昨日はシルバーウィークとかいう大型連休の初日。イギリスのブライトン市ではラグビーのWorld Cupが開かれ、予選で日本が初の勝利という記事が朝日新聞に出た。ネットで見たら英国BBCでも、過去2回優勝の名門「南ア」のチームが32−34で日本に負けたと報じていたよ。先月ブライトンに留学していたSUさんにもコピーしたので明日読んでもらおう。
今日は市民会館の第1会議室に変更した。コの字型にテーブルが並べてあったがそのまま使った。お互いに顔を見合わすのも悪くないなと。隣の第2会議室ではなにか話し合いをしていたらしく、アコーディオンカーテン越しに声や拍手が漏れてくるけどしかたない、お互いさまだ。途中でオバサンが間違えて入ってきた。高校生が静かに机に向かっている姿にビックリして出て行ったよ。ハハハハ・・・。
YAさんは前回「否定」をやった。否定語に関係する倒置構文が難しかったけど「語句並べ替え」では80%の好成績だった。早稲田大の英作文で「水は一滴も残っていなかった。」は「there構文」が要求された。 There was not a single drop of water left.が正解。これは単純な受け身文Not a single drop of water was left.の主語を文頭に置かないでbe動詞の後に移動するために起こる倒置で、文頭の「空き地」に意味のない形式だけのthereを入れただけのもの。「進行形」のときにもよくあるよ。There were two boys playing out.(そとで子供が二人遊んでいたよ。)
MOさんは制服で登場。土日で模試があり学校帰りの様子。ガンバルねえ。前回はセンター試験対策の総合問題をやった。特に「鯨の公式」A whale is no more a fish than a horse is.はno moreが「可能性がわずかだ」という意味から推測して、「鯨が魚である可能性は、馬の場合と同様まったくない。」となるね。A whale is not a fish any more than・・ともいうから注意。I have no more money. が I do not have any more money.と同じだからね。和訳問題では a grammarian has no more right to say how people ought to talk than a chemist has to say how molecules ought to act upon each other. が「鯨の公式」の応用で難しかったね。接続詞thanの前までが主文で「文法学者は、人はどのように話すべきか、などと言う権利を持っていない」。後半は「明白なたとえ」として「化学者が、分子はどのようにお互いに影響を与えるべきか、と言う権利がないように」。hasと to sayの間にもright(権利)が省略されているのだ。
KAさんは前回「比較」をやった。四択ではかなり力があったが、語句並べ替えはどれも難しい問題だったね。 He is like a friend.のlikeは形容詞なので比較級 more like(もっと似ている)にできるのだ。同様にbe likely to gain weight(体重がふえやすい)も 比較級more likelyで「もっと〜しやすい」とか「劣等比較」less likely(もっと〜しにくい)とも言えるよ。工学院大の英作問題「勉強すればするほど、自分の知らなさ加減がわかるものだ。」はAs you study harder, you find better how little you know.という風に「〜につれて」のas をつかって、普通の複文が書けることが基礎力だ。それを the比較級+SV、the比較級+SVに変形できるかどうか。
1年生SEさんは前回、「動名詞」を使う慣用表現をいくつも勉強した。90%正解が出せたね。mind –ing(〜するのを気にする、イヤがる)と look forward to –ing(〜するのを期待している)でミスしてしまったね。「文型」ではやはり第5文型が難しいね。 You must keep your hands clean,のOCはYour hands are clean.から生まれたものだし、I found this interesting.も同様に考えればいい。「不定詞」のプリントにも I saw a stranger enter my house. の完成問題で、a stranger entered my houseがOCの関係になってI saw の後に組み込まれているよ。
