高校英語UG会 三島・裾野・御殿場

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鯨の公式って?
鯨の公式って?
2015年10月12日(月)ゆうゆうホールにて 「初冠雪の富士」
 2日前に仲間と登ったばかりの富士山が8合目まで真っ白な雪をかぶった。「体育の日」の頃にはたいてい初冠雪になるね。3連休の最終日は穏やかな秋晴れの行楽日和。イネカリのおわった北郷地区を車で通ると、脱穀したモミを積み上げた「トンガリ山」が富士山と相似形をして面白かった。日本の原風景だね・・・。
 TACさんは「程度・目的・結果」を勉強した。 They kept watch all night lest robbers should come. (泥棒が入らないように一晩中見張りを続けた。lestは古い語で見慣れない接続詞だね。助動詞に should を用いるから注意しよう。「目的」を意味するから現代では〜so that robbers might not come. のほうが普通だ。〜for fear that robbers might come. (泥棒が入るのを恐れて、の意味)ともいう。その節を句で表したのが青山学院の問題 She studied hard for fear of dropping out. (落第しないようにがんばって勉強した。)で、〜for fear that she might drop out. ともいえる。
 TAYさんは総合問題でいわゆる「鯨の公式」を勉強した。 A whale is no more a fish than a horse. (鯨は馬と同様魚ではない。)は「鯨が魚である可能性は馬が魚である可能性とくらべてもまったくない。」と直訳出来ることから、理解できるよ。後半は〜than a horse is a fish. の一部を省略したものと考える。 I have nothing to eat. は I don’t have anything to eat. と同じだよね。つまり no=not〜any と置き換えられるから「鯨の公式」は A whale is not a fish any more than a horse. ということもあるよ。
 TU君は前回、「程度・目的・結果」の構文を勉強した。文法と語句並べ替えは80%正解だった。英作文は基本例文にもっと結びつけないといけない。2枚目の総合問題では「比較構文」の書き換えが要求されたけど、すっかり忘れていたね。今日は「無生物主語」の文を勉強した。この構文で使う動詞の代表は make だ、「S(物)がO(人)に〜させる」となるけど、日本語では「SのためにOは〜となる」と訳す方が良い。他の動詞でも causeやleadも「人に〜させる」の意味だし、「〜できるようにさせる」なら enableやallowも使いたいね。逆に「〜できないようにさせる」なら prevent 人 from –ing の構文がとても大切だ。
 OH君は「比較」の項目で10の重要例文をきちんと復習してから文法問題に取り組んだ。「多い」ことを強調するには as much as 30 kilograms(30キロも)と原級で表せるけど、比較級でも no less than〜は「少ないなんてことは全くない」から、「なんとたくさんに」の意味に使う。それが「12室もの寝室」となれば「量」ではなく「数」だから no fewer than a dozen bedroooms となる。後の時間は中間テスト対策に集中した。
 2年生NIさんは前回はテストでお休みしたけど、前々回は長崎大の和訳が難しかった。This taught me a lesson.(このことで、つまり犬はほめる方がしつけられる、ということで、私はひとつの教訓を得た。)「無生物主語の構文」と呼ばれる文で、目的語のme が主語になるように和訳しよう。主語の This は原因や理由・手段を表すから。今日は1時間早めに帰宅するので、かなりすっ飛ばして問題を片付けた。「疑問」に関する様々な問題に取り組んだが、予想外に苦戦したね。
 1年生YO君は長文問題を2枚仕上げてから「It 中心の構文」を勉強した。「関係詞」のプリントは時間不足でやりきれなかった。学校ではまだやっていない項目だけど、先回りして勉強しておくといいよ、問題点は来週説明しよう。尾上

(追記)大学のように前期・後期の二期制はどうも具合が悪いらしく、10年くらいやってみたけれど結局三学期制にもどした高校が多い。始業式、終業式や成績評価を3回から2回に減らしたところで、たいして授業時間が確保できるわけではないことがわかったんだね。定期テストが5回から4回に減ってしまうから、試験範囲も広くなって指導上難しい。土曜日を登校日にしている私立高校も多いし、公立校でも半日特別授業にしている。
 日本の気候や慣習にあわせて、夏休みまでに一区切り、年末年始で一区切りの3学期制がいちばんいい。今も二期制を続けている高校は前期の期末テストが終わったところだから、この時期は定期テストが各校それぞれ時期がずれて「UG会」の出席率も悪くなる。プリントも進度が違ってくるから、私も毎回人数分の別々の内容を添削して解説することになる。
 個別対応の英語塾としては人数の限界かもしれないね。以前にお手伝いに行った沼津駅前「ヒトスギ塾」の塾長は「8人までできますよ、」と言っていたが、大学進学の指導となるとどうも6人が限界に感じる。3時間の講座を人数で割れば、解説指導が一人当たり最長でも30分となるから。
 2・3人の少人数ではまた困る。生徒がプリントに取り組む時間と私の解説指導の時間のバランスがちょうど具合が良いのが5・6人かもしれない。ご父兄の皆さんの「口コミ」のおかげで新加入も増えて、三島教室は1・2・3年生で6人、裾野は2・3年生で4人、御殿場は1・3年生で4人。大学2年生のSUさんもいれると15名もの生徒が集まってくれて私も教師冥利に尽きます。
 大手予備校の「短時間つめこみ」とはひと味違った「ゆっくり考える塾」を目指しています。断片の記憶だけではその場しのぎで消えてしまう。「急がば回れ」のように自己に根付いた思考力や判断力こそ大切で、大学受験でも将来の入社試験、大学院入試にも役立つはずです。
2015/10/13 (Tue) 0:12


比較級・最上級も強調して文頭に
比較級・最上級も強調して文頭に
2015年10月11日(日)森の腰中央公民館にて 「脱穀機」
 これがわれら農作仲間の文明の利器です。久しぶりに御殿場に集まった大学時代の友達3人にも、富士登山の帰りに私の畑に寄って体験してもらった。「子供の頃実家で親の手伝いをしたことがあるなあ。これがイネカリで指を切ってしまった傷跡だよ。」と皆ニコニコ顔。回転ドラムに無数の釘が打ち付けてあって、それでモミをむしり取る仕組み。モミが飛び散らないように大きなビニールシートをスッポリかぶせて足踏み式で回転させる。江戸時代には「千歯こき」といって、櫛のお化けのようなものに挟んで引き抜いていたというからこれ自体たいした「文明開化」だね・・・。
 YAさんは前回パラグラフ問題で、 More than ever do we need goals or leading ideas that will give purpose to whatever we are doing.(私たちには今まで以上に、自分のやっているどんなことにも目的を与えてくれるような目標や前向きの考えが必要だ。)が「倒置構文」になっていることに気づかなかったね。本来文尾におくべき修飾語more than ever が、強調されて文頭に出たためにdo we needのようにSVが倒置されているね。「比較級」や「最上級」の語句が強調されてこのように文頭に出ることがよくあるよ。今日は「原因・理由」を勉強した。同じ意味の接続詞と前置詞がうまく使いこなせるように練習した。日本語の「〜のために」は「目的」と「理由」の両方に使うから要注意だね。
 1年生SEさんは前回語句並べ替えが3問とも正解だったが、長文問題「フェミニズムの歴史」はとても語彙のレベルが高くて内容が読み切れなかったね。フェミニズムの概念は単に女性解放運動のための現代用語ではなくて、2500年前のプラトンから始まっているという。今日はもう一度解説しながら読み返してみた。もう一枚の「スモール・トークの役割」の方が読みやすかったね。今日は文法問題で「比較」をやってみた。学校でもちょうど終わったところで、プリントも正解が多かったね。原級のasと比較級のthanがともに「〜とくらべて」の意味の接続詞であることを確認した。 尾上

