高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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I think that 〜と It seems that 〜
I think that 〜と It seems that 〜
2015年9月20日(日)御殿場市民会館にて 「白ヒガンバナ」
 昨日はシルバーウィークとかいう大型連休の初日。イギリスのブライトン市ではラグビーのWorld Cupが開かれ、予選で日本が初の勝利という記事が朝日新聞に出た。ネットで見たら英国BBCでも、過去2回優勝の名門「南ア」のチームが32−34で日本に負けたと報じていたよ。先月ブライトンに留学していたSUさんにもコピーしたので明日読んでもらおう。
 今日は市民会館の第1会議室に変更した。コの字型にテーブルが並べてあったがそのまま使った。お互いに顔を見合わすのも悪くないなと。隣の第2会議室ではなにか話し合いをしていたらしく、アコーディオンカーテン越しに声や拍手が漏れてくるけどしかたない、お互いさまだ。途中でオバサンが間違えて入ってきた。高校生が静かに机に向かっている姿にビックリして出て行ったよ。ハハハハ・・・。
 YAさんは前回「否定」をやった。否定語に関係する倒置構文が難しかったけど「語句並べ替え」では80%の好成績だった。早稲田大の英作文で「水は一滴も残っていなかった。」は「there構文」が要求された。 There was not a single drop of water left.が正解。これは単純な受け身文Not a single drop of water was left.の主語を文頭に置かないでbe動詞の後に移動するために起こる倒置で、文頭の「空き地」に意味のない形式だけのthereを入れただけのもの。「進行形」のときにもよくあるよ。There were two boys playing out.(そとで子供が二人遊んでいたよ。)
 MOさんは制服で登場。土日で模試があり学校帰りの様子。ガンバルねえ。前回はセンター試験対策の総合問題をやった。特に「鯨の公式」A whale is no more a fish than a horse is.はno moreが「可能性がわずかだ」という意味から推測して、「鯨が魚である可能性は、馬の場合と同様まったくない。」となるね。A whale is not a fish any more than・・ともいうから注意。I have no more money. が I do not have any more money.と同じだからね。和訳問題では a grammarian has no more right to say how people ought to talk than a chemist has to say how molecules ought to act upon each other. が「鯨の公式」の応用で難しかったね。接続詞thanの前までが主文で「文法学者は、人はどのように話すべきか、などと言う権利を持っていない」。後半は「明白なたとえ」として「化学者が、分子はどのようにお互いに影響を与えるべきか、と言う権利がないように」。hasと to sayの間にもright(権利)が省略されているのだ。
 KAさんは前回「比較」をやった。四択ではかなり力があったが、語句並べ替えはどれも難しい問題だったね。 He is like a friend.のlikeは形容詞なので比較級 more like(もっと似ている)にできるのだ。同様にbe likely to gain weight(体重がふえやすい)も 比較級more likelyで「もっと〜しやすい」とか「劣等比較」less likely(もっと〜しにくい)とも言えるよ。工学院大の英作問題「勉強すればするほど、自分の知らなさ加減がわかるものだ。」はAs you study harder, you find better how little you know.という風に「〜につれて」のas をつかって、普通の複文が書けることが基礎力だ。それを the比較級+SV、the比較級+SVに変形できるかどうか。
 1年生SEさんは前回、「動名詞」を使う慣用表現をいくつも勉強した。90%正解が出せたね。mind –ing(〜するのを気にする、イヤがる)と look forward to –ing(〜するのを期待している)でミスしてしまったね。「文型」ではやはり第5文型が難しいね。 You must keep your hands clean,のOCはYour hands are clean.から生まれたものだし、I found this interesting.も同様に考えればいい。「不定詞」のプリントにも I saw a stranger enter my house. の完成問題で、a stranger entered my houseがOCの関係になってI saw の後に組み込まれているよ。
 3年生が共通にやった間違い箇所は、seemとthinkの混同だ。「と思われた」の It seemed that 〜と、「と私には思われた(=と私は思った)」のI thought that 〜を混同しているのではないか、と帰り道で考えた。I seemed that〜では間違いだね。It seemed that 〜はIt was thought that のことで「受け身」にしてもよい。「〜らしい」とか「〜のようだ」とも訳し、「推測」とか「話者の判断の自信のなさ」を表しているのだ。
 今週の裾野教室は23日(水曜日)に変更です。翌日が祭日明けで休館なので。 尾上

(追記)大学生のSUさんが先月末、4週間のイギリス留学を終えて帰国した。ロンドンの南方にあるサセックス大学の夏期講座を受講してきたそうだ。リゾート地として有名なブライトン市の郊外で、風光明媚な土地にたつキャンパスらしい。英語の勉強を集中的にやるにはなんといってもその土地に滞在することだ。イギリスの英語の発音はアメリカ英語(米語)とずいぶん響きが異なるから、慣れるまでに時間がかかっただろうけど大きな成果を得て学校に戻れるね。長い夏休みもあと1週間で終わり、大学も後期の授業が始まる。
 イギリスと言えば、私も1976年8月にロンドンを訪問したときのことが思い出される。三和銀行のロンドン支店に駐在していたSA君一家のお宅に5日間もお世話になった。英語科のSA君とドイツ語科の奥様は私と共に東京外語大で同じオーケストラの団員だった。SA君はファゴットで奥様はフルートを吹いていた。長男と3人家族だったがその後イギリスで長女も生まれた。SA君も同じ宝塚市の出身で私の母校・西宮の甲陽学院の後輩でもあり、特別に親しい友人だった。
 8月4日、フランス旅行を終え港町ダンケルクから深夜フェリーで2時間、対岸のドーバーの港に早朝到着した。海から見た「ドーバーの白い岸壁」は歴史的にも有名だ。厳しい入国審査をやっと終えて「ドーバー駅」へ。フィンランド人の女子高生3人組やアメリカ人の若者たちと一緒に鈍行で2時間半、ロンドンの中央駅「ビクトリア駅」に着いた。まずはイギリスの通貨が必要だ。空港と同じように大きな駅には必ず銀行や両替所がある。女子行員の聞き慣れない発音に苦労しながら、100米ドル(3万円)を55ポンドに両替した。特にロンドン下町の発音は特徴があって聞き取りにくいのだ。
 ロンドンも地下鉄が縦横に走っていて郊外に出ると陸上を走る。「北線」に乗ってSA君の住むフィンチリーへ。ゴルフ場が目の前で、付近はどこの家もトンガリ屋根の左右対称で2階家ばかり。前庭もフェンスで半分に分けて、一律に背中合わせで2所帯が住む。一軒家はほとんど見かけなかった。アパートやマンションとも違って珍しい住環境だね。
 滞在中には、SA夫人の家庭教師をお借りして英会話を勉強する機会をもらった。バッキンガム宮殿の衛兵交替の儀式を見たりバンド演奏を聞いたり、ロンドン塔やタワーブリッジ、ディケンズの家、セントポール寺院などの市内観光も楽しかったなあ。夜は、SA君とミュージカル鑑賞。ナショナル・オペラのモーツアルト「魔笛」とワーグナー「名歌手」を2夜連続で楽しんだ。これはオペラを全部英語で上演する歌劇場なのだった。パパゲーノが首つりする場面でも「ワン、ツー、ツー・アンド・ハーフ・・」と変な感じだった。やはりオリジナルのドイツ語がいいなあ。
 SA君は夕食にはたいてい「中華料理店」を選んだ。フランス料理とかイギリス料理(あるのかな?)には美味い店がないそうだ。イギリス人の「味覚オンチ」には定評があるらしい。まだ海外には日本料理店とかスシ・バーがない時代で、世界中のたいていの大都市と同様にロンドンにも「中華人街」があっておいしい中華が食べられた。中国移民だけのコミュニティをつくって暮らしているのだ。日本では横浜にあるよね。(続きは明日のブログ日記で。)
2015/09/20 (Sun) 23:02


