が文頭に出ているから、can one experienceと疑問文のように倒置になっている。, it has been said,のようなカンマで囲まれた挿入語句も文頭に出せばOKだと覚えたね。
 1年のTAMさんは「分詞」をやった。中間テストの前にやっておく予定が台風の接近のために休んだので狂った。独立分詞構文や付帯状況のwithの用法が未消化だったね。
 SUさんは大学1年も後半になり教職単位を取るか否かで考慮中。私:「それは申し込んでおいたほうがいいさ。いつ教師をやりたくなるかわからないし。一生続けられるいい仕事だと思うよ。教える、なんていうより生徒の勉強に寄り添って発見と感動と成長をじっと待つ、というすばらしい仕事だと思う。このUG会のやりかたも同じです。」今日もTOEFLの問題で「法律と社会変革の関係」を読んだ。内容の点でも前回よりずっと難しくてだいぶ間違えてしまった。次の検定12月を目標にこの問題集でいっそう頑張ろう。 尾上

(追記)農作仲間と稲穂からモミをはぎ取る「脱穀作業」をやった。36束をハザ(竹製の物干し台)に逆さまに吊るして1週間ほど天日で干したから、きっと栄養と甘味がモミに詰まっておいしいコシヒカリになったはずだ。さて今年が稲作5年目だが解決できない問題がある。いままで2・3本ずつ軍手をはめて指先でモミをもぎ取るからまさに原始的作業で6人でやっても半日仕事になった。なんとかもっと効率よく作業できないかと考えてきた。今年は飛躍しなきゃ!
 江戸時代は「千歯こぎ」という櫛のオバケのようなもので削ぎとり、明治後半になってから「足踏み式の木製ドラム」にクギがたくさん付いた「脱穀機」になった。農業も機械化の波に乗って、50年前に開発されたトラクター式の「コンバイン」を今の農家はどこも持っている。数百万円もするが使うのは年に1日だけで実にもったいないし手入れも大変だ。これは移動しながら「刈り取り」と「脱穀」の2つの仕事を一度にやってしまうスグレモノで英語ではCombine Harvester(結合収穫機)という。つまりコンビとかコンビネーションの意味で手短に英語でもCombineでOK。
 九州・宮崎県のある農家が全て手作業で稲刈りをやって子供たちに脱穀も体験させている姿を先日テレビで見た。そこで初めて「木製の足踏みドラム」を見てふと閃いた。畑でも何かの動力が使えてモミを弾き飛ばすような工夫をすればいいのだ。私が家にある移動式の動力は何か、考えてみると5つある。「愛車クラウン」、「自転車」、「古い扇風機」、「髭剃りシェーバー」(?)と「草刈り機」。「扇風機」は去年ソバの実から枝やゴミを吹き飛ばすのに使った。そうだ!あの時の「唐箕」(とうみ=中国から伝わった「風扇車」)の手製のダンボール箱が使えるぞ。そこに「草刈り機」の頭を突っ込んで、上部の穴から稲を突っ込めばモミが吹っ飛ばされるじゃん。いつも草刈りには鋼鉄の刃ではなくてピニールの紐で草をなぎ倒しているから、その紐を短めに8本も立てられる。It's a good idea! Marvelous!
 さて、さわやかな秋日和の「脱穀の日」になった。仲間の驚きと半信半疑の眼差しを受けながらも私の思惑どおりにコトは運んだのです。ダイセイコー!いままで3時間以上かかった作業がわずか30分で片付いたのです。「尾上式脱穀機」は6人の仲間の協力と和やかな雰囲気のおかげで大成功。今日は実に楽しい農作業でした。
2014/10/21 (Tue) 0:41