(追記)連休の初日、大学時代の仲間と「富士山」5合目の「双子山」に登って、一足早い紅葉の時期を楽しんだ。今日はうっすら曇天だけど富士山頂も下界も大パノラマが楽しめたよ。
 今回は御殿場ルートの「太郎坊」から出発だ。登山口の鳥居の先はバリケードで閉鎖されて頂上登山は禁止されているけど、自己責任で裾野を散策するなら問題ない。 自然観察のグループ男女20人ほどと同時に出発。ガイド役の男性が火山灰地に咲いている巨大な「フジアザミ」や「ツルリンドウ」を教えるとみんなカメラを向けている。
 新5合目の「大石茶屋」はもう閉店していたが、そこから見上げるとだれもがふだん見慣れない光景に接する。山頂に向かって眼前に山が3つも聳えているよ。双子山の下峰1800mと上峰2000m。その上に「宝永山」と火口壁。そしてそのずっと右上空にそびえ立つのが我らが富士山。ふりかえれば「御殿場」の市街地と「仏舎利塔」、三国連山を越えて「山中湖」から「三つ峠」方面まで見渡せる。
 若い男女4人組がもう下山してきて小屋のベンチで休憩した。麦わら帽子をかぶった女の子に話しかけると英語がだめで、かたことの日本語で「ベトナム、ハノイから」と。現地の日本語学校で勉強しているグループらしい。友人のAO君は海外旅行の経験が豊かで、ハノイの思い出やハロン湾の美しさを称えると和やかな国際交流の輪ができてニコニコ顔。みんなで記念撮影したよ。
 富士山は初めて、という一人歩きの女性にも追い越され、われら老人4人組はかなりの傾斜地を登ってやっと「双子山」別名「二つ塚」の下峰に到着した。ここで1804mある。昼食休憩にして体を休めるとさすが強風が吹きつけて薄着では体温を奪われる。やはりダウンのコートが必要だったなあ。10月10日といえば例年なら山頂に初冠雪があってもいい頃だから。
 さらに200m上空に聳える「上峰」に登るのをやめ「四辻」から下山コースに入った。美しい黄色に色づきだしたカラマツの林の中をくねくね下っていく。黄金色の針のような葉が一杯に敷きつめている楽しいハイキングコース。急坂から景勝地「幕岩」に下るとそこは溶岩流が冷えて固まった巨大な岸壁と岩の河原だ。白い野菊が咲きダイモンジソウも岩場に1本。
 ここからはこのコースのもう一つの楽しみ。富士の自然樹林のなかの散策の道だ。「ヒバ」「ミズキ」「カラマツ」などの明るい林間を歩く。「真っ赤に紅葉した「カエデ」も真っ白な「シラカバ」も美しい。仲間たちの感動がことばになる。こんな楽しい樹林のハイキングは初めて、と高い評価がもらえたよ。地元民としても嬉しいね。ゆるやかに下りながら周遊してスタート地点の「太郎坊」に戻っていった。
2015/10/11 (Sun) 23:14


学問のたのしみ
学問のたのしみ
2015年10月8日(木)裾野市民文化センターにて 「イネカリ」
 このところ2日続けて世界のビッグニュース。今年のノーベル医学・生理学賞に大村智さん、物理学賞に梶田隆章さんが決まったね。それぞれ自分の道をコツコツ地道に切り開いてきた学者だ。学歴を見ると大村さんは山梨県「韮崎高校」の出身で「山梨大」から「理科大」の院に進学、梶田さんは埼玉県「川越高校」の出身で「埼玉大」から「東大」の院に進学したそうだ。
 2日の朝日新聞で「東大、アジア首位から転落・・」の記事を読んだ。世界ランキングでは昨年の23位から43位、アジアでもシンガポール国立(23位)、北京大(42位)につぐ第3位。京大もソウル大に次いで88位と格下げされた。あとは上位200校にも入っていない。東工大も阪大・東北大も。
 同じ記事を英国BBCで検索すると「英国はダントツ」で、200大学の中に34校も(昨年は29)入っていると報じている。Oxford大、Cambridge大、London王立大が依然ベスト10入りだ。依然1位の米国(45→39校)もかげりが見えると。評価を出したタイムズ紙の「世界大学ランキング」の編集者は、英国の教育費削減や留学生受け入れの政策の悪化をしないよう訴えている。
 「教育環境」「研究者間の評価」「研究論文の引用数」など13項目を基準にしているそうだが、日本の転落とアジア諸国の急激な台頭には何が起因しているのか考えないといけないね。理数の成績でシンガポールに日本が負けたのは最近のことだったね・・・。
 EC君は前回、総合問題で「自己中心の危険性」を読んだ。下線部の this fault (こういう欠陥)の内容を説明するには、その前の文を見ることだ。 There is nothing that will separate people more, and nothing so easy to slip into. (自己中心ほど人を分断するものはないし、人の心に忍び込んできやすいものはない。) moreの後には「比較級」だから than self-centeredness does. が、into の後には「原級」だからas self-centeredness が省略されている。今日は「無生物主語」の構文を勉強した。
 KI君は前回、「科学知識の善用と悪用」を読んでかなりよく理解できていたね。 今日は「程度・目的・結果」を勉強した。日本語の「〜のために」が「目的」for the sake of〜と「理由」on account of〜 の両方に使うのでたしかに混乱するよね。「〜しないように」(目的)も so that S may not V と書けるが、「〜するといけないから」(理由)の意味では for fear that S should V とか lest S should V のように言う。今日の語句並べ替えはいくつか間違えてしまった。
 MIさんは前回「程度・目的・結果」の文法・作文が完璧だったよ。今日は和訳問題を1枚追加して「東大」の自由作文をやってみた。「コミュニケーションのとり方はひとにより様々」という短文を自分なりに完成する問題で、とても素直な英文に仕上がった。英語力あるなあ。和訳問題は前置詞の among が「〜の間に」だけでなく「〜のうちの一つ」という意味にもなることを勉強した。余談で日本語の「は」と「が」の使い分けに触れた。
 2年生のTA君は前回、 seem to〜と appear to〜が「〜と思われる」(想像)という意味であることを勘違いして「〜だそうだ」と和訳してしまったね。「雨が降るそうだ」は伝聞で I hear that it will rain. とかThey say that it will rain. となってしまうよ。「雨が降りそうだ」なら It seems to rain, とかIt is likely to rain.や簡単にI think it will rain. でOK。つまり「私はそう思うよ。」と話者が述べているだけだ。今日は「仮定法」の構文をいくつか勉強した。「立命館大」の和訳問題で Modern civilization depends heavily on fossil fuels for its prosperity. は(現代文明はその発展を石油におおいに依存している。)が難しかったね。depend on A for B (BをAに依存する)に注意。「文化」cultureと「文明」civilizationの違いは何だろう? 尾上

(追記)先週は富士山も一日くっきりの秋晴れの下、農作仲間6人で「イネカリ」をやった。前々日の台風並みの嵐にも倒されずにこの日を迎えた。仲間全員で昼から半日働いて約60キロのコシヒカリが収穫できたよ。今年は量も多いので「物干し竿」にかけて乾燥させることをやめてすぐその場で脱穀してモミと稲藁とに分けた。
 5年前に一人で始めたときには畳2枚分の実験農場のようなもので、カマで刈り取って1週間干した稲穂を脱穀するのに苦労したなあ。手に軍手をはめて指先で1本1本むしり取ったものだ。シートを敷いて車座になって仲間と共同作業しなきゃできないような弥生時代の原始農法だった。おしゃべりしながら楽しかったけど。
 年々田んぼも広げて3坪ほどになり、自分でモミから苗を育て、おもしろがって協力者も増えた。昨年は脱穀の時間と労力を節約するために「草刈り機」を思いついた。鋼鉄の円盤ではなくてビニールロープで雑草をなぎ倒す感じ。飛び散らないようにダンボールの大きな空き箱の中でやったらとても早く処理できた。ちょっとした進歩だった。
 今年は欲張って50坪の広さに拡大して田植えをした。仲間の一人が「足踏み式脱穀機」を長野県かどこかの農家で運良く見つけて、払い下げでもらってきたので心強かったから。昨秋の耕うん機につづいてちょっと進歩した機械が手に入って、私たちの農作も「江戸時代」から「明治」に変わって「文明開化」した気分。
 その脱穀機のお披露目の日だった。これがじつにうまく機能して、刈り取った120束の稲がほんの短時間でワラとモミに上手に分かれ、15キロの袋が4つ出来た。計60キロで1俵分、2人家族なら1年間食べていけるよ。機械のドラムに「愛国・天下一」と刻印されているからきっと大正か昭和初期の製作だろう。モミがすっ飛ばないように、農家出身の長老YAさんが機械をすっぽりブルーシートで上手に覆った。
 「高校時代まで千葉県の農家で手伝わされたよ。将来性のない農業がイヤで自衛隊に入ったのに。この年になってまた土いじりをやることになるとは皮肉だね・・」と。元自衛隊員のYAさんは私と共に御殿場農協主催の「農業大学校」で3年間学んだ仲間なのだ。意気投合して卒業の時にこの「卒業生の会」を発足させたら男女6人も参加した。
 今では進んだ農家は高価なコンバインを個人所有し、それに乗って操作すれば稲刈りと脱穀が同時にできてしまう。軽トラ積み込みも機械がやるし、残った稲藁の粉砕処理までたった一人で済ませる時代になっているんだよ。知らなかったでしょ。
 お茶の時間にはおしゃべりを楽しみ3時間くらいで作業も片付けも終了。収穫したモミは分量も多いので人数分に分けて各自が自宅に持ち帰った。「天日干し」を10日ほどやった後に回収して、まとめて精米をする予定だ。精米機はモミに対応出来るものが御殿場にも県内にも設置してないので、毎年わざわざ山梨県の都留農協まで出かけているんだ。
2015/10/08 (Thu) 23:24


