「日本茶の喫茶店 茶石」
箱根の登山電車「強羅」駅から急な坂をすこし登って狭い路地を入ったところにティールーム「茶石」はあった。ガラス張りの店内は道路からも透けて見えて、L字型のカウンター席に向かって高いスツールが10人分並んでいた。その対面に女主人が客を迎えて、メニューで注文すると目の前で抹茶を泡立ててから黒茶碗を家内の前にそっと置いた。それに小さなお干菓子を添えて。私は「和紅茶」を注文した。ベージュ色の陶器に注いだ紅茶はフルーティでなんともいい香り、毎朝家でコーヒーと交互に飲んでいるリプトンや日東紅茶にはない深い香り、お気に入りのトワイニングのアールグレイよりももっと香り豊かで一度で気に入った。私の隣では外人の男女が緑茶を味わっている。英語で話しかけると、ライン川の都市ケルンから来た若いドイツ人ペアで、昨日は宮城野の「明星岳」に登って明日からは京都と広島に行くという。
御殿場に引っ越してきてから家内が打ち込んできた「裏千家」の茶道教室は毎週一回のお点前が楽しみだったのに、14年前「脳卒中」をやってから家内は右手が不自由で他のお弟子さんのお点前を見学するだけだった。それでもお仲間とおしゃべりできるのが楽しくて御殿場駅近くの先生のお宅まで私が車で送迎してきた。しかしお茶席に座ることも難しくなって先月退会することになった。どこか代わりに抹茶を楽しめるところはないかネットで探したら、インバウンドにあふれる東京には日本のお茶を体験できる喫茶店がたくさんあることが分かった。そして外人に人気の観光地箱根にも一軒3年前にできたのだ。それが強羅の喫茶店「茶石」で9日にさっそく出かけて行った。母親の美容院を改装して建てたという女主人は地元の趣味人で、息子さんと一緒に瀟洒なお店を経営していた・・・
2日のジャパンタイムズは「世界睡眠デー」にふれて、日本でも明日9月3日が「睡眠の日」だという。Mark Japan’s Sleep Day by making some lifestyle changes (日本の睡眠の日に注目、ライフスタイルに変化を)という見出しで、「寝ながらスマホ」の女性の写真入りだ。これではイカン!十分な睡眠を!Have you been getting good sleep lately?(最近十分睡眠がとれてますか?)と問いかけているよ。「世界睡眠デー」は毎年「春分の日」( the spring equinox)あたりで、来年は3月13日と「世界睡眠医学協会」が定めた。変動するので日本は3月18日に固定しもう1回秋にも制定した。それが9月3日なのはなぜか?面白いことに「よい睡眠」good sleepが「グッスリ」と聞こえるから、というのだ。語呂合わせ(ことばあそび)wordplayだね。
休日の夜更かしや寝だめで体内時計が乱れ、社会的な時間と合わない状態を「ソーシャルジェットラグ」(social jet lag)という、「社会的時差ぼけ」だ。それは、It may cause drowsiness during weekday working hours.(平日の仕事中に眠気を引き起こすだろう)。日本の予防医学協会ではヒントとして「平日に数十分でも早寝か早起きをすること」などを提案している。野球の大谷翔平は以前こう言った。“I sleep at least 10 hours every day”.(毎日少なくとも10時間は寝ています)。 Additionally, it has been reported that he carefully selected his bedding and wears a weighted eye mask for better sleep.(さらに、寝具選びには慎重だったし、よい睡眠には加重アイマスクを彼がつけていることが報じられている)。ことわざにthe old sayings go: a sleeping child will grow. (寝る子は育つ)というよね。 尾上