There構文に用心
There構文に用心
2014年10月17日(金)裾野市民文化センターにて「ムラサキセンブリ」
 YAさんは進学先が決まっても気をゆるめることはない。将来に大きな夢を持つ人は一つの壁を乗り越えるとまた次のステージに向かいたくなる。先週の英文和訳では less A than B が難しかったね。「BよりAが少ない」を逆に「AよりBの方が多い」と訳したほうがいいケースが多かった。
 YU君は前回の過去問で Nor would I have known what a strong will to live children have.「子供というのはなんと強い生命力をもつものか、ということもわからなかっただろう。」what以下は間接疑問文じゃなくて「感嘆文」として解釈したほうがいいね。どちらも同じ構文になるから判断は動詞で決まる。
 TA君は「程度・目的・結果」の構文を勉強した。10の例文をまず和訳してもらう。どれも大切な構文やイディオムばかりだから丁寧にやっておこう。
 2年KI君は名詞節のthat「〜ということ」と副詞節のthat「〜なので(結果)、〜するほどに(程度)」を勉強した。和訳では文中にある ,though,や ,for example,などのカッコでとじることのできる挿入語句は、「文頭に出しておけばよい」と覚えたね。センター試験も青学も和訳がとてもよくできていた。
 EC君は前回の英作文を添削して説明した。「〜がある」とか「〜がない」をthere is 〜と書いているが、こういう「存在文」では動詞にhaveを用いたほうが無難だよ。主語には「人」でも「物・事」でも使える便利な動詞だから。実はThere is 〜が特殊な構文であることを知らずに教えてしまう先生やテキストが多い。「〜」には不特定の名詞しか来ないのだ。だからThere is much money in the purse.はOKだが、There is your money in the purse.とは言えない。There is Mt.Fuji in Shizuoka.なんて誤文を中学で教えてないだろうか? There are many mountains in Shizuoka. ならOKだが。
 こういうthere は仮主語のIt と同様に、形式を整えるだけの働きでなんの意味も持たないから「虚辞」といいます。でも文の要素からは主語なんです。その証拠にIt is good for there to be much money in the purse.「財布にたくさんお金があるのはいいことだ。」このthereは不定詞to be の意味上の主語だから。
 この項目は高校生によくある間違いなので、今日の参加者全員黒板に注目して久々の全体講義を聞いてもらった。 尾上

(追記)「ムラサキセンブリ」が今年も見たくて「高座山」(たかざすやま)1304mに登った。富士山北麓の山梨百名山「杓子山」コースで最初に登る三角山だ。山中湖ICを出て観光客で賑わっている「忍野八海」の中を通り抜け、忍野中学校の裏から細い峠道をくねくね上っていくと「鳥居地峠」 1,000mに着く。そこに駐車して初めは緩やかな樹林の中の広い林道を歩く。ひとりで下ってきた男性に、何か花を見ましたか?と聞くと、「ムラサキセンブリがタカザスヤマの頂上近くに咲いてますよ!」と興奮気味に教えてくれた。ああ、コウザと読むのではなかったんだ。途中から尾根道に入るとすぐに足元が色とりどりの草花で囲まれる。青い「ヤマトリカブト」、白い「サラシナショウマ」、赤い「ヤマラッキョウ」や紅葉した「ヤマウルシ」に続いて、明るい斜面の草叢には「リンドウ」と「オヤマボクチ」がここにもあそこにも。
 すばらしい展望だよ。台風一過の澄み切った青空に、富士山から三国山系へなだらかな稜線がくっきりと正面に見渡せる。山頂のすぐ手前にくると階段がほしいほどのツルツルの急斜面で、ロープを頼りによじ登っていくとそこに咲いていたよ、小さな「ムラサキセンブリ」(紫千振)が1本、2本・・・22本。ストライプの入った5枚の花弁を星の形に広げて、そのうす紫のなんと上品な色合いよ!昨年この山で偶然見つけたのだけど、すれ違った女性たちのグループに「秘密にしておきましょうね!」と言って名前を教えてもらった。薬用になる普通の「センブリ」は白い花に紫の立縞が入っていて、先日「越前岳」のすすき原の斜面で見たように日当たりのよい高原ならよく見かけるが、この美しい紫のものはいかにも珍しい花で準絶滅危惧種らしい。石灰質を好むのでこの山以外では遠く秋吉台まで見にでかける人もいるのよ、と言っていたなあ。
 センブリは古来、可愛い白い花のゲンノショウコや臭いドクダミとともに3大民間薬とされて、センブリの名前の由来は「千回振出してもまだ苦い」ということからつけられたらしい。「当薬」という名前の生薬で「良薬口に苦し」の代表格になっているが、実際はたいして効能がないらしい。そうそう、「トウヤクリンドウ」といえば南アルプスの「北岳」や「仙丈岳」に登った時に3000mの山頂付近で見かけた高山植物の清純な白い花のことを思い出すが、このセンブリと同じリンドウ科でともに苦くて生薬になるからこの名になったらしい。
2014/10/18 (Sat) 0:08