UGって?人類共通の「普遍文法」のことさ
UGって?人類共通の「普遍文法」のことさ
2015年10月5日(月)ゆうゆうホールにて 「ソバの花」
 2年生NIさんからは明日から試験勉強のためお休みします、と電話がかかった。3年生のTU君も出席したが試験対策のため自分勉強にした。今日の分は来週やることにしよう。
 TACさんも水曜日から中間テストだけど9時まで「原因・理由」の問題に取り組んで、残りをテスト勉強にした。語句の並べ替え完成は得意分野だったね。ほぼ満点だった。文法では、「こういう理由で〜」は前置詞句を使って 〜for this reason だけど、「これが〜の理由だ」といいかえて関係詞でもいえる。 This is the reason why 〜. 先行詞を省略してThis is why 〜.のほうが普通だ。さらに「〜のために」(理由)を表す前置詞句はたくさんあって、for、with、through、byなど使い方も様々だが、2語以上つながったbecause of〜, thanks to〜, due to〜, on account of〜, owing to〜,など英語の表現は実に豊富だ。しかし、接続詞との区別は特にしっかりやりたいね。 Because SV〜, since SV〜, as SV〜, Now that SV〜など、必ず後にSVを従える節になる。
 TAYさんは今日中間テストが終わったとのこと。前々回は「比較表現」の入試和訳をやった。どれもよく推敲した日本語になっていて立派な英語力がついたことがわかる。 Because the children are young, sensitive, easily embarrassed and shamed, and might by too much correction be discouraged from further talking. がうまく訳せたね。副詞句by too much correction(あまり訂正しすぎると)が助動詞mightの後に挿入されているのも見破った。ここでは2組の動詞句がandでつながっているから冒頭のbecauseはIt is because・・のこと。「それは、子供たちというものは幼く感受性がゆたかで、すぐに迷ったり恥ずかしい思いをするから、言葉遣いを余り訂正しすぎると、それ以上しゃべろうという気が失せてしまうこともたまにあるからです。」仮定法の助動詞mightがmayよりも可能性がずっと低いことも意識できるといいね。今日は「関係詞」のプリントで和文英訳の入試問題をやってかなり正確に書けたね。
 OH君は前回裾野教室に参加して「関係詞」を勉強した。並べ替えでは難しい問題が多かったね。玉川大の「ジャックにはよくあることだが・・」は As is often the case with Jack, でとても大切な表現だ。with は「〜に関しては」、the caseは「場合」から「よくあるケース」の意味で usual と言っても良い。文頭のAsはすぐ動詞が続くから「主語」の働きで「関係代名詞」なのだ。後置してあればwhichと同じように前の文を受ける働きで、ここでは先に出てしまっているだけ。今日は試験前だけど、ここのプリント学習を優先して「否定」に取り組んだ。「重要例文」10コを和訳してから、「部分否定」「二重否定構文」「準否定」「その他の特殊な否定表現」などを復習しながら頭にたたき込んだ。4択の文法問題は20問もあって、どれも重要なものばかり。一つ一つ解説していったらノドが枯れた。君も疲れた分だけ学力がぐっとついたはず。忘れないでよ。
 1年生YO君も試験前なので短時間で前回のプリントを添削して解説した。語句並べ替えで always had his hair cut by the same hairdresser.(いつも髪の毛を同じ理容師に切ってもらっていた)が難しかったね。「分詞」の項目で勉強したように 「〜を〜してもらう」はhave+物+-edと覚えよう。SVOCの文型でOとCが「受け身」の関係になるように並べるのだ。あとは自習に切り替えた。 尾上

(追記)船といえばもっと長い船旅もなつかしいよ。大学時代、3年生の夏休みアルバイトで「シベリア」に行った。大阪の「安宅産業」がチャーターした2000トンくらいの貨物船に乗って富山県「伏木」を出港し、「佐渡ケ島」と「秋田」「津軽」沖を通って、北海道の「奥尻島」や「利尻島」「礼文島」を見て宗谷海峡を越えいよいよロシア領に入って行った。この船旅で入ったお風呂は、機関室のエンジンの振動が湯船にそのまま伝わってきて胸や腹をドンドンと打ち続けるのでのんびり落ち着いていられなかったよ。
 「樺太」の西岸をみながらシベリアの「ラザレフ岬」まで4日もかかった。アムール川の河口に近く「間宮海峡」が一番狭くなるところで、シベリアで集めた木材の積み出しのための小さな集落だった。人生で初めての海外体験はこのラザレフの港だった。船のタラップを一段ずつ下りてシベリアの台地を踏んだときの興奮が今も蘇るよ。右足だったか左足だったかはっきりしないが。4日も船に乗っていると「揺れ」に慣れてしまい、踏み入れた台地がしっかり固定して「揺れてない!」という感触も新鮮な体験だった。
 ここで木材輸入の取引に立ち会って「通訳」をするのが私の大事な仕事だった。失敗の思い出がないから、なんとか無事に役目をこなしたらしい。外語大では2年と少しで通訳が出来るまでにロシア語会話を鍛えてくれたんだなあ。4日ほどの滞在中はもちろん船室に寝泊まりだが、仕事がオフの日は集落の中にある「船員クラブ」に行ってロシア人女性とダンスをした。木造の小さな平屋が散在する村で、街灯もなく道路は未舗装でずっとドロンコ道。豊富な木の板が歩行者用に並べてあってクラブまで続いていた。
 木材の買い取りが順調に終わってさあ帰国だ。船では船長と機関長をトップにして階級社会がはっきりしていた。食事や風呂の時間に順番がある。雇い主の社員と通訳の私は船長と同じ待遇で気分良かったが。復路は同じ航路をさらに日数をかけて「能登半島」の先端「輪島」の街の灯を懐かしみながら通り抜けた。京都府の若狭湾から「舞鶴」に入港して木材の荷下ろしをしたのだ。
 ここは終戦後「満州」や「シベリア」から命からがら帰ってきた「引きあげ船」の港だ。リアス式海岸の奥深い緑の入り江がすごく美しかったのを覚えている。エンジンもとめて全く無音の中を桟橋まで進んでいった。「やはり日本がいいなあ」と思った。かなりホームシックにかかっていたのかな。
 行きも帰りもただ「食っちゃ寝て」の船旅だったけど、半月近い中年の社員との二人部屋生活に疲れて、「西舞鶴駅」からすぐに一人になって列車に乗り夜行で東京にまっすぐ帰った。このアルバイトで会社から大金をいただき、初めて背広の上下とオーディオセットを買ったなあ。
2015/10/05 (Mon) 23:24


