2月も後半になって学年末試験がせまってきたね。KOさんは「自宅で試験勉強に専念します。」と連絡あり。UG会で鍛えた英語力を発揮していい成績を取ってください。YAさんから手作りクッキーを頂いた。明日天気が良ければ「金時山」で食べよう。3月末に東京に引っ越すまでこのUG会で勉強を続けると言ってくれているので、まだしばらくは様々な大学の入試問題に取り組んでみよう。上智大英語科に行ったら「梶田優・名誉教授」の名前を探してみて。私が25年前に「UG理論」、別名「チョムスキー理論」の勉強を再開した時の「生成文法」の大先生です。毎週放課後、バスで新宿西口の「夜学教室」まで通ったなあ。梶田先生の引退後は「福井直樹」教授がしっかり後を継いでおられる。MIT出身の素晴らしい先生です。
YAさんは前回、滋賀大の問題が難しかった。They account for at least 85 percent of all the animals known to science and although the success of insects can be attributed to many factors, clearly, the most important factor lies in the ability of adult insects to fly. 間違いの原因はand の扱い。 althoughで始まる節と同類のものは前方に見つからないのでここは更に後のSVと冒頭のSVが A and A’になっていると判断する。「カンマ・カンマはカッコのこと」だけど, clearly,も何を修飾するのかややこしいね。ここでは前の節を全文修飾して、「明白なことだが」となる。「昆虫は科学世界に知られている動物全体の少なくとも85%を占めていて、昆虫のそういう成功が多くの要因によるものであることは明白だけど、中でももっとも重要な要因は成虫の飛ぶ能力にある。」と訳すといいね。
2年TACさんは「比較構文」の慣用語法を勉強した。とてもよく理解できていたよ。千葉商大の英文でややこしかったのは Animals, left to themselves, do not disturb the balance of nature. カンマカンマをカッコで括って後回しにすれば「動物たちは自然のバランスを壊したりしない。」だから、leftは過去形でなくて過去分詞形。つまりbeingが省略されていて、受け身の分詞構文ということ。Leave me alone.は「私を一人にほっといて。」でしょ?to themselvesもaloneと同じ意味だから、「一人にほっておかれるならば・・」ということだね。
TAYさんは吹奏楽部の副部長でオーボエを吹く。「演奏曲目は自分たちで決めてます。」というので、「よかったら、尾上先生の持ち歌(?)をやってみない?」と持ちかけた。「15年前にアメリカの著名な作曲家に委嘱して沼津東高校のバンドのために作曲して貰った曲があるよ。30名の小編成用だけど当時はコンクール東部で1位になった。県大会でも東海大会でも金賞を取ったよ・・。」と言ったら、「楽譜を貸してください!」
TAYさんは前回、駒澤大の和訳が難しかった。 Our educationalists are too often anxious to teach children so many different languages that they never get far enough in any one to derive any use or enjoyment from their study. ここでは so 〜that の構文で「とても〜なので」と後文の結果に重点をおく訳し方がいいね。be anxious to のイディオムがわかれば「あまりにたびたび・・したがる」と考えて、「我が国の教育者たちが子供たちにたびたび教えたいと思う外国語があまりにも多すぎるために、子供たちはどの言語でも自分の勉強で実際に使ったり楽しんだりできるほど十分深く到達するということがない。」 尾上
(追記)先週末、大学同窓3人と湯河原の「城山」563mに登った。10年前から始めた例会も最近は毎月1回のペースだからこれで83回目だ。キラキラと輝く真っ青な海とみかん畑の坂道が早春の湘南のよさだ。湯河原駅前でタクシーに乗り込み、箱根に向かって「椿ライン」を登っていくと「登山口」のバス停がある。ここですでに標高300mだからあとわずかを登ればよい。平均で1時間に登れる高さは300mだから休憩もなしに山頂には2番目のグループで到着した。その直後この山頂の草地にはみるみる内に20人くらいが現れて昼食を食べ始めた。
昼食には少し早いのでわれわれはもう一つの目的地「しとどの窟(いわや)」に向かった。石畳のハイキングコースになっていて町の取り組みがありがたい。前述の「椿ライン」の広い舗装道路に合流すると「椿台」という名の絶景の斜面。湯河原と奥湯河原の温泉街の全景が見おろせる。真っ青な空のもと、ポカポカと暖かい。林道のトンネルを抜けると仏像が林立して弘法大師の石像を取り囲んでいる。ここから急坂の雪の参道になっておそるおそる下っていくと、信者さんたちが寄進したお地蔵さんが無数に続いている。
やっとたどりついた「しとどの窟」は急斜面の崖の上にある。源頼朝が小田原の「石橋山」で挙兵して敗走したときに、湯河原の領主「土肥実平」に助けられて隠れていたという深山の大きな岩屋だった。頼朝は九死に一生の命拾いをし、真鶴の浜辺から脱出して房総に逃げのびたそうだ。「しとど」とは小鳥のことでその時飛び立ったのでこの名がついた。大きな巌のなかにも数十の仏像が安置されて見事だった。
ここからは元の道を戻ればいいのだが、道の標識を見ると「幕山公園」まで2キロほどで下れるという。私の計画にはなかったルートを発見して一同喜ぶ。「急坂を登らずに下るだけで観梅の景勝地「幕山」の麓に行けるよ。おまけに梅園を見物していこう。」どこまでも急斜面の登山道を下ると30人くらいの元気のいい女の子のグループとすれ違う。「遠足なの?」と聞いたら先生が「高校の登山部です、中学生もいるかな。」高校の山岳部ってマイナーの部活なのに、この学校はどこだろう?と思ったが聞きそびれた。このルートも「城山」登山でよく知られているんだね。
「幕山公園」に下ってきたら、マットを背負っている若者たちに会う。そうだ、この幕山の麓はロッククライミング練習場でも有名なんだ。紅梅・白梅の林の真上が大きな岩場になっていて、危険防止のマットを敷いてよじ登っては楽しんでいる。「梅まつり」が始まってみやげものやもずらっと並んでいるのだが肝心の梅はまだまだ三分咲きで時期尚早の感。斜面のスイセンが美しかった。
