みなさん、新年明けましておめでとう。この元日は雲一つ無い青空の暖かな朝でよかったね。私は「金時山」山頂で真っ赤に燃えるご来光を拝んで一年の無事を感謝したよ。振り返ると山頂から染まり始めたオレンジ色の富士山。昨年夏、富士登山以来の「赤富士」は美しかった!
近所の青年TA君を誘って夜明け前の3時、ヘッドランプをつけて家を出発。まず「二の岡神社」にお参りしてから国道を歩いて「乙女峠」に登り、さらに尾根伝いに4時間かけて歩き通した。到着したら山頂は大変な賑わいで、観光協会が配っている「サル」の絵馬と「金太郎」の2016バッヂをゲット!どこかのテレビ局の求めに応じて私も一緒になって富士山に向かって「バンザイ、バンザイ」と叫んだよ。「金時小屋」に入って登山者名簿に124回目と記録した。お餅の入った熱いお汁粉が空腹にしみ渡ったなあ・・・!
4日間の「冬期講習」が終わった。開始時間の9:30にはもう全員が着席してプリントに取り組んでいる。すっごく真剣だったねえ。特別講習にはいつも2Fの小さな第3会議室を借りる。ここは大きな窓から見ると「楽寿園」の深い森の中にいるような雰囲気で大好きだ。定員は18名だけど3人用の長机に一人ずつ座るから多くても6名が理想。3年生はTACさんとTU君、裾野教室からKI君とEC君の合計4名。そこに2年生もNIさんと裾野のTA君が意欲的に参加してくれたので、しめて6名のにぎやかな講習になった。
ところがKI君の大学3年生のお兄さんから、大学院進学の準備に取りかかるためアドバイスを求めて参加希望があった。1日目と4日目だけ、というので私用の長机を半分貸すことにした。さらに先月入会したばかりの中学2年生NI君が是非とも、と参加を希望しているので空いている2日目と3日目に出席できるように考えた。
今日は最終日で、KI君のお兄さんも参加してTOEFLに取り組んだ。3年生と同じプリントもやってもらった。3年前の受験直前の英語力がまだ維持できているかどうか。院をめざすなら、同等以上の力を発揮して欲しい。新年ということで参加者の全員に少しお話をした。3月の「春期講習」の案内を兼ねて、卒業する3年生は「この子なら」と思う後輩をぜひこのUG会に推薦して紹介してほしい、と案内のチラシを配付した。
もし大学入学後に語学留学を希望するなら、おおいにチャレンジするといいよ、と私の次男の例を出して語った。大学から推薦を受けなくても自費で行く覚悟なら、NYでもロンドンでも行って大いに学んでくるといい。気力、体力に自信のある人はね。さらに大学院で「博士号」を取りたければ英米の大学に留学するほうが容易だし賢明だよ。中国や韓国の大学生たちはほとんどそうしている。 尾上
(追記)成田からNYへ飛ぶ最短コースは「ハワイ」経由じゃなくて「アラスカ」経由だ。地球儀にヒモをあてて引っぱるとわかる。だからNY行きは太平洋を北東に向かって飛んでいく。昔はアラスカのアンカレッジで降りて一度給油してから飛び立った。エンジンの性能がよくなって、今では13時間飛びっぱなしでもOK。主翼の中に一杯燃料を積み込める。一面に雪原の続くアラスカの1万メートル上空を飛ぶと、私はよく小窓から「マッキンリー山」を見下ろして冒険家「植村直己」を探したものだ。1984年、43歳の誕生日に世界初の「五大陸最高峰登頂者」はその山に消えたままだ。
1992年12月20日、私は大学3年生の長男と成田空港を15:30に飛び立った。地球が一周4万キロを24時間のスピードで東に自転しているから、飛行機も同じようなスピードで東に飛ぶと、ずっと追いかけているから太陽に対しては同じ所に止まっているようなものだ。アリューシャン列島の真ん中の日付変更線で1日戻るので、NYケネデイ空港到着は同じ日の13:30だった。これは日本時間の夜中の3:30だからびったり12時間で1万キロを飛んできたことになる。「今回は機体が追い風に乗ったので予定よりも早い到着です、」と機長がアナウンスしていた。
NYを7日間じっくり歩き回った後は、アムトラックの長距離列車で古都フィラデルフィアと首都ワシントンDCへ。「ホワイトハウス」や「リンカーン記念堂」を見学した後はさらに南部のニューオーリンズに飛んで本場のジャズを味わおう。カリフォルニアの空気も吸いたいのでロス・アンジェルスにも寄って映画の都ハリウッドやユニヴァーサル・スタジオにも行こう、・・という欲張りな計画だった。
4年前の家内との訪問以来NYは2度目なので、おきまりコースを避けて私なりの計画で観光に出かけた。ホテルは安価で交通の便の良いYMCAにした。9年後には崩壊してしまう「ワートレ、世界貿易センター」にも行ってみたし、「セントラル・パーク」、「エンパイア・ステート・ビルディング」、「コロンビア大学」などを見学した。「メトロポリタン美術館」は休館だったが、同じ五番街に面して建つ「グッゲンハイム美術館」はカタツムリの形をしたユニークな建築で、スロープ式の回廊に展示した名画を見ながらぐるぐると回転して1Fまで降りてくる仕組み。「ロシア・アヴァンギャルド展」で面白かった。
23日は忙しい一日だった。通称「MoMA」(NY近代美術館)で朝から雨の中をチケットを求めて、各国の旅行者と一緒に長い列に並んだなあ。午後3時の整理券を手に入れたのでYMCAに戻って仮眠をとった。コロンビア・サークルに宿泊しているので歩いて行ける距離で便利。歴史的にも大規模な「マチス回顧展」が開催中で、大好きな「ダンス」を始め閉館までに見切れないほどたくさんのマチスの名画が展示されていた。その時の日記を見ると「・・色彩の魔術師とでも言おうか、特に赤や黄・青の原色の用い方が見ごと!」と書きとめてある。アメリカ人はこういうはっきりした色彩が大好きだね。