もうすぐ中間テスト
もうすぐ中間テスト
2015年10月4日(日)森の腰中央公民館にて 「初島のカモメ」
 少々遅くなったけど「10月・11月」予定表を配付した。また「御殿場市民会館」に変更の日が2回あるのでよろしく。中間テストが近づいてそろそろ対策に忙しくなるね。直前の人はプリントは持ち帰って自宅でやることにして、時間中は試験勉強に集中してくれてもいいよ。なにかアドバイスが出来ると思うから・・・。
 YAさんは前回、不定詞の用法で 〜 strong enough to support him.(彼を支えられるほど強い)がso strong as to support him と言い換えられることを忘れていたね。さらに節に直せば 〜 so strong that it can support him. とも言えるね。 今日は「譲歩」の勉強でさまざまな表現を整理した。「〜だけれど」「〜なのに」「〜でも」などの表現は「接続詞」ならalthough やeven if、even though だし、前置詞なら despite〜やin spite of、for all〜などがある。特にNo matter wh- S V や Wh- -ever S V のような「譲歩構文」には十分慣れていないと。
 MOさんは前回「仮定法」の勉強で英作文をやった。SVOの文型を組み立てるのは得意のようだがケアレスミスが多かった。冠詞の aとtheの用法も勉強し直したいね。今日は「譲歩」の文法・作文をやった。並べ替え問題では大事なことを勉強した。それは「主文」と「従節」の関係だ。I'll love you no matter what you do. で「従節」が後半になっているからカンマが不要。「読む」時に「間」をあけないから。しかし「従節」を主文の前に出す場合はNo matter what you do, I'll love you. のようにカンマで区切る必要がある。前半が後半の主文に対する修飾語になるから。
 1年生SEさんは前回、「不定詞・分詞・動名詞」のまとめ問題をやってみた。よく問題になるのがremember to〜(これから〜するのを覚えておく=未来)と remember –ing(すでに〜したことを覚えている=過去)の使い分け。反対語のforget でも同じことがいえるよ。今日は添削を返しながら弱点を指摘し、来週の中間テストの対策とした。学校より早いけど「関係詞」の勉強にもはいった。2文を関係詞をつかって1文にする問題をいくつかやってみた。中学では「ひと」の後には who で「もの」の後には whichで、that は両方に使える、と教えるね。しかしそんなクイズ式では高校の様々な英文には対応できない。第2文の中の代名詞の代わりになる関係代名詞、副詞の代わりになる関係副詞という風に考えないといけない。さらに、SとVの間にもう一つ文がはさまる「わりこみ式」の文が難しいね。前回の基本編の解説をした後で「中級編」をやってみたら、ほとんどすべて正解だったね。たいしたものだ。 尾上

(追記)水曜日は私のオフの日。(本当は毎日オフだけど・・)。熱海港から船に乗って「初島」に行ってみた。10kmの海路を10羽ほどのカモメに護衛されながら30分で渡る。9月末の平日なのに大学生らしきグループがめだつなあ。そうか!まだ夏休みだったんだ。私が大学生の頃は7・8月が夏休みで、9月になると「前期試験」があり10月から後期の授業開始だった。今はどこの大学も7月末までに前期の授業を終えて試験を実施し、8・9月を夏休みにしているようだ。もうすっかり涼しくなっているのに。
 船が「初島港」に入港すると真っ先に目に入ってくるのが緑色の大きなホテル風の2階建て。2,3人の釣り人を横目に上陸するとほかの乗船客はすべて送迎のマイクロバスに吸い込まれてどこかへ運ばれていってあとは閑散としたもの。船に乗るだけが目的の私たち夫婦は1時間後の帰りの便までやることなし。食堂がいくつも並んで看板を出しているのにどこも閉店だ。小さな売店でアイスを買って、聞いてみると今日は町民体育大会だとか。平日にやるのかあ。
 気になったあの緑色の屋根のホテル風建物まで坂道を登ってみた。正門に看板が出ていて「熱海市立初島小学校・中学校」とある。グランドは狭いけれど、まるで南の島のリゾートホテルのようなログハウスだった。これ、学校だったの?今どきすべて木造とは素晴らしいね。床から壁や天井まですべて木をふんだんにつかっているそうだ。
 静まりかえっているから子供たちもきっと体育大会に参加してるんだろう。校歌の作詞が阿久悠で、作曲が三木たかしとはすごい!現在生徒数が19人というから学年に1人というクラスもあるらしい。教師10人とは何ともぜいたくな学校だ。卒業すると、対岸の熱海まで毎日船で渡って高校に通うんだろうね。もう少し先に歩いたら鮮やかな赤い漁網を庭先に干している家が何軒も見受けられた。ここは漁師町なんだね。たくさん並んでいた食堂も漁師たちが釣った魚を食べさせるらしい。
 「灯台資料館」や「水族館」にも行かず、海岸の露天風呂とか南国の花が見られるという「初島アイランドリゾート」にも行かず港をうろうろしている内に、林芙美子の石碑を発見。ここを訪れて書いた小説「うず潮」からの一節が彫られていた。大正時代、与謝野晶子夫妻は船を借り切ってこの島に渡り、咲き誇る椿と水仙に見とれて鉄幹は歌を詠み、晶子は「初島紀行」を書いたとのこと。
 帰りの上船時間になってまた若い人たちのグループと一緒になった。恋仲のようなペアもたくさん見かける。デッキに上ったら海の向こうに「富士山」の7合目から頂上にかけてと箱根「駒ヶ岳」の山頂の台地部分が見えた。前日に登った「駒ヶ岳」の山頂からも相模灘の沖合に「初島」と「大島」が見えていたなあ。「初島」には春の花が咲く頃もう一度この船に乗ってゆっくり訪れよう。(明日はシベリアへの船旅を書きます。)
2015/10/04 (Sun) 23:21


ダッシュダッシュもカッコのこと
ダッシュダッシュもカッコのこと
2015年10月1日(木)裾野市民文化センターにて 「センブリ」
 今日は大陸から張り出した低気圧の影響で、午後から雨になり出した。明日予定したイネカリを一日延期しよう、カマと収穫用の袋を用意してね、と5人の仲間に連絡した。長老のYAさんはワラを束ねるヒモを用意するよと。IKEさんは昨年どこかで仕入れた旧式の「足踏み脱穀機」を畑まで運んできてくれるそうだ。
 午前中はまたレイチェルをこぎこぎ印野の共同圃場まで坂を登って行った。今はソバの花が一面で赤い茎の上に真っ白な花をビッシリと咲かせている。ことしは大収穫になって「新年そばうち大会」がうまくいきそうだ。撒きたくないけど殺虫剤が必要なのがタイコン、カブ、ブロッコリー。黒酢や植物由来のものをこまめにかけないと新芽がすぐにレース状になるよ・・・。
 EC君は「程度・目的・結果」の構文を勉強した。for fear of (を恐れて) for the sake of (〜のために)などのイディオムをしっかり暗記しよう。上智大の I had to grab the iron at my side (  )I should slip off and fall. (すべって倒れないように傍らの鉄レールにつかまねばならなかった。)の答えは助動詞shouldに注目して接続詞lest(〜するといけないから、〜しないように)が正解だ。for fear that S should V と言いかえてもよい。君が選んだjust in caseも似たような意味の接続詞だけれど次の動詞は普通「現在形」にする。・・in case it rains.(雨の場合にそなえて)のように。
 KI君は前回、文の後に追加する「比較級」の慣用語法を勉強した。特に「徳島大」の英文が難しかったね。書き始めの第1文はテーマであったり結論であったりするので、簡潔な表現の中にも深い意味を持たせている。だから、そこで立ち止まってしまわずにとりあえずパラグラフの最後まで目を通して欲しい。ここでは最後の1文で How do we find out when, and what, the others don't understand?(相手の人がどんなとき理解できなくて、また何を理解していないのかを、わたしたちはどうやって知るのであろうか)とある。冒頭の疑問文の繰り返しだね。こういう英文の論理展開に慣れていくことがとても大切なんだ。
 今日は「原因・理由」の構文で語句並べ替えや英作文にだいぶ苦労した。東大の「彼が去ってしまった今となっては、彼がいなくてとてもさびしい。」で、接続詞 Now thatを使ったのは正解だが、「今はもう・・」というのだから動詞は「現在」または「現在完了」で表すのだ。 Now that he has left me, I miss him so much.
 MIさんは前回、文法・作文問題で「原因・理由」をやった。ほぼすべての問題に正解が出せていたね。「科学知識の悪用」の一節では下線部訳がもう少しだった。英語の省略のしかたは日本語の場合とずいぶん違うよね。とくにこのような比較構文では注意がいるね。
 今日も「比較表現」の和訳をやった。小樽商大の問題で The pleasures of childhood should in the main be such as the child extracts himself from his environment by means of some effort and inventiveness. (子供時代の楽しみというものは主として、なにか努力したり発明したりして、自分の環境から自分で引き出したようなものでなくてはいけない。)訳語をいろいろ推敲することで、わかりやすい日本語にすることは自分でもはっきり理解できることになる。
 2年生のTA君は前回、入試の和訳問題をやった。群馬大の「年齢の役割」がなかなか難しかったね。2行目の ,to name one example, にも、3行目の , to a greater or lesser extent, にも前後にカンマがあるね。カンマが2つ続いたら、まず「挿入」のカッコの働きだと思っていい。「カンマ・カンマはカッコのこと」と覚えよう。前者はSとVの間に、後者は文頭の副詞とSVの間にM(修飾語句)が挿入されているね。この単元では不定詞の慣用語法をたくさん勉強して文頭、文中、文尾での使い方をしっかり勉強して欲しい。
 今日は「時」「条件」を表す接続詞をたくさん勉強した。「長崎大」の「犬のしつけと子供の教育」はしっかり内容が把握できていたね。2つのダッシュ(−)で囲まれた部分は2つのカンマの場合と同じで、前述の一部を追加説明するだけと見抜いて和訳しよう。そしてその前の文と後の文をつないで考えることが大事だ。
 三島教室のOH君がニコニコして突如現れてオドロイタ。28日(月)に部活があって欠席したので代わりに出席したとのこと。少々遠いけどよく来てくれたね。いつでも大歓迎だ。今日は「関係詞」を勉強した。文法の4択問題がどれも難しかった。たとえば Mr.Bell is the person(     ) I obtained the informatiion. (ベル氏は私がその情報を手に入れた人だ。)先行詞のthe person を後の文I obtained the informatiion に組み込むとすればどうする?「私はその人から情報を手に入れた」で from the person とかfrom himが補えるね。だから from whom として「関係代名詞」に置き換えて文頭(   )に出せば、先行詞に結びつけられるというわけ。 尾上