カンマ・カンマはカッコのこと
カンマ・カンマはカッコのこと
2015年9月17日(木)裾野市民文化センターにて 「マツムシソウ」
 青空の下、さわやかな秋風の吹く「金時山」に登った。今年になって19回目になる。中腹の展望台には薄紫色のマツムシソウが20も30も。山頂に着いてみると岩陰にはシラヒゲソウが6本も咲いて美しい。乙女峠側の秘密の大岩に行ってみたらここにも5株発見!この春や夏には直立の岩肌にコイワザクラやイワタバコがビッシリと群生していたから、似たような環境できっと何本か咲いているかもしれないと予想したら大当たりだったよ。大湧谷の噴気もだいぶ治まって、付近の自動車道も通行禁止がやっと解除となったらしい。「金時娘」の妙子さんや息子の秀峰さんも、登山客の減少で売り上げが減るのを心配していたがこれで一息つけるかな・・・。
 今日は朝から雨がやまず、午後は珍しくテレビで国会中継を見ていた。安保法案の委員会審議で、野党の顔なじみの福山さん、福島さん、山本さんがどんなにていねいに法案の危険性を説明し一層の審議の延長を訴えてもダメだった。とうとう原案通り可決してしまった。ああ・・。
 今夜はいつもの会議室が幼稚園の抽選会の会場になっていたため使えず、カーペットを敷いた広い「視聴覚室」を借りた。新しい会員を迎えるにふさわしい立派な部屋だ。TACさんの紹介で3年生のMIさんが加入し、早速プリントに取り組んでもらった。今日の「譲歩」の項目はかなり難しいけど文法・作文でほぼ完璧に正解だった。力あるなあ。次回の英作文はもうちょっとレベルを上げようかな。
 もう一人男子でEC君の後輩2年生もお母様と体験に参加してくれた。短時間だけど「譲歩構文」のプリントで入試問題の「和訳」をやってもらって添削してあげた。入会してくれるといいな。
 KI君は「仮定法」を勉強した。動詞の語形に注意が配れていて、難しい文法も作文もほぼ合格点だった。和訳では「立命館大」の As of all other good things, one can have too much even of reading. が難しかったね。As of April 1 (4月1日現在で、・・)というイディオムは大事だがここは違うね。後のof reading と of all other good things が対比されていることに気づいて欲しい。次の文で「やりすぎると読書も悪徳になる。」と言っているから、「ほかのすべてのいいことのように、読書についても人はやりすぎてしまうことがある。」と訳せるといいね。この As は「〜のように」の接続詞だ。canはmay(かもしれない)の意味だね。
 EC君は「譲歩」をやった。前置詞句で in spite of the rain や despite her wealth は、節なら Though it rained, とか Though she is wealthy,と「接続詞+S+V」で平易に表せる。There are few, if any, such men.(そのような人はたとえ少しはいるとしてもてもほとんどいないよ。)とか、 He has seldom, if ever, spoken in public. (彼が公の場で話をしたことは少しはあったとしても滅多になかった。)のように、カンマカンマで割り込ませることで、直前の否定語 few と seldom に対して「たとえ〜でも」と譲歩的に(逆接のように)注釈を加える表現だ。His condition is serious, if not fatal. (彼の体調は重態だ。命取りとは言わないまでも。)も同様に直前の形容詞 serious に注釈を加えているね。
 初めてのMIさんに、二次対策の英文和訳をやってもらった。カンマが多用された英文に少々手こずったね。 The soul of a journey is liberty, perfect liberty, to think, feel, do just as one pleases. (旅行の神髄は考える自由だし、感じる自由だし、人が好きなように行動する自由でしかも完璧な自由だ。)と訳せると良かった。@「カンマ・カンマはカッコのこと」と覚えておくときっと役に立つよ。だから不定詞 to think は、liberty を修飾するわけだね。
 そして次の文 We go on a journey chiefly to be free of all impediments and of all inconveniences; to leave ourselves behind, much more to get rid of others. はセミコロン(;)で区切られているね。音声としてはただの空白だから、聞いている人はピリオドと思うかもしれないから訳もここで切ろう。「私たちはおもに、あらゆる障害や不便なことから逃げるために旅に出るのだ。」そして後半の to leave や to get 以下の文は、前述の to be free 以下を「説明」しているね。「つまり、自分を置き去りにするためであり、ましてや他の人たちから逃れるために。」ここでAセミコロンは「即ち」と訳を付け加えるようにするととても良い。「決してandや so ではない」と説明したね。 尾上

(追記)「1976ヨーロッパ一人旅」の第3部。完結編です。
 こんなにいくつもの国境を越える体験はなかなかできないから、帰国したら「ヨーロッパの国境について」というテーマで「研修報告書」を書いても面白いな、と思った。この長い休暇は「自主研修」として教育委員会に許可をもらってきているからね。
 その頃「ユーゴスラビア連邦」は7つの共和国から成り立っていた。ソビエト連邦の友邦国の一つで共産圏だが、イタリアやオーストリアと接しているから西欧とも仲が良く、資本主義国の良い点はどしどし取り入れていた。同じスラブ民族とはいえ様々な共和国をまとめるのはカリスマ性の高い「チトー大統領」だったが、4年後の1980年に亡くなった後は案の定紛争が起きて、その後分裂してしまい今はすべての共和国が独立している。
 真夜中に国境をこえてイタリアからスロベニアに入っている頃、ぐっすり眠っていたのに、車掌に大声で起こされた。ルームランプをつけて「ビレット(切符)!」。ロシア語と同じだからわかる。今までは「ユーレイルパス」が使えて、ヨーロッパ中どこの国でも乗車賃を払ったことがなかった。ここは東欧圏だった。13ドル(3900円、当時は1ドルが300円だった。)だと言うから20米ドル札を渡すと、「ドル」のおつりがないというので、ユーゴの通貨で1050ディナールをもらった。
 H早朝やっと連邦のひとつクロアチアの「ザグレブ」に到着。街中の観光をして、夜はカテドラーラ(教会)でコンサートを聴いた後、学生寮のような宿に安く一泊させてもらった。翌朝また列車に乗りセルビア共和国の「ベオグラード」に向かう。
 国境あたりで駅名を見ると普通の「ラテン文字」と「キリル文字」(ロシア文字やギリシャ文字に似ている)の両方で書いてある。同じコンパートメント(6人用小部屋)の仲の良い男女が「ドビジェニエ」と言って降りていった。ロシア語の「ダスビダーニア」(さよなら)とそっくりだ!東スラブ語と南スラブ語という姉妹関係なのだ。
 I「ベオグラード」は連邦の首都らしくどっしりした都会だった。たった4時間の滞在で何が出来るのか。有名なレストラン「ズラトニ・ボカル」(金の瓶)で夕食を取って市民の観察をしてから夜の町を歩くぐらいしかなかった。あこがれの「オリエント急行」の路線は、この隣国「ブルガリア」を越えて終点の「トルコ・イスタンブール」まで行くことになるのだが、しかしもう時間も予算も余裕がない。ドイツに戻ることにして22:55の2等車両でオーストリアの「ウイーン」に向かった。
 ウイーンの中央駅は大きくてピカピカの大理石造りだった。J「ウイーン国立歌劇場」の前を通って「ホーヘンブルク」宮殿の庭園を散歩。「モーツアルト」と「ヨハンシュトラウス」の銅像発見。「ウイーン歴史美術館」では「ティツィアーノ」の傑作をたくさん見つけ感激したよ。翌日はK「ザグレブ」を訪問してモーツアルトの生家や「パパゲーノ」の像、有名な「モーツアルテウム」音楽院を訪問。日本人留学生が多くて、話しかけた女性は高校3年生だった。その後、特急列車TEE「青い桔梗」号で再びドイツとの国境を越えてL「ミュンヘン」に戻った。
 ここからは定期観光バスで「ロマンチック街道」を北に向かって走り、出発地のフランクフルトに戻ることになった。途中M「ノルドリンゲン」とか「ローテンブルク」など8つの中世の町に立ち寄りながら、高速自動車道「アウトバーン」をバスは快適に走る。夕陽が沈む頃、出発点フランクフルトに着いて12日間の「アルプス一周の旅」が終わった。ヨーロッパは狭い面積だけどやはり広大で多様だった!
2015/09/18 (Fri) 0:47


