photo: 地下鉄 駅構内のポスター
駅バスロータリー
2012年3月11日 14:46
あの日
私は、大手外資系製薬メーカーの
動物薬部門のコンサルタント業務で
オフィスで仕事中だった。
かなり激しい揺れが長時間続き、
デスクのうえから
パソコンのCPU が落下したりと
「 今回は
いつもの地震じゃないかも…」
などと思いながら、
私の頭は、17:00から始まる
新宿本社でのプロジェクト進捗会議のことが
気になっていた。
電話もメールも通じないので
意を決して(無謀にも)
曙橋のオフィスから歩いて
西新宿まで行って
確かめることにしたのだ。
案の定、道路には人人で溢れている。
携帯電話も繋がらない中
半ば意地のような気持ちだった。
(ように思える。いま、振り返ってみると)
ようやく辿り着いた本社1F の受付で
担当部署に行くエレベーターが停止されていること
を知る…というか
エレベーターが全部止まってるってことである。
当然
会議は延期。
そのあとは
帰宅の手段を探しに
新宿駅西口に向かう。
寒い夜だった。
その日に限って、
春めいた気分で薄着をしていた私は、
凍えるような寒さに耐え切れず、
地上で来ないバスを待つ気力が萎え、
駅構内地下のインフォメーションで地図をもらい
腹をくくって、徒歩で家に帰ることにした。
地下構内には
バスを待つ人々の地上から地下へ
長い長い列が
折り畳むようにつながっていた。
その駅構内の係員に尋ねているうちに
大江戸線が間もなく動き出すという
アナウンスが流れたのだ。
とてもラッキーだったと思う。
誰も乗っていないがらんとした
車内。
乗客は、私1人。
こうして
午後8時半過ぎに動き出した
新宿発の大江戸線に乗って
無事、息子と猫たちの待つ
我が家に帰り着いたのは
午後10時を過ぎていた。
私の3・11 は
こんな 「あの日」の思い出として
記憶に残っている。