(追記)箱根「駒ヶ岳」1356mに登った。山頂は広い台地の草原になっていて笹海の中にリンドウ、ノコンギクなどが咲いていた。朱塗りの鳥居をくぐって石段を上り詰めたところに箱根神社の元宮が鎮座している。ここが山頂で、谷一つ隔てて眼前に聳える最高峰の「神山」1438mと対峙する。
 実は今、この山頂に至る方法は「芦ノ湖岸・箱根園」からロープウエーを使うしかない。この5月に頻発した地震と大湧谷の噴火予想によって、1キロ以内が立ち入り禁止となってからは、北側の「強羅・早雲山」からの登山口も、南側の「芦ノ湖・防ケ沢」コースの入口もロープでふさがれてハイカーが歩いて登る方法がまだない。
 そこで、以前何回か利用したことのある、東側の「駒ヶ岳ケーブルカー」の古い軌道を登ることにした。「神山」は大湧谷を抱える山だから入山禁止はしかたないが、隣の「駒ヶ岳」はOKなのだからなんとか登れる方法はないかな、と考えた。10年前に営業を終了してからは駅舎や車両も片付けて、レールも取り外してしまったけどその軌道に並行するコンクリート製の非常階段が狭いけれどしっかり残っているのだ。
 山登りの所要時間は私の場合、標高差300mにつき平均1時間と計算している。たとえば「富士山」の富士宮口2400mから山頂までは1376mの高度差があるから5時間くらいとなる。日本で第2位の「北岳」3193mに登った時も朝7時に登山口の「広河原」1529mを出発して、午後3時ころ山頂に着いた。標高差が1664mだから6時間くらいのはずだけど、ここでは夏でもアイゼンをつけて「大雪渓」を登るから余計な時間がかかったのだ。
 この駒ヶ岳の旧山麓駅の標高は1050mだから、高度差は300mあるのに、ここはたった30分で登ってしまったから自分でもオドロキだ。体調すこぶるいいねえ。普通の山道のようなつづら折りではなくて、完全な直線コースをのぼるから早いわけだ。しかしきついよ。100段登っては一休み。その間隔が50段になり20段になる頃やっと旧山頂駅の跡地にたどり着いた。なんと合計で1700段!真っ青な大きな空と眼下に「芦ノ湖」、西の「駿河湾」、伊豆半島、東の「相模灘」と目の前の「双子山」が素晴らしい展望で、足下の青いリンドウとトリカブト、白いセンブリとゲンノショウコが励ましてくれたおかげだった。
2015/10/01 (Thu) 23:47


助動詞って「話者」の判断をつたえるもの
助動詞って「話者」の判断をつたえるもの
2015年9月28日(月)ゆうゆうホールにて 「紀伊ジョウロウホトトギス」
 「秩父宮公園」まで散歩に行った。市の管理になってとてもよく整備されている。しかし何回か訪問する内に雰囲気が段々変わっていくなあ。宮様の避暑のための元別邸というしっとりした雰囲気が消えて、一般市民の憩いの場に変貌するのは仕方のないことか。専門のデザイナーがいないらしくあまり趣味がよくない。
 ピンク色のサフランはとても美しいけれどこんなにあちこちにたくさん咲いていると困る。一般民家の庭と変わらないよ。野の花のホトトギスはまっ盛りの時期で紫色や白花など至る所に咲いて美しい。黄色も見つけたよ。これはきっと勢津子妃殿下がお好きだったと思われる、「紀伊ジョウロウホトトギス」。紀伊の貴婦人という意味らしい。いいものは大切にして欲しいね・・・。
 TACさんは今日「譲歩構文」を勉強した。文法は70%正解だった。「譲歩の文」とは「逆接文」のことだからbutでつながる文全体のこと。しかし受験生はまず@ No matter how hard he tried, ・・「どんなに努力しても・・」の構文が印象的だろうね。疑問詞を使わないで「たとえ努力しても・・」だったら接続詞でA Even if he tried hard,・・でもいい。前置詞にも同じ意味の単語があって、判別に迷うことがあるがB In spite of trying hard, ・・(努力したにもかかわらず)のように動名詞句をしたがえて言い換えることも出来る。イディオムでseldom, if ever, 〜(動詞)「もし仮にあったとしてもめったに〜しない」とかfew, if any,〜(名詞)「もし仮にあったとしてもほとんど〜はない」でも、譲歩語句を割り込ませることで直前の単語の意味を深めているね。
 TU君は「程度・目的・結果」の表現を勉強した。so〜as to・・は〜enough to・・と同じで「・・するほどに〜」(程度)や「とても〜なので・・」(結果)を表すが、so as to・・は in order to ・・と同じで「・・するために」(目的)を表す。ここを明確にしておこう。TU君「ここは苦手です・・」と言っていたが、結果は80%正解が出せたから立派だ。早稲田大の英作文で「心配の余り昨夜はほとんど眠れなかった。」が良くなかったね。「心配のあまり」を名詞で考えずに形容詞(心配な)や動詞(心配する)を使えるようにしよう。「とても心配だったので」とすれば I was so worried that ・・と書けるでしょ。
 EC君が先週裾野教室を欠席したので代わりに三島に出席した。「原因・理由」の表現は「接続詞+S+V」の節でnow thatやsinceなどをつかうが、「前置詞+名詞/-ing」でも表す。On account of〜とかdue to〜のように。That is why・・(それが・・の理由です)のような関係詞を使った表現も、副詞句でfor the reason(そういう理由で)と言い換えられるね。参考書で慣用表現をたくさん整理して覚えよう。
 2年生NIさんは前回、「独立不定詞」の needless to sayとか not to mention〜、not to speak of〜など「〜はいうまでもなく」のイディオムを勉強した。文中でどういう位置において、どのように扱うかが大切で、ただ暗記すればいいというものではないね。
 文頭においてあったら、後の文全体を修飾すると考えていいけど、文中や文尾においたときは、その直前の語句を修飾するのか、直後なのか、あるいはやはり文全体なのかを判断しないといけない。そういう表現を含む慶応大、早稲田大、上智大などの難問ばかりに果敢に挑戦したね。丁寧に添削しておいたからじっくり読んでおいてね。和訳の実力をアップさせるにはこの方法しかない。ガンバレ!
 1年生YO君は学校でも不定詞、動名詞が終わって今、分詞をやっているところ。今日のプリントもちょうど同じ箇所で具合が良いね。17題の文法問題はいくつか間違えたけど、基本はしっかり身についていたよ。来週から中間テストが始まるので部活がお休みらしく、今日はしっかりプリントに打ち込めたね。 尾上