劣等比較 is less likely to
劣等比較 is less likely to
2015年9月14日(月)ゆうゆうホールにて 「ジェットパック」
 TAYさんは「接続詞」の項目で SV such〜 that SV・・を勉強した。「so 〜 that構文」と同じように、「とても〜なので・・だ」と後の「結果」を主眼とする訳(1)と、「・・であるほど、それほど〜だ」と前の形容詞・副詞の「程度」を強調する訳(2)がある。今日は添削に回っていく前に用事で早退してしまい、見てあげられなかったね。持ちかえって見たら、上記の(1)と(2)の違いがとてもしっかり判別できていたよ。来週じっくり解説するね。
 TACさんは「比較」をやった。語句並べ替えがとてもよくできていた。 You are less likely to gain weight in summer than in winter. (冬と比べると夏の方が体重が増える可能性が少ない。)は難しかったね。「劣等比較」といって be more likely to 〜(〜する可能性がもっとある)の逆だ。早稲田の英作文で「これは始めに思ったほどやさしくない。」は動詞「思った」と「やさしくない」に着目し、「それは始めやさしいと思われた」 It seemed to be easy first が作れるはず。それを接続詞の as(〜とくらべて)でつなげば、 This isn’t so easy / as it seemed to be first.と書けるね。 I seemedではおかしい。I thought it was easyならOKだけど。
 TU君は前々回はテスト対策のために「比較」のプリントを自宅でやってきた。最上級を強調するのはby far the best player (飛び抜けて一番上手な人)。be likely to 〜(〜する可能性がある、〜するらしい)は助動詞の may(〜かもしれない)と似ている。先週は「仮定法」をやった。明治学院の英作文で、「もう10ドルあれば、ずっと欲しいと思っていたこの本が買えるのだが。」が難しかった。「Ten more dollars を主語にして」と注文付きなので余計に難しい。注文を無視してとりあえず平易な表現で書いてみれば、例の「無生物主語の文」を思い出せるかもしれない。「もう10ドルが、私にこの本を買うのを可能にするだろけど。」という「原因・結果」の表現が浮かんでくる。 Ten more dollars would enable me to buy this book which I have long wanted.
 OH君は前回、入試問題の「語句並べ替え」をやった。得点アップにはイディオムをさらに増やすことが大事だね。 make friends with〜(〜と友達になる)、 for yourself(自分の力で)、those present(出席している人々)、catch 人 by the arm(人の腕をつかむ)など。今日は部活もなく、一番に出席して3時間たっぷり「受動態」に取り組んだ。まずは基本例文をしっかり和訳することから始めた。とてもいい復習になるね。関西学院の「誰だってからかわれることはいやだ。」はイディオムThey make fun of him.(彼をからかう)を受け身にしてNobody likes to be made fun of.といえばよい。
 2年生NIさんは前回、「接続詞(1)」を勉強した。語句並べ替えは70%正解だったね。「〜まで(ずっと)」(継続)は untilや tillだが、「〜までに」(完了)なら beforeとか by the timeを使って接続する。今日の和歌山大の和訳はほぼ訳せていたね。 Advertisements are one of the most important cultural factors, reflecting and even forming our daily lives today. (広告は文化のもっとも重要な要素の一つで、今日の我々の生活を反映しているし、我々の生活を作り出すことさえやっている。) reflecting と forming は共にour daily livesを目的語にしている。例えば、TVで「カレー」のCMは「最近みなさんはカレーを食べていてるね」という現実生活の反映と、「今日もカレーにしてみない?」という食生活の提案までやっているということ。
 1年生YO君は「基本文型」の復習をやった。第5文型のSVOCが難かしいね。OとCが主語・述語の関係になっていることに注意。「動名詞」と「不定詞」の文法問題をやってかなり正解が出せた。ただし「関係詞」の項目はまだ学校でも未修なので中学の知識のまま。中級のレベルの問題だから歯が立たなかったね。基礎をしっかり勉強してから再挑戦しよう。 尾上

(追記)昨日の「1976ヨーロッパ一人旅」の第2部です。
 スイス・ジュネーブから乗った列車の乗換駅でパスポートを見せて再びフランスに入国。夏スキー客で賑わう避暑地の「シャモニー」に着いて、ロープウエーで「エギュ・ド・ミディ」に登った。山頂駅でさらに乗りついで行けることを発見し「このままイタリアに越えてしまえ。」と決断した。「モンブラン」の大氷河をユラリユラリと越えていった。簡易のロープウエーだから、次のゴンドラが乗車するたびにこちらも停まってしまうんだ。その間なんの音もなくたった一人でゴンドラに乗っているのは「コワかったよ−」。
 40分後にやっと着いた国境の山小屋が「フロンティア」駅で、フランス人の出管とイタリア人の入管の役人がいてパスポートをちらっと見せるだけで手続き完了。ここから一気にイタリアの避暑地「クールマイヨール」に下っていった。シャモニーからここまで3本のロープウエーを乗り継いで合計2時間も乗りっぱなしだった。その昔、ナポレオンは馬でアルプスを越えたが、私はゴンドラで越えたよ。
 田舎町のアオスタに一泊して翌朝トリノからイタリア半島を南下、「ピサの斜塔」で有名なピサで乗り換えて、一面のトウモロコシ畑を見ながらF芸術の町「フィレンツエ」に着いた。予定した滞在時間はわずか3時間。ここでは「ウフィッツイ美術館」に行って大好きな「ティツィアーノ」の名画「フローラ」と「ボッティチェリ」の「ビーナスの誕生」「春」を見て大いに感動。 
 その日の夕方に到着したG「ベニス」では通貨のリラがなくてゴンドラにも水上バス、水上タクシーにも乗れず街中をぶらぶら歩き。ここは貸し自転車もない。橋が多くて無理なのだ。道に迷って一番の観光地「サンマルコ広場」にも行けずに時間切れ。おみやげにカメオを買って夜行列車に乗りこむ。イタリア人はさすがに色彩感覚がすばらしい。たかが車窓のカーテンの色も生地も豪華だ。列車は「トリエステ」を通過しイタリアを離れた。
 真夜中にイタリアの国境を抜けた田舎駅で列車に乗り込んできた入管の役人にパスポートを見せて、いよいよ共産圏の「ユーゴスラビア連邦(旧名、今はない」に入国。大学時代に私が留学したかった国だ。セルビア・クロアチア語の第一人者になって大学で教えることも夢の一つだった。(第3部は次回17日に載せます。)
2015/09/15 (Tue) 0:42


no more than 対 not more than
no more than 対 not more than
2015年9月13日(日)森の腰中央公民館にて 「フジアザミ」
 昨日はひさびさの青空。残暑も嬉しく感じられて「山中湖」に行った。いつものように愛車レイチェルを載せて。「三国峠」を越えるとそこはスイス「グリンデルワルド」に似たような広大な緑の草原だ。
 湖畔のガーデンつきのロッジ風レストランは家内のお気に入り。パスタとポークでランチをしたあと一人サイクリングに出発。15kmをゆっくり80分で一回り。さすが山中湖はスポーツのメッカ。高級のバイク(オートバイは和製英語。bike、正式にはmotorcycle)じゃなくてトライク(三輪車だからmotor tricycleのこと)の大会に出会った、赤、白、黒、オレンジなどカラフルな車体が何10台も集まっていた。
 ジェット噴射で湖面から飛び上がる「フライボード」や宇宙飛行士のような「ジェットパック」も目撃したよ!フランスから今年輸入したばかりで初お目見えだそう。若者たちが何人も挑戦していたよ。標高1000mだからサイクリングロードには登山道の風景もある。ここはハギとクサボタンと大きな頭を垂れて咲くフジアザミが見頃だった・・・。
 YAさんは前回「構文101」の最終回「文修飾の副詞」を勉強した。It was lucky that my dream came true.で前半は「幸運なことだったんだけど」と後の文全部を修飾している。そこを簡単にLuckily my dream came true.と言い換えられるのだ。my dream luckily came true.のようにluckilyを副詞のneverの位置に置いてもよい。今日は「否定」をやった。not more than 100 dollars(せいぜい100ドルまでは・・)とno more than 100 dollars(わずか100ドルしか・・)の違いがむずかしいね。わずかnoの後に t があるかないかだけど、「ノッ(ト)」と「ノウ」には大きな違いがある。notは「副詞」でその後の語句全部を否定して「100ドル以上ということはない」の意味。 no は「形容詞」ですぐ後のmoreだけを否定して「多いなんてことはなく、わずか〜だけ・・」の意味。ちなみにno less thanは「少ないなんてことはなく、何と〜も」の意味になる。
 MOさんも前回「関係詞」をやった。語句並べ替えや英作文がまだ50%くらい。70%以上を確保したいね。イディオムの意味と用法をもっと覚えないと。make friends with 〜 (〜と友達になる) what we call〜(いわゆる〜)、All I know is〜(私の知っているのは〜だけだ)など。今日の「否定」では「重要表現」Cの I neither smoke nor drink.(タバコも吸わないし酒も飲まない)はI don’t either smoke or drink.に書き換えできるね。だから「私もそれが好きでない」は I don’t like them, either.となる。よく “I’m hungry.”にたいして ”Me, too.” とか ” So am I.” と言うでしょ。 相手が“I’m not hungry.”なら “Me, either.”とか “Nor am I.” と言わなきゃいけない。”Neither am I.”でもいいよ。
 KAさんは前回「否定」をやった。覚えるべきイディオムや構文がとても多い項目なので入試でもおおいにねらわれる。もう一度ていねいに勉強しておくといいね。関係詞のwhat は疑問詞と同じでwhat your dictionary says(辞書に書いてあること)ではsays の目的語、what it is like(それがどういうものか)ではlikeの目的語になっているね。今日は「比較」を勉強した。If you take the fast train, it will cost twice as much.(その快速列車に乗ると、2倍の料金がかかるよ。)は、as muchの後にどんな省略があるのか質問したね。ここでは as you take the other train.(別の列車に乗った場合と比べると)とわざわざ言う必要もないからすっかり省略されているんだ。このasは接続詞で「とくらべると」。前のasは副詞で「同じくらい」の意味だよ。
 1年生SEさんは前回「不定詞」を勉強した。It was difficult for the boys to give up playing games.(その子たちがゲームをやめることは難しかった) のように、for the boysをto give upの前にはさむことで、SVの関係を作っているのです。中学で教えた「〜にとって」の訳は前の方を修飾するだけで、普通は通用しない訳し方だから捨てないといけない。「文法用語を使わずに、とりあえず便宜的に覚えさせればいい・・」という最近の中学英語の教え方は、フレッシュな年代の生徒にはいつまでも残るから困ったモノです。
 来週はまたこの公民館が借りられないので「市民会館」でやります。送迎をよろしくお願いします。 尾上

