御殿場でも朝から20℃を越える5月中旬の陽気になった今日、玄関前のクマガイソウが2輪咲いた。家内を乗せて久しぶりに箱根の「強羅公園」に行ってみたらカフェの前にも鉢植えのクマガイソウが2輪。帰りに仙石原の「長安寺」に立ち寄ったら黄色の西洋カタクリのそばに大きなクマガイソウが1輪。自然界はどこかでちゃんと繋がっているんだね。
名前の由来は、大きな楕円形の白い花弁(唇弁)が源氏の武士・熊谷直実が背中に背負った母衣(ほろ)のようにみえるからだという。ちなみに直実が「一ノ谷の戦」で一騎打ちをやった相手の平敦盛にちなんでつけた「アツモリソウ」も大きな母衣の形だ。こちらは平家の色・赤色なんだ。昨夏「三つ峠」の山頂で見つけたなあ。
TACさんは前回、構文101の和訳でほぼ正解が出せた。欲を言えば、英語では文の前になにも接続詞がないときは、前の文の「説明or」か「理由for」が省略されていることが多いと覚えよう。日本語で考えてごらん。文の前に接続詞がなければ「そしてand」や「だからso」が省略されているのが普通でしょ。この論理展開の違いは英文和訳でとても大切だ。結論が先で説明が後、は英語。説明が先で結論が後、は日本語だから。今日は「省略」と「挿入」を勉強した。「カンマカンマはカッコ」と私がいつも言っているのは、この「挿入」を見分けようということなんだ。
TAYさんは77・78課「無生物主語構文」をやった。About ten minutes's walk brought us to the river.「約10分の徒歩が私たちをその川に連れてきた。」では日本語として奇異なので、「目的語の人usを主語に置き換えて、つまり受け身の文に書き換えるようにすれば自然な訳文ができる」という項目だ。「約10分の徒歩で私たちはその川にきた。」愛知大の問題ではand this confidence explained to him his reputation as a wise man. が和訳しにくかったね。「こういう確信があったので、彼(ソクラテス)は賢人だという自分の評判に納得できた。」
OH君は、今日部活があって遅くなったが夕食も抜きで出席した。「這いつくばってでも英語の塾に行くぞ!」の意気込みや素晴らしい。今日は「同格」を勉強した。耳慣れない単元のようだけど、the fact that S V (・・という事実)とかthe habit of smoking(喫煙という習慣)とか、もっと簡単な例では we, Japanese (我々日本人は=日本人の我々は)のように名詞と名詞(名詞句、名詞節)が「同格関係」になって「同じものを言い換えたり、説明したりする」働きのこと。Words are the tools for the job of saying what you want to say. 「ことばは、あなたが言いたいことを言う、という仕事のための道具である。」と訳せる。job の内容がsaying以下で説明されているから「同格」の関係になっている。
2年生NIさんは「不定詞構文」だった。関西学院大の英文が難しかったね。1年で勉強した「不定詞の意味上の主語」や「so 〜 thatの結果構文」(とても〜なので)や「easy to 〜」(〜しやすい)の構文など盛りだくさん。極めつけは「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse is.(鯨は馬と同じように魚じゃないんだよ。)まで登場したね。Gorillas are hairy giants of the forest, weighing half a ton, and chimps, though smaller, are no less hairy. 後半の部分はno less hairy than gorillasだから「チンパンジーはもっと小さいが、ゴリラと同様に毛むくじゃらだ。」の意味だね。no moreが否定ならno lessは肯定になるんだ。やりがいあるねえ。ガンバレ! 尾上
(追記)25日は母校管弦楽団の定期演奏会だった。チャイコフスキーの難曲「交響曲第5番」をやる、という通知が届いたので東京「杉並公会堂」まで応援に駆けつけてやろうと思っていたが当日になって諸々の事情で無理だった。かわりにYouTubeで名匠ゲルギエフ指揮のマリインスキー劇場管弦楽団の名演奏を聴いた。なんと素晴らしい!特に第2楽章冒頭のホルン・ソロは哀愁をおびて聞き手にロシアの荒涼たる原野を彷彿とさせてぞくぞくする名曲だ。こんなの後輩たちは演奏できたの?
これが89回目の定演だというから、ずいぶん長く続いているなあ。じつは第1回目を開催したのは50年以上も昔のことで、私が大学2年の昭和39年「東京オリンピック」の年だった。まだ団員が20人くらいで演奏会ができるギリギリの規模なのにモーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」を演奏した。予算も少なくて会場は大学の講堂だったしチケットもプログラムも手刷りだった。
指揮者はV・セアルというアメリカ人。先輩のSAさんが山手線の電車の中で偶然知り合って引っ張ってきた間柄。足りないパートだらけで、木管楽器群は東京芸大から、弦楽器はお茶の水女子大からエキストラをお願いした。トランペットから転向したわたしはホルンを担当して、芸大のFUさんの指導を受けた。芸大でバイオリンを専攻する私の従姉妹MAさんにもお手伝いをお願いしたなあ。
一昨年の春、85回目の定演を聴きにいった。「同窓会」を兼ね会場で50年ぶりに何人かの旧団員とも再会を果たした。後輩たちは今では年に2回、春と秋に開催している。団員も約80人と大規模になっていた。さらに卒業生だけで独立したオーケストラを設立して定演を開催しているほどの発展ぶりを知ってじつに驚いた。私たちの頃の同級生の男女比が4:1だったのに、今は丁度1:3と逆転しているからかな。所在地も東京・北区から府中市に移転したので、時折学園祭に訪ねて行くと全く別の大学、女子大に来たような錯覚に陥る。
この秋にはちょうど90回目になるので、また昔の団員たちに呼びかけて定演会場で「同窓会」を開こうと思う。ドイツ人と結婚してフランクフルトに住むNA先輩もこの機会に里帰りしないかな。なにしろ第1回定演の時の団長で実行の牽引力だったから。