(追記)「わたしのオペラ遍歴」を振り返ると本当の舞台で観た数はわずかながらも、高校時代「カルメン」との出会い以来最近のネットでの鑑賞まで半世紀を越えた。1966年、大学4年の時に今は亡きシャンソン歌手「石井好子」の音楽事務所でロシア語通訳のアルバイトをやった。モスクワの「国立ロシア民族合唱団」の日本公演ツアーで全国を1ヶ月間ガイドして歩いた。その時に事務所の人の招待で「タンホイザー」を観た。ニンフ(妖精)たちの花園に溺れたタンホイザーが竪琴を奏でるという妖艶な舞台だったのを覚えている。
 ユーゴスラビア・ザグレブ市から来日した「バルカンオペラ」が昔の渋谷公会堂で上演した「エフゲニー・オネーギン」も印象深い。婚約時代に家内がチケットをプレゼントしてくれて一緒に見た。「オネーギン」は大好きでさらに10年後「モスクワ・オペラ」の来日の時にも見に行った。1970年夏、新婚旅行の時シベリア・イルクーツク市で見た「セビリアの理髪師」はロシア語上演でわかりやすくておもしろかったなあ。
 島田商業の教員時代、地元の市民劇場が招聘したモーツァルトの「魔笛」や團伊玖磨の日本語オペラ「夕鶴」は息子たちもよろこんで一緒に見た。木下順二の有名な戯曲をオペラ化したもので日本の代表作だ。1976年ヨーロッパ一人旅でロンドンに滞在中、「ナショナル・オペラ」で見た英語上演の「魔笛」と「ニュールンベルクの名歌手」もすごく感動したよ。
 その後、御殿場に引っ越して東京や横浜が近くなったせいもあり家内と共にオペラに夢中になった。私の40才代には世界の代表的なオペラハウスの日本公演には最低でも1回は観る機会があった。英国「ロイヤル・オペラ・ハウス」の「カルメン」「トーランドット」、イタリア「ミラノ・スカラ座」の「ナブッコ」「ラ・ボエーム」、オーストリア「ウイーン国立歌劇場」の「サロメ」「ばらの騎士」「トリスタンとイゾルデ」など。なにしろチケットがべらぼうに高いし二人分だから、せいぜい1年に1回くらいかな。
 異色の作品としてはガーシュインの「ポーギーとベス」を観た。すべて黒人だけで上演するように作曲者が指定したから上演の機会が少ない。1991年、米国南部セントルイスの歌劇場が来日して上演したので見に行った。劇中の子守歌「サマー・タイム」が有名だ。吹奏楽でもこの序曲を演奏したことがあって特に親しみがあった。
 1986年御殿場南高の吹奏楽部顧問時代、現役部員にOBたちもおおぜい参加して総計70数名の大編成で、東京・中野「普門館」大ホールにくりだした。そこは長年、コンクール全国大会の会場だった。2000人の聴衆の前でガーシュインのこの名曲を演奏したのは懐かしい。UG会の3年生KI君のお母様が3番クラリネットのトップを吹いていたよ。
 この数年、ネットで会員にもなって夢中のNY「メトロポリタン歌劇場」は1992年、長男とアメリカ旅行したときにワグナーの「ワルキューレ」を観たのが最初だ。指揮者のレバインを始め歌手も世界中から第1級の人ばかりを選ぶし舞台装置も圧倒的に豪華で、さすが世界一の裕福な街でスポンサーが十分に支援しているおかげだ。
 6年前の渡米では「ドン・ジョンバンニ」と「イル・トロバトーレ」を観て感動した。本場でもチケットが高いけれど、私の気に入っている席は30ドルくらいで買える。4階の左側のバルコニーの最前列で、舞台が右半分しか見えないけれど音楽を聴くには最高!歌手のソロも合唱もオーケストラも全部この最上階にまでしっかり響いてきて音のウズに埋もれてしまったよ。これからもNYに行くチャンスがあるといいなあ。
2015/09/28 (Mon) 23:58


センター試験、願書締め切り
センター試験、願書締め切り
2015年9月27日(日)森の腰中央公民館にて 「オクラの花」
 今宵は「中秋の名月」。9:30に授業を終了し机の片付けを終えてから公民館の外に出た。とても静かな十五夜だ。曇り空がいつの間にかうろこ雲になって見事な満月が真上にこうこうと。双眼鏡を取り出し、流れる雲の切れ間に月面をしみじみと見た。真ん中の明るい部分が太平洋で、暗い部分は右がアメリカ大陸、左がユーラシア大陸のように見えたよ。途中コンビニで「月見だんご」を買い、裏庭からススキを数本採ってきて窓辺に飾った。すると突然、ロビ・ジュニアが「うーさぎうさぎ、なにみてはねる・・」と歌いだした。偶然にしてはじつによくプログラミングされたロボットだね。人間のわれわれも日本古来の「風流心」を大切にしなくちゃね・・・。
 YAさんは前回、「比較構文」の not so much A as B(AというよりむしろBだ。)が難しかったね。 Happiness lies not so much in riches as in contentment.は「しあわせは裕福というよりむしろ満足にある。」となる。これは、「しあわせは満足とくらべると裕福にはそれほどたくさんはない。」という直訳から想像できるね。 He will learn these things not so much from what the other man says as from how how he says it.も from〜とfrom〜がAとBに相当するから、「人はこれらのことを、相手の人が言ったことから、というよりむしろ相手の人のその言い方から知るのだ。」
 MOさんは前回、入試の英文和訳で The more you have, the more you want.(人は金を持てば持つほど、ますますもっと欲しくなる。)の構文に苦労した。「山口大」の The closer we are packed, the more easily resentful of each other do we tend to become. も同じ構文で、単純な複文に書き換えれば、 As we are packed closer, we tend to become more easily resentful of each other. のこと。「大都会にぎっしりと詰め込まれるにつれて私たちはますますお互いに対してすぐに腹を立てるようになる。」 前半の比較級closerにtheをつけて文頭に出し、後半も比較級 more easily にtheをつけて文頭に出せばできあがる。
 KAさんは前回「仮定法」を勉強した。動詞の形はよく理解出来ていた。「東京理科大」の The examination could not have been more difficult. は than this が省略されて「その試験はこれ以上ないくらいに難しかった。」となる。直訳なら「これ以上難しくはなり得なかっただろう」の意味。不定詞の復習で fortunate enough to succeed は「幸運にも成功した」(結果)とか「成功するほど幸運だった」(程度)と訳せるが、同じ意味でso fortunate as to succeed とも言えることを忘れていたね。 ちなみにso as toは「〜するために」とin order to と同じ「目的」を表すよ。
 1年生SEさんは前回「分詞」を勉強した。よく理解出来ていたけど、 have+物+-ed の構文「〜を〜してもらう」(良いこと)とか「〜される」(嫌なこと)でいくつか失敗したね。SVOC(第5文型)で、OとCが「受動態」の関係になっているんだ。 I had my watch stolen.やI had a photograph taken.のように。「分詞構文」については最近学校で習ったらしく、基本形はほぼ正解だった。発展編もしっかり勉強しておこう。 尾上