(追記)1976年の夏、ドイツでお世話になっているNA先輩の、フランクフルトのお宅を起点にして「ヨーロッパ一周の旅」に出た。今も大事にしている赤い表紙の手帳をひさびさに開いてみたら、その日々の情景と感動がはっきりと浮かび上がってきたよ。ナツカシイ−。今回はその思い出を3回に分けて駆け足でお話ししてみよう。
 日本で買っておいた「ユーレイルパス」はヨーロッパの鉄道がほぼどの国でも「一等車」で15日間乗り放題という周遊券。一回の旅行であれもこれもと欲張った計画を立てた。静岡の「JTB(旧交通公社)」で買えたのだが、その時貰った中古の「COOK 社時刻表」が役に立った。ロンドンの有名な旅行会社が、ヨーロッパのほぼ全域の列車と船の時刻表を1冊にまとめて載せている。いくつか国をまたぐ長距離列車だと23:59の次は24:10とか25:35というふうに日を飛び越えて記載されているから面白い。
 まだ私も33才だから若いエネルギーと冒険心に溢れていたなあ。以下に書く「行程」はそれぞれ直前に決めて実行したものばかり。その@は「オリエント急行」の路線を出来るだけ走ってみよう。パリーロンドン間はすでに10日前に走ったので、できれば終点のトルコ・イスタンブールまで行きたいな。
 Aそれでまずは、フランクフルト駅を南下してビールの町ミュンヘンへ。作曲家ワグナーのためにルードウィッヒU世が築いた「ノイシュバンシュタイン城」を訪問。しかし観光映画村のハリボテのようなイメージだった。実際、戦争を想定した城ではないし建ててからしばらくして城主が自殺してしまったからね。
 Bさらに急行で「リヨン」行きの国際列車に乗って隣国スイスへ。入管の検査もなしに列車は入国した。チューリッヒとベルンを経由してスイス・アルプスの「グリンデルワルド」を訪ねてペンションに一泊。翌朝「アイガー」と「ユングフラウ」のトレッキンングにでかけた。「氷河」の近くに名も知らぬ高山の赤、白、青、黄色の花々が一面だった。ノートのこのページには8センチほどの小さな「エンツイアーン(岩ギキョウ)」が一本変色して押し花にしてあった。あの「三角錐」の「アイガー北壁」には圧倒されたなあ。
 Cさらに西に向かってローカル線で山を越えた所でフランス語圏に入る。駅名もドイツ語読みとフランス語読みの2通りで書いてある。実に興味深いね。ここでチェロを抱えた美しい少女が降りていった。列車は急斜面をキーキーいいながら「レマン湖畔」に下った。モントルーに着いて、中世の城「シヨン城」を訪問。
 Dさらにボートで古都ローザンヌに渡り、カテドラル(寺院)を訪問した後レマン湖岸を列車は走って1時間後、NAさんが10年前に留学したジュネーブに到着。ここにはユネスコなどの「国連本部」があるんだよね。多様な国の学生たちとユースホステルに一泊して翌日、列車でもう一つのアルプスの名山「モンブラン」に向かった。(明日のブログに続く。)
2015/09/13 (Sun) 23:29


「オー」か「オウ」か、それが問題だ
「オー」か「オウ」か、それが問題だ
2015年9月10日(木)裾野市民文化センターにて 「シラヒゲソウ」
 台風18号が東海地方から日本海に抜けたあとも天気が不安定で、関東地方に大雨を降らせて、とうとう「鬼怒川」の大氾濫を引き起こしている。広大な田畑が水の底になって、もうじき刈り取りなのに常総市の米作はきっと大被害だろうなあ。
 自分の田んぼも気になったので山登りに行く途中に寄ってみた。他の田はそろそろ稲刈り前の水を止める時期で、1週間遅れで田植えをした私の田んぼにも水が来ていなかった。それでもなにも被害がなくてほっとした。タネを蒔いたばかりの聖護院カブも芽を出したので、殺虫剤をまきネットをかぶせて害虫対策をしておいた。これでよし。
 また「シラヒゲソウ」を求めて今日は愛鷹山の「割石峠」に向かう山道を歩いた。昨年のこの日にはレースのような真っ白な花が25本もあったのに、今日咲いていたのはやっと4本だけ。雨上がりの大水が砕け散るような大岩にしがみついていたよ。異常気象の年だけに予想が狂うね・・・。
 EC君は英作文がよく書けていたね。ミスが少なくなって力がついてきた。動詞の seemは「思うthink」ではなく「思われるbe thought」のこと。だから It seems that〜 は It is thought that〜と同じだ。主語をweにしてはいけない。センター対策では「比較構文」 Happiness lies not so much in riches as in contentment. (幸福は富にあるというよりむしろ満足にある。)に気づかなかったね。接続詞の asに注意して直訳すれば「満足に比べれば富にはそれほどたくさん幸福はない。」ということだね。今日は「仮定法」の総復習をやった。記憶が少々怪しい箇所もあったね。「今」の仮定と「昔」の仮定の2つ、とおぼえておけばよい。特殊なものとして「仮定法未来」に使う助動詞のshouldとwere to、「要求・提案」の動詞の後の節に用いる「原形」の動詞も「仮定法」動詞の一つだ。
 KI君は今回から始めたセンター対策で第1回は「鯨の公式」A whale is no more a fish than a horse is. がテーマだった。同じことをA whale is not a fish any more than〜という風にずばり否定文でも言えるし、no moreは否定で「多いことはない」だけど、逆にno lessなら「〜が少ないなんてことはない。」つまり「まさるとも劣らず〜、」と肯定の意味になるんだね。 She is no less beautiful than her sister. 今日の「比較構文」はよかったねえ。全問正解だったよ。英作文にミスがへったら完璧だ!
 今日は手作りの「発音プリント」を2人に配って子音と母音の話をした。特に小さな「オウ」と大きな「オー」の違いは日本人には苦手だけど入試問題には頻出だ。スペリングの違いでだいたい区別できるよ。大きな長母音「アー」とあいまい母音の「ウー」の違いにも要注意。こちらは-ar-に対して他は全て-ir、-ur、-er-、-or-、-ear-とつづるからすぐわかる。 尾上

(追記)三島北高では11月末に期末テストを終えて2年生がパリに修学旅行に行くそうだ。そろそろ準備にかかる頃かな。月曜から4日間だけだから実質は2日半くらいの短い滞在だと思う。その間に何を見て、何を感じるかが大事だね。街で出会ったパリ市民のこと、アフリカ系やアラブ系、中国系などおおぜいの移民のこと、フランスという国のこと、ヨーロッパ共同体とは?日仏の国際関係は?という風に、視点を広げて物事を考えるきっかけになれば、大金を遣って遠くまで飛行機に乗って行った価値が2倍、3倍になる。長い人生の投資だね。
 私がパリに旅行したのはもう40年も前。息子たちが幼稚園の頃で島田商業高校で英語を教えていた。大学先輩のNAさんが結婚してドイツ・フランクフルトに住み、後輩の銀行員SA君一家が海外勤務でロンドンに駐在していたので、そこを起点にヨーロッパ7カ国の4週間旅行を計画したのだ。
 けちけちの一人旅だから一番安いフライトを使った。羽田空港でタラップを上り、グリーンの機体の「パキスタン航空」に乗り込み出発。マニラ空港に寄り、バンコックにも降り、やっと終点のカラチに到着。ここでヨーロッパ路線の「ロンドン」行きに乗り換えてイスタンブール上空、ザグレブ上空、の機内アナウンスを聞きながらドイツの「フランクフルト」に寄港し、もう一度飛び上がってやっとパリの「オルリー空港」にたどり着いた。30時間もかかったよ。
 新幹線を使わないで、東海道線や山陽本線の各駅停車で東京から鹿児島に旅するようなものかなあ。今のように格安ツアー旅行が一般的でなく海外旅行も普及していない時代だから「東京―パリ直行便」なんてなかった。きっと10時間もノンストップで飛べるほど大量の燃料を載せられなかったと思う。昭和37年、私が大学受験で東京に出てきたときには大阪から特急「つばめ」を使って7時間くらいかかった。それでもその当時一番速かった。「東京オリンピック」の2年前のことで新幹線も東名高速もまだできていなかった。
 今も一冊のポケット版の手帳を私は大切にしている。赤い表紙に「敏起・ヨーロッパ・4週間・ひとり旅・1976」と書いてある。旅行中はいつも行動や出会いや感想を記録していた。われながらマメな性格だと思うよ。最初の訪問地パリでは、「近代美術館」や「ルーブル美術館」とその別館の「印象派美術館」を訪れて美術鑑賞がメインだった。英語ガイドつきの観光バスで一通り街中を観光することも出来た。失敗したのは、宿泊したホテルの水道水をうっかり飲んでしまって、一日中下痢に悩まされパリの最終目はさんざんだった。ブーローニュの森に行って池の畔のベンチで半日ぐったりとしていたよ。その深夜、パリの北「ノルド駅」から夜行列車で港町ダンケルクに向かい、フェリーに乗り換えて「ドーバー海峡」を渡り、次の訪問地ロンドンに行く計画だった。
2015/09/10 (Thu) 23:07