関係代名詞の二重限定?
関係代名詞の二重限定?
2014年10月13日(月)三島ゆうゆうホールにて 「サラシナショウマ」
 またまた台風の上陸だ。早々と大雨警報が出たけどまだ関西にいるらしいから強風が吹かなければ大丈夫だろうと、会議室の窓から「楽寿園」の木々の動きに注意していた。用心して休んだ人もいたけど4人が出席して、風雨がひどくならないうちに帰宅させられてホッとしている。
 TAYさんは沼津から車で送ってもらって参加。難しい入試の英文和訳をいくつもこなした。特に関係代名詞が2つ連続する場合は初見だったね。The few children (whom) we know of who grew up without human contact grew up almost wholly mute.「われわれが知っているわずかな子供で、人間との接触なしに育ったような子供は・・・」は二重限定と呼ぶ。「〜で、なおかつ〜であるような・・」と和訳できるように。Go first to those who you are sure will help you.「自分を助けてくれる、と信じることの出来る人たちのところにまず行きなさい。」はwho will help you の文の中にyou are sureの挿入と見るとよい。
 TACさんは「カンマ+関係代名詞/関係副詞」。つまり前出の「先行詞」を説明する用法を勉強した。「非制限的用法」とも言って、先行詞を修飾せずに「接続詞のand/butと代名詞/副詞の組み合わせ」に置き換えて考えると適切な和訳になる。whichは関係代名詞だから「接続詞+代名詞」に置きかえてand ・・it、whereは「接続詞+副詞」に置きかえてand・・thereにパラフレーズしてみるとよい。
 NU君は第2課「時制」。文法のマーク問題も並べ替えも90%近い正解率だった。すばらしい!いよいよ勉強に熱が入ってきたね。英作文はまだ難しくて、少々込み入った日本語は分析ができないと英文が組み立てられない。日本文の中にSVOをしっかり発見しよう。
 MA君はまず前回の和訳の添削結果を見てもらった。A and Bの接続にもっと注意が払えれば誤訳がなくなるのに。筆者の意図を見抜くことがいかに大切か。第18課「時と条件」をやった。No sooner ・・than〜「・・するやいなや〜」の構文を受験界では「時間構文」と呼んでいる。 尾上

(追記)言語学セミナーに出席のため東京に出た。車で行ったのも数ヶ月ぶりだから道路がまたまた変わっている。東名厚木では圏央道が完成してジャンクションになっているし、首都高速に入ったら渋谷の手前に「大橋ジャンクション」がやっと完成して、ラセン状のスロープをグルグル回って地下に潜ってから「山手通り」をグングン走る。予備知識を仕入れてないし、私の中古クラウンのナビは10年前のデータだから嘘ばかり。新宿の出口はどこかなあ、と考えているうちにいつのまにか「池袋IC」まで行き過ぎてしまった。セミナー会場は青梅街道の「成子坂下」の付近なので、もう一度首都高に入り直して「中野長者橋」という聞きなれないICに出たら正解だった。
 この青梅街道をすこし西に行くと「鍋屋横丁」という奇妙な名の交差点があって、小学校2年の頃毎日ここで乗り換えたことを思い出した。昭和26年の秋、渋谷区南平台の社員住宅から杉並区高円寺の新居に引っ越ししたのだけど、すぐには転校しないで翌年3月まで渋谷の常磐松小学校に通った。家の前の「蚕糸試験場」という停留所から新宿西口行きの路面電車が走っていた。その黄色いチンチン電車で「鍋屋横丁」まで行き、そこでバスに乗り換えて渋谷駅まで行き、あとは歩いて通ったのです。この頃から一人で乗り物で出かけるのが大好きで、三島の叔父の家にも夏休みに東海道線に乗って遊びに行ったなあ。あの「三丁目の夕日」の世界だね。
 この日のセミナーは「日本語の敬語とコミュニケーション」の演題で早稲田大の教授が講演した。日本語の敬語のゆたかさは実にユニークで十分に研究の対象になる。話者の他者に対する「意識や態度」が複雑に表現されていて、現代人にはだんだん使用しづらくなってきているね。「談話論」という言語学の一分野で英語でディスコースと呼んでいる。
2014/10/14 (Tue) 0:07