3年生が共通にやった間違い箇所は、seemとthinkの混同だ。「と思われた」の It seemed that 〜と、「と私には思われた(=と私は思った)」のI thought that 〜を混同しているのではないか、と帰り道で考えた。I seemed that〜では間違いだね。It seemed that 〜はIt was thought that のことで「受け身」にしてもよい。「〜らしい」とか「〜のようだ」とも訳し、「推測」とか「話者の判断の自信のなさ」を表しているのだ。
今週の裾野教室は23日(水曜日)に変更です。翌日が祭日明けで休館なので。 尾上
(追記)大学生のSUさんが先月末、4週間のイギリス留学を終えて帰国した。ロンドンの南方にあるサセックス大学の夏期講座を受講してきたそうだ。リゾート地として有名なブライトン市の郊外で、風光明媚な土地にたつキャンパスらしい。英語の勉強を集中的にやるにはなんといってもその土地に滞在することだ。イギリスの英語の発音はアメリカ英語(米語)とずいぶん響きが異なるから、慣れるまでに時間がかかっただろうけど大きな成果を得て学校に戻れるね。長い夏休みもあと1週間で終わり、大学も後期の授業が始まる。
イギリスと言えば、私も1976年8月にロンドンを訪問したときのことが思い出される。三和銀行のロンドン支店に駐在していたSA君一家のお宅に5日間もお世話になった。英語科のSA君とドイツ語科の奥様は私と共に東京外語大で同じオーケストラの団員だった。SA君はファゴットで奥様はフルートを吹いていた。長男と3人家族だったがその後イギリスで長女も生まれた。SA君も同じ宝塚市の出身で私の母校・西宮の甲陽学院の後輩でもあり、特別に親しい友人だった。
8月4日、フランス旅行を終え港町ダンケルクから深夜フェリーで2時間、対岸のドーバーの港に早朝到着した。海から見た「ドーバーの白い岸壁」は歴史的にも有名だ。厳しい入国審査をやっと終えて「ドーバー駅」へ。フィンランド人の女子高生3人組やアメリカ人の若者たちと一緒に鈍行で2時間半、ロンドンの中央駅「ビクトリア駅」に着いた。まずはイギリスの通貨が必要だ。空港と同じように大きな駅には必ず銀行や両替所がある。女子行員の聞き慣れない発音に苦労しながら、100米ドル(3万円)を55ポンドに両替した。特にロンドン下町の発音は特徴があって聞き取りにくいのだ。
ロンドンも地下鉄が縦横に走っていて郊外に出ると陸上を走る。「北線」に乗ってSA君の住むフィンチリーへ。ゴルフ場が目の前で、付近はどこの家もトンガリ屋根の左右対称で2階家ばかり。前庭もフェンスで半分に分けて、一律に背中合わせで2所帯が住む。一軒家はほとんど見かけなかった。アパートやマンションとも違って珍しい住環境だね。
滞在中には、SA夫人の家庭教師をお借りして英会話を勉強する機会をもらった。バッキンガム宮殿の衛兵交替の儀式を見たりバンド演奏を聞いたり、ロンドン塔やタワーブリッジ、ディケンズの家、セントポール寺院などの市内観光も楽しかったなあ。夜は、SA君とミュージカル鑑賞。ナショナル・オペラのモーツアルト「魔笛」とワーグナー「名歌手」を2夜連続で楽しんだ。これはオペラを全部英語で上演する歌劇場なのだった。パパゲーノが首つりする場面でも「ワン、ツー、ツー・アンド・ハーフ・・」と変な感じだった。やはりオリジナルのドイツ語がいいなあ。
SA君は夕食にはたいてい「中華料理店」を選んだ。フランス料理とかイギリス料理(あるのかな?)には美味い店がないそうだ。イギリス人の「味覚オンチ」には定評があるらしい。まだ海外には日本料理店とかスシ・バーがない時代で、世界中のたいていの大都市と同様にロンドンにも「中華人街」があっておいしい中華が食べられた。中国移民だけのコミュニティをつくって暮らしているのだ。日本では横浜にあるよね。(続きは明日のブログ日記で。)