日本語はアイウエオ(5つ)、英語は10コの母音
日本語はアイウエオ(5つ)、英語は10コの母音
2015年9月7日(月)ゆうゆうホールにて 「ジャカランダ」
 毎日雨ばかりで今年はどうなっているんだろう。右の写真は先週土曜日、珍しく青空に恵まれた日に熱海の「お宮の松公園」にまだ咲いていた鮮やかな青紫色のジャカランダ。世界の3高木の一つで、ポルトガルや南米に咲く花だから丈夫だね。6月に咲き出してもう3ヶ月になる。大好きな花だ・・・。
 TAYさんは前回「動名詞」をやって英作文がかなりよかった。和訳では関西学院大の「中国の産児制限」が難しかったね。 They are expected to take whatever precautions they favor to see to it that they have no more than one child. 「若者たちは子供を一人しか生まないように気をつけるため、自分の好きな予防対策ならどんなものでもやるように期待されている。」see to it that〜(〜するように気をつける)は大切なイディオムだ。SVOをしっかりチェックすれば正解に近づけるよ。
 TACさんは前回「関係詞」を勉強した。英作文ではSVの扱いに心配があったね。今日は「否定」のいろいろな表現を勉強した。It never rains but it pours. (雨がふればかならず土砂降りにふる。悪いことはたてつづけに起こる、の意味。)が難しかった。but は「〜を除いて」の意味の接続詞で「大雨になることを除けば・・」となる。仮定法の重要例文にも But for water, we couldn’t live in the desert. (水がなければ砂漠では生きていけないだろう。)で「水の存在を除けば」の意味の前置詞で使う。 There is no rule but has exceptions. (例外のない規則はない。どんな規則にも必ず例外がある、の意味)butが「関係代名詞」の whichのような働きをしているね。nothing but〜(〜にすぎない)とかanything but〜(決して〜ではない)も同じbutの働きだ。
 TU君は前回から、センター対策に「総合問題Brush-Up Test 60」が始まった。発音、語彙、文法、和訳などを総合的に勉強する。Naturallyの意味には@「当然(ながら)」A「自然に」B「生まれつき」の3つを覚えよう。@は例の「全文修飾」に使うし、Bはby natureというイディオムに相当する。Aだけの記憶では不足する。文脈から判断することが大切。発音問題でbroadの発音は大きな「オー」で、小さな「オウ」ではない。-oa-の綴りはroad, throat, coal, approachのように原則「オウ」だけど例外が2つある。それがbroadとabroadで、law、doll、wall、taught, courtなどと同じ「オー」なのだ。夏期講習で配ったプリントに詳しく説明してあるよ。
 OH君は「名詞・代名詞・冠詞」の項目を勉強した。Key Expressionsに10個の大切な例文があるので復習としてまず訳してみた。「荷物」「家具」や「情報」「忠告」「仕事」などは量的な見方をするので、単数のaや複数の-sがつけられない。一つ、二つと数えたい時は、a piece of〜、two pieces of〜という風に表現する。代名詞のsomeと othersの対比も大切だ。one対another、one 対the otherなどももう一度復習しておいてね。
 2年生NIさんは接続詞「〜である限り」の as far as、as long asの違いと「〜であるように」のasを勉強した。As you treated me, so I will treat you. (君が私を扱ったように、そのように私も君を扱うよ。)のように 副詞のso(そのように)が加わると文頭のasが「様態」の意味であることがわかる。asは用法がたくさんあるから判別が難しいのだ。
 1年生YO君は前回「動名詞」INGをやったが、まだ未習の項目で難しすぎた。それで今日はその特訓をやった。節の「接続詞+S+V」を意味を変えずに、句の「前置詞+所有格+ING」に書き換える練習だった。発音問題が苦手なのは、他の3年生たちも同じで学校では一度も教わったことがないという。それで昨日に続いて、三島教室でも6人集まったところで例の「発音プリント」を配って講義した。英語にはアイウエオ以外に5つの中間母音があること。センター試験でもその点を問う問題が多いのだ。みんなの辞書にも載っている「発音記号」が読めるとすごくスッキリするのに、なぜ高校の先生は発音記号を教えないんだろう。授業中だけ「私のまねをしなさい」では心許ないね。家庭でも予習復習ができるように工夫するべきだ。
 大学生のSUさんは久しぶりにIELTS英検の対策をやった。アメリカならTOEFL英検の得点が大切だが、新しく始まったIELTSは英国に正式留学するために必要な英語力をみるものだ。3ページにわたる長い英文を読んで設問に答える。同じ分量でさらに2問出題されていて、解答時間が60分、つまりこんな長い1問を20分以内に解答しなければいけない。今日のタイトルはThe Cinema(映画)で「空間と時間を含む4次元の世界の表現手段」として分析している。語彙のむずかしさ、内容のレベルが高いことも読みづらくしているね。しかし設問はパラグラフの順になっていてわりと平易。キーワードに注意して本文の中を探せば解答が見つかる。70%くらい正解が出せたね。 尾上

(追記)母校東京外語大で2年上のNAさんの話をしよう。私が1年生の秋、ボート部から転部したオーケストラの部長で、第1回定期演奏会を実現する推進力になった人。チェロのトップで皆の信望を一身に集めていた。東京芸大の木管5重奏のグループをインストラクターに招いたのも、お茶の水女子大のバイオリンやビオラの学生にエキストラを頼んだのもNAさんの尽力だ。顧問の串田孫一先生のお気に入りで、小金井のご近所に住んでいたからしばしばその書斎でバロックフレーテの伴奏を務めたらしい。
 モンゴル語を専攻していたから当然友邦国のロシア語も必修で、英会話にも堪能だった。ロンドン交響楽団(LSO)が来日したときには通訳をやって、私たち後輩を「上野文化会館」のステージ裏に招いてくれた。これにあやかって私たちのオケラも(団員は貧乏学生ばかりだからそう呼んでいたが)、GSOという呼称に決めた。
 NAさんはまさにマルチタレントの典型で、水彩画が上手で私もずいぶん影響を受けた。信州安曇野に旅行中、「荻原緑山美術館」に展示されているブロンズ像をスケッチしたものをある時見せてくれた。私自身も水彩画をやってみたり、油絵の道具一式をそろえて何枚か描いたこともある。しかし、武蔵野美大を出た年上の従姉妹から「お風呂屋の風景画みたいだねえ」とこき下ろされて、ただちに筆を折った。
 NAさんは外語大を卒業するとスイスに留学した。ジュネーブの国連職員になるのが夢で、その「養成学校」に入学するためだった。横浜港からロシア船でナホトカに行き、そこからシベリア鉄道に乗り換えて7日間、ハバロフスクやイルクーツクを経由してやっとモスクワにたどり着いた。「赤の広場」の絵はがきを送ってくれたなあ。当時の外務省ロシア駐在大使に紹介状を持っていたのはきっと串田先生のご尽力だったのだろう。
 しかし、ジュネーブでの留学はかならずしも成功せず、学友のドイツ人クリスと結婚して通訳の仕事が生業になった。日本の「東海銀行」のドイツ支店に現地採用になったり、沼津の「臼井産業」との技術提携で来日したこともある。1男1女をもうけて以来40年もドイツ・フランクフルトに住んで、時折小説を書いたりしている。
 1976年の夏、私はヨーロッパ6カ国一周旅行に出かけて、NAさん一家のアパートにお世話になった。夕食が終わると小学校の娘をベッドにねかせ私を街のレストランに連れて行ってくれた。大きなフランクフルトソーセージにサワーキャベツをたっぶり添えて、その一皿と蓋付きの大ジョッキのビール一杯で2、3時間をすごす。おしゃべりしたり笑ったり合唱をしたり。
 その滞在中にNAさんの紹介で中古で購入したのが私のチェロ。フランクフルト空港からパキスタン経由で羽田空港までずっと隣の空席に置かしてもらえた。その当時はハイジャックが起こる前で、飛行機も割とノンビリしていた。NAさんは最近のメールでは現地の市民オーケストラでチェロを弾き、ドイツ人の教え子もいるらしい。来月の「同窓会」にひょっこり顔を見せてくれると嬉しいな。
2015/09/08 (Tue) 0:21