時事英語も大切
時事英語も大切
2014年10月10日(金)裾野市民文化センターにて「ヤマラッキョウ」
 今年のノーベル物理学賞に3人の日本人が決定した。「ブラヴィー!」(伊語でブラボーの複数形)とても嬉しい。それもいつもの京都大学関係でなく名古屋大と徳島大の出身者で、なかでも我らが静岡県・浜松出身の天野教授には快哉を叫びたい!
 ちなみに、磐田南高出身の天野先生は東京外語の後輩でスペイン語専攻だった。御殿場南高校時代空き時間に彼からスペイン語も教わったし、一緒に「チョムスキー言語学」を勉強して新宿まで小田急バスで夜間講座に通ったっけなあ。血縁関係があるのかどうか聞いてみたい。
 YU君には米Newsweekと英BBC放送の「日本人にノーベル物理学賞」の記事コピーを渡してすこし読んでもらった。大学ではそろそろ来年の入試問題を作成中だからこういう時事英語Current Englishが出題されることが往々考えられる。ちょこっと目を通しておきたいね。LED(発光ダイオード)はLight Emitting Diodeの略だし、半導体はsemi-conductor、青色発光の原石は窒化ガリウムGallium nitride。そして電球はlight bulb、ノーベル賞受賞者はNobel laureateという。(栄誉の月桂冠ローレルを頭にのせた人、の意味。)
 2年EC君は「複合関係詞」whatever、whereverなどを勉強した。独協大の英文がとてもうまく和訳できていた。ずいぶん力がついてきた感じがする。英作文はまだまだ語彙・イディオムが不足で高い得点に結びつかないが構文はしっかりしているから根気よく楽しみながら書く練習を続けることだね。KI君も同じ単元と「命令文+and/or」を勉強した。英文SVOMで、Mが「前置詞+名詞」の場合、直前の名詞を修飾する「形容詞句」なのか、動詞を修飾する「副詞句」なのか判別が難しいね。I can’t imagine life without reading.では前者。I write it upon the blackboard with chalk.は後者でしょ。書いた日本語の不自然さに気づくようになるといいね。
 3年のYAさんが3ヶ月ぶりに復帰。「上智大の入試に合格しました!」と嬉しい報告をしてくれた。念願の法学部・国際法とはなんとすばらしい!米国に留学中のお姉さんと同じ大学・同じ学科とのこと。上智大と英検が共同開発したあらたな英語能力判定試験TEAPにむけて頑張った甲斐があったね。UG会でも春期講習を含めて何回か練習してみたけれど、かなり難易度の高い問題ばかりで合格点になかなか達していなかったのに。この夏の過ごし方がよかったんだね。大学入学後の講座に向けてさらに英語力をつけたいということなので私も楽しみです。ほかの受験生の入試レベルで一緒に頑張って、「国際法」に関する新聞記事なんかも英語で読んでいこう。 尾上