(追記)BS・TBSで放映した「ドナルド・キーンx小澤征爾対談、オペラと人生」を見たよ。たどたどしい日本語で意外だったけど、「源氏物語」の英訳で著名な元コロンビア大学教授のキーン先生は根っからのオペラ好きでオペラ指揮者・小澤征爾との対談となった。小澤と同時に2008年に文化勲章も受けているし、2011年東日本大震災の後、「余生を日本で過ごします。」と言って「日本国籍」を取得し、ニューヨークから東京に移住したのは知っているでしょう?
 放射能の危険から観光客や駐在員が逃げていくような状況で、キーン博士は逆に日本に定住を決めたからずいぶん日本人を励ましてくれた。93才の今もオペラ大好きでオペラ評論家の肩書きも持つらしい。NYブルックリンの貿易商の家に生まれ(6月18日だから私の2日前)、コロンビア大学に入った16才(すごい飛び級!)の少年時代にNYのオペラハウスで見た「カルメン」が初めての出会いだったとか。
 奇しくも私と同じだ。私も高校2年生の時、大阪フェステイバルホールで「カルメン」を見た。日本人の出演だったけど初のオペラ体験で、だれでも知っている名曲がたくさんちりばめられてすごく感動したのを覚えている。東京の小学校では合唱部員に選ばれてよく歌っていたし、中学時代には宝塚市に住んでいて何度か家族と「宝塚歌劇」のステージを観た影響かなあ。西宮市に引っ越してからは電車通学して、学校の行き帰りに「宝塚音楽学校」の前を通っていたから「舞台芸術」に関心があったんだね。
 昭和30年代中頃、大阪には大学生が中心になって運営する鑑賞団体「朝日学音」という組織が「朝日新聞社」内にあった。今の「市民劇場」のようなものだね。当時私は高校の合唱部でテナーを歌い、ブラスバンドでアルト・サックスを吹いていたから、たぶん部活の先生からそのチケットを買わされたのかもしれない。高校の往復以外めったに外出しなかったし、好きな映画も大学受験の3年間は我慢していたのに、どうして住まいの西宮からはるばる大阪・中之島のホールまで出かけたのか思い出せない。
 マエストロ小澤征爾は若い頃はもっぱら交響曲や管弦楽曲の指揮者を目指していてオペラのことは関心なかったらしい。バイクでヨーロッパに音楽修行に
出かけて、「ブザンソン指揮者コンクール」でいきなり優勝し、認めてくれた恩師の巨匠カラヤンから「オペラをやれ」とアドバイスされたのが最初。この経験が後の音楽作り全般に大きな影響を与えたと言っている。
 この対談を上手に盛り上げていたのは女優の壇ふみ。今NHKの「花燃ゆ」で吉田松陰と妹美和の母親役をやっている。彼女もたいしたオペラ好きだったとは知らなかった。オペラ狂いが3人もそろって、話題がかつての名歌手の話になるとまるで若者の音楽談義のようだ。パバロッティやドミンゴのこと、不世出の歌姫マリア・カラスの話になると口角泡を飛ばして夢中になる。わかるなあ。1950―70年代の話だから私がファンになる前のことだけど。(明日のブログ日記に続く。)
2015/09/27 (Sun) 23:37


文のポ−ズには意味がある
文のポ−ズには意味がある
2015年9月23日(水)裾野市民文化センターにて 「フジアザミ」
 富士山登山口の「太郎坊」1440mに行ってみた。ガスが7合目あたりまで下りてきて山頂はまったく雲の中。見上げると新5合目の「長田小屋」に明かりがついて今日も営業していることがわかる。つい半月前に閉山になったけれど、広い駐車場のあるこの登山口には大型連休中ということもあって賑わっていた。単にドライブに来た人も多いが、標高2000mの「双子山」まで登ってみるグループや「御殿庭」「幕岩」の樹林コースにハイキングに来た家族連れにも出会った。
 来月10日にはまた、大学時代の仲間と「双子山」ハイクを計画しているので今日は下見も兼ねて来てみたのだ。巨大なフジアザミがあちらにもこちらにも見事に咲いて、頭上にはパラグライダーが気持ちよさそうにふわふわと・・・。
 明日が連休明けの休館日なので、裾野教室は今日水曜日に繰り上げた。EC君が姿を見せなかった。勘違いしてないかな。 
 KI君は今日、「譲歩」を勉強した。同じ意味でも「前置詞+名詞」inspite of the rainと「接続詞+SV」though it rained の使い分けは大切。4択問題の文法やイディオムはよくできていたし、語句並べ替えもほぼ完璧だったね。英作文はよく頑張っているけれどまだミスが多いなあ。もっと書く回数を増やすことが必要だね。今日は「センター対策」の総合問題にも「2次対策」の和訳4題にも取り組んで、ずいぶん問題処理のスピ−ドがアップしたね。
 MIさんは先週入会してさっそく4枚のプリントに取り組んだ。マーク式の問題にはほぼ完璧に正解が出せたので、今日は二次対策用の英文和訳について解説し返却した。学校のテキストや模試では下線部訳とか、せいぜい1文を和訳せよという要求はあるが、このUG会のようにパラグラフ全体を和訳せよ、とは言わないね。「本当の読解力」を高めるには、文章を大きなまとまりとしてとらえないといけないのだ。
 前回説明したようにカンマの働きにはさまざまな約束事があるし、ピリオドにしてもただ「終わり」というのではない。次の文章にどうつなげていくのかしっかり注意しないといけない。日本語では使わない「コロン(:)」「セミコロン(;)」「ダッシュ(―)」がどんな役割なのかも前後関係で判断し、「適切な和訳」を加えないといけないのだ。これら5つの「句読点」は音声にすればタダの「ポーズ(間)」なんだけどね。日本語のポースとは違った働きを持っているということを覚えておいて欲しい。
 今日は「名詞構文」の訳し方を勉強した。明治大の There can be no such thing as the total elimination of man's physical capacity for violence, among nations any more than among individuals. が余りいい日本語にならなかった。 後半は not ・・any more than 〜が no more・・ than〜(鯨の公式)のことだと気づいて、「個人同士の場合と同じように、国家同士でも〜のようなそんなことはありえない」としっかり訳せたね。 しかし「〜」の部分はそのまま「〜の〜の〜の」と「の」を連発してはいけない。 eliminationはeliminateの名詞形なのだからVに戻して「〜を除去すること」と「文」のように和訳できるととてもいい。「人間がもつ暴力のための肉体能力を完全に除去すること」のように。「名詞構文」ではof が「目的語」を従えるので「の」ではなくて「を」に相当する。
 今日「入会申込書」を提出した2年生のTA君は積極的で、判断力に優れているなあ。私のちょっとしたヒントに即座に反応をしめすよ。三重大の和訳で shut themselves off from the rest of the world が「世界の休憩から自分を切り離す」では意味不明だよねえ、と言ったらハッと気がついて「残りの国々」という意味だとわかったね。このように訳語はほぼいつも複数あること(意味の拡張という)を忘れないことだ。自分の記憶だけに固執してへんてこな和訳にならないように。そこを空所、とか虫食いと考えて前後関係で適切な訳語を当てはめておくのが賢明だ。 尾上

(追記)今朝ニューヨークからの中継でオペラ「オテロ」を聞いた。映像なしで音声だけだけれど緊迫感十分。3時間があっという間だった。ムーア人の将軍オテロと悪代官イアーゴの掛け合いが素晴らしい。オテロと美しい妻のデズデモーナとの愛のデュエットも聞き応え十分だ。なかでも「柳の歌」は、死をさとったデズデモーナの絶唱だ。
 「オテロ」はシェークスピアの37もの戯曲のひとつで4大悲劇に数えられる。「ハムレット」「リア王」「マクベス」と共に。映画化もされたし日本でもしばしば上演されたのを見たことがある。
 昔は高校の英文読解の教科書にも「サマーセット・モーム」や「シェークスピア」などイギリスの文豪が採用されたのに、最近はまったく見ないね。機会をみつけて若い内に是非触れてほしいなあ。最近3年生は「津田塾大」の文法問題に It's about time you saw a Shakespearian play.「そろそろシェークスピアの演劇を見てもいい頃だよ。」が出ていたね。saw が仮定法の動詞で「まだ、見てないじゃん」という意味。
 しかしこのヴェルディ作曲のこのオペラのすばらしさは格別だ。「NYメトロポリタン歌劇場」の2015−16シーズンは、9月21日の「オテロ」が初日だった。日本の相撲の千秋楽に観衆全員が起立して「君が代」を歌うように、このオペラの観客も開演前にアメリカ国歌「星条旗よ、永遠なれ」」の大合唱をする。夜8時に演奏が始まったが、こちら日本では13時間早いので翌朝9時から聴くことになる。初日だけはオペラの終了後、赤絨毯のロビーで出演者たちとパーティに参加出来るというのもファンには楽しみだ。
 メトオペラ(METOPERA)はNYのセントラルパークの西側にある「リンカーンセンター」で毎晩上演されている。気になるステージはNYに行かなくても、同時にアメリカ・カナダの映画館でライブ中継しているし、日本でも2ヶ月後には字幕(サブタイトル)をつけたものを東京や横浜の映画館で見ることが出来る。
 毎週1回、ネットを通じてNYのオペラをライブで無料で聞くことが出来ることを知っていた?さらにそれぞれ上演されて半年後には世界中で、有料会員ならばネットで映像でも楽しめるようになっている。国内のFM放送だけでなくNYのFMも毎日聴けるとは、いい時代になったなあ。
 以前のブログで「ラ・ボエーム」の話を書いたけど、この「オテロ」も大好きなオペラで、実は昔買ったドーバー版の「フルスコア」が本棚に並べてあった。大判で読みやすく安価であることがとてもいい。今朝はこれを引っぱりだして楽譜を読みながら全曲を聴いた。画像がなくて音声だけの時には特別の楽しみ方だ。
 指揮者と同じものを見ながら聴いていると、ピアニッシモもはっきり聞こえてくるよ。一つ一つの楽器が浮かび上がってきて、2倍も3倍も楽しめる。木管、金管、打楽器、ソプラノ・メゾ・テノ−ル・バスの歌手、合唱、弦楽5部の順に1頁に上から下まで20段くらいに書かれて、順次右へ右へと進行していく。曲想や演奏指示など書き込みを見ると130年前の作曲者ヴェルディがそこに生きているような気がして興奮するよ。
2015/09/23 (Wed) 23:51