発音記号が読めるといいね
発音記号が読めるといいね
2015年9月6日(日)御殿場市民会館にて 「熱海サンビーチ」
 今日は原里地区の役員選挙があって会場がつかえず、御殿場市民会館地下の研修室をお借りした。調理台やシンクもあったりで料理教室にも使えそう。このホールも懐かしいなあ。私が島田商業高校から御殿場南高校に転任した年、昭和54年の前年に完成したばかりだったからもう築37年か。内部の改装をしたらしく照明もとても明るいしトイレも最新式で気持ちがいい。
 記憶では、開館記念に吹奏楽コンクールの県大会が一度だけ県東部のはずれのここで開催された。南高吹奏楽部の定期演奏会「雪どけコンサート」もこのホールの完成後すぐに始まった。御殿場・小山は島雅文、百山和吉、鈴木慎一先生など中学のすごく熱心な指導者に恵まれた地区で、私も指揮者の一人として仲間入りして大いに勉強になった。自衛隊の音楽隊もある土地柄で生徒たちも吹奏楽大好き。コンクールでは大編成で演奏しほぼ毎年金賞をとって県大会に出場できた・・・。
 YAさんは前回の和訳で、To survive, the polar bear・・「生き残るために、ホッキョクグマは・・」で、文頭の不定詞はしばしばこのように「目的」を表す。今日は「関係詞」を勉強した。語句の並べ替えには自信があってどれも正解だったが、関係代名詞が人称代名詞he,his, himなどの代わりに使われる、という基本的なところが理解できていなかったね。関係副詞when,whereなら、副詞のthen,thereのかわりに使われて、前文の名詞を修飾したり説明を加えたりしているんだね。
 MOさんは、前回はSVの構造に気をつけるようになって和訳にマルがぐんと増えてきたね。今日は日曜日であることを忘れていたらしく1時間以上遅れて到着。いそいで同じ「関係詞」にとりかかった。ほとんどの高校生と同じように、「人」の後ろには whoで「もの」の後には whichだ、という中学以来の「短絡的な!」解答しか出来ていないからマルが少ない。関係代名詞の本質は「代名詞」なのに、これでは「接続詞」だと思っているよ。困ったねえ。
 これは生徒じゃなくて中学教師の責任なんだ。そういう教え方で高校受験直前の大切な時期に関係代名詞を教えたからだ。高校の教師にも責任がある。1年生の教科書に「関係代名詞」が出てきても「中学でやっただろ?」としてきちんと教えないし、どこが問題点かもわかっていない。クイズ形式のテスト問題ばかりやらせていると結局未消化のままで時間が過ぎていくのだ。
 KAさんも前回「関係詞」の入試問題をやった。語句の並べ替えはどれも難しい問題でもうちょっとのところでミスをやってしまった。The time will come when you wil be sorry for it.(それを後悔する時がくるよ。)は先行詞と関係詞が離れてもよい特別の例。will comeがすごく短いし、わかりきっているから先に言ってしまう。
 今日は「否定」をやった。4択の文法問題は70%正解だったが、語句並べ替えが難しかったね。 Only when he moved did I notice him.(彼が動いたと時やっと彼に気がついた。)はSVが「倒置」されているね。Only when he moved(彼が動いた時しか・・ない) という「否定の語句」が強調されて文頭に出たために起こる「倒置」なのだ。Not until I visited him did I realize how ill he was.(彼を訪問して初めてどんなに体調が悪いのかわかった。)も同じ倒置構文になっているね。
 1年生SEさんは前回、学校で未習の「動名詞」をやってみた。動名詞 –ing と不定詞 to〜 には共に「〜すること」と訳せる名詞的用法があるね。この2つには大きな違いがあって、前者は「今やってること、昔やったこと」で後者は「これからやろうとすること」を表す。
 「感嘆文」の作り方にも慣れていなかったね。He plays the guitar very well.「とても上手に」を強調して「なんと上手に」と言い換えるだけだから、very well をhow wellに直せばよい。ただし疑問詞がついた部分は文頭に出すはずだから、How well he plays the guitar! でいいのだ。和訳の What difficult English books you are reading! が難しかったが、What をvery に戻してみればYou are reading very difficult English books. という平叙文に戻せるでしょ。
 MOさんの到着で4人全員がそろったところで手作りのプリントを配って「発音のはなし」を始めた。3年生も1年生も困っている発音問題だ。日本語のアイウエオ(5つの母音)に対して英語では、さらに5つの母音を区別しなきゃいけない。即ち@アとエの中間(cat,ran,calendar,understand)、Aアより大きな「アー」、Bオより大きな「オー」、Cアとオの中間(run, son, country,blood)、Dアでもなくオでもない「あいまいな母音」(girl, turn, work, earth)だ。子音の記号も特殊なものに注意しておくといいね。 尾上

(追記)久々に暑い夏を思い出すような青空になった昨日、熱海の「MOA美術館」に行った。家内が「万華鏡」の特別展を見たいというので、入口まで送り届けてから私は急坂を下ってサンビーチの駐車場で自転車を組み立てた。木製のデッキが浜辺に長く伸びていて、水着姿の家族づれと同じくらい若い女性グループや男女のペアが目立つ。熱海市観光課の努力が実って客足が戻ってきたのかなあ。黒人のファミリーも水着姿で楽しそうだった。うーん、国際都市だね。
 「お宮の松」の立つ親水公園を通り抜けると、6月4日に満開だった鮮やかな青紫色のジャカランダが、わずかな枝だけどまだ美しい花をつけていた。さわやかな葉が元気よく茂ってまるでネムノキのようだ。花はよく見ると形も大きさも我が家の桐にそっくりだよ。「キリモドキ」の別名もあるし、共にノウゼンカズラ科に属するから親戚なんだね。
 「レインボーデッキ」まで来るとハワイアンの陽気なメロディとリズムが。おおぜいの人だかりは「フラダンス」の全国大会だった。色鮮やかなコスチュームとハイビスカスの髪飾りと満面の笑顔が楽しい雰囲気を醸し出している。少々厚めのお化粧の女性たちの晴れの舞台。かなり高齢でも楽しめそうなダンスだね。
 熱海港に近づくとたくさんのボートやヨットが整然と係留されて美しい。ヨットハーバー越しに見える熱海市街地は、白い家々が海面から山の稜線にまでずっと這い上がって、まるで地中海のモナコか二―スか。和田浜の先端まですいすい走ってきたら「大島」や「初島」に行く観光船の乗り場だった。「後楽園ホテル」の前の突堤ではおおぜいの「太公望」が小さな「メジナ」を釣り上げていたよ。熱海港越しに熱海の全景を展望しながら一日のんびり釣り糸を垂れるのもいいね。私は気短で欲張りなので全く興味ないけど。
2015/09/06 (Sun) 23:41


鯨の公式って?
鯨の公式って?
2015年9月3日(木)裾野市民文化センターにて 「シラヒゲソウ」
 裾野教室は今月から木曜日に変更した。今日はその初日で7時過ぎには二人とも出席できた。昨日は大雨の影響で列車が遅れ、課題テストができず今日になったらしい。今月はいよいよ志望校を決めてセンター試験の願書を書いて提出するんだね。あと4ヶ月を無駄なく生かして勉強しよう。
 朝の内に「金時山」に登った。天候不順の日がずっと続いてやっと青空が覗いた。足柄峠のゲート前に駐車して、サンダルから登山シューズに履き替える。神奈川との県境の尾根道を30分登るといよいよ「猪鼻砦」の登り口。そこで「金時娘」の長男・秀峰さんにばったり。ロープウエーで荷揚げをしたところ。私の好きな「かき氷」用の氷も山頂で母親が受け取っているでしょう。「登山客がだいぶ減った?半分くらい?」と聞いたら、「箱根は危険、の風評被害でいつもの1割だよ。外輪山はなにも問題ないのに。」「団体ツアーが全くなくなったのが痛いよ。」
 ここからは余りにも急傾斜の岩場なので昔はクサリやロープをたよりによじ登ったものだ。今はアルミの階段が12本かけられて楽になった。「ね」「うし」「とら」から「いぬ」「い」まで干支の名前がついている。岩場には「草ボタン」「雄山ボクチ」「丹沢ヒゴタイ」「蔓ニンジン」「シオガマ菊」「オトギリソウ」など色とりどりの珍しい草花が少量ずつ咲いていて登りの苦しさを忘れる。群落にはならないけれど花の種類が本当に多くて楽しい山だ。
 8月24日の日記には南斜面の「矢倉沢」から登ったことを書いた。その時に咲いていた美しいマツムシソウはこの北面ルートには1本もない。植生がずいぶん違うんだよ。さて、山頂の岩陰にひっそりと2本だけ咲いていたよ、「シラヒゲソウ」!頭上で弁当を食べている人たちはきっと誰もこの秘密の花園を知らない。あと5,6個つぼみもあるからきっと今日咲いたばかりかもしれない。すっと伸びた軸に丸い小さな葉が何層にも巻き付いて、その先端に5角形のレースのような花がまるで「雪の結晶」のように一輪咲いてなんとも美しい・・・。
 EC君は「比較」を勉強した。「鯨の公式」 A whale is no more a fish than a horse. の和訳「鯨が魚でないのは馬が魚でないのと同じことだ。」について「なぜhorseの後にnotがないのに、否定で訳すの?」という質問。実は私も自分の高校時代「変だなあ・・」と思っていたけど、先生が理由を教えてくれなかった。
 その答えは「馬が魚である可能性(つまりゼロ)と比べると、鯨が魚である可能性はわずかだ。」と直訳出来るから、肯定文で〜than a horse is a fish. が省略されていると考えればいいのだ。no moreは「多いどころかわずかだ」の意味。基本例文でHe is no genius.「彼は天才どころじゃない。すごいバカだ。」のnoの働きを思い出してほしい。noは次の名詞・代名詞を「反対の意味」にする形容詞だ。それに対してhe is not a genius.のnotは副詞で文全体を否定するから、「彼が天才である、ということはない。」→「彼は天才ではない。(凡人だ)」となる。notは単にa genius を否定しているのではなくて、notが文のなかで「一番エライ」ことを、チョムスキー博士の「UG理論」を白板に図示してKI君にも説明した。わかってもらえたかなあ?
 ちなみに、「鯨の公式」や「こうもりの公式」の文はどういう時に誰が発するのか考えてごらん。鯨がほ乳類であることを知らない幼児に「ぼうや、クジラさんはね、お魚じゃないのよ。あの大きなお馬さんと同じなのよ。」と母親が教える時の発話なのだ。こうもりも「鳥じゃないのよ・・」となる。接続詞のthan (〜とくらべると)以下はわかりやすい「たとえ」なのです。
 KI君は「否定」をやった。語句の並べ替えや英作文ならかなり正解が出せて合格圏内だ。英文の構成には自信を持って良いが、しかし単語・熟語を覚えていないねえ。センター式の4択問題にミスが多すぎる。今日やったものだけでもneverと同じ意味の far from、anything but、by no meansや never fail to (必ず〜する)、not in the least(少しも〜でない)、not a little(少なからず)、not so much as (〜ほどのことさえ〜ない)yet to be seen(まだわからない)など、それぞれ理屈を理解して覚えよう。単語・熟語暗記は待ったなしの段階。急げ! 尾上