(追記)台風一過だけど天気のはっきりしない午後、人の顔が見たくて箱根の「大湧谷」に行った。ロープウエー終点の駐車場から、箱根最高峰「神山」へのハイキングなら「ゲート」をくぐって噴煙の立ち上るなかを登っていくが、たいていの観光客が製造直売の「黒たまご」を求めて「冠が岳」中腹に見える黄色い小屋に次々と向かっている。この5分たらずの緩やかな上りの遊歩道はいわば「国際通り」なのだ。上下1列ずつですれ違うようなせまい道だから下ってくる人々の顔や衣服や靴などが観察できるし、人種や年齢を想像するのも面白い。もちろん観光旅行に来ているから子供連れや夫婦、恋人同士は楽しそうによくおしゃべりしている。台湾か中国本土か香港かはわからないけど中国語が大きな声で一番よく聞こえる。この日はハングルは聞こえず、売店横の噴煙立ち上る「湯釜」の周りで「黒たまご」をむいて食べている人、記念写真を撮りっこしている大勢の人の中からスペイン語が聞こえてきた。富士山はもちろん金時山も今日は残念ながら雲の中だけど。
 元の道を下りかけて、老年のかっぷくのよい夫婦らしき2人を追い越したら話し声が聞こえた。「あれ、ロシア語かな?」と思って振り返り Вы говорите по русски? (ロシア語で話しているの?)と話しかけてみた。2人はニコッと愛想よく笑ってДа.ダー(そうよ)。私に「ロシア人なの?」と聞く。(すごい褒め言葉だなあ。シベリアに行くと私のようなアジア系の顔はいくらでもいるからね。ロシア語を喋る日本人と出会うとは予想もしなかったらしい。)私:日本人ですよ。どこから来たんですか?――「イスラエルから。昔はモスクワに住んでいたけどね。あなたロシア語上手ね。どこで勉強したの?Зачем(何のために)?」私:Спосибо! スパシーバ(ありがとう)。東京の大学でもう50年も前のこと。ロシア貿易の仕事をするためでした。あなたは団体旅行ですか?――「25人のグループで東京に来てこれからバスで京都・大阪に行ってそこから飛行機でイスラエルに帰るのよ。」――200mほどの短い「国際通り」だからそれでおしまい。Очень приятно! 「お会いできてよかった!」とお互いにあいさつしてわかれた。ロシア系のユダヤ人たちはニューヨークにも大勢いたけど、祖国イスラエルに戻ったひとも多いんだな。今日は予期せぬ楽しい出会いだった。
 帰り際、仙石原・台ヶ岳のススキが原の湿原脇で停車。私の秘密の一角がピンク色の絨毯だよ。双眼鏡で覗いたら「ヤマラッキョウ」の大群落じゃないか!散りばめられた白い点々は?「ウメバチソウ」の清楚な姿にまた出会えた!
 
2014/10/10 (Fri) 23:27


中間テスト始まる
中間テスト始まる
2014年10月6日(月)三島ゆうゆうホールにて  「イネカリ」
 台風18号は注意報、警報がはずれてわずかな被害だけで早足で通過していった。御殿場でも小中が休校になって、昼前から青空が戻ったから子供たちが自転車で遊ぶ姿が珍しかった。近所で人気の「KUKKA」でパンを買いがてら裏山に家内と歩いて登って行ったら雲間に富士山がちょっぴり見えた。広大な「日曜菜園」のあるこの丘からは富士の裾野を支えるように愛鷹山系、三国山系、丹沢山系まで180度のパノラマだ。風が強まらなくて安心した。
 興津の崖崩れでJRが不通となりTAYさんは沼津からバスで往復。重要構文は27課「助動詞」を勉強した。may well、may as well やused to、 wouldなど。英文和訳は「関係詞の注意すべき用法」。関係詞節の中にI think、they feelなどを挿入した表現。Go first to those who you are sure will help you.(助けてくれる、とあなたが信じられるような人の所へいきなさい。)はwho のあとにyou are sureが割り込んでいる、と考えてよい。本当はYou are sure they will help you. のthey がwho に変わってyou の前、つまりYou are sureを飛び越えて先行詞thoseのすぐ後についたものだけどね。TACさんは中間テスト対策で自習した。話法・時制の一致、仮定法など範囲が広くて大変。
 1年TAMさんは中級の語法・文法が終わったので今日から「上級」に進んだ。第1日「動詞」は文法に関して新しいことはないが、単語・熟語のレベルがかなり高くなってとても勉強になる。辞書でよく調べて正解が出せたね。英文和訳は「桜美林大」の過去問を解いてみた。「つい現代まで読み書きが出来る人はほんのわずかだった、なぜなら・・」と、分かりやすい内容だったね。
 3年NU君は重要構文が終わって、今日から「入試の英文法・英作文演習」を始めた。第1課「It構文」ではイディオムになった表現をいくつか覚えなきゃいけない。Take it for granted that・・(〜を当然だと考える)や、強調構文It was not until 1945 that ・・(1945年になって始めて・・)など。長文問題は「世界のキスの習慣」を読んだ。 MA君は第17課「無生物主語」。SVOCの文型で、「原因」が「結果」を作り出す。だから使役動詞のmake「〜のようにさせる」が基本。remind(思い出させる)enable(可能にさせる)prevent(不可能にさせる)などバラエティに富む。英文和訳は「大阪府大」「神戸外語」などに取り組んで短時間で仕上げたがこのところ難問が続くね。もっと正確に訳せるように頑張ろう。この10月は毎週末、外部模試が続くそうだ。着実に力を伸ばしてください。 尾上

