山の花もいいけど海辺にも珍しい花が咲くね。熱海・伊豆多賀の「長浜海水浴場」に行ったら、もう大きな実をつけて咲くピンクの「ハマナス」の隣には海風をうけて「デイゴ」が満開!大きな灌木に真っ赤な蝶々が群がっているよう。真っ赤な花弁から突き出した雄しべがオブジエっぽくておしゃれ。WIKIPEDIAによるとこれはアメリカデイゴといって、昔私が沖縄旅行で見かけたデイゴとは別物らしい。江戸時代に輸入された頃は海紅豆(カイコウズ)といってマメ科に属するものだった。
2年のNIさんは前回、「時制」の勉強で和訳をやった。獨協大の問題で Then he requested that she open trade with the United States of America. 「その時ペリーは日本が合衆国と貿易を開始するようにと要求した。」ここでは「開始することを」では不足だ。openはミスプリじゃないよ。過去形でも現在形のopensでもなく原形であることに注目しよう。これは1年生の時に「仮定法・現在」の項目で既習だ。「要求・提案・命令・主張・推薦」の内容には「これからやって欲しいけど(ダメかなあ・・・)」の意味をこめているからだ。
今日は「独立分詞構文」と「付帯状況のwith」の働きを勉強した。共に主文のSVに対してもう一つ節に相当するSVを付け加える働きで、切れ目にカンマを使うか前置詞のwithを使うかの違いだ。和訳するとまだまだ間違いが多くてつじつまの合わない変なことを書いている。私が「変だね・・」とだけ言うと、しばらく考えて自分から正解が出せることが多くなった。そういうことが自律的に(自然に、事前に)できるようになれば大成功だ。まだまだがんばれるぞ。
TACさんは今日動詞doやhave中心の慣用表現をたくさん勉強した。大阪学院大の和訳ではIt is no wonder her success made her the target of other photographers' jealousy. 接続詞thatの省略はわかっていたけど、後半が「無生物主語の文」だと見抜ければ正解だったね。「彼女の成功で彼女が他の写真家のねたみの対象になってしまったのも不思議ではない。」
TAYさんは前回、大阪経済大の問題で「挿入」を見落としてしまったね。Thus they live, it seems to me, strangely separate lives. 「カンマ・カンマはカッコ」を思い出して、それを文頭に出せば実に易しい文なのだ。Thus it seems to me that they live strangely separate lives.「だから、日本の夫婦は奇妙に別々の生活を送っているように私には思われる。」。入試の英作文もやってみた。大阪教育大の「手紙文」は日本語の解析力と英語力を問われる問題だったね。
OH君はセンター対策として「Itを含む構文」を勉強した。語句の並べ替えは苦手のようだし、空所補充の記述問題は5問とも難しくてマルがつかなかったが、マーク式4択問題はとても得意らしく10問のうち8問も正解だったよ。これは偶然にしても驚異的だ。いつもこうだといいね。単語熟語の知識があやしいから、学校の小テストではいつも満点をめざしてがんばろうね。
TU君もセンター対策に「時制」を勉強した。文法が苦手らしく4択問題でもなかなかマルがつかなかった。「未来」の内容でもif SVやwhen SV、after SV、before SVのような「条件」「時」を表す節の中では「(一般的に言って)・・の場合には」の意味だからあえて未来形にしない。「現在形」や「現在完了形」の動詞を用いること・・という項目に関係する問題がほとんどだったね。
しかし、文の組み立て問題には力を見せてくれた。間違いのほんどはケアレス的なものばかり。「変だね・・」と指摘しただけで正解にたどり着けるのだから、これが自分で発見できれば試験の得点はずっと高くなるはず。しならく訓練を続けよう。 尾上
(追記)プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を映像なしで聞いた。貧しいながら自由な生き方を求めるボヘミアン(チェコのボヘミア地方からパリに流れてきた根無し草の若者)たちが主人公で、安アパートの屋根裏部屋に住む詩人志望の若者ロドルフォと同じアパートにすむ薄幸なお針子ミミの恋のお話。プッチーニの流麗なメロディが随所にちりばめられて昔から大好きな曲だ。
私は5・6年前からNYのメトロポリタン歌劇場のステージを、インターネット上で楽しんでいる。ナマで劇場で見れば入場料が1万円以上(日本では時には10万円)もするけど、この通称METは一ヶ月わずか15ドル(2000円弱)でいつでも自宅でオペラが楽しめる。過去のほとんどの舞台がライブラリーに収められて、最新のものはほぼ半年前の上演のものもある。
今回はこの1月末のステージを録音したホットなものだが映像は抜きだった。あらすじをよく知っているオペラだから情景は目に浮かぶ。こういう時には楽譜を見ながら聞くのも楽しい。私が本棚にもっているスコア、つまり指揮者用の「総譜」、は「吹奏楽」が一番多く「交響曲」「協奏曲」「室内楽」なども数10冊あるが、オペラはふつう2時間以上の大曲で高価なため数冊しかない。
プッチーニに限らず多くの作曲家と契約していたイタリアのリコルディ社の版権を買って(?)、アメリカ・NYのドーバー社が再プリントしたものだから気楽に購入できる「ドーバー版」と呼んでいるもの。昔は違法まがいで「海賊版」と呼ぶ人もいた。その一冊が「ラ・ボエーム」だ。大判で見やすくプロの指揮者もこれをつかって指揮をするようだ。
オペラはオペラ歌手と合唱団とオーケストラが競演する総合芸術だから、楽譜上ではそれぞれのパートが縦に20列以上並んで進行していく。最上段にフルートを始め木管楽器と金管楽器。そして打楽器とハープ。その下にやっとソプラノからバスまでソリストの楽譜が入り時には合唱団も4部に分かれて入る。最下段にバイオリンからコントラバスまでの弦楽器が書き込まれている。こんな大がかりな建築物をひとりで造ってしまうとは、オペラ作曲家は天才だなあとつくづく感心する。
ソプラノやテノールなど主役の歌うアリアを楽譜上で追いかけながら聞くと、そのメロディの美しさやリズムの細やかさがはっきり伝わってくる。そのバックの合唱団との掛け合いや、管楽器・弦楽器・打楽器などオーケストラの役割もくっきりと耳に入ってくる。これはまさにオペラを5倍・10倍楽しむ方法だよ。
このオペラ「ラ・ボエーム」を私が初めてナマで見たのは1981年横浜の県民ホール。イタリア・ミラノの名門スカラ座が来日公演し、巨匠カルロス・クライバー(美男子!)が指揮をしてミレルラ・フレーニ(美女ではないが歌は絶品!)がミミを歌った。「蝶々夫人」や「トーランドット」も同じプッチーニの作品で、後者は「誰も寝てはならぬ」の名曲が、アイススケートの荒川静香が2006年トリノ冬季オリンピックで金メダルを取ったときの曲で日本でブレイクしたね。ネットで「METOPERA」と検索すると、無料の視聴コーナーがでてくるから是非みてほしい。字幕を見てると英語の勉強にもなるよ。