(追記)昨日朝はNHK・FMで「ハフナー」を聞いた。すっごく懐かしかったよ。東京外語大のオーケストラに入って最初に演奏した名曲。モーツァルトが作った41の交響曲のうち、最後の「6大交響曲」の一つといわれる第35番だ。1年生のわたしは2番トランペット。YA先輩が吹く1番のオクタ−ブ下だから地味な存在であまりおもしろくない。ドミソドという倍音をつくって4階建てのピラミッドの基礎になる。つまり縁の下の力持ち。本当は低音こそ面白い、と後でわかって「チェロ」に転向することになるのだが。
 中学1年でアコーディオン(!)、2年でトランペット、3年から高校卒業まではアルト・サキソフォーンを担当して、1番のメロディラインばかり吹いていたから、低音楽器の役割が地味でつまらないものと思い込んでいた。それで大学2年ではホルンに転向した。カタツムリのような形が気に入って街中を自慢げに持ち歩いたなあ。夏休みの「北海道一人旅」にも持って行ったっけ。「北大」の「ポプラ並木」で吹いてみたい!との一念でホルンケースに洗面具を詰め込んで。
 そのオーケストラの顧問は串田孫一先生だった。「山のパンセ」で有名な随筆家で外語大の「哲学・文学」の先生。私も受講して「オネーギンとの出会い」の題で駄文を書き「優」を恵んで頂いたのが懐かしい。先生は登山家でもあり、クラシック音楽が好きでご自分でもバロックフレーテやハープをこなし、よく大学のオケの部員たちを小金井のご自宅に招いて合奏を楽しんでおられた。
 8月3日の朝日新聞に「没後10年、生誕100年」にあわせて特集記事が掲載された。どこかの大岩の前で、ザイルを腰に巻きベレー帽姿で山頂を見上げているカッコイイ写真が添えられていた。串田先生が主宰した文芸誌「アルプ」には「日本百名山」で有名な深田久弥も参加している。遅ればせながら私も岳人となった今、「山のパンセ」を読み直してみたい。
 私と同じロシア科でフルートを担当していた同窓のHOさんから、「私の外語大入学の動機は串田先生に教わりたい、の一心だったのよ・・」と最近メールで明かされた。彼女とは東京・中野の桃園第3小学校でも同級生だった。JALのスチュワーデスになってロシア語を生かしモスクワ路線を何度も飛んだそうだ。
 来月末にはまた後輩たちの定期演奏会が「杉並公会堂」で予定されている。私たちが「ハフナー」で第1回目を立ち上げてから半世紀の内に大きく成長して、今度が90回目になるそうだ。この機会にまた昔の仲間に呼びかけて「同窓会」を開こうと思う。2年前の「85回」に呼びかけたときには30人くらいの仲間の約半数が参加してくれて、「公会堂」のカフェで定演開演前の楽しい2時間を過ごしたなあ。
2015/09/04 (Fri) 0:01


免許皆伝
免許皆伝
2015年8月31日(月)ゆうゆうホールにて 「ネリネ」
 森の腰の「はしもとフラワー」で葉も枝もない「ネリネ」というさわやかな白と薄いピンクの花を自宅用に買ってきた。図鑑で調べたら「ダイヤモンド・リリー」という素敵な別名をもち、ヒガンバナ科だと知ってなるほどそうか!と思った。「ネリネ」とはギリシャ神話の「水の精」の名前らしい。スイセンの「ナルシス」も「ヒヤシンス」もギリシャ神話に登場する「美少年」や「美青年」の名前だよね。
 最近我が家にも近所にも咲いていたピンクのナツズイセンやオレンジ色のキツネノカミソリも同じ科に属する。お彼岸の頃にはいよいよ真っ赤なヒガンバナが咲き出すね。なんと春咲くスイセンやスノードロップも同じ仲間とはオドロイタよ。自然界は奥が深いねえ・・・。
 TAYさんは前回、明治大の和訳で「無生物主語構文」をしっかり読みとっていい和訳が出来たね。和訳の「注意事項」がすべて実践できるようになって、UG会の「免許皆伝」のレベルに達したよ! We had scarcely taken off when heavy storms blew in from the Atlantic, making it impossible for us to reach Lisbon that day or to keep any kind of schedule.「私たちが離陸するとすぐに大西洋から激しい風が吹き込んできて、その日の内にリスボンに着くこともどんな予定を続けることも不可能になった。」ここでのorは「あるいは」ではなくて、前文に否定語のimpossibleがあるのでneither A nor B (AでもないしBでもない)のように、norとして和訳したいね。和文英訳ももう一歩がんばろう。今日は「第1希望の大学の推薦入試を受ける資格がもらえました。」とニコニコ顔で嬉しい報告をしてくれた。校内選考パス、おめでとう!試験で小論文がうまく書けるようにたっぷり練習してください。
 TACさんは「関係詞」をやった。法政大の文法問題で Mr. Bell is the person ( ) I obtained the information. (ベル氏は私がその情報をもらった人です。)2組のSVが含まれているから、それぞれを独立させると、後半は I obtained the information from him.(その人からその情報をもらった)と考えるといいね。その代名詞himを関係代名詞のwhomに置きかえて、from whom として文頭の(  )に移動するのだ。 
 OH君が久しぶりに出席して「分詞」をやった。空所補充の問題はかなり正解が出せたね。語句の並べ替えでは「〜を〜してもらう」(have +物+-ed)の表現が苦手だった。「レコーダーを修理してもらう」は「レコーダーが修理されるようにさせる」と考えるといい。have the recorder repaired と、第5文型にするといいね。「その仕事をやってしまう」も get the work done のようにいう。
 TU君はあす学校の課題テストがあるので、その対策に時間をつかった。今日のプリントは家でやってきてください。
 2年生NIさんは和訳がとても上達したね。文意の通じない解答がずいぶん減ったよ。大進歩だ!青山学院の和訳ではIt is better to work to limit pollution today than to wait until increasing damage to the atmosphere results in poblems we cannot now predict. が難しかったね。SVをチェックして、動詞resultsのSがincreasing damage(〜に対す被害を増加させること)だとわかればよかった。接続詞のthanがto work以下とto wait以下を比較していることにも気づいて欲しい。「大気に対する被害を増加させ続けることが結局、今だと予想も出来ないような諸問題を引きおこすまでただ待っているよりは、大気汚染を制限するために今日活動するほうがいいよ。」
 1年生YO君は前回「受動態」の書き換えをやってみた。得意な分野かな、と思ったけれど、学校では初歩的なSVOOやSVOCの文型の問題をやっただけらしく、動詞が「現在完了」のときやさまざまなイディオム動詞の扱いのレベルができなかった。今のうちにしっかり勉強しておけば実力テストや外部模試に対応できるよ。発音問題はさっぱり出来なかったね。学校で教えないんだから仕方ないけど、UG会では私の手作りプリントを使ってかならず教えます。ガンバロウ!
 イギリス留学に行っていた大学生のSUさんが久しぶりに出席した。昨日30日に帰国したばかりで、ビスケットと紅茶セットのおみやげをいただいた。ロンドン南方の「サセックス大学」で4週間夏期講習に参加してきた。イギリス英語の先生のプライドの高さを痛感させられた、という話は面白い。子音のrをアメリカ人はなぜあんなにはっきり発音するの?田舎者だわ、とか。liftのことをアメリカ人がelevatorなんて言うのはばかげてるわ、とか。次回にもっとたくさん聞いてみよう。
 裾野教室のKI君が他の科目の塾に通う関係で金曜日が不可になった。しかし月曜日の三島教室ではアクセスが不便だし、人数の少ない裾野教室のほうが私も指導時間が十分もてるので、考えた末にもう一人のEC君とも相談して、木曜日に変更することにした。次回の裾野教室は9月3日(木)になります。
 今日は出発しようとしたらなんと車のバッテリー上がり。トヨタのディーラーも月曜休みのため修理に来てもらえない。仕方なく御殿場線で三島に向かった。7時前にやっと教室にたどり着いて、30分も皆さんに待ってもらった。ごめんなさい! 尾上