(追記)快晴の日の午後、みんなで稲刈りをやった。印野の共同田畑に集まった「JA農業大学校」の卒業生仲間6人。前会長・池田さんが大阪・高槻に引越して、後任に推奨された最長老の山口さんは元自衛隊員。千葉県大多喜の農家の出身。「農業がイヤでイヤで飛び出したのに、またこんなことやってるとはなあ。」と自嘲しているが、昔取った杵柄は見事なもの。くわの振り方ひとつ無駄な動きがない。職人のコテのように美しい畝を作る。稲刈りにも手順があって、カマで刈った稲穂をひと握りづつX字に重ねていって4束を麻紐で一つに縛る。これを干し竿に順に吊るしていく。さりげなく手本を見せてくれる。仲間と一緒にやる農作業は楽しいね、と。
 休職中の自衛隊員夫妻、精密機械メーカーの元社員夫妻、「アケビ蔓の編みカゴ」が得意な山口会長と私の6人で刈り取ったら、あっという間に切り株だけのさっぱりした畑になった。合計26束の刈穂を「干し竿」に吊るした。三島や裾野でこういう風景を見かけたことある?「モネ」の名画「積みわら」のような美しい景色も今はないね。
 どの農家も人手不足と米の需要不足のために、コンバインで収穫後袋詰めもしないでモミのままトラックにぶちまけて農協の倉庫に直行してしまうから半日仕事だ。オール機械化で田んぼにはモミも稲ワラも残らないからミレーの「落穂拾い」の風景もない。これじゃ「スズメ」の群がる姿を最近見かけないわけだね。モミは天日で干すのが一番なのに、農協の「カントリーエレベーター」という高い塔のような貯蔵庫で機械乾燥させるのだ。それもほかの農家が収穫したものとごちゃ混ぜにして。これじゃ自作のコメに愛着もわかないねえ。
 私が言い出しっぺで5年目になる「米つくり」もみんなの年中行事になった。今まではよその田植えで余った「苗」をタダで頂いては植えていたのだけど、今年は専業農家に教わって自分でモミから育てたから愛着ひとしおだ。10度以下では発芽しないから4月のまだ寒い頃、毎夕家の中に取り込んでは保温に気をつけて発芽させたんだよ。台風18号の接近が心配だったけどいい天気が続くことを祈って1週間天日干し。来週は皆でシートを敷いて共同作業だ。脱穀機もないから手作業で数本づつ稲穂からモミを引きちぎるのですよ。
2014/10/07 (Tue) 0:08