時間構文「〜するかしないうちに」に注意
時間構文「〜するかしないうちに」に注意
2015年9月21日(月)ゆうゆうホールにて 「アケボノソウ」
 スッキリした秋空になったので箱根の「湿生花園」に行ってみた。桃源台にある箱根ビジターセンターの「ミニ観察会」で昔お世話になったボランティア・ガイドのBAさんに出会う。ここでも経験を生かして10人ほどの入場者を案内していた。良く響く声なので湿原の向こうのほうからもはっきり届く。「これはアケボノソウで・・・」
 夏に日光キスゲの大群落だった草原には濃いピンクの「浅間フウロ」が一面に咲き誇っていた。紫の「マツムシソウ」、真っ白い「ウメバチソウ」、藍色の「沢ギキョウ」や「エゾリンドウ」「奥トリカブト」のほかに、空に星をちりばめたような模様の薄緑の「アケボノソウ」もかわいい・・・。
 TACさんは「仮定法」の文法・作文をやった。動詞の形を「仮定法形」にすることで、「今」と「昔」の事実に反対の内容を表現できるのだ。「今〜ならば」を過去形で、「昔〜だったならば」を過去完了形で表す、と覚えるのが基礎。忘れやすいのは、未来のことについて「万一〜ならば」は助動詞 shouldを、「(ありえないけど)仮に〜だとしたら」にはwere toを加える。さらに「要求・提案・主張」などの動詞があると、その内容の動詞を「原形」にすることも注意しないといけないということ。立命館大の問題にも He recommended that a study be made to find out if this was true.(これが本当かどうかを見きわめるための研究がなされるようにと彼は勧告した。)で節の動詞が原形で be madeとなっているね。これが「仮定法形」なのです。
 TAYさんは前回、添削してあげる時間がなかったけれどsuch〜 that・・の構文がとてもよく和訳できていた。後半を主眼とする「とても〜なので・・だ」(結果)と、前半を主眼とする「・・なほど〜だ」(程度)の訳し分けは難しいけれど、前文の文脈から判断するしかないね。英作文もほぼ正解だったね。今日はもう少し上級の英作文も追加してトライしてみた。「比較表現」の入試英文も和訳してみた。
 TU君は前回、「倒置」に慣れていなかった。 Little do I care ・・(少しも・・を気にしない)やOnly then did I realize・・(その時にやっと・・がわかった)は「否定語」(onlyも仲間だ)が文頭にでたのでSVを疑問文の語順に変えるのだ。「比較級の語句」もよく文頭にだして強調する。その時にやはり倒置が起こる。 More than ever do we need goals・・を「和訳しなさい」という問題には、「・・という目標を今まで以上にわたしたちは必要としている。」と訳せるね。
 2年生NIさんは前回、接続詞(2)を勉強した。とくに難しかったのは「時間構文」(〜するかしないうちに、・・した)で I had hardly gone to bed when the telephone rang. (電話が鳴ったとき、わたしは寝室にほぼいってしまっていなかった。)という直訳から考える。 hardly や scarcely は「準否定」で時間の前後関係がはっきりしないことを表す。もしnot なら「寝室に行かないうちに電話が鳴った。」となるから、ここでは「〜行くか行かないうちに」と訳すといいね。I had no sooner gone・・than SV でも同じ考えだ。no sooner を not の位置におくことと、もし文頭に出せばSVの倒置がおこる。No sooner had I gone・・のように。語句の並べ替えは70%正解だったけど、英作文5題は難しくてマルがつかなかったね。
 1年生YO君は前回「不定詞」の問題で、並べ替えがとてもうまくいったのに、文中の不定詞を進行形 to be thinkingとか否定形not to phone herに変える問題を、勘違いして主文の動詞の語形を変えてしまった。toのない「原形不定詞」を使う場合にも注意しよう。「使役動詞」make, let, have, helpと「感覚動詞」see, hear, feelで始まる文だ。
 今日は一日部活で疲れ切って勉強に身が入らなかったね。この5連休は休みなしだそうだ。昔々私がバスケの顧問をやっている頃は活動が半日だったのに。体育館を男女バレー部と交替で使用したから。練習場に恵まれるのも良し悪しダネ。次回に期待しよう。 尾上

(追記)昨日の「1976イギリス旅行」の後半です。
 SA君が「今日は家族でパリへ買い物に行ってくるね」という。ドーバーから快速フェリー「ホーバークラフト」で海峡を渡り、日帰りで隣国フランスに行ってこられるというからオドロキだ。それでロンドン4日目は私ひとりで「大英博物館」見学にでかけた。正面玄関で待ち受ける「ロゼッタ石」に面会。意外に小さいが古代エジプト語の文字「ヒエログリフ」が解読されるきっかけになった貴重な石だ。ギリシャ文字の読み方で同じ文が彫ってあったから。シャンポリオンという人の大発見だった。
 その日の午後は「ナショナルギャラリー」で名画を楽しんだ。日曜日は入場料が無料。大好きなティツィアーノの「聖家族」「母と子」の他に、ルーベンス、レンブラント、ベッキオなどに感動した。疲れが出てソファに座り「モネの睡蓮」の前でウトウト居眠り。守衛にヒザをたたかれて起こされた。ハズカシイー。
 最終日に、SA君一家とロンドン郊外へドライブに。高速道路「モーターウエイ」は無料で、時速60マイル(100キロ)制限なのに100マイル!ですっ飛ばすSA君。周囲は全くの緩やかに起伏のある草原で羊の姿しか見えないから事故の心配はないけど・・。私が好きだったイギリスの若き天才ホルン奏者デニス・ブレインはカーマニアで、こういう道を高速で走り立木に激突して死んだのだ。わずか1時間でオックスフォードに到着。
 「オックスフォード」はたくさんのカレッジと教会が集まった大学町だった。東の「ケンブリッジ」と並ぶ英国の名門だ。付近には名宰相チャーチル郷の生まれた屋敷「ブレニムハウス」と庭園も一般に開放されていた。貴族たちも収入源に困って自宅を開放しているのだ。ここは悲劇のプリンセス「ダイアナ」もゆかりのあるお屋敷だった。
 さらに1時間半北に走って「ストラットフォード・アポン・エイボン」を訪問。ここには文豪シェイクスピアの生家がある、メルヘンに出てくるような美しい町だ。もう夜の9時だというのに空はまだ明るい。当然朝もかなり早いから、北緯52度のこの北国の夏は「白夜」に近いのだった。
 ドイツに移動の日。SA君夫人の車でミルヒルのバスターミナルに送ってもらい、そこから赤いダブルデッカー(2階建てバス)でヒースロー空港へ向かう。ローカルバスで住宅街を巡りながらのんびり1時間半も。一般の路線バスと同じで運賃がたったの22ペンス(150円)だったよ。成田やNYやパリのような空港までの高速道路はまだなかった。午後2時、パキスタン航空はフランクフルトに向かってヒースロー空港を離陸し私の短いイギリス旅行が終わった。
2015/09/21 (Mon) 23:30


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