(追記)おいしいトウモロコシを求めて「忍野」まで行った。「忍野八海」の2番目という「釜池」に車を停めて近くのトマト畑で作業中の女の人に声を掛けた。「隣のトウモロコシ畑は私のだったら分けてあげられるけど。よかったらこのトマト好きなだけ食べてください・・」と気前がよく話好きらしい。帽子をとったらとても上品な美しい人で、日焼けした農家のオバサンの雰囲気ではない。話しぶりでは都会から転入してきたらしい。
 「忍野村のトウモロコシがおいしいのはきっと肥料のおかげ。栽培の上手い人もいればそうでない人もいますよ。この村にはなにもないからタネは御殿場のクロサキまで買いに行くんですよ。」「忍野には随一の大企業ファナックがあって、その社員が民家を借りて住んでいるけど、大きなマンションもないし地元の人が中心で、山中湖村とは違ってこのあたりには都会からの転入者があまりいませんねえ・・・」と。
 忍野八海から山中湖に向かう「ファナック通り」沿いに無人の野菜販売所がいくつか点在していたが、朝摘みのトウモロコシはどこも売り切れ。夜間温度がさがると保身のために糖分を蓄えるので、早朝に摘んだものが一番美味しいそうだ。
 広大な唐松林の中にまっ黄色の四角い建物が何棟も「通り」の左右に広がって、まっ黄色の車が何台も走っている。ここがFANUCの工場で本社だ。「富士通」から分岐し産業ロボットをつくる新しい企業で、この50年くらい急成長して欧米や中国にも事業展開しているそうだ。
2015/09/01 (Tue) 0:50


「喫煙を許す」はallow、forgive、permit のどれ?
「喫煙を許す」はallow、forgive、permit のどれ?
2015年8月30日(日)森の腰中央公民館にて 「山ホトトギス」
 ある高校の校長先生から私に英語の講師を依頼する電話がきた。昔の同僚で親しかったので断りにくい。「若い先生がダウンして9月から休職。週12時間の授業を半年間担当してほしい」と。私が「近所で英語塾をやっていて、先生の高校の生徒さんも教えていますが。とても頑張り屋のいい生徒さんです。」と言うと、「それでは県教委の許可がおりません。残念ですが。」ということでお話が終わった。内心ホットした。
 1日2,3時間の授業だけの講師でも、時間割の都合で朝1、2時間目から出勤して午後までかかることもある。定年後10年間も自由な生活をしてきた自分にはきっと無理だろうね。朝食にたっぷり時間をかけ、週に1,2回の山登りも、仲間との畑仕事も、オペラを聞く時間も大事にしたい。それに一番大切な「UG会」の準備に支障をきたしては一大事だ。このブログ日記も書けなくなってしまうよ・・・。
 YAさんは福岡教育大の和訳がとても良くできていたよ。ただ、語句の並べ替え問題が苦手だね。代名詞のsomethingやsomeoneに形容詞をつけたければ後に置くんだ。 Give me something cold to drink. (なにか冷たい飲み物をください。)を思い出すといいね。「彼の腕をつかまえた」はcatch himと言ってからby the arm(その腕のところで)と付け加える。 catch the train(電車に間に合う)、catch a ball(ボールをとる)と言うけど catch his arm とは言わない。seize his arm(腕をつかむ)ならOKだ。
 MOさんは前回、入試の和訳で苦労したね。62課「接続詞」ではsuch〜 that・・の構文を勉強した。これは中学でもやったso〜 thatとおなじで、@「とても〜なので・・だ」(結果を強調)とA「・・であるほど〜だ」(程度を強調)の2つの働きがある。声で読んで貰えばその抑揚の強さでわかるけど、文字では目印になるものはないので、前後の文脈から判断するしかない。ただしHe is not such a clever boy that he can solve the problem. (彼はその問題が解けるほど賢い少年ではない。)のようにclever boyを強調するAの用法としか解釈できない文もある。notが「全文」を否定しているからだ。「昨日は学校で模試があって、英語の実力が伸びてきたのを実感しています・・」、とMOさん。それは嬉しいね。こうして3時間じっくり英語漬けになれば、その効果はきっと出てくるはず。継続は力なりだね。
 KAさんは前回、語句並べ替えがとても良く出来ていた。ただ和文英訳となると、まだ練習が足りないようだ。中央大の「飛行機の中で喫煙が許されていた」は動詞 allowを使ったね。これは allow 人
to〜(人が〜するのを許す)となるから、受け身だと We were allowed to smoke on the plane(喫煙をさせてもらえた)となるね。permit ならよかったね。 Smoking was permittedと言えたのに。帰り際に「センターの発音問題はどうしたらいいですか?」と聞いたので、「夏期講習で扱ったんだけど・・・よし、来週やってみようか」と答えた。
 1年生SEさんは前回、文法・作文で「助動詞@」をやった。Wouldがまだ難しいね。willの過去形だから@推量「〜だろう」だけど、特殊な語法にA過去の習慣「よく〜したものだ」would often 〜 B拒絶「どうしても〜しようとしなかった」would not 〜や C仮定法「〜するだろうが」などしっかり整理しておきたい。中学でやったI would like to 〜「〜したいと思うのだけど(だめかなあ)」とか Would you 〜「〜してくれませんか(だめかなあ)?」は実は「仮定法」、つまり「その逆の意味」を意識して述べる方法だ。だから「ていねい」な表現になる。今日は「動名詞」が新しい項目だったけど時間不足で説明してあげられなかった。次回にくわしくやってみよう。
 来週の日曜日はこの公民館が「地区の選挙会場」になるので使えず、「御殿場市民会館」の会議室をお借りしてあります。少々遠いですが送迎をよろしくお願いします。 尾上

(追記)箱根仙石原の「長安寺」に行ってみた。いつ訪れても楽しみな花の寺で、今日も「キレンゲショウマ」が見頃だった。今月初旬、いつもの仲間と「釈迦が岳」登山の折りに見た薄紫の「レンゲショウマ」の黄花ではない。スッと伸びた軸の先端に花をつける点だけは同じだが、アジサイと同じユキノシタ科だ。裏山の石垣にはタバコのような大きな葉の「イワタバコ」がビッシリと埋め尽くしているが、その中にキキョウの仲間「イワシャジン」が1株だけ狂い咲きしていた。ここにも秋が忍び寄っているよ。
 桃源台の「箱根ビジターセンター」に着くと今にも降り出しそうな空模様だけど、折りたたみ自転車を車から降ろし傘持参で芦ノ湖岸のサイクリングに出発した。「湖尻」の船着き場からは歩行者・自転車専用の遊歩道が湖岸に沿って、アップダウンしながら「箱根園」と「プリンスホテル」まで続いている。斜面に「ヤマホトトギス」が何株も咲き出していた。平地で見るような紫色で列状に咲く「ホトトギス」と違って、純白の大きく開いた花びらにピンクの斑点がわずかに入ってまばらに咲く。頭に祭の冠を乗せたような花の姿が個性的だ。
 この遊歩道の途中にある「九頭竜神社」の入口も今日はひと気がない。天気がいい日には「良縁祈願」の女性たちがぞろぞろ歩いていたのに。この本宮は湖につきだしているので、新宮のある箱根神社の桟橋から船で直接参拝している人もいるのかもしれない。
 「箱根園」に着いたらロープウエーが営業中だったが、全く雲の中でこんな天気で「駒ヶ岳」山頂に行く人はいない。入山禁止の箱根内輪山ではこの山頂だけがロープウエーで行ける。しかし帰り道に「防ケ沢」の登山口に立ち寄ると、危険レベル2の「大湧谷」にも通じるコースなので、鎖とロープでしっかり閉鎖されて歩いて登ることはまだできない。花が一杯のハイキングコースは白いオカトラノオの群落が出迎えていたのに。こんなに静かな箱根も珍しいね。
2015/08/30 (Sun) 23:00


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