記憶装置と演算装置
記憶装置と演算装置
2014年10月3日(金)裾野市民文化センターにて 「ウメバチソウ」
 「YU君、数学に時間をとられついつい家庭学習の時間を英語に割けない日が続いたりするんじゃないの・・?」添削しているとそういう学力のアップダウンが手に取るように見える。人間の脳はコンピュータと同様に「記憶」と「演算」からなる。とりわけ英・数は国・理・社に比べて「演算装置」に油を指しておかないとすぐ錆びる。「思考のプロセス」をいつも磨いていないとすぐにもプッツンするらしい。今日の英文和訳はなかなか良くできてホッとした。TA君は前回の続きで「原因・理由」の英文完成と英作文をやった。SVが2組つながる複文の組立が苦手だね。
 2年EC君は「カンマ+関係詞」の働きを学んだ。「カンマはキル!」といつも言っているように、追加説明として上手に接続させなければいけない。KI君も同じ単元で「関係副詞whyと howの慣用用法」も覚えた。This is why S V「これが・・の理由だ」はたいていfor this reason「こういう理由で・・」と訳す方が自然だ。同様に That is how S Vも「それが・・のやり方だ」ではなくin that way「そういう風に・・」のパラフレーズが出来るとよい。What we call〜も「〜と呼んでいるもの」と訳さずに「いわゆる〜」と訳すよね。
 SUさんが今日も大学帰りに参加した。東京から新幹線で戻ってきてすぐ裾野まで。ほんとによく頑張るなあ!「先生聞いて!スペイン語の前期成績がトップだったよ!」SUさんは1年生でトルコ語、ロシア語、英語をあわせ4カ国語を同時学習中なのです。それぞれがユニークだからぜんぜん混乱しないらしい。多言語学習の教室「ヒッポクラブ」を主宰する榊原さんによると「子供たちはことばの天才で、7カ国語まで同時にこなせるんですよ・・。」らしい。榊原さんは50年前、日本に始めてノーム・チョムスキー博士を招いた。博士はUG理論を唱えるMITの言語学者で、2度お会いしたがわたしには雲の上の人。 尾上

(追記)今日は「登山の日」とか。10・3だから確かにそう読めるね。しかし、先週の御嶽山噴火では犠牲者が47名にふくれあがり、さらにまだ16人が行方不明だとのこと。戦後最大の山岳事故となり搜索も大変困難なようだ。今日は「登山を考える日」としようか。私の好きな箱根も富士山もいつ噴火するかしれない危険な山だ。草津・白根山のような「シェルター」(防空壕)はゼロだから、危険な時はしっかり警報を出して欲しいと思う。
 今週は富士山の小富士から尾根続きになる三国連山に登った。須走から山中湖に向かう国道が県境をまたぐあたりが「篭坂峠」。ここから「大洞山」「三国山」などを縦走して「三國峠」や「パノラマ台」に下るコースはハイカーにとても人気がある。東京や神奈川からバスでやってくる団体にもよく出会う。美しいブナの古木の自然林の中をゆるやかにアップダウンするトレイルは広々として歩きやすく私のお気にいりのコース。中間点の「ズナ峠」は昔、武田信玄が御殿場・深沢城の北条方を攻撃するのに山越えしたという。「棒道」といって、信玄は道なきところに直線でどんどん道を作らせたという。小山町の「富士霊園」に下って行けるらしいが未整備のため通行禁止になっている。初夏には「ヨゴレネコノメ」や「ヤマシャクヤク」も発見したし、つい2か月前には「三国峠」の方から登って、ここで「バイケイソウ」の大群落に巡りあった。
 この日は「篭坂峠」の墓地に駐車して「アザミ平」1300mに向かった。墓地の空き地には「フジアザミ」が何株か咲いている。富士山の火山灰でできた砂地の歩きやすい林間の道を歩くと、「アケビ」の実や「ニシキギ」の紅葉や真っ赤なモミジの落ち葉に秋の気配が溢れている。名にしおう「アザミ平」にはいっぱいフジアザミが咲いているはず、と思って楽しみに登ってきたのにアテはずれだ。1株も見あたらないじゃん。1週間前に富士山須走口五合目2000mで一面の見事なフジアザミを見たのにね。ここはもう終わったのか、それとも鹿の被害ですっかり食べられてしまったのか。このあたりだけは森林がまったく切れて山中湖を見下ろすことのできる砂礫地帯だから富士山の砂漠地帯に似た環境だ。おかしいな。そのかわりにピンクの「ナデシコ」、青紫の「トリカブト」と清楚な「ウメバチソウ」を予期せず発見。広い草原一杯に咲き誇っていて「来た甲斐あったー!」
2014/10/03 (Fri) 23:38


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